服部倫卓のロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪(ブログ版)

私のホームページ「ロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪」(http://www.hattorimichitaka.com)のブログ版です。

カテゴリ: ロシア

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 こちらの記事によると、ロシアのA.クドリン元副首相・蔵相はこのほど、ロシアはEUとの間で特恵的な通商関係を築くべきだと提唱した。クドリン氏によれば、ロシアは現在のところCIS以外には特別な通商関係にある相手が実質的に存在せず、そうしたパートナーを大幅に増やしていくべきである。6年以内にロシアの全輸出に占める特恵的な条件の比率を15%にまで高めるべきだ。ロシアがそうした関係を築きうる国のリストはすでにある。ユーラシア経済連合以外では、中国、シンガポール、将来的にはインド、イランとの関係もある。そしてこれらが完了したあかつきには、将来的に西側諸国と接近すること、EU諸国と新たな特別な諸協定に移行することが可能で、それはあるいはFTAになるかもしれない。クドリン氏は以上のように語った。


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 FIFAコンフェデレーションズカップのロシア大会は、ドイツの優勝をもって大団円を迎えたようだ。決勝戦の模様をテレビで断片的に観たが、観客席もそれなりに埋まり(たぶんロシア国民が多数派だったはず)、大きなトラブルもなく、それほど大過なく終えることができたのではないか。おそらく、1年後のワールドカップ本大会も、大会準備・運営という観点では、それほど心配する必要はなさそうだ。ただし、潜在的にはテロの脅威とか、ロシアのドーピング問題とか、火種がないとも言えない。他方、ロシア代表チームのパフォーマンスについては、だいぶ心許ないままで、W杯本番を迎えることになる。

 それで、こちらのページに、全ロシア世論調査センター(VTsIOM)が実施したコンフェデに関するロシア国民の意識調査の結果が出ていた。ロシアがグループステージ敗退した直後の6月27~28日にロシア全国の1,200人の成人を対象に電話アンケートした結果ということである。今度、うちの月報のサッカーコーナーで、取り上げたいと思う。当ブログではそのさわりだけ紹介する。

 コンフェデ大会そのものに関する設問ではなく、「貴方はサッカーに関心がありますか?」という設問の回答状況を見てみよう。その回答結果をグラフ化したのが上図である(なお、過去の調査は数回分、間引いてグラフ化している)。一目瞭然のように、ロシア国民のサッカーへの関心度は、決して高いものではなく、これは以前から知られていた傾向だが、今回の資料でもそれが浮き彫りとなっている。しかも、最新の調査結果が、関心度最低値を記録しており、とてもW杯という大イベントを1年後に控えた国とは思えない。まあ、この手の調査では、ロシア代表の成績が振るわないと、国民のサッカー関心度も低下するという法則性があるので、コンフェデで好成績を残せなかったことが、この低調な数字に繋がっているのだと思う。


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 当ブログとしては少々珍しいテーマだが、全ロシア世論調査センターのこちらのページに、ロシア国民がどのくらいの頻度で映画館に通うかという調査結果が出ていたので、その数字を図にしてお目にかける。本年6月にロシア全土で1,200人の成人を対象に実施された調査ということである。

 感想としては、へえ、ロシア国民って意外に映画館に行くんだなあという感じを受けた。図に見るように、男女差よりも、世代別の格差の方が大きい。なお、図にはないが、映画にいく頻度は、過去10年ほどでかなり高まっているようである。つまり、ある程度お金をもった都市部のアクティブな若者にとっての娯楽という意味合いが強そうだ。中高年は、映画館にはあまり行かず、テレビやDVDでソ連名画でも観てるんだろう。


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 こちらのリリースこちらの記事などが伝えているように、EUは6月28日、対ロシア制裁をさらに半年間延長することを正式に決定した。元々は2014年7月31日にウクライナ情勢に関連して導入されたものであり、数度の延長の末、7月31日に切れることになっていた期間を、2018年1月31日までさらに半年間延長したもの。

 上掲記事によれば、今回の決定につきロシアのA.メシコフ外務次官は、制裁とロシア側の対抗措置により傷んでいるのはむしろEU諸国の経済であるということはEU側の独立専門家たちも指摘している、制裁延長の決定に関しては失望しかない、またしてもEU内の攻撃的な少数派の声がまかり通ってしまった、などとコメントした。クレムリンのD.ペスコフ大統領報道官も、ロシアは対抗制裁の延長で応じることになる、相互主義の原則は曲げられない、などとコメントした。


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 しばらく前から、ロシアの旅客機パイロットが、より高い報酬を求め、海外に流出しているという問題が伝えられていたが、こちらの記事によれば、フラッグキャリアのアエロフロートからは150名ほどのパイロットがアジアの航空会社に流出してしまったということである。アエロフロートのV.サヴェリエフ社長が株主総会で明らかにした。アエロフロート側は対抗策として、「アエロフロートを退社したパイロットは、3年後でなければ再雇用しない」と所属パイロットたちに警告して、流出を防いでいる。現在同社では20名の外国人パイロットがいるが、今後さらに外国でのリクルートを強化する。


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 昨日ご紹介したエネルギー部門のように、ロシアという国は様々な政策領域においてナントカ戦略とかナントカプログラムを採択するのが好きな国である。物事というのは国の方針に沿って計画的かつ着実に進んでいくべきだ(さもないとカオスに陥る)という強迫観念が強い国民なのだろう。実はスポーツ、サッカーに関しても然りであり、2014年4月26日に採択された「2020年までのロシア連邦サッカー発展戦略」というものが知られていた。

 それで、こちらの記事によると、現在、「2030年までのロシア連邦全国民サッカー発展戦略」を新たに策定する作業が大詰めを迎えている。2015年12月8日に開催された関係会合後に大統領の指示を受けて作業が始まったものである。本年4月8日にロシア・サッカー協会が採択した。それを受け、今般、スポーツ省が戦略を承認した。最終的には、後日、政府がこれを承認して、正式に採択の運びとなるということである。なお、4月8日にサッカー協会が採択した戦略のテキストはこちらからダウンロードできるが、少々重いので注意。


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 ロシアのエネルギー部門に関しては、複数の政策綱領的な文書があり、しかもそれぞれの採択や発表の経緯が複雑という問題がある。ここでそれを整理しておきたい。

 第1に、「ロシアのエネルギー安全保障ドクトリン」という文書が存在していることが知られている。しかし、その最新版は、2012年11月29日付で大統領によって正式に採択されたと伝えられているものの、私がざっと調べた限り、テキストが一般に公開はされていないようだ。機微な内容を含むのかもしれないが、テキストを公表しないで、何のドクトリンか?という疑問も覚える。

 第2に、「ロシア・エネルギー戦略」という政策文書がある。こちらのページに見るように、今現在生きているのは、2009年に政府が採択した2030年までの戦略である。しかし、ロシア政府はその後、少なくとも3年くらい前から、2035年までの戦略を新たに策定する作業に取り組んでおり、何度かその草案を公表している。私が確認した限り、最新の草案は、2017年2月1日に発表されたこちらのバージョンだと思う。それにしても、エネルギーという重要部門ゆえに慎重を期し、情勢変化などもあるというのは分からないでもないが、「戦略」の策定に3年以上かけるというのはどうかと思うし、そうこうするうちに2035年になっちゃうよと、ツッコミたくなる。

 参考までに、その最新版の草案では、ロシアの石油および天然ガスの生産見通しが、上図のように示されている。石油は良くて現状維持、天然ガスは増産基調という予測になっている。ちなみに、2014年版の草案と比べると、石油の見通しは上方修正、天然ガスは下方修正されている。

 第3に、ロシア連邦国家プログラム「エネルギー効率およびエネルギーの発展」という政策文書がある。この文書も経緯が複雑で、私が調べた限りでは、まず2013年4月3日付の政府指令で採択された。しかし、わずか1年後、2014年4月15日の政府決定で、2013年版は破棄され、新版が採択された。その後、2015年12月7日付政府決定、さらに2017年3月31日付の政府決定によって2014年版が修正され、今日に至るという経緯である。最新版のPDFはこちらからダウンロードできる。しかし、ロシア・エネルギー戦略の最新草案と、国家プログラム「エネルギー効率およびエネルギーの発展」の最新版では、天然ガスの生産見通しの数字が異なっている。同じエネルギー省の管轄なんですけどねえ。


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 ベラルーシでは、中国の乗用車メーカー「Geely」と、地元ベラルーシによる自動車合弁「ベルジー」のプロジェクトがある。同プロジェクトに関し、こちらの記事が伝えている。

 同プロジェクトに関し、このほどベラルーシ側のV.ヴォフク産業相がテレビ番組の中でコメントした。ベルジーは、初期段階では年間最大6万台を生産し、その90%ほどをロシア市場に供給することを計画している。近いうちに年産5万台を達成したあたりで、第2ラインの開設を検討し、それにより年産12万台が可能になる。ベルジー工場の建設が足掛かりとなり、我が国に自動車産業の専門家層が形成されれば、将来的にはベラルーシ独自の乗用車を生み出せるかもしれない。大臣は以上のように述べた。


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 何でもジブリで例えるのは日本人の悪い癖だが、ウクライナとロシアの対立が、ポルコとカーティスの殴り合いのようになってきた。元々何について揉めていたのかも、もはや分からなくなり、単なる嫌がらせの応酬と化し、周りはみな呆れ顔といった感じだ。

 こちらの記事によれば、ウクライナでロシア産チョコレートおよびその他のカカオ製品に対するアンチダンピング関税が、このほど発効した。税率は31.33%で、5年間適用される。過去数年、ウクライナのロシアからのチョコレート輸入はほぼゼロに近付いていたが、今回の措置で、完全に消滅することが予想される。2013~2015年に実施された調査にもとづいた措置であり、ロシアからのダンピング輸出がウクライナの生産者に深刻な打撃を与えていることを斟酌した。調査によれば、ウクライナの生産量が7.63%低下し、国内販売が20.85%低下し、等々といった被害が認定されたという。

 ちなみに、このニュースからリンクしていたこちらのサイトが、ロシアと欧米およびウクライナとの制裁の応酬クロノロジーをまとめていて、便利だった。


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 こちらで知ったのだが、フィナンシャル・タイムズが、対ロシア制裁で米国と欧州の石油会社の対応が分かれているという趣旨の記事を掲載したそうである。

 それによると、米欧の違いは、双方の法令に起因している。米国企業、たとえばエクソンモービルは、ロシアとの共同探査を停止した。それに対し、制裁がより緩やかな欧州の企業はロシアに残って協力の継続を模索している。EUでは制裁の履行が各国に委ねられており、抜け穴が生じる可能性がある。米国では、財務省外国資産管理室(OFAC)が中央集権的に管理しているので、より厳格である。先日のサンクトペテルブルグ国際フォーラムでは、Total、BP、Royal Dutch Shellといった多くの欧州企業の幹部が出席し、新たな契約を結んだり既存の契約を発展させたりした。それに対し、米国のエクソンモービルも出席したものの、新たな契約などはなかった。現在、米国が対ロシア制裁の追加を提案しているが、ドイツなどは否定的な反応を示しており、もしも米国が制裁をさらに追加したら、エクソンモービルの欧州ライバルに対する劣勢はさらに強まるだろうと、FTは書いている。


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 こちらの電子ジャーナルに掲載されているS.ツフロという人のレポートが、ロシアの工業企業にとって最適な為替レートはどのような水準かという問題を扱っている。ガイダル研究所が企業アンケートを行って集計した結果ということである。直近の為替が1ドル=58ルーブル程度であるところ、今回のアンケート調査によれば、工業企業にとって最適なレートは、全産業平均で、1ドル=52ルーブルだったということである。日本のような通貨安待望の大合唱という状況ではないようだ。

 産業部門別の最適レートを示したのが、上図である。ただし、残念ながら、グラフにデータラベルが添えられておらず(ロシア人のこういうところキライ)、文中で言及されているデータだけを当方で独自に付記した。冶金や化学は国内原料を主体とした輸出志向産業なので、ルーブル安になるほど取り分が大きくなるから、弱いルーブルを求めるのは当然であろう。逆に、輸入代替産業である医薬品などは、現時点では輸入原料・有効成分に依存する部分が大きいから、ルーブル高の方が好都合、ということになる。食品産業などは、輸入品による競争圧力が弱く、また欧米産食品の禁輸という追い風もあるので、多少のルーブル高は平気で、むしろ原料や設備を輸入する上で有利ということらしい。


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 こちらのサイトこちらの記事によると、6月15日付のロシア政府指令により、バレンツ海のコラ湾に4つの人工島(海上施設)を建設することが命じられた。「ロシア海洋河川船団」と、株式会社「コラ造船所」(ノヴァテックの子会社)との間で、建設契約が結ばれる。人工島は、液化天然ガスの生産・保管・積出施設、船舶機器の修理などの基地となる。資金はコラ造船所の自己資金から支出され、250億ルーブルを予定している。


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 ロシアの調査機関のROMIRは、Romir Scan Panelと題し、定期的にロシアの家計調査を行っているそうである。こちらに、同調査にもとづいた、ロシア国民がスーパーなどの商店で買い物する際の1回当たりの買い物額という調査結果の概要が出ている。最新の2017年5月の1回当たり買い物額は、512ルーブルだったということである。当ブログの右コラムに為替レートが出ているが、現時点でだいたいルーブルを2倍にすると日本円になる。過去4年あまりの月ごとの推移を整理したのが、上図(ロシアでは12月に収入が増えるので、買い物額も年末に各年のピークが来ている)。景気が悪くなると、消費者がなるべく安い店で買おうと、商店訪問回数が増え、逆に1回当たりの買い物額は減るという傾向があるようだ。


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 先週のニュースの時間差フォローになってしまうが、こちらの記事などが伝えているとおり、ロシア連邦議会下院は6月9日、ロシア中央銀行のエリヴィラ・ナビウリナ総裁の任期を延長することを可決した。同総裁に関しては、3月22日にプーチン大統領が下院に対して再任を求めていた。ナビウリナ総裁は6月24日から新たな任期をスタートさせる。

 こちらの記事では、中銀総裁としてのナビウリナのこれまでの実績が整理されている。具体的には、324のゾンビ銀行からライセンスを剥奪したこと、批判にもかかわらず為替介入せずルーブル・レートを市場に委ねたこと、インフレ目標を達成しつつあること、機動的な金利運営を行っていること、などが肯定的な業績として挙げられている。


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hanro

 ウクライナとEUのビザなし協定が施行されたということで、ウクライナのメインストリームの皆さんはご満悦のようだが、私は生来のひねくれものなので、それとはちょっと別角度の情報を取り上げたい。

 こちらのサイトに、ウクライナの「ソフィヤ」という調査機関が実施したウクライナ全国世論調査の結果が出ている。5月26日から6月1日までにクリミアとドンバス占領地を除くウクライナ全土で、1,217人の成人回答者を対象に実施された調査である。この中で、最近ウクライナ当局が推進しているロシアに対抗したりその影響力を排除しようとする一連の政策を、回答者が支持するか否かということが問われている。その回答状況をまとめたのが上図(便宜的に「反ロシア的」政策と銘打っている)。EUとのビザなしで、「これで我々も欧州人」といった浮かれ気分がウクライナの一部に広がっているが、実は国民の半分強は、ロシアとの間でも現状のビザなし体制が続くことを希望している。物議を醸したロシア系SNS「アドノクラスニキ」や「フコンタクチェ」のブロックは、特に反対論が多い。


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 少々風変わりな話題に接した。「モスクヴィチ」と言えば、かつてモスクワのアゼルカ工場で生産されていたソ連時代の乗用車ブランドだが、あまりの品質の悪さに、新生ロシア時代になり淘汰され消滅した。ところが、こちらの記事によると、ドイツ系のフォルクスワーゲンが、モスクヴィチ・ブランドを復活させることを決めたということである。ただし、かつての定番モデルだったAZLK-2141等を復活させるといった話ではなく、あくまでも自社開発モデルにモスクヴィチのブランドを冠するということのようだ。フォルクスワーゲンのロシア現地工場であるカルーガ工場での生産が有力視されている。生産車は低価格のセダンとなる。なお、2010年以降、モスクヴィチという商標は形式上はいったんルノーの所有となったが、その後フォルクスワーゲンが買い取った由。

 旧ソ連にあっては、「モスクヴィチ」は不具合の代名詞みたいになっていたので、わざわざ自社製品にそのブランドを冠するというフォルクスワーゲンの戦略は、なかなかに興味深い。


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besplatny

 これもサッカーの話題で、興味のない方には申し訳ないが、ちょっと注目すべき情報に接した。近くロシアでモスクワ、サンクトペテルブルグ、ソチ、カザンの4都市を舞台にコンフェデが開催されるが、サポが開催都市間を移動するのに、無料の臨時列車が提供されるというのである。こちらのサイトに見るとおり、観客はまず試合のチケットを買い、その上で臨時列車の座席を予約する。すると、その列車が無料で利用できる、ということらしい。

 大会組織側が交通費までもってくれるなんて、ちょっと前代未聞という感じがするが、W杯本番はともかく、その前哨戦のコンフェデとなると、たぶんロシア国内が盛り上がっておらず、切符も売れていないのだろう。そのあたり、代表戦となればミーハー客層がスタジアムを満杯にしてくれる日本などとは、根本的に事情が異なる。


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mosfoot

 今日のロシア国民は、サッカーのこと、1年後に迫ったワールドカップのことを、どう考えているのか? このテーマに関し、全ロシア世論調査センターが本年2月にモスクワ市民1,200人を対象に実施した意識調査を見付けた。全国レベルの調査でないのが残念だが、大イベントを1年後に控えたロシアの雰囲気の一端を知ることはできよう。今度、うちの月報のスポーツコーナーで記事にしてみようと思うが、当ブログでもそのさわりだけ紹介することにしたい。

 上図に見るように、「貴方はサッカーのことをどう思いますか?」という設問の回答を見ると、モスクワ市民は存外にサッカーのことを肯定的に捉えているようだ。私は、フーリガン問題や、ロシア代表の低迷が原因で、ロシアの人々はサッカーにもっと冷ややかな態度を示していると認識していたので、やや意外だった。男性ほど、また若い世代ほど、好意的な評価が多いというのは、想定どおりだろう。


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ruua

 以前も取り上げたことがあるが、ウクライナに「ウクライナ分析センター」というシンクタンクがあり、今般そのフェイスブックページに、ウクライナで小売販売されている商品に占める国産品の比率という資料が掲載された。ここではその中から、商品の国産品比率をロシアとウクライナで対比したデータをグラフにしてご紹介する。ロシアの当該指標がここ2~3年拡大基調にあったのに対し、ウクライナはロシアと同じように激しい通貨下落に見舞われたにもかかわらず、輸入代替が進展しているとは言えないと、同センターでは指摘している。


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 先般、ロシア連邦国家統計局より、2015年の地域総生産のデータが発表された。地域総生産は、簡単に言うと国内総生産(GDP)を地域別にブレークダウンしたものであり、通常の国民経済計算統計よりも出るのが遅く、今頃になってようやく2015年の数字が出たというわけである。

 そのデータを眺めていて、どうも極東連邦管区の成長率がロシア平均と比べて低いのではないかということに気付いた。実際、データを整理し上図を作成してみたところ、そのとおりだった。2000年を基点に2015年までの成長率を辿ってみると、この間、極東連邦管区は76.8%しか成長しておらず(図では小数点以下を四捨五入しているが)、8連邦管区の中で最低の成績だった。プーチン政権が「東方シフト」をうたい、極東開発に注力している割には、冴えない数字だなと思ってしまった。

 しかし、ロシア極東は人口減に苦しんでいることが知られており、もしかしたら極東の相対的な低成長はそれが原因なのかもしれないなと、考え直した。そこで、「住民1人当たりの地域総生産」という別の指標を見たところ、まさにそのとおりだった。住民1人当たりの地域総生産では、極東連邦管区が第1位の伸び率を示していた(下図参照)。1人当たりの伸びは急だが、人口が減っているので、ロシアで最も低成長に甘んじているという極東の現実が、データからも浮き彫りとなる。

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 ウクライナのオリガルヒにO.ヤロスラウシキー氏(ロシア語ではA.ヤロスラフスキー氏)というハルキウの名士がおり、同氏については以前当ブログで「ウクライナのオリガルヒ14:ハルキウの転売師ヤロスラウシキー」として紹介したことがある。

 それで、こちらの記事によると、そのヤロスラウシキー氏がこのほど、ロシアの鉄鋼グループ「エヴラズ」から、ウクライナに所在する鉄鉱石コンビナート「スハ・バルカ」を、1.1億ドルで買い上げたということである。なお、同コンビナートは、元々はウクライナのプリヴァト財閥が保有していたが、2007年にロシアのエヴラズが他の一連の鉄鋼関連資産とともに買収した経緯がある。以前報告したとおり、ヤロスラウシキー氏は2016年にはハルキウ・トラクター工場を買収しており、業績を回復させたところで高値で転売すると見られ、相変わらず転売ビジネスは盛んなようだ。


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 これはロシアの産業界にとってはなかなか重要な話題。こちらなどが伝えているように、ロシアで開発されている双発中短距離ジェット旅客機「イルクート MS-21」(座席数は150~211席となる)が、5月28日に初飛行を無事に終えた。テスト飛行は、時速300km、高度1,000mで行われ、30分ほど続いた。マントゥロフ産業・商業相によれば、2037年までに1,000機を販売することを見込んでいるという。政府は市場開拓などを支援する。下に見るのは、こちらのサイトに出ている図解資料。

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 ロシア『エクスペルト』誌の2017年5月21~28日号(No.21)に、各研究分野ごとのロシアの大学の実績ランキングという記事が掲載された。今後何かに使うかもしれないので、メモがてら、私とかかわりの大きい経済学のランキングだけ、ここに転載させていただく。

 1位のВысшая школа экономикиは、英語ではHigher School of Economicsだが、日本語で何と訳していいか、いつも困る学校である。「上級経済学校」でいいのだろうか。

 以下、2.ロシア経済スクール(これも訳に自信なし)、3.サンクトペテルブルグ国立大、4-5.ロシア国立社会大、4-5.モスクワ国立大、などと続く。


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tomato

 先日、ロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領が会談し、両国がお互いの農産物に課していた輸入禁止措置を解除することになった。しかし、最重要品目であるロシアのトルコからのトマトの輸入は、禁輸が解除されるのは3年後ということになった(ちなみにキュウリも)。それに関連する記事がロシア『エクスペルト』誌の2017年5月22~28日号(No.21)に出ている。

 上掲は、その記事に掲載されていたグラフであり、左側がロシアにおけるトマト収穫量を、右側がロシアのトマト輸入量を示している。従来、ロシアのトマト輸入のざっと半分程度がトルコからであり、その輸入が減ったことで、ロシアの輸入代替生産が進んできた。過去4年間で、ロシアでは野菜の温室栽培に1,500億ルーブルが投資され、生産者がすでに行った投資をなるべく早く回収するためにも、今すぐにトルコ産トマトを解禁するわけにはいかないという事情があった。過去数年ロシアでは、小売チェーンのマグニトや、総合事業のシステマ社といった様々な企業が野菜の温室栽培に参入していた。

 ちなみに、こちらの記事が伝えているとおり、2017年第1四半期に、トルコのトマト輸出相手国としてベラルーシが第1位に浮上したということである。ベラルーシのトマト需要がそんなに急に高まるとも思えず、何らかの形でロシアに流れている可能性が高いのではないか。


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VPK

 ロシアの『コメルサント』紙は、『コメルサント・ビジネスガイド』と称して、時々有益なテーマ別の別冊を付録として付けることがある。2016年1月25日号では、軍需産業に関する別冊特集が添えられている。少々重いが、こちらからダウンロード可能である。

 これに掲載されている記事によると、ロシアの軍需産業コンプレクスでは、2014年現在で1,339社がリストに登録されている。メーカーだけでなく、研究所、設計局も含まれ、そこでは200万人が働いている。ロシアの32地域に、軍需企業を中核とした企業城下町が129存在する。

 さて、これらの軍需産業コンプレクス企業は、軍需製品だけでなく、軍民汎用製品、民需製品も生産する。ソ連崩壊後は、民需への転換こそが美徳とされた時代があった。しかし、プーチン体制の下で、最近ではむしろ軍需回帰の現象が生じているようである。記事によると、ロシアの軍需産業コンプレクスでは数年前までは汎用製品にシフトしようとする動きがあったが、現時点では全体の80%ほどが軍需となっている。民需の需要家による発注割合は、2011年には33.7%だったのに対し、2014年には20.9%にすぎなかった。2006年にはロシアのマイクロエレクトロニクスの生産のうち軍需向けは15%だったが、2014年には50%になった。航空・宇宙産業でも軍需の優位が強まっている。


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 あまり一般的な話題ではないが、こちらの記事で取り上げられている問題は、私の個人的な研究分野にとって非常に重要な事柄である。ロシアの輸入代替政策と、ユーラシア経済連合の統合が、どう関わり合うかという問題である。

 記事によると、ユーラシア経済委員会の鉱工業諮問委員会は、ロシアが提案した輸入代替プログラムをユーラシア空間で実施するとの提案を、検討した。すでに、ロシアの輸入代替プログラムに参加する意向を表明しているユーラシア経済連合加盟諸国の鉱工業企業の暫定リストが制定されている。17の鉱工業部門に及ぶ62品目の輸入代替プログラムが選定された。工作機械、軽工業、化学工業、電力機械等が対象になっている。飛行機の座席生産から、包帯に至るまで、多様である。実際にユーラシア諸国の企業がロシアの輸入代替プロジェクトにどのようなメカニズムで参加するかは、今後専門家が検討する。諮問委員会のS.シドルスキー委員長(元ベラルーシ首相)は、輸入代替、産業協業のアプローチはユーラシア統合のポテンシャルを考慮し足並みを揃えるべきである、ある加盟国で生産されている品目を別の加盟国が国庫を投じて輸入代替するのは無意味だ、一本化された政策手段を策定して既存のポテンシャルを活用すべきだ、などとコメントした。ロシアの輸入代替プロジェクトへの参加を希望しているユーラシア企業リストには、ベラルーシ企業が多い。今後ユーラシアの枠内での輸入代替の問題は、夏の終わりか秋の初めに開催される次回会合で継続審議する。なお、ロシアの輸入代替にユーラシア諸国企業が参加するという件に関しては、2016年5月31日にプーチン・ロシア大統領が提案し、ロシア産業・商業省とロシア・エネルギー省が他のユーラシア諸国の関係者と共同で25の産業部門に関する提案を策定したという経緯である。


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tatar

 ロシアで5月24日から26日にかけて「鉱工業ロシアのデジタル産業」というイベントが開催されているということである。こちらがそのウェブサイト。タタルスタン共和国のイノポリスというテクノパークを舞台に開催されている。

 それで、こちらの記事によると、同イベントにおける全体会合で、国際的な調査会社のボストン・コンサルティング・グループが、ロシアは世界のデジタル先進国から平均で5~8年遅れているということを指摘した。ロシアは過去5年でキャッチアップ・グループから主要グループに移行したものの、依然としてアウトサイダーの地位にある。ただし、ブロードバンドでのネットアクセス、スマホの販売といった点では、かなり指標を改善している。


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 当ブログでは本年3月に、こちらこちらのエントリーで、ロシア連邦国家プログラム「対外経済活動の発展」につきご報告した。同プログラムは、2013年3月18日に採択され、2014年4月15日に改訂されたという経緯だった。それで、今般気付いたのだが、実は同プログラムはその後、2017年3月31日付のロシア政府決定により、さらに改訂されていたのである。ちなみに、最新版のテキストは、こちらで閲覧が可能である。これに伴い、同プログラムの数値目標も、若干の手直しがなされ、その結果、当ブログに以前掲載した図表も古くなってしまった。そこで、最新版のプログラムにもとづきデータを更新した上で、再度図表を掲載したい。

 まず、今日のロシアの「東方シフト」を象徴する指標である「商品輸出にAPEC諸国向けが占める比率」というデータを見てみよう。前回申し上げたとおり、ロシアは輸出のAPEC比率を「超過達成」している状態だったので、実情に合わせて今後の目標値を引き上げた形である。

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 次に、ロシアの貿易の高度化を示す指標として、「ロシアの商品輸出に占める機械・設備・輸送手段の比率」が、下図のとおりである。なお、注意していただきたいのは、最新版の国家プログラムでこの指標は「2011年固定価格」とされていることである。つまり、2014年以降、石油価格が大幅に下落したので、変動価格だとそれだけで機械輸出の比率が高まってしまうことにかんがみ、そうした価格変動にとらわれずに、実際にどれだけ機械の比率が伸びているかという指標を示しているわけである。前回もお伝えしたとおり、ロシアは輸出全体に占める機械比率の伸びはきわめて慎重に見積もっているものの、CIS域内向けでは機械比率がますます高まっていくと見ている。このCIS向け機械輸出の指標も、2013~2015年に「超過達成」してしまったので、2017年以降の目標値を引き上げたものだろう。

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 肥料産業は、地味ながら、現在個人的に取り組んでいる論文の題材の一つなので、時々このブログで取り上げている。以前、こちらおよびこちらのエントリーで報告したように、ウクライナの省庁間国際貿易委員会は2016年12月に、ロシア産の肥料にアンチダンピング関税を課す決定を下したものの、国内の肥料不足を不安視する農業省の意見を受け入れ、2月13日にその導入を当面延期することを決めた経緯がある。

 そして、こちらの記事によると、ウクライナの省庁間国際貿易委員会は5月18日、延期していたロシア産肥料に対するアンチダンピング関税の導入を、再度決定した。今後は、ロシア産のすべての尿素および尿素・アンモニア混合物(HSコード310210、 3102800000)に対し、31.84%のアンチダンピング関税が課せられる。決定は官報掲載の翌日に発効する。

 また、こちらの記事によると、ウクライナ経済発展・商業省は、ロシア以外のすべての国からの窒素肥料輸入に対する関税を全廃する意向を表明した。なお、これまで、ウクライナへの窒素肥料供給の80~90%をロシアが担ってきた。


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 こちらの記事こちらのサイトによれば、ロシアでは5月19日にソチでプーチン大統領とメドヴェージェフ首相が面談し、首相は大統領に「2017~2025年のロシア政府の行動計画」を提出したということである。大統領が首相に同計画の策定を指示し、それを受けて今回の提出となった。ただし、今後有識者の意見なども取り入れながら、最終版を取りまとめたいとされているので、今回のものは草案という位置付けのようである。なお、現在のところ大統領府や政府の公式HPには、計画のテキストは載っていないようだ。

 プーチンが2018年に再選を果たしたとすると、任期は2024年までとなる。何ゆえに2025年までの計画を作らせているのか、やや腑に落ちない。


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