ロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪 服部倫卓ブログ

ロシア・ウクライナ・ベラルーシを中心とした旧ソ連諸国の経済・政治情報をお届け。

カテゴリ: サッカー

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 私は事あるごとに、ロシア国民はサッカーにはあまり関心のない国民であるということを強調している。実は、アイスホッケーに関しても、ロシア国民の関心度はあまり高くないということが、こちらの調査によって裏付けられた。この4月の全国世論調査によると、「貴方はアイスホッケーに関心がありますか?」という質問に対し、「はい、常に応援しています」が6%、「時々興味を持ちます」が39%、「関心がありません」が55%という結果になった。コンチネンタルホッケーリーグのガガーリンカップの試合については、大部分の試合を観た:3%、いくつかの試合を観た:7%、試合は観なかったがニュースなどで結果を知った:22%、そうした試合が開催されているのを知らなかった:62%、回答困難:6%というかなり寂しい回答状況となった。


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 ヨーロッパのサッカー界は2020ユーロの予選に突入しており、こちらの記事などが伝えるとおり、ロシア代表は第2戦で敵地「ヌルスルタン」に乗り込み、カザフスタン代表と対戦した。初戦でベルギーに敗れているだけに、勝利が義務付けられていたロシアだったが、4:0でカザフに圧勝した。一方、カザフは初戦ホームでスコットランドに快勝していたが、開閉式ドームスタジアムのアスタナ・アレーナが気温25度で、なおかつ人工芝という環境面にスコットランドが適応できなかったことが大きかったと言われている。今回のロシア戦も同じ条件で行われたが、ロシアはそれを苦にしなかったようだ。ちなみに、首都名が「アスタナ」から「ヌルスルタン」(退任した初代大統領ナザルバエフのファーストネーム)に変わり、「エアアスタナはそのままらしい」といった色んな話が飛び交っているが、個人的にはFCアスタナおよびアスタナ・アレーナの名前が変わるのか変わらないのかというのも気になるところである。

 ところで、上掲記事によれば、今回のカザフVSロシア戦では、ロシア側のサポーター席で、上掲写真のような、20年前のNATOによるユーゴスラビア爆撃を改めて非難するような横断幕が掲出されたということである。3月24日が、爆撃開始からちょうど20周年に当たるということだ。当時、NATOがベオグラード等を爆撃したことが、NATOとロシアの溝を広げる結果となり、ロシアが爆撃を非難していたことは、良く知られていた。しかし、サッカーのサポーターが20年後にそれを蒸し返すような動きを見せるほど(その背後には何らかの機関の暗躍があるのかもしれないが)、そこまでロシアにとっては大きな出来事だったのかと、改めて考えさせられた次第である。


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 こちらのサイトに、2018年のロシアで視聴率の高かったテレビ番組のランキングというのが出ていた。FIFAワールドカップの試合が多くランク入りしており、特にロシア代表の試合は1位、2位、4位、6位、10位といずれもベスト10入りした。そのほか目立つところでは、プーチン大統領の新年挨拶が5位(あんなものを観る人がいるのか?)、冬季五輪男子アイスホッケーの決勝ロシアVSドイツが7位などとなっている。


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 ワールドカップ・ロシア大会が終わってからというもの、ロシアやウクライナのサッカー事情をフォローする意欲が一気に失せて、多忙ということもあり、かの地のサッカー事情からまったく遠ざかってしまった。

 しかし、たまたま目に留まったこちらの記事は、取り上げないわけにはいかないだろうと判断した。シャフタール・ドネツクに所属し、ウクライナ代表でも長く主力のディフェンダーだったヤロスラフ・ラキツキーが、このほどロシアのゼニト・サンクトペテルブルグに移籍したということである。しかし、それがウクライナ国内で大きな物議を醸している。多くのウクライナ人がこれを祖国への裏切りと見なしており、今後ラキツキーは代表でプレーできなくなるという見方が広がっているという。むろん、SNSなどでは、これまでラキツキーがシャフタールおよびウクライナ代表に果たしてきた貢献に感謝するコメントも一部で見られるものの、「侵略国家」のクラブにカネ目当てで移籍したとして、多くの国民はラキツキーの決断を非難している。『ゼールカラ・ニジェーリ』紙ではウクライナ代表の元スタッフによる「ラキツキーはあからさまな分離主義者で反ウクライナ主義者だ。彼を召集すべき場所は代表ではなく、ウクライナ保安局だ。この男はドネツクの話ばかりして、彼にとってはドネツクの方がウクライナより上なのだ。これまで国歌も歌ってこなかった。ドネツクはウクライナではないと考えている男なのだ」とするコメントを掲載した。

 往時には、ロシアとウクライナの間のプレーヤーの移籍は活発であり、最盛期の1997年には117人のサッカープレーヤーがロシアリーグでプレーしていた(うち50人がトップディビジョン)。その後、ウクライナ側のクラブの経営が好転したのと、ロシアで外国人枠が制限されたのとで、2011年にはロシアのトップおよびセカンドディビジョンでプレーするウクライナ人は11人にまで減った。2014年以降のウクライナ危機で、ウクライナ各クラブは人材を放出、ロシアでプレーするウクライナ人も30人程度になったが、今シーズンでは再び7人にまで減っていた。


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 職場の後輩ちゃんが北朝鮮に旅行に行ってきたらしく、こんな絵葉書を買ってきてくれた。中央にあるのがどう見てもFIFAワールドカップのトロフィーで、それでサッカー好きの私向けのお土産ということになったようだが、ただこの絵葉書の趣旨は、サッカーに限らず、北朝鮮のスポーツ全般の躍進で国威発揚を目指そう、といったような意味合いのようだ。

 個人的に、本来なら、北朝鮮を含め、アジアカップで日本以外の試合も観たいのだが、時間がなく、日本で精一杯。

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 編集を担当している『調査月報』の締め切りにつき、ブログには大した記事も書けずに、申し訳ない。先のワールドカップに向け、ロシアでは各地方に不相応に大きなスタジアムが完成し、大会後、国内リーグ戦が始まって、それらのスタジアムにちゃんとお客さんが入っているか、気になっていた。そこで、新たに新スタを手に入れたプレミアリーグ所属の各地方クラブのホームゲーム6試合分の観客動員数を、グラフにまとめてみた。クルィリヤ・ソヴェトフ・サマラ、FCウラル、FCロストフの3チームの数字である(厳密に言えばFCウラルは新築ではなく改築だが)。で、こうやって数字をまとめてみると、W杯の余熱や、新スタ効果ゆえか、観客動員は今のところ大健闘と言えそうである。ただ、サマラなどは右肩下がりになりつつあるのが気になる。それに、ロシアはこれから冬を迎え、冬季中断があるとはいえ、12月初旬くらいまでは試合をしなければならないから、これからが本当の真価が問われる。


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 誰も興味がないような話で恐縮である。ウクライナで、サッカー・プレミアリーグの試合を観に行くと、試合前にウクライナ国歌の伴奏が流され、皆でそれを歌うことになっている(ナショナルチームではなく、あくまでもクラブ・レベルの試合である)。もっと言えば、試合中にも、自然発生的に観客席が国歌を歌い始め、そのたびに当方も起立しなければならないので、面倒である。

 そんなこんなで、ウクライナ・プレミアリーグにおける国歌の演奏は義務付けられたものであり、少なくとも2014年の政変後は義務になっているのだろうと想像していた。しかし、今般調べてみたところ、こちらこちらの記事に見るとおり、試合前の国歌が義務付けられたのは、つい最近のことらしい。具体的に言えば、2017年11月6日のウクライナ・サッカー協会の理事会で国歌義務付けが決定され、2017/18シーズンの途中から施行されたということだ。なお、この決定に先立っては、シャフタールVSマリウポリの一戦の前に国歌が演奏されず物議を醸したことがあったそうで、従来は自然発生的だったものをこの事件を受けて名文化したということのようだ。


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 ロシアW杯では3万人を超えるボランティアが大会の運営を大いに盛り立てたが、こちらの記事によれば、大会終了後、一部でそのユニがネットなどで売りに出されるという現象が見られるということである。ボランティア自体は報酬なしの奉仕活動なので、この記事では、「せめて少しでもマネタイズしようとしたのか」といった調子で伝えている。

 今大会では、一般客と区別するために、市内、ファンゾーン、プレスセンターのボランティアには青系のコスチュームが、スタジアムおよびその周囲のボランティアには赤系のコスチュームが配布された。ボランティアになると、各人のサイズに合うズボン、Tシャツ、パーカー、雨合羽、キャップ、リュック、シューズ入れ、カバンのセットを無料でもらえ、それらは一生の思い出になるとうたわれていた。ところが、大会終了後に、それらのセットが、安いところでは4,000ルーブル、高いところでは4万ルーブルほどで売りに出されている。なお、ボランティアに関する規定には、グッズを販売してはいけないという項目は存在しない。


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 ロシア代表が自国開催W杯で大善戦したことにより、プレーヤーたちの市場価値も上昇したようである。こちらのサイトでは、下に見るように、主なプレーヤーの市場価値が大会前(水色)と大会後(黄色)でどのように変化したかを図示している。目立つのは、Aゴロヴィンの1,800万ユーロ→2,500万ユーロ、D.チェルィシェフの300万ユーロ→800万ユーロ、M.フェルナンデスの1,600万ユーロ→2,000万ユーロなどである。ロシア代表全体の市場価値は、1憶6,060万ユーロから、大会後には1憶8,370万ユーロに上昇したということである。

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 ちょっと忙しいので、簡単なネタだけで。ロシアのサッカースタジアムは、食べ物にまったく期待できず、名物と言えるようなものも、ほとんど思い当たらない。唯一、もしかしたら、茹でとうもろこしだけは、ロシアのスタジアム名物と言えるかなと、以前から思っていた。上の写真は、まだ新スタが出来る前の時代のゼニト・サンクトペテルブルグのとうもろこし売りである。ただ、ひょっとしたら、ロシアだけでなく、ヨーロッパの他の国でも見られたりするのかなと、そのあたりが良く分からなかった。

 そうしたところ、W杯開幕前の情報だが、こちらのサイトに、主要国のサポーターのパラメーターを比較した特集記事が出ており、その中で、「スタジアムで何を食べるか?」という項目もあった。これを見ると、茹でとうもろこしというのが書いてあるのはロシアだけなので、茹でとうもろこしはロシアのサッカースタジアムの名物であると言ってよさそうである。


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 W杯決勝戦のプッシー・ライオット乱入事件、最初は良く事情が分からず、「なんか決勝に水を差す残念な出来事が起きちゃったな」くらいに感じただけだったが、事実関係が判明するにつれ、また時間が経過するにつれ、自分の中のモヤモヤがどんどん大きくなってきている。

 試合の翌日、プッシー・ライオットの仕業だということを知った時に、私が思ったのは、「今大会でロシアは、テロリストもフーリガンも封じ込めたのに、最後の最後に、あの連中に足元をすくわれちゃったな」といったことだった。

 しかし、そのあと、やや考えが変わってきた。プッシー・ライオットの今回の行為は、本質的にテロ行為なのではないかと思えてきた。むろん、テロというのは基本的に暴力で他人を殺傷することを指すのは承知している。しかし、たとえば「サイバーテロ」なんて言葉があるとおり、他人の価値を破壊的に毀損しようとする行為は、広い意味でテロと言えるはずである。プッシー・ライオットの連中が笑いながらグランドを走り回っている姿を改めて見て、これはテロに他ならないとの思いを強くした。自らの主義主張を唱えるために、ピッチ上で戦っている選手たちの思いも、全世界で固唾を飲んで見入っているサッカーファンの気持ちも、一切お構いなしと言うのであれば、程度の差こそあれ、その思考様式はテロリストのそれとまったく同じである。暴力に訴えていなくても、笑っていても、テロはテロであり、いわば「ゆるテロ」である。

 ロシアのニュースサイトなどを見ても、今回の事件に関する突っ込んだ分析や論評はまだそれほど見当たらない。そうした中、多少踏み込んだ論評を示していたのが、こちらの記事である。D.コレゼフ(コリョーゼフ? コレジョーフ?)という論者の個人的意見とされているが、今回のプッシー・ライオットの行為は従来と比べてそれほど過激ではなく、ロシアもプーチンも侮辱する内容ではなく、誰も傷付けないで世界に向けて自分たちの主張を伝える絶妙なやり方であった、これによりロシア国家は穏便化・人道化していくだろうなどと論じており、個人的にはきわめてナイーブな見方と感じる。

 ちなみに、こちらの記事では、プッシー・ライオットの連中がいかにして事を成し遂げたかということが書かれている。これによれば、彼らは1週間ほどかけて今回の行為を準備した、他人のファンIDを利用して会場に入った、トイレで持参した警察の制服に着替え、それを着てなるべくピッチの近くまで近付く手はずだった、などと伝えている。

 それにしても、腑に落ちないのは、ガチ中のガチであるロシアの情報機関が、プッシー・ライオットの動きを察知していないなどということがありえるのか?ということだ。これまでもスキャンダラスな行為を続けてきたプッシー・ライオットが、W杯に何かしでかすことは当然考えられ、それこそテロリスト予備軍並みにマークされていたと考えるのが普通だろう。他人のファンIDを使ってスタジアムに忍び込んだくらいで、当局の監視の目を逃れられるものだろうか? もしかしたら、当局はプッシー・ライオットの動きは知った上で、泳がせていたのではないかという疑問を抱きたくなる。連中があの舞台で騒ぎを起こせば、彼らを弾圧することをロシア国内および世界向けに正当化できる。。。むろん、今のところ何の証拠もないが、そんな風に勘繰りたくなるのも、モヤモヤが募る一因である。


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soukouhi

 今回のW杯ロシア大会で使用された12スタジアムの総工費を比較するグラフを作成してみた。数字は、今大会での無駄遣いに批判的な論陣を張っているこちらの記事からとった。ただ、ロシア・ルーブルのままでは分かりにくいと思うので、直近の為替レートで日本円に換算して示した。カッコ内に「改築費」と書かれているスタジアムに関しては、既存のスタジアムの建設費は除外し、改築費用だけを記している。他はすべて新規建設である(カザンとスパルタクは大会よりもしばらく前に完成していたが)。

 我々に身近な例で言うと、ガンバ大阪の吹田スタジアムの総工費は140億円程度と言われ、ロシアのW杯向け新スタはすべてそれを上回っている。ただし、問題は為替レートの要因だろう。ロシアでは2014年以降ルーブルが暴落し、他方で建設費用は資材・人件費等ルーブル建てのものが多いはずなので、ルーブル安によって外貨換算建設費が低く抑えられたはずである。2013年頃までの為替レートで計算すれば、日本円換算の建設費は、このグラフにあるよりも1.7倍くらい高かったはずである。


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 寂しいことに、ロシアW杯はもう終わってしまうけれど、私がこの大会について一番こだわっていたのは、いわゆる大会のレガシー(遺産)の問題だった。なので、地域研究者としての私のW杯ロシア大会研究は、むしろこれから始まるのである。

 その作業の一環として、上に見るような図を作成してみた。今回のW杯で会場となった12のスタジアムのうち、モスクワ・ルジニキとソチ・フィシトは、特定のクラブによる使用が想定されていない、ナショナルスタジアム的なところである。それ以外の10のスタジアムにつき、収容人数と、地元クラブが2017/18シーズンのリーグ戦の平均で実際にどれだけ集客していたかを対比したものだ。なお、一連の地方スタジアムには、W杯限定の増設分の席があり、W杯終了後にはそれを撤去してよりコンパクトにすることが決まっているので、その増設分をピンクで示してある。

 サッカーをお好きな方ならご存知のとおり、スタジアムの高揚感はどれだけびっしりと観客席が埋まっているかに左右される。5万人のスタジアムで2万人入っているよりも、1万人のスタジアムが満席になった方が、はるかに緊迫感が増す。そうした観点から、上のグラフを見ると、合格点と言えるのは、ゼニトのサンクトペテルブルグと、スパルタク・モスクワくらいであり、後の地方の状況は悲惨である。一番酷いのは我々にとっても思い出の地であるヴォルゴグラードで、45,000のキャパがあるところ、2017/18シーズンの実際の動員はわずかに3,621人だった(新スタは工事中だったので、別の小さい会場でやっていたという事情はあるにせよ)。まあ、2018/19シーズンの初めくらいは、W杯の高揚も残っており、新スタ見物感覚で多少お客さんが増えるかもしれないけど、代表選手もいない2部リーグの試合をリピートしてくれるかというと、だいぶ心許ない。


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 既報のとおり、世論調査結果によれば、ロシア国民のうちワールドカップのロシア代表の試合を観たという人は、サウジアラビア戦55%、エジプト戦59%、ウルグアイ戦59、スペイン戦71%と、大会が進むにつれ高まっていった。

 そして、こちらによれば、準々決勝のクロアチア戦の数字が出たということである。これによると、クロアチア戦を観たという国民は、69%だったということである。スペイン戦よりも若干低下したことになり、これが誤差の範囲内なのか、実際に何らかの事情で低下したのかというのは、ちょっと微妙という気がする。


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 以前、当ブログに、上掲のような動画を載せたことがある。ロシア代表が前回の2014年FIFAワールドカップ・ブラジル大会でグループステージ惨敗し、失意の帰国を果たした時の様子だ。確か着いたのは早朝であり、人影もまばらな空港で、カペッロ監督や選手もノーガードの状態である。大会で大きなミスを犯し戦犯となりながら、気さくに写真やサインに応じるGKアキンフェエフの姿には、得も言われぬ哀愁が漂っていた。個人的に、この動画がトラウマのように印象に残っていただけに、4年後の今大会で、打って変わって、ロシア代表が英雄としてモスクワに凱旋したことを、本当に嬉しく思ったわけである。


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 サッカー・ロシア代表、準々決勝で散った。個人的に言えば、ロシア代表は応援していたものの、実力不相応に勝ち上がり、「もう、お腹いっぱいかな」という感じがしてきたのも事実である。開催国チームとしてのノルマは、十二分に果たした。

 ところで、私は普段、日常的には欧州サッカーを観ないので、スター揃いのクロアチア代表チームの面々を、それほど良く知らない。むしろ、ヴィダというディフェンダーが、昔ディナモ・キエフにいたので、何度か生で観たこともあり、個人的にヴィダが一番馴染みがあるくらいである。今回のロシア戦で、ヴィダは延長で一時勝ち越し点となるゴールを決めたり、PK戦でもキックを成功させたりと、目立っていた。

 それで、ここからが本題なのだが、その元ディナモ・キエフ所属のヴィダと、もう1人、こちらも元ディナモ・キエフ所属のヴコエヴィチが、ロシア戦後に、「ウクライナ万歳! これはディナモのための、そしてウクライナのための勝利だ。進めクロアチア!」とコメントする動画が、A.シャホフというウクライナ・ジャーナリストのフェイスブックページに掲載された。下に見るのがそれである。明らかに余計な一言であり、遺恨を残さなければいいがな、と思う。


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 全ロシア世論調査センターの調査結果によれば、ロシア国民のうちW杯のロシア代表の試合を観たという向きは、上掲のとおり、大会が進むにつれ拡大していっているようだ。サウジ戦55%、エジプト戦59%、ウルグアイ戦59%だったものが、スペイン戦では71%に跳ね上がったということらしい。「ロシア代表は準決勝に進めますか?」という質問に対して、「はい」と答えていたのは、6月26日には12%にすぎなかったけれど、スペイン戦を経た7月2日の調査では33%に高まった。


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 ロシアがスペインをPK戦で退けた試合、VIP席にプーチン大統領の姿がなく、メドヴェージェフ首相夫妻だけが観戦に訪れていたのを見て、個人的におや?と思った。元世界チャンピオンのスペインにこてんぱんに負けることを予想して、あえて出向かなかったのだろうか?などと勘ぐってしまった。

 こちらなどに見るように、大統領報道官は事前に、大統領は「多忙を極めるため」、スペイン戦には行かないとアナウンスしていた。しかし、上の写真に見るように、「多忙を極めている」割には6月28日には赤の広場に設けられたサッカー広場を訪れてボールを蹴るようなサービスもしているし、クレムリンのHPを見る限りこの土日には公式行事は一つもなかった。

 こちらによれば、プーチンはスペイン戦当日、試合の前と後にチェルチェソフ監督に電話をしており(試合後にはスペイン国王にも電話)、また試合そのものは最初から最後までテレビ観戦したという。やはり、スペインという強敵との対戦ということで、現場に駆けつけ、負け戦の大将みたいなばつの悪い思いをしたくなかったのではないか。


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 現地時間の本日、決勝トーナメント1回戦の日本VSベルギー戦がありますが、その開催都市に関し、「決戦の地ロストフナドヌー ロシアとウクライナの『グレーゾーン』」と題するコラムをGlobe+に寄稿しました。


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 こちらの英『インディペンデント』のサイトに、W杯開催都市11箇所を勝手にランキングした結果が出ている。どういう基準で順位を付けているのか、特に説明はないが、まあ何となく合点は行く結果である。結果は以下のとおり。

  1. サンクトペテルブルグ
  2. モスクワ
  3. ソチ
  4. ニジニノヴゴロド
  5. カリーニングラード
  6. エカテリンブルグ
  7. ヴォルゴグラード
  8. カザン
  9. ロストヌナドヌー
  10. サマラ
  11. サランスク

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 以前書いた「女性にそっぽを向かれるW杯ロシア大会」という記事で、ロシア国民は女性を中心にW杯を覚めた目で見ており、テレビ観戦を一切するつもりのない向きが少なくないということをお伝えした。

 それはレヴァダ・センターの調査結果だったが、こちらに見る全ロシア世論調査センターの調査結果は、やや異なる傾向を示している。すなわち、ロシア国民の59%が、第2戦の対エジプト戦を観戦したということである。うち、57%が自宅または職場のテレビ観戦、1%がカフェやバーでの観戦、1%弱がスタジアムでの直接観戦だったということである。

 事前には「そんなもの観ない!」と思っていた人も、いざ始まってテレビでやっていれば、やはりそれなりに観てしまうといったところか。


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 まったく予想外なことに、第2節を終えた時点で、早くもロシア代表の決勝トーナメント進出が決定してしまった。これによって、ロシアが第3戦のウルグアイ戦をどう位置付けるかが、微妙になった。そもそも、A組のロシアは、決勝トーナメント1回戦で、B組のスペインかポルトガルと対戦することが濃厚なわけだけど、どちらの方がくみしやすいということはないだろうし、今現在のB組の順位表を見ても、どちらが1位でどちらが2位になるのか分からない。そもそも、6月25日にA組のロシアの方がB組よりも先に試合をするので、ロシアがB組の結果を見てウルグアイ戦のさじ加減を決めるということは不可能である。

 したがって、ロシアにとってウルグアイ戦は、主力を適度に休ませ、控えに出場機会を与えることに、ある程度重点が置かれそうだ。と同時に、チームとしての勢いやロシア国民の熱は失いたくないので、ウルグアイと引き分け以上の結果は残しておきたい。引き分け以上なら、ロシアは1位通過であり、万が一ポルトガルがイランに負ければ、ロシアは決勝トーナメント1回戦はB組2位のイランとの対戦になり、ベスト8も見えてくるかもしれない。


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