服部倫卓のロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪(ブログ版)

私のホームページ「ロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪」(http://www.hattorimichitaka.com)のブログ版です。

カテゴリ: ロシア

steel

 こちらの記事によれば、ロシアのプレハノフ記念経済大学のR.ザラソフ教授が、世界の鉄鋼業で中国の存在感がますます強まる中で、ロシアの鉄鋼業がそれにどう対処すべきかということを論じたということである。

 それによると、鉄鋼業はロシアの主要輸出産業の一つだが、世界の鉄鋼業界では過去15年に構造変化が生じ、中国が生産量を激増させ、インド、ブラジル、トルコのそれも増大している。中国を中心に、過去四半世紀で世界の生産は2.17倍に伸びている。韓国の伸びも目覚ましく、2014年にはロシアに匹敵する7,150万tとなった。現代では、大規模な製鉄所は沿海部に立地しており、安い海運運賃により、世界各地の高品質の原料を最低限のコストで調達することが可能となり、アジア太平洋の生産はまさにそのような条件で発展してきた。世界の競争が熾烈化した結果、1990年から2014年にかけて、東ヨーロッパの生産は20%縮小した。ロシアの場合は、輸出の縮小を、国内需要で置き換えることが、かなりの部分、可能である。熾烈化する世界の競争に対するロシアの最も効果的な対応策は、不断の技術更新、生産の根本的な近代化である。特に、石油精製の副産物を添加して、石炭コークスの使用を節約することや、半成コークスを利用することである。ロシア政府は石油会社と協定を結んでいるので、そうした方向を促すことが可能である。ザラソフ教授は以上のように論じた。


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himawari

 当ブログにありがちなマニアックな話題だが、こちらの記事によると、ロシアの食用油の業界団体である「油脂同盟」は、ひまわりの種に対する輸出関税の引き上げをロシア政府に提案した。従来6.5%(ただし1t当たり9.5ユーロを下回らない)だった税率を、16.5%(ただし1t当たり100ユーロを下回らない)に引き上げることを主張している。これは、国際価格が上昇した結果、内外の価格差が広がり、油脂業者が原料であるひまわりの種を調達しにくくなっていることにかんがみた提案である。原料不足のため、現状では、国内工場の稼働率は60%を下回っている。ロシアはWTOの義務に沿ってひまわりの種の輸出関税率を6.5%に引き下げた経緯がある。ロシアは世界第2位のひまわり油輸出国で、2016年にはその輸出は20%伸びて60億ドルに上り、農産物の中では穀物に次ぐ輸出品目となっている。


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 こちらのサイトに、S.リャザンツェフという人が書いた中央アジアからロシアへの労働移民の問題に関する論文が出ており、上のような図も出ていて便利だったので、忘れないようにメモしておく次第である。ウズベキスタンは総人口が多いので、国外に出稼ぎ労働に出かける国民の数も120万~250万人と最も多い。ただし、経済活動人口に占める国外出稼ぎ労働者の比率という指標では、25.4~46.6%のタジキスタンが最も出稼ぎ依存度が高い国ということになる。


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heikin

 以前も取り上げたことがあるかもしれないが、ユーラシア経済連合の統計集に、加盟5ヵ国の平均賃金の比較というグラフが出ていたので、日本語を充てた上で、お目にかける。

 ご覧のとおり、やはりロシアの賃金水準が高いわけだが、それのみならず、ロシアにおいては首都の賃金が圧倒的に高いというのも特徴的である。モスクワに水をあけられているのは、周辺国だけでなく、ロシアの地方も同じである。


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irrt100

 こちらの記事によると、ロシアの家電量販チェーン大手のエルドラドとテフノシーラが、合併する方向であり、このほどエルドラドを経営するサフマル・グループがロシア反独占庁から承認を取り付けた。エルドラドがテフノシーラを吸収する形となる模様で、手続きには1年半ほどを要すると見られる。なお、サフマル・グループは本年4月に、別の量販大手のMヴィデオの株式57.7%をその社長およびパートナーから買収しており、Mヴィデオはサフマル・リテイルに改称されることになっている。

 上掲図はこちらのサイトに出ていた2016年上半期の主要チェーンの売上高。


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 編集作業が終わったばかりの『ロシアNIS調査月報』2017年8月号の中身をご紹介。8月号では、「新フェーズに移行するロシアの貿易」と題する特集をお届け。これまで、9-10月合併号において、ロシアの貿易統計特集をお届けするのが恒例になっていたものの、昨今ロシアの通関統計がネットで従来よりも早く入手できるようになっているため、貿易統計特集を従来よりも1ヵ月前倒しし、8月号をそれに充てることになった次第です。服部は「2016年のロシアの貿易統計」、「ロシアの国家プログラム策定状況と対外経済政策」という特集記事に加え、特集の枠外で「ウクライナがロシア系ネットサービスを遮断」、「2017ロシア・コンフェデ戦記」という文章を執筆。7月20日発行予定。


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 現在、ロシア・ウラル地方のエカテリンブルグで、「イノプロム」という大規模な産業・技術見本市が開催されている。個人的に知らなかったのだが、ロシアは2025年の万博をエカテリンブルグで開催したいとの申請を、本年5月に国際団体に提出したといいうことである。エカテリンブルグは2012年にも2020年の万博開催に立候補したが、その時はUAEのドバイに敗れた経緯がある。こちらによると、イノプロムに駆け付けたプーチン大統領は、エカテリンブルグは高いレベルで万博を開催する用意がある、イノプロムの経験がそれに活きることになるだろう、などとスピーチした。


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 こちらの記事によると、ユーラシア経済連合諸国は、共通通貨の問題を2025年までは検討しないことで合意した。このほど関係国の中銀総裁会合を終えたアルメニアのA.ジャヴァジャン中銀総裁が明らかにした。同氏によれば、共通通貨の問題が話題には上ったものの、5ヵ国はその問題を2025年までは一切検討しないことで合意した。2025年以降には、加盟国の経済状況、地政学的状況、その他の要因を考慮し、検討される可能性もある。現在のところ、加盟国は本件の準備ができていない。近い将来、10~20年くらいは、論外だ。どの国も、EUのユーロの功罪両面を見ているので、そうした議論は避けようとしている。ジャヴァジャン総裁は以上のように述べた。


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 日本企業は、物事が正式に決定するまで、情報をなるべく発信しない傾向があると思う。それに対し、ロシアの企業や政府は、たとえば日本企業がロシアへの投資を検討したり交渉を始めただけで、「日本企業が投資する」と、あたかも決定事項のようにマスコミに触れ回ってしまう癖があるように感じる。

 だから、この情報もまだそういう検討段階のものだと理解する必要があるが、こちらの記事によれば、インド系の製薬大手が、ロシア中部のトゥーラ州に工場を建設する意向を有しているということである。具体的には、Hetero Labsというインド系製薬会社が、抗HIV薬、抗がん剤を生産する工場の建設を検討しているということだ。このほどトゥーラ州のA.ジュミン知事がインド企業幹部と面談し、その旨を州広報が発表した。


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 こちらの記事によると、独シーメンス製のガスタービンが、ロシアが不法に併合したウクライナ領クリミアの発電所に供給され、物議を醸しているということである(シーメンスが直接クリミア企業と取引したわけではなく、ロシア企業に納入したものが最終的にクリミアに運ばれる形)。EUはEU圏の企業がクリミアにエネルギー関連機器を供給することを禁止している。シーメンスの公報は、「タービンをクリミアに供給したわけではなく、われわれは輸出管理規制にすべて従っている」とコメントしている。ガスタービンはSGT5-2000Eという製品で、クリミアで新規建設中の火力発電所に設置されようとしている。


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 もはや、それほど「ニュースバリュー」があるわけでもないが、一応書き留めておく。こちらのサイトこちらのニュース等が伝えているとおり、ロシア政府は2017年7月4日付の政府決定により、欧米産の農産物・食品の一部に課している輸入禁止措置を延長することを決定した。2017年12月31日に期限が切れることになっていたものを、2018年12月31日まで延長したもの。


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shinrai

 非常に忙しいので、本日は簡単なネタだけ。以前当ブログで、レヴァダ・センターのこちらのページに出ているロシア国民のプーチン大統領およびメドヴェージェフ首相への信頼度の推移というデータを掲載した。それから2~3ヵ月ほど経過したので、データをアップデートして、上図を作成し、その後プーチンとメドヴェージェフの境遇がどうなったのかをチェックしてみた。最新の調査結果は5月分なのだけれど、結論から言えば、国民のプーチンへの信頼度の高さはほとんど変わっておらず、5月時点でも81%が信頼していると回答、していないの18%を大きく上回った。一方、メドヴェージェフの方は、3月の蓄財疑惑暴露を受け、国民の信頼度が2月の52%から3月の42%に急落、しかしその後は4月44%、5月46%と多少は盛り返していることが判明した。


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1495717547

 こちらの記事によると、ロシアのA.クドリン元副首相・蔵相はこのほど、ロシアはEUとの間で特恵的な通商関係を築くべきだと提唱した。クドリン氏によれば、ロシアは現在のところCIS以外には特別な通商関係にある相手が実質的に存在せず、そうしたパートナーを大幅に増やしていくべきである。6年以内にロシアの全輸出に占める特恵的な条件の比率を15%にまで高めるべきだ。ロシアがそうした関係を築きうる国のリストはすでにある。ユーラシア経済連合以外では、中国、シンガポール、将来的にはインド、イランとの関係もある。そしてこれらが完了したあかつきには、将来的に西側諸国と接近すること、EU諸国と新たな特別な諸協定に移行することが可能で、それはあるいはFTAになるかもしれない。クドリン氏は以上のように語った。


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20170703kanshin

 FIFAコンフェデレーションズカップのロシア大会は、ドイツの優勝をもって大団円を迎えたようだ。決勝戦の模様をテレビで断片的に観たが、観客席もそれなりに埋まり(たぶんロシア国民が多数派だったはず)、大きなトラブルもなく、それほど大過なく終えることができたのではないか。おそらく、1年後のワールドカップ本大会も、大会準備・運営という観点では、それほど心配する必要はなさそうだ。ただし、潜在的にはテロの脅威とか、ロシアのドーピング問題とか、火種がないとも言えない。他方、ロシア代表チームのパフォーマンスについては、だいぶ心許ないままで、W杯本番を迎えることになる。

 それで、こちらのページに、全ロシア世論調査センター(VTsIOM)が実施したコンフェデに関するロシア国民の意識調査の結果が出ていた。ロシアがグループステージ敗退した直後の6月27~28日にロシア全国の1,200人の成人を対象に電話アンケートした結果ということである。今度、うちの月報のサッカーコーナーで、取り上げたいと思う。当ブログではそのさわりだけ紹介する。

 コンフェデ大会そのものに関する設問ではなく、「貴方はサッカーに関心がありますか?」という設問の回答状況を見てみよう。その回答結果をグラフ化したのが上図である(なお、過去の調査は数回分、間引いてグラフ化している)。一目瞭然のように、ロシア国民のサッカーへの関心度は、決して高いものではなく、これは以前から知られていた傾向だが、今回の資料でもそれが浮き彫りとなっている。しかも、最新の調査結果が、関心度最低値を記録しており、とてもW杯という大イベントを1年後に控えた国とは思えない。まあ、この手の調査では、ロシア代表の成績が振るわないと、国民のサッカー関心度も低下するという法則性があるので、コンフェデで好成績を残せなかったことが、この低調な数字に繋がっているのだと思う。


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eiga

 当ブログとしては少々珍しいテーマだが、全ロシア世論調査センターのこちらのページに、ロシア国民がどのくらいの頻度で映画館に通うかという調査結果が出ていたので、その数字を図にしてお目にかける。本年6月にロシア全土で1,200人の成人を対象に実施された調査ということである。

 感想としては、へえ、ロシア国民って意外に映画館に行くんだなあという感じを受けた。図に見るように、男女差よりも、世代別の格差の方が大きい。なお、図にはないが、映画にいく頻度は、過去10年ほどでかなり高まっているようである。つまり、ある程度お金をもった都市部のアクティブな若者にとっての娯楽という意味合いが強そうだ。中高年は、映画館にはあまり行かず、テレビやDVDでソ連名画でも観てるんだろう。


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1490098115

 こちらのリリースこちらの記事などが伝えているように、EUは6月28日、対ロシア制裁をさらに半年間延長することを正式に決定した。元々は2014年7月31日にウクライナ情勢に関連して導入されたものであり、数度の延長の末、7月31日に切れることになっていた期間を、2018年1月31日までさらに半年間延長したもの。

 上掲記事によれば、今回の決定につきロシアのA.メシコフ外務次官は、制裁とロシア側の対抗措置により傷んでいるのはむしろEU諸国の経済であるということはEU側の独立専門家たちも指摘している、制裁延長の決定に関しては失望しかない、またしてもEU内の攻撃的な少数派の声がまかり通ってしまった、などとコメントした。クレムリンのD.ペスコフ大統領報道官も、ロシアは対抗制裁の延長で応じることになる、相互主義の原則は曲げられない、などとコメントした。


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 しばらく前から、ロシアの旅客機パイロットが、より高い報酬を求め、海外に流出しているという問題が伝えられていたが、こちらの記事によれば、フラッグキャリアのアエロフロートからは150名ほどのパイロットがアジアの航空会社に流出してしまったということである。アエロフロートのV.サヴェリエフ社長が株主総会で明らかにした。アエロフロート側は対抗策として、「アエロフロートを退社したパイロットは、3年後でなければ再雇用しない」と所属パイロットたちに警告して、流出を防いでいる。現在同社では20名の外国人パイロットがいるが、今後さらに外国でのリクルートを強化する。


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 昨日ご紹介したエネルギー部門のように、ロシアという国は様々な政策領域においてナントカ戦略とかナントカプログラムを採択するのが好きな国である。物事というのは国の方針に沿って計画的かつ着実に進んでいくべきだ(さもないとカオスに陥る)という強迫観念が強い国民なのだろう。実はスポーツ、サッカーに関しても然りであり、2014年4月26日に採択された「2020年までのロシア連邦サッカー発展戦略」というものが知られていた。

 それで、こちらの記事によると、現在、「2030年までのロシア連邦全国民サッカー発展戦略」を新たに策定する作業が大詰めを迎えている。2015年12月8日に開催された関係会合後に大統領の指示を受けて作業が始まったものである。本年4月8日にロシア・サッカー協会が採択した。それを受け、今般、スポーツ省が戦略を承認した。最終的には、後日、政府がこれを承認して、正式に採択の運びとなるということである。なお、4月8日にサッカー協会が採択した戦略のテキストはこちらからダウンロードできるが、少々重いので注意。


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 ロシアのエネルギー部門に関しては、複数の政策綱領的な文書があり、しかもそれぞれの採択や発表の経緯が複雑という問題がある。ここでそれを整理しておきたい。

 第1に、「ロシアのエネルギー安全保障ドクトリン」という文書が存在していることが知られている。しかし、その最新版は、2012年11月29日付で大統領によって正式に採択されたと伝えられているものの、私がざっと調べた限り、テキストが一般に公開はされていないようだ。機微な内容を含むのかもしれないが、テキストを公表しないで、何のドクトリンか?という疑問も覚える。

 第2に、「ロシア・エネルギー戦略」という政策文書がある。こちらのページに見るように、今現在生きているのは、2009年に政府が採択した2030年までの戦略である。しかし、ロシア政府はその後、少なくとも3年くらい前から、2035年までの戦略を新たに策定する作業に取り組んでおり、何度かその草案を公表している。私が確認した限り、最新の草案は、2017年2月1日に発表されたこちらのバージョンだと思う。それにしても、エネルギーという重要部門ゆえに慎重を期し、情勢変化などもあるというのは分からないでもないが、「戦略」の策定に3年以上かけるというのはどうかと思うし、そうこうするうちに2035年になっちゃうよと、ツッコミたくなる。

 参考までに、その最新版の草案では、ロシアの石油および天然ガスの生産見通しが、上図のように示されている。石油は良くて現状維持、天然ガスは増産基調という予測になっている。ちなみに、2014年版の草案と比べると、石油の見通しは上方修正、天然ガスは下方修正されている。

 第3に、ロシア連邦国家プログラム「エネルギー効率およびエネルギーの発展」という政策文書がある。この文書も経緯が複雑で、私が調べた限りでは、まず2013年4月3日付の政府指令で採択された。しかし、わずか1年後、2014年4月15日の政府決定で、2013年版は破棄され、新版が採択された。その後、2015年12月7日付政府決定、さらに2017年3月31日付の政府決定によって2014年版が修正され、今日に至るという経緯である。最新版のPDFはこちらからダウンロードできる。しかし、ロシア・エネルギー戦略の最新草案と、国家プログラム「エネルギー効率およびエネルギーの発展」の最新版では、天然ガスの生産見通しの数字が異なっている。同じエネルギー省の管轄なんですけどねえ。


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 ベラルーシでは、中国の乗用車メーカー「Geely」と、地元ベラルーシによる自動車合弁「ベルジー」のプロジェクトがある。同プロジェクトに関し、こちらの記事が伝えている。

 同プロジェクトに関し、このほどベラルーシ側のV.ヴォフク産業相がテレビ番組の中でコメントした。ベルジーは、初期段階では年間最大6万台を生産し、その90%ほどをロシア市場に供給することを計画している。近いうちに年産5万台を達成したあたりで、第2ラインの開設を検討し、それにより年産12万台が可能になる。ベルジー工場の建設が足掛かりとなり、我が国に自動車産業の専門家層が形成されれば、将来的にはベラルーシ独自の乗用車を生み出せるかもしれない。大臣は以上のように述べた。


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porco

 何でもジブリで例えるのは日本人の悪い癖だが、ウクライナとロシアの対立が、ポルコとカーティスの殴り合いのようになってきた。元々何について揉めていたのかも、もはや分からなくなり、単なる嫌がらせの応酬と化し、周りはみな呆れ顔といった感じだ。

 こちらの記事によれば、ウクライナでロシア産チョコレートおよびその他のカカオ製品に対するアンチダンピング関税が、このほど発効した。税率は31.33%で、5年間適用される。過去数年、ウクライナのロシアからのチョコレート輸入はほぼゼロに近付いていたが、今回の措置で、完全に消滅することが予想される。2013~2015年に実施された調査にもとづいた措置であり、ロシアからのダンピング輸出がウクライナの生産者に深刻な打撃を与えていることを斟酌した。調査によれば、ウクライナの生産量が7.63%低下し、国内販売が20.85%低下し、等々といった被害が認定されたという。

 ちなみに、このニュースからリンクしていたこちらのサイトが、ロシアと欧米およびウクライナとの制裁の応酬クロノロジーをまとめていて、便利だった。


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 こちらで知ったのだが、フィナンシャル・タイムズが、対ロシア制裁で米国と欧州の石油会社の対応が分かれているという趣旨の記事を掲載したそうである。

 それによると、米欧の違いは、双方の法令に起因している。米国企業、たとえばエクソンモービルは、ロシアとの共同探査を停止した。それに対し、制裁がより緩やかな欧州の企業はロシアに残って協力の継続を模索している。EUでは制裁の履行が各国に委ねられており、抜け穴が生じる可能性がある。米国では、財務省外国資産管理室(OFAC)が中央集権的に管理しているので、より厳格である。先日のサンクトペテルブルグ国際フォーラムでは、Total、BP、Royal Dutch Shellといった多くの欧州企業の幹部が出席し、新たな契約を結んだり既存の契約を発展させたりした。それに対し、米国のエクソンモービルも出席したものの、新たな契約などはなかった。現在、米国が対ロシア制裁の追加を提案しているが、ドイツなどは否定的な反応を示しており、もしも米国が制裁をさらに追加したら、エクソンモービルの欧州ライバルに対する劣勢はさらに強まるだろうと、FTは書いている。


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 こちらの電子ジャーナルに掲載されているS.ツフロという人のレポートが、ロシアの工業企業にとって最適な為替レートはどのような水準かという問題を扱っている。ガイダル研究所が企業アンケートを行って集計した結果ということである。直近の為替が1ドル=58ルーブル程度であるところ、今回のアンケート調査によれば、工業企業にとって最適なレートは、全産業平均で、1ドル=52ルーブルだったということである。日本のような通貨安待望の大合唱という状況ではないようだ。

 産業部門別の最適レートを示したのが、上図である。ただし、残念ながら、グラフにデータラベルが添えられておらず(ロシア人のこういうところキライ)、文中で言及されているデータだけを当方で独自に付記した。冶金や化学は国内原料を主体とした輸出志向産業なので、ルーブル安になるほど取り分が大きくなるから、弱いルーブルを求めるのは当然であろう。逆に、輸入代替産業である医薬品などは、現時点では輸入原料・有効成分に依存する部分が大きいから、ルーブル高の方が好都合、ということになる。食品産業などは、輸入品による競争圧力が弱く、また欧米産食品の禁輸という追い風もあるので、多少のルーブル高は平気で、むしろ原料や設備を輸入する上で有利ということらしい。


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 こちらのサイトこちらの記事によると、6月15日付のロシア政府指令により、バレンツ海のコラ湾に4つの人工島(海上施設)を建設することが命じられた。「ロシア海洋河川船団」と、株式会社「コラ造船所」(ノヴァテックの子会社)との間で、建設契約が結ばれる。人工島は、液化天然ガスの生産・保管・積出施設、船舶機器の修理などの基地となる。資金はコラ造船所の自己資金から支出され、250億ルーブルを予定している。


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 ロシアの調査機関のROMIRは、Romir Scan Panelと題し、定期的にロシアの家計調査を行っているそうである。こちらに、同調査にもとづいた、ロシア国民がスーパーなどの商店で買い物する際の1回当たりの買い物額という調査結果の概要が出ている。最新の2017年5月の1回当たり買い物額は、512ルーブルだったということである。当ブログの右コラムに為替レートが出ているが、現時点でだいたいルーブルを2倍にすると日本円になる。過去4年あまりの月ごとの推移を整理したのが、上図(ロシアでは12月に収入が増えるので、買い物額も年末に各年のピークが来ている)。景気が悪くなると、消費者がなるべく安い店で買おうと、商店訪問回数が増え、逆に1回当たりの買い物額は減るという傾向があるようだ。


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 先週のニュースの時間差フォローになってしまうが、こちらの記事などが伝えているとおり、ロシア連邦議会下院は6月9日、ロシア中央銀行のエリヴィラ・ナビウリナ総裁の任期を延長することを可決した。同総裁に関しては、3月22日にプーチン大統領が下院に対して再任を求めていた。ナビウリナ総裁は6月24日から新たな任期をスタートさせる。

 こちらの記事では、中銀総裁としてのナビウリナのこれまでの実績が整理されている。具体的には、324のゾンビ銀行からライセンスを剥奪したこと、批判にもかかわらず為替介入せずルーブル・レートを市場に委ねたこと、インフレ目標を達成しつつあること、機動的な金利運営を行っていること、などが肯定的な業績として挙げられている。


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hanro

 ウクライナとEUのビザなし協定が施行されたということで、ウクライナのメインストリームの皆さんはご満悦のようだが、私は生来のひねくれものなので、それとはちょっと別角度の情報を取り上げたい。

 こちらのサイトに、ウクライナの「ソフィヤ」という調査機関が実施したウクライナ全国世論調査の結果が出ている。5月26日から6月1日までにクリミアとドンバス占領地を除くウクライナ全土で、1,217人の成人回答者を対象に実施された調査である。この中で、最近ウクライナ当局が推進しているロシアに対抗したりその影響力を排除しようとする一連の政策を、回答者が支持するか否かということが問われている。その回答状況をまとめたのが上図(便宜的に「反ロシア的」政策と銘打っている)。EUとのビザなしで、「これで我々も欧州人」といった浮かれ気分がウクライナの一部に広がっているが、実は国民の半分強は、ロシアとの間でも現状のビザなし体制が続くことを希望している。物議を醸したロシア系SNS「アドノクラスニキ」や「フコンタクチェ」のブロックは、特に反対論が多い。


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 少々風変わりな話題に接した。「モスクヴィチ」と言えば、かつてモスクワのアゼルカ工場で生産されていたソ連時代の乗用車ブランドだが、あまりの品質の悪さに、新生ロシア時代になり淘汰され消滅した。ところが、こちらの記事によると、ドイツ系のフォルクスワーゲンが、モスクヴィチ・ブランドを復活させることを決めたということである。ただし、かつての定番モデルだったAZLK-2141等を復活させるといった話ではなく、あくまでも自社開発モデルにモスクヴィチのブランドを冠するということのようだ。フォルクスワーゲンのロシア現地工場であるカルーガ工場での生産が有力視されている。生産車は低価格のセダンとなる。なお、2010年以降、モスクヴィチという商標は形式上はいったんルノーの所有となったが、その後フォルクスワーゲンが買い取った由。

 旧ソ連にあっては、「モスクヴィチ」は不具合の代名詞みたいになっていたので、わざわざ自社製品にそのブランドを冠するというフォルクスワーゲンの戦略は、なかなかに興味深い。


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besplatny

 これもサッカーの話題で、興味のない方には申し訳ないが、ちょっと注目すべき情報に接した。近くロシアでモスクワ、サンクトペテルブルグ、ソチ、カザンの4都市を舞台にコンフェデが開催されるが、サポが開催都市間を移動するのに、無料の臨時列車が提供されるというのである。こちらのサイトに見るとおり、観客はまず試合のチケットを買い、その上で臨時列車の座席を予約する。すると、その列車が無料で利用できる、ということらしい。

 大会組織側が交通費までもってくれるなんて、ちょっと前代未聞という感じがするが、W杯本番はともかく、その前哨戦のコンフェデとなると、たぶんロシア国内が盛り上がっておらず、切符も売れていないのだろう。そのあたり、代表戦となればミーハー客層がスタジアムを満杯にしてくれる日本などとは、根本的に事情が異なる。


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mosfoot

 今日のロシア国民は、サッカーのこと、1年後に迫ったワールドカップのことを、どう考えているのか? このテーマに関し、全ロシア世論調査センターが本年2月にモスクワ市民1,200人を対象に実施した意識調査を見付けた。全国レベルの調査でないのが残念だが、大イベントを1年後に控えたロシアの雰囲気の一端を知ることはできよう。今度、うちの月報のスポーツコーナーで記事にしてみようと思うが、当ブログでもそのさわりだけ紹介することにしたい。

 上図に見るように、「貴方はサッカーのことをどう思いますか?」という設問の回答を見ると、モスクワ市民は存外にサッカーのことを肯定的に捉えているようだ。私は、フーリガン問題や、ロシア代表の低迷が原因で、ロシアの人々はサッカーにもっと冷ややかな態度を示していると認識していたので、やや意外だった。男性ほど、また若い世代ほど、好意的な評価が多いというのは、想定どおりだろう。


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