服部倫卓のロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪(ブログ版)

私のホームページ「ロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪」(http://www.hattorimichitaka.com)のブログ版です。

カテゴリ: カザフスタン

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 こちらの記事によると、カザフスタン国営「カズムナイガス」の旧油田では、石油価格が1バレル40ドルになると、採算割れになるという。同社副社長のG.リュクセンブルグが述べた。ただし、油価が少し上がって50ドルになれば採算に乗るので、40ドルのレベルでは、生産を止めることにはならないという。新しい油田は、ランニングコストがまだピークに達していないので、採算がとれる。つまり、新旧の油田でバランスがとれるようになっており、その比率をどのようにするかは、会社の判断次第だと、リュクセンブルグ副社長は述べた。


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 こちらのニュースによれば、カザフスタンで首都アスタナに国際金融センターを創設する法案が、ナザルバエフ大統領の署名により成立したということである。この措置は、「5つの構造改革のための100の措置国民計画」の一環として実施されるもの。国際金融センターは2017年から始動すると予定されている。金融センターの領域内では優遇税制がとられ、センターの入居者は法人税、資産税、土地税の支払いを50年間免除されるほか、外国人職員の所得税も免除される。外国人は、労働許可を得ることなく、センター内で働くことができる。


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 編集作業が終わったばかりの『ロシアNIS調査月報』2016年1月号の中身を、例によって編集長特権で、どこよりも早くご紹介。年が変わり、新たに新色でお届けする1月号は、「中央アジアと日本の経済関係の新展開」という特集号。 安倍首相の中央アジア歴訪を受けた、中央アジア総力特集となっています。私自身は特集の枠外で、「険悪化するロシア・トルコ関係」、「一向に上向かないウクライナ乗用車市場」、「ロシアのドーピング問題とサッカーへの影響」といった小文を執筆。12月20日発行予定。


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 CISの完全なる勝ち組と思われていたカザフスタンだが、通貨下落など、どうも直近の按配があまりよろしくない。そうした中、こちらの記事に、「カザフスタンでギリシャ・シナリオの再現も」などというタイトルが付けられていて、ドキっとした。しかし、中身を読んでみると、カザフがギリシャのように財政破綻する恐れがあるというのではなく、ユーラシア経済連合で共通通貨を導入することに反対という論旨であった。記事では、カザフの著名なエコノミストで、マクロ経済研究センターの所長を務めるO.フダイベルゲノフ氏(上掲写真)が、ユーラシア共通通貨導入への反対論を展開している。所長によれば、共通通貨はロシアにとっても、カザフにとっても、何のメリットもない。ユーロによって証明されたように、共通通貨は機能しない理念であり、したがってそれはユーラシアでも頓挫する。しかも、ユーロ圏ではギリシャだけが財政破綻したが、ユーラシアではいくつかの国が共倒れになるだろう。フダイベルゲノフ氏はこのほかいくつか論拠を挙げてユーラシア共通通貨に反対の立場を示している。


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 毎年恒例の『エクスペルト・カザフスタン』誌のカザフスタン200大企業ランキングが、最新の11月2~16日号に掲載されている。こちらで、その概要を閲覧できる。2014年の売上高にもとづくランキングであり、ベスト10は以下のとおり。

  1. サムルク・カズィナ基金
  2. テンギスシェヴルオイル
  3. カラチャガナク・ペトロリアム・オペレイティング
  4. マンギスタウムナイガス
  5. アクトベムナイガス
  6. カズツィンク
  7. カザフムィス
  8. アルセロールミタル・テミルタウ
  9. カズコメルツバンク
  10. カズフロム

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 こちらのニュースなどが伝えているように、11月5日からカザフスタンの通貨テンゲが大幅に切り下がっている。こちらのサイトから、過去1年のテンゲの対ドル・レートのグラフを作成したのが、上図である。11月5日に大台の1ドル=300テンゲを突破しており、直近で307.5テンゲをつけている。

 記事によれば、カザフスタン中央銀行は2015年8月20日にテンゲ・レートの自由フロート制に移行した。それ以来、中銀は市場に外貨を供給する役割を果たし、市場の(外貨供給の?)60%が中銀によって占められ、この間に中銀が売却した外貨は50億ドルに上った。しかし、金・外貨準備の目減りを防ぐため、中銀は11月5日から市場への参加を縮小する方針を決定、当局の説明によれば、これは既定路線に則ったものであるという。これを受け、11月5日には対ドル・レートが1日で一気に5%下落した。なお、中銀は11月6日に政策決定会合の開催を予定していたが、延期されることになった。


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 こちらのニュースによると、ベラルーシは、ユーラシア経済連合のパートナーであるカザフスタンが、WTOに加盟したことが、自国の産業に悪影響を及ぼすことを懸念している。

 記事によれば、10月30日にベラルーシ議会で発言したM.ルスィ副首相は、「ロシアおよびカザフスタンのWTO加盟は、当然のことながら、我が国にとってのリスクだ」と発言した。たとえば、2020年までは関税率ゼロで粗糖をカザフに輸出できることが(?)、ベラルーシの生産者にとっての脅威となる。他方、ベラルーシに粗糖を輸入する際には、粗糖には1t当たり250ドルの関税が課せられる。ベラルーシは24万~25万tの輸出ポテンシャルを失う恐れがある。M.ミャスニコヴィチ上院議長によれば、カザフに粗糖を輸入することが有利なため、ユーラシア市場で、てんさいから生産したベラルーシの砂糖が置き換えられてしまうかもしれない。カザフは、輸入砂糖を消費するとともに、これまでベラルーシの砂糖メーカーが市場としてきたロシアに、カザフから供給がなされる可能性がある。したがって、ユーラシア経済連合の枠内で、ベラルーシの生産者に生じうる否定的な影響を最小限に抑えるため、しかるべき行政的措置を講じるべきである。ルスィ副首相によれば、ベラルーシ政府はユーラシア・パートナーのWTO加盟に伴う被害を押さえる対策を講じており、その一環として域外への輸出を拡大することを計画している(注:何のための地域経済統合やら)。一方、ルスィ副首相はベラルーシ自身のWTO加盟に関し、重要なのは入ること自体ではなくその条件だと述べ、拙速は避けたい考えを示した。


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 こちらこちらのニュースによると、カザフスタン~ロシア~ベラルーシを結ぶ有料道路を建設するプロジェクトが浮上しているということである。ロシアの「ロシア持ち株会社」という企業が計画しているものであり、このほど北京で開催された経済フォーラムで同社が発表した。総延長はロシア領内の1,956kmで、60億ドルの事業費を見込むという。ロシア・オレンブルグ州の対カザフ国境(通過ポイント「サガルチン」)から、スモレンスク州の対ベラルーシ国境まで延びる。これにより、中国・上海からドイツ・ハンブルグまでの貨物輸送に要する日数が10~15日となり、しかも鉄道よりも安くなるという。同社の幹部によると、すでにタンボフ州では道路建設用の土地が買い上げられ、2017年には建設が始まり、2019年の開業を見込んでいる。同社では、資金は基本的に自社で賄うが、中国の投資を受け入れる可能性も排除しないとしている。


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 先週開催されたUEFAチャンピオンズリーグ(CL)およびヨーロッパリーグ(EL)の試合、いくつか録画してあって、そのうち昨日はアスタナで開催されたカザフスタンのFCアスタナとトルコのガラタサライの試合を観てみた。アスタナはカザフ勢として初のCL本戦出場だが(以前のこちらのエントリー参照)、第1節はアウェーのポルトガル・ベンフィカ戦であり、途中まで善戦はしたものの、最終的には2:0で敗れている。そして、待ちに待ったホーム開幕戦を、くしくも提携パートナーであるガラタサライと戦うことになったわけだ。迎えたホーム開幕戦、観客席は満員御礼で、ちょうど今の日本のにわかラグビーブームと同じようなお祭りムードであり、そうした雰囲気も手伝ってか、行ったり来たりのドタバタした試合になった。最終スコアは2:2であり、そのうちお互いに1点ずつがオウンゴールという、笑いあり感動ありの一戦だった。ともあれ、カザフのクラブとしては初めて、CL本戦で得点を挙げ、なおかつ勝ち点1も獲得したわけである。

 FCアスタナのホームスタジアムであるアスタナ・アレーナは、可動式の屋根付きということで、どんな豪華な箱なのかと想像を巡らしていたが、収容人数は3万人と小ぶりであり、どうも観客席が暗いような印象があり、テレビ画面では意外と地味だなという感想だ。しかも、天然ではなく、人工芝(それも程度の悪い部類)ということで、ガラタサライの苦戦の一因となった模様。

 さて、かくしてカザフ・サッカーはヨーロッパで確かな一歩を記したわけだが、地域研究者目線で言わせていただくと、観客席はアジア風の顔が目立ち(上掲の写真参照)、ピッチ上の選手たちはヨーロッパ風の顔立ちという、そんなコントラストがあった。いや、FCアスタナにも、カザフ国籍の選手は多くいるのである。しかし、その多くは民族的なカザフ人ではなくスラヴ系(ロシア人等)と思われ、あとはアフリカや東欧などからの助っ人が穴を埋めるという、なんだかスタメンを見る限りロシアのそのへんのクラブとあまり変わらないような民族構成なわけである。

 そんな中で、スカパー!の解説の後藤さんが、「ジューコフ選手などはアジア系に見えますね」とコメントしておられた。しかし、下の写真がそのゲオルギー・ジューコフ(MF)なのだが、私の感覚から言うと、この顔はロシアとカザフのハーフくらいに見える。そこで、同選手の出自を軽く調べてみたら、実に興味深いことが判明した。まず、民族的には、こちらの記事の中で、ジューコフ自身が、「パパはロシア人」と語っているので、私の見立てどおり、ロシア人とカザフ人のハーフなのだと思う。そして、ロシア語版ウィキペディアによれば(カザフ版でジューコフ選手の記事がないのが面白い)、ジューコフは1994年にカザフのセミパラチンスクで生まれたあと、家族でベルギーに移住し、そこで育ったということである。ゆえに、ベルギーとカザフの二重国籍であり、ベルギーのアンダー世代の代表経験もあるが、現在はカザフのフル代表としてプレーすることも視野に入れているということらしい。蛇足ながら、ロシア人のパパは、陸上選手だったそうだ(増田明美ばりのプチ情報)。

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 カザフスタンは近くWTOに加盟する見通しであり、それとユーラシア経済連合との兼ね合いという問題が浮上している。この問題につき、こちらの記事の中で、カザフスタンのZh.アイドジャノヴァ経済統合大臣が発言している。議会の本会議で発言したということである。

 大臣によれば、カザフは主権国家としてWTOに加入し、加入の際にカザフが負ったすべての義務に対して主権国家として責任を負うことになる。そこで現在、ユーラシア経済連合の枠内で、調整のための何本かの文書を起草中であり、10月16日のユーラシア経済連合サミットで調印する予定である。これらの文書は、関税率がより低いカザフスタンに入ってきた商品が、他の加盟国に流出しないようにする管理方法を制定する。たとえば、医薬品を低い関税率で輸入したカザフの業者が、その他のユーラシア加盟国にそれを転売しようとしたら、関税の差額を支払わなければならない。ユーラシア経済連合が形成される前までは、カザフは車両、航空機、医薬品、一連の食品などにリベラルな関税率を適用していた。しかし、ユーラシア結成の際に、ロシアがWTO加盟の際に負った関税義務に合わせて、カザフも関税率を引き上げた。我々は、統一関税率の基礎を、WTOに対する義務に置いており、カザフのWTO加盟の日から、カザフ独自の関税率が発効する。単純平均関税率は、ロシアが8.5%、カザフが6.5%である。うち、農産物ではロシア13.6%、カザフ10.2%、工業製品はロシア7.2%、ロシア5.6%である。

 以上が記事のあらましだが、結構衝撃的な話だ。国際経済学的に言えば、ユーラシア経済連合は、経済同盟はおろか、もはや関税同盟でもなく、自由貿易地域のレベルにまで後退するということになる。


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 このほどUEFAチャンピオンズリーグ(CL)本選初出場を決めたカザフスタンのFCアスタナ。2009年創設と、まったくの新興勢力である。そのアスタナの後見委員会議長で、カザフ・サッカーの仕掛人とも言えるD.カレタエフ氏(写真)が、2015年9月2日付のロシア『スポルト・エクスプレス』紙でインタビューに応じているので、以下発言要旨を整理しておく。

 (記事前書き:D.カレタエフは、大統領プロスポーツ・クラブ「アスタナ」の後見委員会議長で、同クラブ傘下にFCアスタナ、ホッケーのバルィスなどが入っている。カレタエフは、サムルク・カズィナ基金のトップマネージャーであり、同基金はアスタナおよびカザフ代表のゼネラルスポンサーである。カレタエフは、FCアスタナやカザフ・サッカー協会で何らかの執行職に就いているわけではないが、この3年ほどで、カザフ・サッカー界を動かす存在となった。FCアスタナは、ロシアのゼニトほどではないが、カザフで最も裕福なサッカークラブであり、カレタエフはそれを取り仕切って、戦略を決めている。その賜物で、CL初出場を決めた。)

 CLの抽選会で、UEFAのインファンチーノが、アスタナの初出場について特別にお祝いのコメントをしてくれたのが、嬉しかった。正直言うと、CLへの出場が叶うなど、今も夢のようである。2014年にアスタナでUEFAの会議があり、光栄にもプラティニと知り合うことができたが、まさかその時には、こんなに早くCL出場が叶うとは思わなかった。ただし、我々はそれを目標に据えていた。昨シーズン、ヨーロッパ・リーグ(EL)の予選で3つものラウンドを戦った経験と自信がものを言った。最後にくじ運に恵まれず、ビジャレアルと当たって、当時のアスタナには歯が立つ相手ではなく、力尽きたが。

 CLでのグループステージに関しては、むろん野心もあるが、まずはホームゲームで高いレベルの戦いをしてサポーターを喜ばせることが大事で、その上で勝ち点を1つでも奪いたい。

 (CLのグループステージの対戦相手が、バルセロナ、レアル、チェルシーといったメガクラブではなく、ベンフィカ、アトレチコ、ガラタサライといった地味なところになって、残念か?)そんなことはない。CLの組み合わせで残念などということはありえない。ちなみに、ガラタサライとは1年前に協力協定を結び、提携関係にある。ガラタサライには、育成アカデミーの開設を支援してもらったし、そのほかにも貴重な情報を伝授してもらった。アスタナ・アレーナのこけら落としで、FCアスタナとカザフスタン・ユース代表が試合をした時には、まだガラタサライとの協定がなかったにもかかわらず、トルコのレジェンドであるハサン・シュキュール、ハサン・シャシがゲームに出てくれた。9月30日に、カザフスタンで最初に開催されるCLの試合が、トルコのチーム相手なのは、象徴的である。

 (N.ナザルバエフ大統領は、カザフスタン・スーパーカップの試合に列席したが、9月30日のCLの試合にも来てくれそうか?)昨日、大統領からCL出場に対する祝電を受け取ったところだ。大統領は重要な試合にはなるべく来てくださるし、ましてや「大統領」の名を関したFCアスタナの試合である。むろん、我々はガラタサライ戦だけでなく、すべてのCLの試合の招待状を大統領に送っており、来ていただけるかどうかはスケジュール次第である。

 (ガラタサライはアスタナのことを知っているとしても、アトレチコなどは、可動式屋根付きの最新スタジアムを見て、驚くのではないか?)アトレチコ・クラスを驚かすのは簡単ではないが、頑張ってみよう。(屋根が20分で動かせるというのは、本当か?)それは誇張だ。4時間くらいはかかる。なお、スタジアムはクラブではなく、スポーツ省の所有であり、クラブが借り受けて経営するという案もあったが、採算面で難しい。

 CL予選4回戦で、キプロスのアポエルとのホームゲームで、スタジアムは満杯だった。我々が若いクラブで、普段は集客で苦労していたにもかかわらずである。しかし、予選で勝ち進むにつれ、人々の関心が高まり、我々が正しい道を進んでいるということが分かってもらえた。カザフはすでにUEFAのランキングで27位である。アポエルとのアウェーのリターンマッチでは、カザフ時間0:45時だったにもかかわらず、3,000人もがパブリックビューイングに詰めかけた。

 むろん、FCアスタナには、アクトベや、カイラト・アルマトィのような栄光の歴史はまだない。それでも、アスタナとカイラトの試合は、もうナショナルダービーのようになっている。カイラトがボルドーに惜敗し、ELの本選出場を逃したのは、実に残念だった。カザフのサッカーは、個々のクラブだけでなく、リーグ全体の質が向上しており、カイラトのボルドーとの戦いもそれを示して余りあるものだった。

 我々は協会と一体となっており、サムルク・カズィナ基金が協会とクラブの両方のゼネラルスポンサーになっているのも偶然ではない。協会は正しい路線を歩んでおり、たとえば現在、ACミランでプレーしていたA.メルケルのカザフへの帰化手続きが進んでおり、同氏はカザフ代表でプレーする意向を示している。我々のモットーは「強いクラブ(複数)、強い代表」というものであり、選手たちがクラブレベルで国際的な経験を積んで、それが代表チームも進歩させるというものだ。我々は代表監督のYu.クラスノジャン(注:ロシア国籍、52歳)とも素晴らしい関係にある。(クラスノジャン監督への賃金が未払いになっているという報道があるが?)詳しいことは知らないが、何かの間違いではないのか。

 アスタナの予算規模は、カイラトやアクトベとだいたい同じくらいだが、アスタナの方がやや大きいかもしれない。CLのグループステージに出場するだけで1,400万ユーロが得られ、これは我々の年間予算の3分の1に相当し、特に現在のような経済危機の条件下ではとても大きい。我々は当初3,000万ドル相当のテンゲ建ての年間予算を組んだが、サッカーでは予算は常に変動するものであり、すでに3,500万ドル相当に膨らんでいる。そうした中で、昨今のテンゲ安もあり、CL収入はきわめて大きい。実際にCL収入が入るのは2016年で、その間の苦しさはあるが、選手・首脳陣に特別給も支払う。

 CL出場に当たって補強も考えたが、カザフ・リーグは春秋制であり、すでに移籍ウインドウは閉まっていて、協会に確認したところ、たとえCLだけのためでも、プレーヤーの追加は不可能ということだった。アスタナのエースストライカーであるパトリック・トヴマシが6試合の出場停止になっており、補強なしでは非常に苦しい。せめて数試合分でも、この処分を軽減してもらえないか、UEFAに照会する予定だ。

 アスタナの選手で、ヨーロッパを驚かすことができそうなのは、セルビア人MFのN.マクシモヴィチ。カザフ人では、FWのB.ジョルチエフ。昨シーズンのカザフ・リーグの得点王、中央アフリカ共和国のF.ケテヴォアマもおり、この選手は明るくて人気があり、すでにロシア語も話す。20歳のG.ジューコフは、カザフ生まれでベルギー育ち、現在はスタンダールからのレンタルでアスタナでプレーしているMFで、彼がカザフ代表でプレーできるように手続きを進めているところであり、彼はいずれ欧州の主要リーグでプレーする器だと思う。

 *この後、話は、チーム創設期の話題に移るが、長くなるので、このあたりにしておきたい。


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 完全に自分のための備忘録のようなものだけど、カザフスタンの石油輸出ルートについてのメモ。

 こちらによると、2014年にカザフスタンでは6,793万tの石油、1,292万tのガスコンデンセートが採掘され、合計8,085万tの生産であった。うち、2014年には6,200万tが輸出されたということなので、輸出比率は約77%ということになる。2014年の輸出は前年比9%減だった。

 そして、2014年の石油の輸出ルート別内訳だが、こちらによれば、以下のようになっている。ただ、以下を合計すると6,700万tになってしまい、上記の6,200万tという数字と若干不整合が生じる。

  • CTCパイプライン:3,520万t
  • アティラウ~サマラ・パイプライン:1,460万t
  • 中国に向かうパイプライン:1,170万t
  • 海港から:550万t

 一方、こちらの記事では、以下のような内訳が示されている。

  • CTCパイプライン:3,520万t
  • アティラウ~サマラ・パイプライン:1,460万t
  • 鉄道輸送:230万t

 上掲の記事で、M.ミルザガリエフ・カザフスタン副首相が述べているところによると、カザフスタンは石油輸出全体の85%ほどをロシア領経由のトランジットに依存しているということだ。また、天然ガス輸出については、中国向けはまだごくわずかであり、ゆえに99.5%をロシア領経由のトランジットに依存しているという。

 上掲の記事によれば、CPCの輸送キャパシティを年間6,700万tまで拡大する作業が進められており、2016年に完了する予定。なお、カザフの国営企業カズムナイガスは、CTCの株式の20.75%を保有している。

 こちらのサイトによれば、アティラウ~サマラ・パイプラインでロシア領に向かったカザフの石油は、その後ロシアのトランスネフチのパイプラインによってバルト海のプリモルスク、ウスチルガ、また黒海のノヴォロシースクまで運ばれ、そこから欧州の各方面に輸出されるということである。


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 ちょっと用事があり、カザフスタンの小麦・メスリン(関税コード1001)の輸出相手国をまとめたので、ここに紹介する。出所はCIS貿易統計集。ただ、穀物輸出は年による変動が結構あり、たとえば2012年にはイエメン、エジプト、イタリアなどにも相当量が輸出されていた。いずれにせよ、こうやってみるとカザフスタンの小麦輸出は近隣諸国へのそれがほとんどであり、ロシアやウクライナのようなグローバルなプレーヤーという感じはしない。おそらく、アゼルバイジャンやイラン向けには、カスピ海で海上輸送しているのだろう。カザフっていうと、内陸国という印象が強いけど、カスピ海経由で外国に輸出できるなら、海なし国とばかりも言えないな。


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 8月12日にキルギスがユーラシア経済連合に加盟し、キルギス・カザフスタン間の国境通過が自由化された。それによるプラス・マイナス両面の影響に関し、こちらの記事で、カザフスタンの専門家3名が見解を寄せているので、以下その要旨を整理しておく。

 M.シブトフ(写真左)は、アフガニスタンからの麻薬の流入が増大する危険性があると指摘。キルギス・カザフ国境が開放され、人もモノも検査されなくなるからだ。また、キルギスでは2010年に大量の武器が流出した経緯もある。アフガニスタン~バダフシャン~ホログ~オシという麻薬密輸ルートが存在し、カザフスタンへの武器および麻薬の流入が拡大すると予想される。このことはカザフの治安維持機関にとっての問題となり、カザフの政治的安定が損なわれる。麻薬や武器は、犯罪組織だけでなく、テロリストによっても使用される恐れがある。

 これに対しD.サトパエフ(写真右)は、武器や麻薬の問題は、キルギスがユーラシア経済連合に加入する前から存在していたものだと指摘する。サトパエフ自身は、ユーラシア経済連合の拡大に最初から反対であり、その創設を懐疑的に受け止めている。というのも、現実が示しているように、ロシア・ベラルーシ・カザフスタン3国の間ですら、紛争が絶えないからだ。アルメニアとキルギスのユーラシア加入は、プラスよりもマイナスの方が大きい。経済的な観点から言えば、その2国の重要性は低く、むしろユーロ圏におけるギリシャのような常に支援を必要とする存在になる恐れがある。安全保障面に目を転じると、麻薬取引、テロリズムとの闘争の成否は、別にキルギスがユーラシアに加盟するか否かにかかっているわけではなく、むしろ中央アジア諸国の治安維持機関の緊密な連携が鍵を握っている。国際テロ組織はすでに以前から一枚岩となっており、中央アジア諸国間の不一致に付け込もうとする。キルギスがユーラシアに加入しなかったとしても、安全保障問題が存在していることに、何ら変わりはない。

 一方、Ye.カリン(写真中央)は、次のように指摘する。むろん、リスクを過小評価すべきではない。しかし、キルギス・カザフ国境で通関手続きが廃止されるからといって、国境管理が一切なくなるというわけではない。ヒトの移動は、依然として管理されることになる。そして、キルギス・カザフ間の経済関係の拡大は、長期的にはむしろ、地域全体の安全保障に好影響を与える。キルギス経済は質的な発展を遂げる新たな刺激を得ることになり、翻って社会経済状況の好転はキルギスを不安定要因に左右されにくい国にするだろう。


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 こちらのニュースによると、カザフスタン政府と中央銀行の共同決定により、2015年8月20日をもって、カザフスタンの通貨テンゲは、自由フロート制(変動相場制)に移行することになった。従来設けられていた通貨変動幅を撤廃し、市場の需給で決まる自由な為替変動を認めることになる。新しい通貨信用政策は、インフレターゲット政策にもとづいたものとなる。中央銀行は基本的に為替レートの設定に介入しないが、金融システムの不安定化の脅威が生じた際に市場に介入する権利は留保する。なお、新政策の発表を受け、テンゲが急落している模様。


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 こちらなどに見るように、先日、米系金融機関のBank of America Merrill Lynchが、デフォルトする危険性の高い国のランキングというのを発表して、話題になった。それによれば、その危険性が高い順に、1.ベネズエラ、2.ギリシャ、3.ウクライナ、4.パキスタン、5.エジプト、6.キプロス、7.ロシア、8.ブラジル、9.カザフスタン、10.トルコという並びになっている。おっと、私のブログ/HPの対象国が、3つも入っているではないか。なお、このランキングは世界のすべてを対象にしているわけではないようで、私の関係国のベラルーシやモルドバは登場しない。

 ただ、ウクライナやロシアはともかく、カザフスタンはNIS諸国の中の最大の勝ち組であり、私の知る限り、同国のデフォルトの危険性を取り沙汰するようなことは、稀ではないかと思われる。カザフスタンのこちらのサイトでも、財政力の強力なカザフのデフォルトといった事態はまず考えられないという現地専門家らの意見が紹介されている。ただし、準ソブリンの国営企業などは債務返済に苦慮し始めているという指摘も。


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 カザフスタンはWTO加盟目前まで来ている。こちらのニュースによると、それに伴って自動車の輸入関税率を引き下げることになる。カザフスタン国民経済省の対外通商活動発展局のZh.クシュコヴァ局長(写真)によれば、ロシアなどとの関税同盟結成に伴い、カザフの乗用車輸入関税率は30%以上となった。同時に、中古車の輸入がほぼ完全にストップした。そして、まさにその時期に、外国自動車メーカーのカザフ現地生産が立ち上がった。ただ、すでにその時点でWTO加盟に伴う自動車の関税率交渉は完了しており、同関税率を15~20%とすることで決着していて、新たにやり直すわけには行かなかった。今となっては、当時合意した15~20%という関税率は、現地生産にとっては不充分なものである。ただし、この間に我々は技術規制、標準などを改革してきた。ユーラシア関税同盟の枠組みでは、中古車は基準に合致せず、したがってカザフに輸入できない。このことが、現地生産にとって一種の保護となる。とはいえ、我が国としては税制優遇、中古車規制などの新たな現地生産保護措置の体系を適用していかなければならない。クシュコヴァ局長は以上のように述べた。


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 めでたいのか、めでたくないのか、何だか良く分からないが、こちらおよびこちらのニュースによれば、今般キルギスがユーラシア経済連合に加入したことに伴い、対カザフスタン国境が開放されることになった。現地時間8月12日午前8時からアクジョル国境通過ポイントというところで、A.アタンバエフ・キルギス大統領、N.ナザルバエフ・カザフ大統領も出席して記念式典が行われるということである。今後、キルギスはユーラシア経済連合の共通関税率を適用し、キルギス・カザフ国境での通関手続きは廃止される。また、キルギスはロシア、カザフなどへの出稼ぎに依存している部分が大きいが、キルギスがユーラシア共通労働市場の一部になったことに伴い、今後労働移民にもユーラシアの共通ルールが適用され、試験や割当を免除され、社会保障の適用対象にもなる。


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20150531kzcn

 こちらの記事の中で、カザフスタンの有識者が、中国の新シルクロード構想とカザフスタンの利害のかかわりについてコメントしているので、その要旨をまとめておく。

 カザフスタン国境協力協会のM.シブトフ会長コメント:(ロシアやカザフスタンなどで形成する)ユーラシア経済連合と、中国の新シルクロード構想は、お互いに歩み寄った。したがって個人的にユーラシア統合についても楽観視している。しかもカザフスタンで昨年発表された「新経済政策」も、中国の戦略を受けて策定されたもの。中国からカザフスタン領を経由して欧州に至る物流こそ、カザフ独立後に我々が期待していたものである。現在のところ、カザフのトランジット・ポテンシャルは、主に天然ガスの輸送で活用されている。しかし、現在ロシア~中央アジアの輸送路はガスプロムによるガスの買付量の低下に伴い意義が低下しており、イラン方面はもっぱら政治次第である。カザフの新経済政策は、中国の新シルクロード構想が実現して初めて、有効性を持ってくる。というわけで、新シルクロード構想とカザフ新経済政策は重なり合うが、カザフ新経済政策の資金はカザフの国家予算と銀行の融資でカバーされ、中国のから追加的な資金調達を行う必要はないだろう。

 「リスク評価グループ」のD.サトパエフ氏のコメント:中国の新シルクロード構想とカザフの新経済政策は、内容的にオーバーラップしている。双方とも、運輸・ロジスティクス・インフラの開発に重点を置いている。カザフは自国の新経済政策実現のための投資資金を中国から獲得することに関心を抱いているはずである。新経済政策の枠内での主要プロジェクトは、主にカザフ国民基金から拠出されることになるが、カザフ政府はそれだけでは不充分だということを認識している。プログラムの諸プロジェクト実現のために2015年に国民基金から6,860億テンゲの拠出が見込まれてはいるものの、中国を含めた新規投資の獲得は我が国にとって関心事となる。資金源の一つとなりうるのが、中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)である。カザフはAIIBに多大な関心を寄せており、特にインフラ・プロジェクトの資金源として有望視している。また、2014年暮れにはカザフ・中国共同の直接投資基金が創設されており、当初の資本金は5億ドルとなっている。発表によれば、同基金はインフラ・ロジスティクスだけでなく、製造業、エネルギー、農業にも資金を投資していく予定である。しかしながら、中国は世界各地で投資を行いつつ充分な見返りも得ており、中国資本で実施されるプロジェクトには自国の労働力や物資を投入しようとする。それに対し、カザフの新経済政策では、インフラ・プロジェクトを実施することによって、自国の周辺産業の発展や雇用の創出の効果も狙っており、我が国としては自らの新経済政策で中国の投資家や建設会社を儲けさせるわけにはいかないのである。新シルクロードがカザフの国益や新経済政策の目的に合致しないのであれば、我が国は対中協力を断念せざるをえない。ただ、カザフが自国の国益や産業発展を重視しなければならないのは当然で、その点に関して中国も幻想を抱いているわけではなく、カザフにとって有利な条件で協力を行えるチャンスはある。カザフのトランジット・ポテンシャルは巨大であり、陸のシルクロードを実現する上で中国はカザフの協力なしではそれが困難になるということを、よく理解している。また、こうした大構想の実現は政治的安定が鍵になるが、多くの中央アジア諸国やその他周辺国と違って、カザフはその点が優れている。中国がカザフとの協力関係に強く期待している以上、我が国としては自国の条件を通すべきだ。


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20150430kanal

 こちらのジェイムスタウン財団のレポートで、カスピ海と黒海(正確にはその内海であるアゾフ海)を結ぶ「ユーラシア運河」の構想が取り上げられている。ただし、これは新しいプロジェクトではなく、たとえば2010年のイズベスチヤのこちらの記事なんかでも論じられていた。ユーラシア運河のルート案は上図の赤色の線。カスピ海と黒海(アゾフ海)を結ぶ水路としては、図の青の線のように、ヴォルガ川~ヴォルガ・ドン運河~ドン川というものが以前からあるわけだが、新運河には様々なメリットがある。

 ウィキペディアによると、現在のユーラシア運河の構想は、2007年にカザフスタンのN.ナザルバエフ大統領が提唱したのが最初だったらしい。今回のジェイムスタウン財団のレポートによると、新運河は全長740kmとなり、既存のヴォルガ・ドン運河の1,074kmよりも短い。年間輸送能力は、ヴォルガ・ドン運河の1,650万tに対し、7,500万tとなる。ヴォルガ・ドン運河では航行可能な船舶が5,000t以下であるのに対し、ユーラシア運河は1万tまで可能。水温の違いにより、ヴォルガ・ドン運河が年間7~9ヵ月しか使えないのに対し、ユーラシア運河は10~11ヶ月使用可能。本件プロジェクトはロシアとカザフの主導で進んでおり、両国によって2015年末までに最終的な判断が下される見通しだが、ユーラシア運河の建設には170億ドルを超える資金が必要と見積もられ、現下のロシア・カザフの経済状況では即時の実現は困難かもしれない。カザフをはじめとする中央アジアの内陸国にとっては、概要への出口の確保を意味するが、実は恩恵を受けるのは、中央アジア経由でヨーロッパ向けの輸出を増やしたい中国かもしれないと、このレポートでは指摘されている。


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20150410kazakh

 明石書店のエリア・スタディーズより、宇山智彦・ 藤本透子編著 『カザフスタンを知るための60章 』が発行されました。編集・執筆者の皆様、おめでとうございます。今日、現物が届いたので、早速読み始めたいと思います。



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 こちらのサイトに、2014年のカザフスタンの地域別および会社別の石油生産量(ガスコンデンセートを含む)が出ているのが目に留まった。もしかしたら、大して珍しくもないデータかもしれないが、せっかくなのでそれを使って下のような図を作成してみた。なお、2013年の時点ではカザフスタンの石油生産は8,180万tで、世界第17位の産油国だったということである。カザフの生産量は独立後拡大し、1991年の2,500万tから、2014年の8,100万tになった。2015年の生産予測は8,050万t程度であるという。

20150401kzoil

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20150226kazakh

 私のこのブログ/HPの更新に関する目標なのだけど、

ロシア:ほぼ毎日更新したい
ウクライナ:ほぼ毎日更新したい
ベラルーシ:週に1回くらいは更新したい
モルドバ:せめて月に1回くらいは更新したい
カザフスタン:せめて月に1回くらいは更新したい

 というスタンスで臨んでいる。しかし、現実にはロシア・ウクライナで手一杯であり、ベラルーシのフォローもままならず、増してやモルドバやカザフは思うに任せない。そこで、アリバイ的に、カザフの記事を出したりして。

 まあ、私が紹介するまでもないのだけれど、こちらのサイト等で伝えられているとおり、カザフスタンで前倒しの大統領選挙が実施されることになった。N.ナザルバエフ大統領の任期は本来であれば2016年に満了するはずだったが、任期途中で、本年2015年4月26日に前倒しの大統領選挙を実施することが決まったものである。2月25日、ナザルバエフ大統領が当該の大統領令に署名して発表した。ナザルバエフ本人の説明によれば、このままで行くと大統領選挙と議会選挙が2016年にほぼ同時に実施されることになり、憲法の規定に違反する。それを回避するには、前倒し大統領選、国民投票による大統領任期の延長という2つの方法があるが、前者の方が憲法の精神に即し、また国民の利益にもなるので、前者を選択した、ということである。


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 引き続き、2014年の各ジャンルのまとめ。こちらのサイトで、カザフスタンの評論家のD.サトパエフ氏が、2014年の同国の重要な経済的潮流を、5点指摘しているので、それを整理しておく。

  1. 通貨テンゲの切り下げ。カザフ経済が自国の政策ではなく、ロシア・ルーブル、石油価格、中国経済の成長率といった外的要因に左右される度合いが強まる。年末にかけて再び切り下げ期待が高まった。
  2. 石油価格の下落。中銀総裁は石油がバレル80ドル以下になり、ロシア・ルーブルが43ルーブル以下に落ちたら危険水域としていたが、実際にその水準をあっさり割り込んでしまった。2015年のカザフの国家予算は、バレル80ドルを想定していた。ただ、経済政策担当者はその後、40ドルまでは大丈夫と軌道修正した。国民基金を取り崩して急場をしのぐことになるが、基金にしても無尽蔵ではない。
  3. カシャガン油田の商業生産、さらに遅れる。カスピ海北部、アティラウ沖80kmの大陸棚の石油ガス鉱床開発のプロジェクトは、世界でも最も高価なものになっており、開発費はすでに1,000億ドルを超えている。当初2005年に設定された稼働は再三にわたって延期され、ようやく2013年9月に初の石油生産が実現した。しかし、直後にパイプラインからガスが漏れる事故が発生。カザフ当局は当初、すぐにでも修理が完了すると称していたが、現時点で同作業が完了し本格生産に移行できる時期の具体的な見通しは立っていない。それが一因となり、IMFがカザフの経済見通しを引き下げるという動きも。
  4. 国外に逃避していた資本に対する恩赦の実施。3度目の試みであり、2014年9月1日から2015年12月31日にかけて、資本・資産の自由化が実施される。今回の措置は、民営化の第2の波と奇妙に符合しており、カザフのエリートたちが資産の分割に決着を付けようとしているとも受け取れる。
  5. ロシアと欧米の制裁の応酬。カザフにとっての影響としては、第1に、ロシア企業によるカザフの資源に対する需要の減退。第2に、ロシアの景気後退とルーブル下落の余波で、カザフ通貨テンゲも下落する可能性。第3に、ロシアとベラルーシ間ではすでに「再輸出戦争」が始まっており、両国間の通関が復活して関税同盟の原則が崩れているが、ロシア・カザフ間でも同様の状況が生じうる。第4に、中央アジア諸国からの労働移民が、ロシアからカザフにシフトし、カザフの労働市場を圧迫する恐れがある。

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 2014年のまとめを色々やっているところだが、こちらのサイトには、2014年のカザフスタンの10大ニュースが出ているので、それを紹介しよう。なお、ニュースの順番は重要度に応じたものではなく、完全に時系列で並んでいる。

  • 2月、通貨テンゲの切り下げ。
  • 中小企業に対する企業調査を猶予する措置。
  • 「ホルゴス事件」(国境地帯の汚職事件)首謀者に判決。
  • 国民航空会社「エアカザフスタン」創設発表。
  • 米ボストンでカザフ人学生に対する裁判、テロ捜査妨害のかど。
  • 8月、カザフ政府で大掛かりな省庁再編。
  • 9月、演習中のSu-27戦闘機墜落。
  • ユーラシア経済連合の批准法、10月に成立。
  • 中央・地方の元高官に対する訴追続く。
  • 11月、ナザルバエフ大統領が新経済政策を発表。

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 今般カザフスタンのN.ナザルバエフ大統領が、「新経済政策」の発動を宣言したということである。本件に関し、ロシア『アガニョーク』誌の2014年11月17日号が、大統領のブレーンと思われるS.アキンベコフ氏(世界経済政治研究所所長)のインタビューを掲載しているので、発言要旨をまとめておく。

 今日、世界経済は困難な局面を迎えており、こうした時代にはどんな国でも行動の指針が必要。石油価格が落ち込んでおり、これはカザフやロシアのような産油国にとっては歳入の削減を意味するから、重大なチャレンジ。そうした中で、カザフの新経済政策は、過去に蓄積された備蓄によって、歳出を増やすもの。現在、備蓄は1,000億ドルに達している。その意味で我々は一般的なトレンドに反する路線をとる。主たる哲学は、インフラ物件をはじめとする投資を増やすことによって、我が国の未来の発展のための刺激を与えるというもの。これはルーズベルト米大統領が1930年代にとったニューディール政策に近く、まったく同じというわけではないが、共通点が多い。両者とも、国家歳出を拡大して経済を刺激付けようとするものだからだ。

 新経済政策の重点項目は、インフラ整備、とりわけ運輸・ロジスティクス。カザフは東西、南北を結ぶ大規模な輸送ハブになる。多くの自動車道路、鉄道プロジェクトがすでに実施中か、策定中である。カザフ政府はロシア、中国、イラン等のカスピ沿岸、太平洋沿岸の陸上基地および港湾にターミナルを建設・賃貸する計画を策定中で、実現すれば20万以上の新たな雇用が生まれ、カザフ産品を東西向けに輸出する可能性も高まる。諸外国がカザフの運輸システムを利用するニーズが高まるよう、税制を含め有利な条件を整備する。それとは別に、カザフ国内に運輸ネットワークを巡らし、全地域をアスタナと結ぶことも計画中。カザフは居住地間の距離が離れており、これが物価にも影響を与える。幹線網の建設と、各地方におけるロジスティクスセンターの誕生により、カザフの中小企業の発展も促され、中小企業がGDPに占めるシェアが2025年までに50%に高まる。

 パートナーのNo.1は、言うまでもなくロシアである。2015年には中国西部~西欧の自動車幹線道路(のカザフ部分)が開通し、ロシアのオレンブルグ州にまで達する。ロシア側で本プロジェクトがどのように扱われるのかは分からないが、我々はなるべく早い実現を期待し、今後はユーラシア経済連合の枠内で合意を形成するかもしれない。

 運輸以外の分野では、電力のプロジェクトも多い。過去5年カザフで実施されてきた工業化プログラムの効果は大きかったが、カザフでは依然として南部で電力が、中部・東部で天然ガスが不足している。他方、住宅・公営事業、水道・熱供給の近代化も予定されている。さらに、幼稚園、学校などの社会インフラも発展させる。これらは多額の資金を要するが、大統領が述べたように、社会的義務はすべて履行する。

 原資となるのは、国民基金であり、そもそもこれは必要な時の財源として蓄えられてきた。現時点で760億ドルがある(注:上記の1,000億ドルとの関連性は?)。2015~2017年に毎年、基金からインフラプロジェクトに追加で最大30億ドルが拠出される。むろん、必要に応じて、増額されることもある。

 新経済路線に立ちはだかるリスクとしては、インフレが最大の懸念である。2014年のインフレ見通しは6%で、これはロシアよりは低いが、関税同盟パートナーであるロシアのルーブルの変動の影響は小さくない。関税同盟が機能し始めてから、ロシアがカザフに及ぼす影響は必然的に大きくなった。2013年にはロシアの対カザフ輸出は180億ドルで、カザフの対ロシア輸出60億ドルの3倍に上った。2014年にはロシアからの輸入は減ったが、これは2月のテンゲ切り下げの影響であり、翻ってテンゲ切り下げは2013年末~2014年初頭のルーブル下落を受けたものだった。輸入品の価格は重大問題なので、追随して切り下げざるをえなかった。こうした次第で、我々はロシアの為替市場・政策の動向を注視している。

 ユーラシア経済連合は、加盟国間の貿易を拡大し、共同で運輸インフラを発展させる上で有益。その際に、カザフにとって、(ユーラシア経済連合以外の)外国の資本市場が閉ざされているわけではなく、必要に応じてそれにアクセスできる。


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 前のエントリーに引き続き、これもカザフスタンのDEMOSCOPEによる調査で、原子力に関するするカザフスタン国民の意識調査の結果がこちらに出ているので、それを紹介する。2014年9月8~17日にカザフスタン全土で1,872人を対象に電話とオンラインで調査が行われたということだが、今回も回答者は州都に限られている模様で、中小都市や農村の意見が反映されていないという問題がありそうだ。

 ともあれ、調査結果によれば、回答者の58%が国内に原発を建設することに反対と答えている。反対はしないという回答者が29%、態度未定が13%だった。

 カザフスタンと言えばソ連時代のセミパラチンスク核実験場で知られているが、今回の調査では91%の回答者がカザフスタンおよび全世界の核実験の被害により大きな注意を払うべきだと答えている。

 87%の回答者が、カザフスタンでグリーンエコノミーの原則を推進すべきことに支持を表明している(5%が反対、残りは無関心)。

 70%の回答者が、原発を放棄することを決めたドイツの決定を支持すると答えている(14%は支持しない、16%は無関心)。


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 2014年6月とやや古い情報だが、こちらの記事によると、カザフスタンにDEMOSCOPEという調査機関があり、同機関がカザフスタン国民のユーラシア統合に関する意識を調査したということである。カザフ全地域の16歳以上の市民1,600人が回答したということだが、どうも回答したのは州都の住民だけらしく、また電話およびオンラインで調査が行われたということであり、完全に国民を代表した調査とは言えない気がする(国民全体よりも、生活水準や知的レベルが若干高くなっているのではないか)。現に、回答者の63%が女性、37%が男性ということであり、これだけとっても偏りがある。

 ともあれ、この調査結果によると、「貴方は、カザフスタンがユーラシア経済連合に加入することを知っていますか?」という設問では、はい:83.7%、いいえ:8.3%、そうしたニュースには興味がない:8.0%、という回答状況になっている。

 カザフスタンがユーラシア経済連合に加入することについての賛否を尋ねたところ、支持する:68.3%、支持しない:5.5%、功罪両面ありどちらとも言えない:13.4%、無関心:12.8%、という結果となった。

 カザフスタンがユーラシア経済連合に加入するプラスの面は何かと尋ねたところ(合計するとほぼ100%になるので、単一回答と思われる)、特に思い当たらない:21.5%、競争により商品の品質が改善し価格が下がる:20.4%、ロシア・ベラルーシ等と有益な統合ができる可能性:16.8%、カザフスタンの市民に多大な可能性が生じる:14.4%、カザフスタンの経済・市民に良い効果しかない:14.1%、自国企業の販売市場が広がる:12.7%、という回答状況となった。

 逆に、マイナス面は何かと尋ねたところ、マイナス面は何もない:59.3%、カザフスタンが他の加盟国に依存したり、我が国にとって不利な決定が下される危険性:11.2%、欧州など域外諸国との貿易が減り、その価格が上がること:10.4%、カザフスタン企業にとっての競争が熾烈化すること:8.2%、一部の産業部門には有利かもしれないが、一般市民の状況は良くならない:7.4%、カザフスタンの経済・市民に悪い効果しかない:3.5%、という結果となった。

 「貴方個人とその家族にとっての実益は?」と尋ねたところ(これも単数回答)、何も変わらない:33.0%、品揃えの充実と価格の引き下げ:24.7%、ユーラシア経済連合の他の加盟国で就業できること:21.9%、ユーラシア経済連合の他の加盟国の市場でビジネスができること:8.3%、投資を誘致する可能性が高まる:6.7%、否定的な経済的影響しかない:5.4%、などと答えが分かれた。


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20140919eurasia

 本日午前中、東京の如水会館において、ロシアNIS貿易会等の共催により、「ユーラシア経済連合プレゼンテーション ―カザフスタン・ベラルーシ・ロシア経済統合の行方―」が開催された。変な言い方になるが、想像していたのよりも、ずっとしっかりしたプレゼンだった。ユーラシア経済委員会側の熱意の表れとして、自分たちでパワポ資料を日本語訳してきており、感心させられた。今回のプレゼンの模様を軸に、『ロシアNIS調査月報』の2014年12月号(11月20日発行)で、「ロシア・ベラルーシ・カザフスタンの経済と統合」(仮題)という特集をお届けしたいと思っているので、詳しくはそちらを参照していただきたい。


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 これまでカザフスタンでは、 AllurGroupの工場で、ウクライナのZAZブランドのChanceモデルの組立生産が行われてきた。ところが、こちらのニュースによると、それが停止されることになるそうである。 AllurGroupの発表によれば、その理由は、2015年1月1日から新技術規則が導入されることと、ウクライナにおける情勢不安であるという。2014年第3四半期末(すなわち9月末)に最後の組立が行われ、それをもって終了する。補修部品の供給は需要がある限り続けられるが、ウクライナ情勢次第では支障が生じる恐れもあるという。これまでZAZブランド車の生産に従事していた従業員は、他のモデル生産にシフトするので、人員整理は行わない。 AllurGroupでは2013年に1,976台の、2014年にはこれまで125台のChance車を生産してきた。


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