服部倫卓のロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪(ブログ版)

私のホームページ「ロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪」(http://www.hattorimichitaka.com)のブログ版です。

カテゴリ: ウクライナ

1523964931-8667

 ウクライナは黒海という海に面しているが、その割には、ウクライナの漁業といったことが話題に上ることは少ない。それもそのはずであり、黒海・アゾフ海の漁獲高は世界全体の0.4%を占めているにすぎず 、ごく一部の地元民にとってのローカルな意義しか有していないのである。黒海・アゾフ海の漁獲高は1980年代がピークで、ソ連の崩壊に伴いロシア・ウクライナの漁獲高が低下したことを受け、近年ではピーク時の半分以下の水準となっている。環境汚染による水産資源の減少も背景にある。ちなみに、国別に見ると、1980年代以降、トルコが一貫して黒海における最大の漁業国となっている。なお、以上は拙稿「輸送・商品・エネルギーの経済関係 ―ロシアとウクライナの角逐を中心に」六鹿茂夫(編)『黒海地域の国際関係』(名古屋大学出版会、2017年)で論じたことである。

 さて、そんな地味なウクライナの漁業であるが、珍しくこちらの記事がそれについて伝えている。これによると、ウクライナの魚・水産物の水揚高は2013年までは年間22万t前後だったが、ロシアがクリミアを併合してしまった結果、直近では9万tにまで減少している。生産減に反比例して輸入が伸び、現在は年間30万~32万tの輸入を余儀なくされている、ということである。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

Stahanov_coa

 ルハンシク州のカジイウカ(ロシア語読みではルガンスク州カジエフカ)は、人口9万あまりにすぎないが、2016年までスタハーノフと呼ばれていた炭鉱の街であり、以前「日めくり紋章」で取り上げたこともある。現在はルハンシク人民共和国の占領下にあり、ウクライナ政府が実効支配しているわけではないが、社会主事時代の労働英雄スタハーノフにちなんだ地名を忌避して改名したものだ。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

728533723

 こちらの記事の中に、上に見るような便利な表が出ていたので、転載させていただく。ロシアは周辺のCIS諸国から大量に労働移民を受け入れていて、彼らは出稼ぎ収入を本国に送金しているわけだが、この表はロシア中銀のデータにもとづいてそれを国ごとに整理したものである。2017年にはロシアの景気が回復したので、ほぼすべての国でロシアからの送金額が増加しているが、関係の悪化しているウクライナだけは25.2%減となった。トルクメニスタンだけは例外的に以前から労働移民の現象がほとんど見られない。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

Screenshot_1-12

 これは個人的にはかなりビックリなニュースである。こちらなどが伝えるところによれば、ウクライナの財閥「ドンバス工業連合(ISD)」の経営者で、ロシアのサッカークラブ「FCクバン」のオーナーとしても知られたO.ムクルチャン氏がこのほど、ロシアで逮捕されたということである。数年前にロシアの銀行、特にVEBがISDに提供した融資の一部を横領した容疑がかけられている。ムクルチャンは1995年にS.タルタ、数人のロシア人実業家とともにISDを設立し、アルチェウシク冶金コンビナートなど多くの企業を傘下に置いた。ムクルチャンはそほのか、ロシア・クラスノダル地方にも多くの企業を保有し、またFCクバンをはじめとする複数のサッカークラブを何ヵ国かに保有していた。2017年12月にISDはドンバスの資産に対するコントロールを失ったことを表明していた。一方、ムクルチャンはFCクバンの株式を2年ほど前にクラスノダル地方行政に譲渡していた。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

Chornomorsk_gerb

 別にやるつもりはなかったのだけど、なし崩し的に、ウクライナ改名都市シリーズになだれ込んでしまった。今回は、オデッサ州チョルノモルシク(ロシア語読み:チェルノモルスク)。2016年まではイリチウシク(ロシア語読み:イリイチョフスク)と呼ばれていたところなのだが、これはレーニンのミドルネームである「イリイッチ」にちなんだ都市名だったので、黒海の街を意味する現名称に変更されたというわけである。紋章に見るとおり、港町であり、オデッサ州3大港の一つがここにある。

 なお、こちらのサイトに出ていた改名都市一覧マップを以下のとおり転載させていただく。

24171080

ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

zsmk

 またまた鉄鋼業の話題で、昨日に引き続きロシアのエヴラズ社の話である。ロシアの鉄鋼大手の中では、唯一、ウクライナで本格的に事業展開していたのがエヴラズだった。しかし、当ブログで既報のとおり、エヴラズがウクライナに保有していたアセットのうち、鉄鉱石鉱山の「スハ・バルカ」は、すでに2017年にウクライナの有名なオリガルヒであるO.ヤロスラウシキー氏(DCH財閥)に売却済みである。そして、今年に入って3月1日付のこちらのリリースによれば、エヴラズはペトロウシキー記念ドニプロペトロウシク冶金工場についても、同じくヤロスラウシキー氏に売却する契約を結んだ。正確に言えば、製鉄所の親会社に当たるDRAMPISCO Ltd.の持ち株を、DCH財閥のSENALIOR INVESTMENTS LIMITEDに1億600万ドルで売却することになった。2017年の同工場の生産量は銑鉄101.9万t、粗鋼91.8万t、完成鋼材78.5万tで、売り上げは5.9億ドルだった。工場の従業員数は4,000人強(!)である。

 なお、エヴラズは2017年12月にEvraz Yuzkoksを6,300万ドルで売却しているので、今回の製鉄所売却でウクライナ資産をすべて手放すことになる。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

steel

 ベタだが、世界鉄鋼協会のデータにもとづいて、世界主要国の鉄鋼(粗鋼)生産量をグラフにまとめてみた。クリックすると拡大する。

 しかし、こうやって見てみると、日本やEUなどの先進国の生産が完全に頭打ちになる中で、米国のそれはむしろ拡大傾向にあることが分かる。「ラストベルト(錆地帯)」という話と、生産データとが、どうも合致していないような。。。

 ロシアは、価格変動や為替などに翻弄されながらも、生産量自体は安定している。それに対し、かつて世界の鉄鋼生産国として第7位くらいだったウクライナは年々衰退しベスト10圏外となり、現状ではたぶん世界13位くらいである。ウクライナの2017年の実績に関してはこちらのニュースを参照した。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

UA_IMF

 こちらの記事によると、IMFのウクライナ駐在代表は、ウクライナは家庭向けのガス料金を引き上げる必要があると指摘した。同氏によれば、2016年の公共料金改革は過去数年間で最も重要な改革の成果であり、それを踏襲した市場条件で家庭向けのガス料金を設定することが重要である。過去2年、ガスの国際価格は高まっているのに、ウクライナでは家庭向けのガス料金が一度も引き上げられていない。その結果、一般家庭はガスの最大の消費者であるが、それを補助している形になっている。2016年からは家庭向け料金は輸入ガスの市場価格に連動することになり、それゆえに今回の冬の暖房シーズンには値上げが予想されたが、政府は本年5月末までの据え置きを決定した。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

Coat_of_Arms_of_Kamianske

 先週に続いて、ウクライナで地名が変更になったところを取り上げる。ウクライナではここ2~3年で、ソ連体制と関係があるような地名が廃止され、新しい地名がつけられるケースが多数に上っている。そういうのをちゃんとシリーズ化して紹介しようかと思ったこともあったが、余力がないので、やめておく。ただ、先週・今週取り上げるやつは重要度が高いので、これくらいは見ておこうかという趣旨である。ドニプロペトロウシク州にある結構大きな市であり、かつてはドニプロジェルジンシク(ロシア語読み:ドニエプロジェルジンスク)と呼ばれていたものが、2016年からはカミャンシケ(ロシア語読み:カメンスコエ)に変更になった。ただし、ここも、上に見るような市章は変わっていない。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

94

 ウクライナ統計局のこちらのページで、『2015-2017年のウクライナ国民の国際労働移民(Зовнішня трудова міграція населення України 2015-2017)』と題する統計集が刊行されているのを知った。ウクライナ危機が起きてからこのシリーズの統計集が出るのは、これが初めてのようである。2.7万の世帯を対象にサンプル調査を実施し、それにより国全体の数字を推計しているようである。昨日、当ブログで取り上げた図解資料も、どうやらこの統計集にもとづいて作成されたようだ。

 この中に、ウクライナの労働移民の行き先の国と、その出身地をマトリックス状に示した表が載っていたので、今回はそれを取り上げてみたい。それが上表なのだが、国外出稼ぎ労働者の総数は130万人とされている。一般的に、ウクライナの出稼ぎ労働者数は300万~500万人に上るとされることが多く、今回の130万という数字は過小である可能性があるだろう。

 この資料で、注目すべきは、ウクライナを西部・北部・中部・南部・東部と5つのマクロリージョンに区分することを試みていることだろう。当国では、民間シンクタンクによるこのようなマクロリージョン区分の前例はあり、私などもラズムコフ・センターの方式を採用してきたが、今回のようにウクライナの公的機関がそれを行った例は、個人的に記憶にない。この統計集の説明書きによれば、世帯調査のサンプル数に限界があり、州別のデータを示すと統計的ばらつきが大きくなりすぎてしまうので、州を5マクロリージョンにまとめることでそれを回避しようとしたということだが、図らずもそのお陰でウクライナの地域分類法に関する有力な方式が示されることとなった。

 いずれにしても、表から明らかなのは、労働移民というのは、圧倒的にウクライナ西部の現象だということであり、西部が国全体の69.4%を占めている。西部=親欧州というステレオタイプに反して、ロシアに向かう西部住民も多いことが分かる。なお、原典では、マクロリージョン別内訳がパーセンテージで示されていたのを、それでは分かりにくいので、上表では人数の実数を算出して示している。西部以外の各マクロリージョンは、サンプル数が少ないので、統計的な誤差が生じる恐れがあると説明されている。というわけで、統計的なばらつきや、果たしてどこまで網羅的かという疑問はあるにせよ、ウクライナの労働移民の全体像をイメージするには有益な資料と言えそうだ。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

95c9cf4dcff98c27885cbb20f914ccd5

 ブログのネタに困った時によく使わせてもらう現地報道機関の図解資料。今回は、ウクライナ国民の国外出稼ぎ労働のデータをまとめた資料をこちらのページから紹介。

 この資料によれば、出稼ぎ労働者の70%が男性、30%が女性だという。就業分野の内訳は、建設:42.5%、農業:15.2%、工業:12.3%、商業:9.9%、運輸・通信:5.2%、ホテル・外食:4.1%、その他:10.8%となっている。月収別内訳は、250ドル以下:10.5%、251~500ドル:27.4%、501~1,000ドル:49.2%、1,001~2,000ドル:8.6%、2,000ドル以上:4.3%、となっている。

 図にはないが、2010年1月~2012年6月の時期には15~70歳の国民の3.4%が国外に出稼ぎに出ていたが、2015年初めから2017年半ばの時期には8%に高まった。ウクライナ科学アカデミー人口社会研究所では、220万~230万人が外国に働きに出ていると推計している。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

1517532372

 たぶんリアノーヴォスチあたりにこうした図解資料が出ているだろうと思ってチェックしたら、やはり出ていた。こちらのページに、上掲のような、ロシアの外交官を国外退去させた国と、その人数をまとめた図が出ていた。ロシア語のままだが、見れば一目瞭然である。すっかり西側気取りのウクライナも13人追放と奮発した。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

vlcsnap

 そんなわけで、昨日27日、サッカー日本代表とウクライナ代表の親善試合が行われ、日本は1:2で敗れた。

 昨日ご紹介したとおり、試合の事前情報として、スポナビに「苦難続きのウクライナ・サッカー界 再建を目指す“英雄”シェフチェンコ」というコラムを寄稿した。実は、私が書いた元々の原稿は、次のように締めくくられていた。

 ヤルモレンコ不在は返す返すも残念だが、ウクライナ代表は、中3日で行われる日本戦にも可能な限りのベストメンバーを組んで、日本代表の課題をあぶり出してほしいものである(いや、これ以上あぶり出されると、色んな意味でマズいか)。

 我ながら、最高のオチだと思ったのだが、「いや、これ以上あぶり出されると、色んな意味でマズいか」の部分は編集側の判断でカットされてしまった(笑)。終わってみれば、ウクライナ戦は、スコア以上の完敗。課題が浮き彫りになったからそれを改善すればいいというポジティブな捉え方は難しく、「この体制で大丈夫?」という先行き不透明感がますます強まったという印象である。

 テレビの画面からでは、ウクライナのシステムが分かりにくかったが、ウクライナのニュースサイトでは上掲の図のようなシステムになっていた。

 それにしても、ウクライナはよく繋ぐチームである。とりあえずクリアとか、前線に放り込んで誰でもいいから触ってくれとか、そういうのはほとんどなく、すべてのパスが特定の味方を目がけたものである。苦し紛れのクリアなどは、アディショナルタイムにちょっと見られたくらいではないだろうか。まあ、常に繋ぐサッカーなので、日本戦の終盤のGKピャトフのようにミスパスで決定的なピンチを招いたりもするのだけれど、とにかくそういうスタイルなのだろう。

 ちなみに、日本は1得点こそ挙げたが、あれは槙野の位置がオフサイドだったように見えたのだけれど、どうだろうか。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

ZRP_2017

 ウクライナ統計局のこちらのサイトに、2017年のウクライナのGDPの概要が出ている。2017年のウクライナ経済は実質2.5%成長した。

 主要生産部門別の前年比実質伸び率は、ざっと以下のようになっている(▲はマイナスを意味する)。

農林水産業:▲2.5%
鉱業:▲5.9%
製造業:5.1%
電力・ガス業:▲6.1%
建設:26.9%
商業:5.0%
運輸・倉庫:4.3%
ホテル・外食:2.3%
情報・テレコム:7.7%
金融・保険:0.2%
不動産業:7.8%

 主要需要項目別に見ると、以下のようになっている。

家計最終消費支出:7.8%
政府最終消費支出:3.3%
総固定資本形成:18.2%
輸出:3.5%
輸入:12.2%


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

by_1

 先日ウクライナ外務省は、CISからの脱退、ロシアとの友好・協力・パートナーシップ条約の破棄についての提案を取りまとめたと発表した。これに関連し、ロシアの駐CIS代表のA.シヴェドフ氏(上掲写真)が、こちらのインタビュー記事の中でコメントしている。

 シヴェドフ代表いわく、CISへの参加は任意であり、いかなる国もその件に関する決定を自ら下すことができる。CISにおける協力は互恵的なものなので、すべてのパートナー諸国が、ウクライナがCISとの関係を絶たないことを願っている。もし仮に公式的に脱退したと仮定すると、2つのポイントがある。過去数年、ウクライナはCISの活動に最低限しか参加してこなかったが、それによってCISの活動・発展が妨げられたわけではない。他方、CISとは単に日常的な討議・会合・文書の起草・採択だけの組織ではなく、多国間のプロジェクトへの参加もその重要な側面である。たとえば、CIS枠内での合意により、住民が他の加盟国に移住した場合の年金保障、救急医療等の問題が調整されている。また、経済関係支援・促進のために、良好な条件が整備されている。ウクライナにとってCISは輸出の16%を占める重要市場で、とりわけ機械製品にとって重要市場であることを指摘したい。つまり、諸協定から離脱すれば、ウクライナは多くの権利・可能性を失うことになる。CISの活動は、地域の利益のために構築されており、すべての加盟国の社会経済安定・発展に資するものである。とくに、ウクライナも加盟しているCIS自由貿易協定は重要な枠組みだ。シヴェドフ代表は以上のように述べた。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

78

 先日のエントリーの続きで、UEFAの最新レポート、The European Club Footballing Landscapeから興味深いところをピックアップすると、上図は欧州主要国トップリーグの収入構造を示したものである。左から、薄紫が国内リーグの放映権料、濃い紫がUEFAからの分配金(CLおよびELに出場する報酬だろう)、紺色が試合当日の収入(入場料等)、青がスポンサー収入および商業活動、灰色がその他、となっている。私の関心国であるロシアとウクライナは、国内リーグ放映や入場料といった、ベーシックな収入をほとんど挙げられていないことが分かる。ロシアは圧倒的にスポンサーに依存しており、またウクライナはUEFAからの分配金が多い。UEFAからたくさんお金をもらっているということは、欧州カップ戦ではそこそこ善戦しているということであり、その意味では結構だが、その恩恵に与れるのはシャフタールとディナモ・キエフだけだろう。あと、ウクライナの場合は、移籍金で結構稼いでいるが、才能あるウクライナ人プレーヤーを育てて売るというよりも、シャフタールが潜在力の高いブラジル人を青田買いしてきて、ある程度したら欧州ビッグクラブに売るというパターンが確立されており、その部分が大きいと見られる。ウクライナ人プレーヤーでは、ヤルモレンコ、コノプリャンカという2枚看板を放出済みなので、もうこれといった商材は見当たらない。ところで、カザフスタンで「その他」が多いのが気になる。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

1521118742-4549

 これは先週の動きになるが、こちらの記事などによれば、ウクライナ最高会議は3月15日、P.ポロシェンコ大統領が提案していたYa.スモリー氏を中銀総裁に正式に承認した。ウクライナでは2017年5月10日にV.ホンタレヴァ中銀総裁が辞意を表明して以降長期休暇に入り、この間スモリー第一副総裁が総裁代行を務めていた経緯がある。今年に入ってポロシェンコ大統領は1月18日にホンタレヴァ総裁の解任とスモリー代行の総裁への就任を最高会議に提案していた。今般の最高会議の投票により、247名の賛成を得て(過半数は226名)、正式に総裁就任が決まったものである。

 スモリー新総裁は1961年テルノピリ州出身の57歳。民間銀行勤務などを経て、2014年4月に中銀副総裁、2016年10月に第一副総裁に就任していた。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

1504684141-9273

 米トランプ政権が鉄鋼に25%、アルミニウムに10%の関税を導入しようとしていることに関して、こちらの記事によれば、ウクライナの通商代表のN.ミコリシカはツイッターで次のようにコメントした。いわく、ウクライナ内閣と経済発展省は、ウクライナ製品がこれら特別完全の適用外となるよう、あらゆる努力を尽くしている。これらのウクライナ製品は伝統的に米国に輸出されており、米国の安全保障の脅威にならないと確信している。ウクライナは本件に関し米国政府と恒常的に対話しており、ウクライナの生産者と協業している。

 同じような措置をロシアが一方的に導入したら、ウクライナは「世界秩序を揺るがす暴挙」と声を大にして批判すると思うのだが、米国に対しては自国産品を例外扱いにしてねとお願いするだけで、批判はしないわけですな。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

 相当マニアックな話題だが、こちらのサイトに、ウクライナのザポリージャ自動車工場(ZAZ)の小史のようなことが出ていて、個人的に興味深かったので、以下要旨を整理しておく。

0_6e7b1_f84a7546_orig

 ウクライナが自力でゼロから開発した最後の自動車モデルは、1987年11月に量産が始まったタヴリヤだった。ただ、タヴリヤは発売された時にはもう古びていたモデルだった。それは、ウクライナの開発担当者が悪いのではなく、工場としては1970年代に生産を始めたかったのに、ソ連指導部がなかなかゴーサインを出さなかったのである。タヴリヤの設計に際しては、当時欧州で人気のあったフォード・フィエスタが手本とされ、外見も似ていた(上掲写真の左がタヴリヤ、右がフィエスタ)。むろん、そうは言っても異なるモデルであり、しかもタヴリヤはフィエスタの11年も後に登場した。

 タヴリヤは長らくウクライナで安い乗用車の定番だったが、その後新車の開発は実質的に行われなかった。今日では、ZAZで生産されているのはすべて韓国、米国、中国メーカーの車をベースにしたモデルである。

 ウクライナ独立後、ZAZの経営権は韓国Daewooに移り、同社はタヴリヤをマイナーチェンジしてタヴリヤ・ノヴァ、スラヴタ、そしてあまり知られていないダナといったモデルを生み出した。すべてタヴリヤのシャーシを利用しており、厳密には新車ではなかった。

 ウクライナ独自のモデルを開発する試みは、この時点で潰えていた。Daewooとしては自社のニュビラ、レガンザ、ラノスがあったので、ウクライナ独自モデルの必要はなかったのだ。その後、特にZAZの主力になったのがラノスで、それをもとにした安価モデルのセンスも生産された。

 Daewooが経営破綻しGMに吸収されると、ZAZはラノスとセンスのライセンス生産を続けたが、しばらくしてDaewooのブランドは捨て、韓国のモデルを自らのZAZのブランドを冠して生産するようになった。

 その後、ZAZの経営は地場資本のウクルアフト社が握り、タヴリヤ、スラヴタの生産は停止された。代わってZAZフォルツァの生産が始まったが、ZAZ自身はその開発に最低限しか関与せず、それは実質的に中国モデルのチェリー・ボーナスのコピーだった。また、別のモデルZAZヴィダは、GMのライセンスにもとづき2012年に生産が始まったもので、実質的にシボレー・アヴェオだった。

 2016年5月にZAZはスラヴタ・ノヴァというハッチバックのコンセプトを発表したが、これもウクライナ独自開発モデルとはほど遠く、中国チェリー社が2011年に発表したRiich G2と瓜二つである(後掲画像参照)。ZAZでは、チェリー社とともに同モデルの開発に積極的に取り組んでいる旨表明しているが、今後量産に着手できるかどうか、現時点では明らかになっていない。

42

ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

uaauto

 ウクライナにおける乗用車の販売動向を、久し振りに図にまとめてみた。

 リーマンショック前のバブル期には遠く及ばないし、2014年の政変前の水準もいまだに回復していないものの、2017年には過去2年ほどに比べれば販売が一定程度回復した。2017年通年の販売台数は82,248台で、前年比25.5%増だった。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

pro

 世の中には、世界の国を様々な角度から番付する多様なランキングというものがあるが、今般初めて知ったものをちょっと取り上げておく。Legatum Instituteというシンクタンクがあるそうで、そこが定期的に出しているThe Legatum Prosperity Indexというランキング資料があり、先日その2017年版が発表された。こちらからダウンロードできるようになっている。 この資料の特徴は、「繁栄」というものを、単に物質的な豊かさだけでなく、多様な質的指標を総合して順位付けようとしていることだろう。評価項目は、経済の質、ビジネス環境、ガバナンス、個人の自由、社会関係、セキュリティ、教育、医療、自然環境という9の柱からなっている。私の関係するロシア・NIS諸国の順位を以下に示すが、総じて厳しい評価になっている。なお、ウズベキスタンとトルクメニスタンはデータ不足につきランキングの対象外。

72.カザフスタン
82.キルギス
84.ジョージア
95.ベラルーシ
96.アルメニア
98.モルドバ
101.ロシア
102.タジキスタン
106.アゼルバイジャン
112.ウクライナ

 この手のランキングで、キルギスやモルドバといった国がロシアの上を行くのは、なかなかレアなことである。ロシアの順位が低いのは、個人の自由、社会関係、ガバナンスといった項目が劣悪に評価されているからであるが、ロシア人、結構自由に生きてると思うけどね。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

1482

 墜落事故を起こしたAN-148につき、すでにこちらで概要を報告したが、以下、いくつか補足情報をまとめておく。

 こちらによると、VASO社の2017年第4四半期の財務報告では、同社が今後もAN-148を生産継続する意向と明記されていた。今回の事故を受け、インターファクスが同社広報に問い合わせたところ、「今後も発注があればAN-148を生産する」との回答だった。なお、VASOの今後の生産計画には、AN-148以外では、旅客機IL-96の生産、輸送機IL-112Vの生産、SSJ-100およびMS-21等向けの下請けユニット生産が含まれている。

 2017年12月のこちらの記事によると、VASOはロシア国防省と2013年5月にAN-148の軍用輸送機15機を納入する契約を結んでおり、2017年には2機が引き渡された。2018年にも2機が予定されている。

 2017年11月のこちらの記事によると、ロシアのサプライヤーによる納入停止にもかかわらず、ウクライナのアントノフ社はAN-148/158の生産プロジェクトを継続する意向であり、ロシア以外のサプライヤーによる供給は2020年以降になる見通しである。キエフの組み立て工場では、様々な作業段階のAN-148/158が10機ほど控えている。AN-148/158では部品・コンポーネントの30%近くがロシア企業の供給によるもので、それが直近の生産停止の主因だったが、今後はロシア製を全面的に排除して生産が行われる。また、単にロシア以外のサプライヤーを探すだけでなく、AN-148/158の改良バージョンの開発にも乗り出し、それによりEmbraer E-Jet E2や三菱重工のMRJとの競争に備える。

 一方、こちらによると、ウクライナのアントノフ社は今般、ロシアのVASO社に対し100万ドル以上のロイヤリティと罰金の支払を求める民事訴訟をヴォロネジ州の裁判所に訴えた。AN-148は当初ウクライナ側のアヴィアント工場だけで生産されていたが、VASOは2005年にAN-148の生産ライセンスを取得し、契約によれば1機販売されるごとにウクライナ側に対しロイヤリティを支払うことになっていた。しかし、生産開始後の8年間で、VASOはこれまでも5回以上、ロイヤリティの支払を滞らせたことがあった。VASO側では、未払いがあること自体は認めているものの、やむをえない事情で送金が遅延しているだけだと説明している。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

148

 乗客・乗員71名が亡くなったサラトフ航空機の墜落事件。事故原因は現時点では不明であり、機体の技術的な問題なのかは明らかでないが、いずれにしても問題の機種AN-148について確認しておけば、これはソ連時代以来の伝統を誇るウクライナのアントノフ設計局が設計したリージョナルジェット機である。ロシア・ウクライナ両国間の分業関係にもとづきつつ、最終的な組立も両国それぞれで行われていたが、ほとんどがヴォロネジ航空機製造株式会社(VASO)による組立だった。

 AN-148機の開発・生産の経緯についてこちらの記事が良くまとまっていたので、以下抄訳して紹介する。

 ヴォロネジのAn-148生産ラインは、2018年に凍結される可能性がある。その原因は、ロシア・ウクライナ関係の悪化で、必要な部品やユニットを調達するのが困難になっていることである。

 ウクライナからの部品の納入の遅れは、AN-148の生産開始当初から見られたが、2014年の政変後、決定的となった。禁輸対象となった部品の一部は、ロシア国内での生産に置き換え、それにより、当初の計画よりも縮小したとはいえ、今日までAN-148の生産を維持してきた。しかし、今日のような対ウクライナ関係では、ロシアはロシア独自の開発機か、または国際プロジェクトのうち制裁に影響を受けないものに集中すべきだという意見が強まっている。一方、AN-148の将来性が高かったにもかかわらず、ウクライナ側はもうかなり前にその生産に見切りをつけてしまっていたように思える。

 2010年の時点では、AN-148の生産計画に14ヵ国の240以上の企業が参加していた。のちにAN-148をベースとした輸送機AN-178もラインナップに加わり、その時点では作業比率はロシア53%、ウクライナ41%となった。ウクライナにはソ連崩壊時点でキエフ、ハルキウと2つの大規模な航空機工場が残されており、AN-148のプロジェクトはそれらを結集して現代的な生産合同に再編する起爆剤になると期待された。

 2009年にAN-148が稼働を開始した時、アントノフのD.キヴァ社長は、本プロジェクトにおいてロシアは最大の戦略的パートナーだと発言していた。2020年までの販売規模は590機と見積もられ、それとは別に軍用輸送機AN-178の需要も400機と見積もられた。

 現在、ロシアの航空会社が使用しているAN-148は10機ほどで、さらに国家航空隊、軍、非常事態省が18機を保有する。その他は、ウクライナと北朝鮮に1機ずつが飛んでいるだけである。また、航続距離を伸ばしたAN-158が6機キューバ航空に納入されている。

 専門家は、AN-148が時代を先取りした素晴らしい飛行機であると指摘する。旧ソ連圏で初めてデジタルテクノロジーの環境で開発された機体で、世界でもボーイング777に次いで2例目である。

 なお、こちらの記事によれば、ウクライナのポロシェンコ大統領は2月14日、プーチン・ロシア大統領と電話会談を行い、今回の墜落事件の原因究明への協力を申し出たということである。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

1499759907-4798

 こちらの記事が、ウクライナのEU向け農産物・食品輸出につき伝えている。これによると、2017年にEU向け食品輸出は37%拡大し、58億ドルに達した。農業政策・食品省のO.トロフィムツエヴァ次官はこれに関し、EUとのFTAが我が国農業部門にとって効果的に機能し成果を挙げている証左だ、我が国の生産者の大多数は失われたロシア市場の代わりに成功裏にEU市場にシフトしつつある、と語った。2017年の主な品目のEU向け輸出は、穀物17億ドル、油脂14億ドル、採油用作物11億ドルなどだった。EUの中で主な相手国の内訳は、オランダ18.0%、スペイン14.3%、ポーランド13.2%、イタリア12.0%、ドイツ10.5%などとなっている。なお、ウクライナの全世界向けの2017年食品輸出は179億ドルで、前年比16.3%増大した。

 以上が記事の伝えるところだが、EU向けに主に輸出しているのが穀物および油で、それらの品目は元々ロシアに輸出していなかったわけだから、生産者がロシアからEUに成功裏にシフトしているという次官の説明は不正確であると私は考える。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

ad54222b

 昨年10月に当ブログで、「ウクライナ投資評議会、日本からの入閣はなし」というエントリーをお届けしたことがある。ウクライナで「国家投資評議会」のメンバーが制定され、そこには主な外国勢が名を連ねていたが、残念ながら日系企業は見当たらないということをお伝えした。しかし、その後、ウクライナに駐在する日系企業の方から教えていただいたところによると、日系企業は単に調整に若干時間を要しただけだったということである。そして、今般こちらに見る2月7日付の大統領令により、日本企業トップ2名が評議会のメンバー入りした。具体的には、朝田照男丸紅会長、中村邦晴住友商事代表取締役・社長執行役員CEOのお2人である。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

uksoci

 キエフ社会学国際研究所が2017年10~11月に行った全国世論調査で(出所はこちら)、早急な解決を望む問題を最大3つまで挙げてもらったところ、図のような結果が出た。ウクライナにおいても、庶民は普段は政治問題に関心を示さず、自らにとって身近な生活・社会の問題を重視する傾向が強いが、現下ウクライナに限っては東ウクライナのドンバス紛争を憂慮する向きが多いようだ。ただし、「クリミア問題」という回答の選択肢はなく、ロシアが電光石火で併合してしまったために、ウクライナ国民にとっての「痛み」も大きくないのかなと想像する。物価の高さや所得の低さを嘆く国民が多い中で、注目すべきは「腐敗」の問題が小さからぬ関心事となっていることであろう。腐敗の問題は、政府高官の汚職といった事柄だけでなく、市民がお役所の窓口で、あるいは医療・教育などの場で、日常的に直面するものとなっている。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

1001536508

 I.コロモイシキー(ロシア語読みではI.コロモイスキー)と言えば、プリヴァト・グループの総帥で、ウクライナを代表するオリガルヒの一人だが、今日のウクライナ政財界における立ち位置が今一つ分かりにくいなと思っていたところ、ロシア『エクスペルト』誌(2017年12月25日‐2018年1月14日号、No.1-2)に同氏を軸とした最近のウクライナ政財界力学を論じた記事が出ていたので、以下のとおり抄訳しておく。

 コロモイシキーは2014年のマイダンのスポンサーの一人で、ドンバスで戦った義勇部隊の創設者でもあった。2014年3月から2015年3月まではドニプロペトロウシク州の知事を務めた。彼は、今でも主に企業家のままなので、革命と内戦に投資したカネを、最大限に回収しようとしている。多くの国営企業に出資しており、キエフ中心部も含め、武装した「愛国者」の支援により、行政庁舎を難なく占拠することができた。法律については、あからさまに無視する姿勢を示している。公務員の二重国籍を禁止する法律が成立した時には、「法律が禁止しているのは二重国籍で、私は三重国籍なので関係ない」とうそぶいたほどだ。なお、彼はウクライナ、イスラエル、キプロスのパスポートを保有している。

 やりたい放題のコロモイシキーに、ポロシェンコ大統領は嫌気がさし、知事から解任した。コロモイシキーが保有していたウクライナ最大の銀行であるプリヴァトバンクを、国は国有化せざるをえなかった。というのも、かつてのオーナーたちの乱脈経営で、銀行のバランスシートに60億ドルもの穴があいてしまったからである。そうしたことが起きたからくりは単純で、プリヴァトバンクは集めた預金や中銀からリファイナンスされた資金を使って、オーナーたちの関連企業に融資を行い、無価値の担保しか差し出していなかったのである。これを問題視したウクライナ財務省は、ロンドン高等裁判所(国際仲裁裁判所のこと?)に、コロモイシキーの国外資産を凍結するよう要請し、その要請は今般受理された。

 そうこうするうちに、ポロシェンコ大統領は、M.サアカシヴィリとの関係が険悪化し、コロモイシキーとは和解することにした。ポロシェンコは、側近中の側近であるYu.ルツェンコ検事総長を、コロモイシキーとの面談のためにアムステルダムに派遣したほどである。取引の理屈は単純で、コロモイシキーが野党支援をやめて政権にわずかな「納税」を行う代わりに、政権側はコロモイシキーの資産には手をつけないというものだった。しかし、そこに割って入ったのがO.ダニリューク蔵相で、同氏はコロモイシキーの在外資産を差し押さえた上に、ルツェンコの解任を要求した。ダニリュークの主張は、ルツェンコ検事総長はプリヴァトバンクの旧経営陣およびオーナーらの取り調べを長引かせすぎており、その反面でプリヴァトバンクの現経営陣・財務省・中央銀行を追及しており、また汚職対策機関を攻撃しているというものだった。国家汚職対策局は過去1年半、ポロシェンコ大統領の汚職を執拗に追及している。

 今回、ロンドン高等裁判所の犠牲になったもう一人が、ポロシェンコ大統領の旧友であるK.フリホリシン(ロシア語ではK.グリゴリシン)であり、同氏が保有していた財閥「エネルギー・スタンダード」の資産を凍結された。裁判所は、フリホリシンと、かつて地域党のスポンサーだったV.ノヴィンシキーとの係争を審理していた。ウクライナ出身のフリホリシンは、ロシアではロシア国籍と見なされるが、その主たる資産はウクライナにある。フリホリシンも、ポロシェンコ同様、2004年と2014年のマイダンのスポンサーだった。だが、コロモイシキーとは異なり、フリホリシンは現職大統領との関係を悪化させなかった。ロシアが6.8億ルーブルの税金未納でフリホリシンを提訴し、国際手配した際に、彼はウクライナ国籍を与えられウクライナに定住した。

 これらの事件はすべて繋がっているのか、それともポロシェンコが単に不運なのかは、分からない。しかし、サアカシヴィリの組織する抗議行動が広がりを見せ、治安部隊はそれに対処できず、汚職対策機関が大統領を攻撃している中で、蔵相の離反とロンドン裁判所の判決は、ポロシェンコにとって非常に痛い。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

p

 キエフ国際社会学研究所のこちらのページを見ていたら、ウクライナにおける貧困率の長期的推移というグラフが出ていた。ただし、これは客観的な基準にもとづいたものではなく、「自分は貧しい」という自己評価にもとづく貧困層の比率ということである。概ね経済成長率と連動した軌跡を描いていると言える。当然のことながら、2014年以降のウクライナ危機で数字が悪化しているが、意外とそれほど酷くもないという印象もあり、しかも2017年には数字が改善に転じた。振り返ってみれば、ヤヌコーヴィチ時代こそウクライナの黄金時代だったということが良く分かるデータである(半分冗談・半分本気)。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

a1

 このほど編集作業が終わった『ロシアNIS調査月報』2018年2月号の中身をチラ見せ。2月号は、「ロシア・NIS消費市場の大研究」という特集号です。過去には、2013年2月号で「ロシア・NISの消費市場と小売業」という特集を試みたことがありましたが、それから5年が経ってしまい、久し振りの消費市場特集ということになります。5年前の特集では、ネット通販はほとんど取り上げられていませんでしたが、今回はそれが主要なトピックの一つであり、時代の変化を感じます。

 私自身は、特集の枠内では「国内勢が巻き返しを図るロシアのネット通販市場」、「ウクライナの消費部門と小売チェーン」といったレポートを執筆。特集以外では、「プーチンは大記者会見で何を語ったか」、「サッカー日本代表・約束の地 ―カザンとロストフナドヌー」という小文を書いています。それにしても、年末年始の編集作業だったので、誰も手伝ってくれる職員がおらず、編集雑事を全部自分でやったので大変でした(涙)。1月20日発行予定。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

↑このページのトップヘ