服部倫卓のロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪(ブログ版)

私のホームページ「ロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪」(http://www.hattorimichitaka.com)のブログ版です。

カテゴリ: ロシア

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 こちらの記事によると、BRICS諸国が設立した新開発銀行が、ロシアのプロジェクトへの融資を検討しており、年末までに承認する可能性があるということである。具体的には、シブール・ザプシブネフチェヒムのトボリスクでの石油化学工場建設と、ガスプロムによるアムールガス処理工場建設が対象。検討されているそれぞれの融資額は3億ドルと、決して大きなものではない。しかし、対ロシア制裁でロシアに対する欧米の金融包囲網が敷かれる中、それに風穴をあけるという意味は大きいのかもしれない。数年前にBRICSの銀行ができると聞いた時には、「何の役に立つのだろうか?」と疑問に感じたが、ここに来て意味が出てきたといったところか。


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 こちらの記事によると、ロシア科学アカデミーのA.セルゲエフ総裁は、大規模なガス田が存在すると見られるクリミア沖の大陸棚で、総合的な調査を実施することを提案した。セルゲエフは3日間のクリミア出張に出向き、現地の石油ガス開発会社「チェルノモルネフチェガス」のトップとの会談も予定されている。セルゲエフ総裁は、我々は大陸棚開発のテーマを提起したい、これまで行われ、また現在も続けられている調査からは、クリミア沖大陸棚には充分なガス埋蔵量が存在することが見て取れる、より総合的な調査を行うことを提案したい、今後ボーリングを実施する確度の高い地区を特定したい、などとコメントした。

 まあ、ガス資源はあるのだろうが、問題は誰が開発をするかだろう。クリミア沖のガス開発などに関与したら、欧米の制裁リストに追加されることは必至なので、一般のロシア企業は二の足を踏むのではないか。


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com

 実は6月の学会でロシアと中国の鉄鋼業を比較するという報告をすることになり、それに向けてこんな図を作ってみた。鉄鋼貿易を分析する際には、商品を半製品、鋼板(フラット製品)、条鋼(棒鋼、線材、形鋼などのロング製品)、鋼管、ステンレス鋼に分類するのが一般的である。図ではその分類に沿って世界の主要国の鉄鋼輸出の内訳を示している。その際に、最も重要なのは、半製品と、それ以外の完成鋼材という区分である。半製品とは、スラブ、ビレット、ブルームなどの鋼片のことであり、それ自体が最終的な商品なのではなく、それをさらに圧延して最終商品を仕上げるための中間段階の素材にすぎない。中国とロシアを比較すると、ロシアの鉄鋼輸出に占める半製品の比率が、一貫してきわめて高いことが顕著である。ロシアの鉄鋼メーカーは欧米に下工程の圧延子会社を有しているところもあり、そうした自社工場向けを含め、大量に半製品を輸出している。ロシアは世界最大の鉄鋼半製品輸出国となっており、現状では世界の半製品輸出の3割ほどはロシアによるものである。世界の主要国の中で、こうした半製品中心の特異な輸出構造を有するのは、ロシアのほかにはウクライナ、ブラジルくらいである。それに対し、中国も2008年頃までは半製品を盛んに輸出していたものの、その後は完成鋼材にシフトし、現状では半製品輸出はほぼ皆無となっている。


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new

 個人的に、ロシア人が作りがちな、妙にインタラクティブなウェブサイトにイラっとすることが多く、「こんな凝った演出しなくていいから、普通にPDFに箇条書きでもしてくれよ」と思うことがしばしばある。

 その点、リアノーヴォスチのこちらのサイトなどは、まあまあ有意義なのではないか。5月18日に成立したメドヴェージェフ新内閣の概要を示したものであり、カーソルを当てると大臣のデータがポップアップ表示されたり、年齢層、出身地、専門など、各属性ごとに色分け表示できたりして、それなりに面白く閲覧した。上に示したのは、新人閣僚を緑色で表示したものである(当ブログでカーソルを当ててもポップアップ表示はされないので、悪しからず)。


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2.1

 前出のロシア冶金工業戦略の中で、もう一つ次のようなくだりが興味深かったので、メモしておく。こういう実態は周知のとおりだが、具体的な数字を挙げているのは貴重だと思うので。

 外国の競争相手と異なり、ロシア冶金産業は、原料および完成品を、国内でより長い距離輸送しなければならないというハンデを抱えている。平均輸送距離は、鉄スクラップで847km、石炭で1,320km、輸出向けの鉄鋼完成鋼材で1,641km、ボーキサイトで3,284km、アルミニウムで4,577kmである。


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nfm

 時々申し上げていることだが、ロシアというのも不思議な国であり、統計局が非鉄金属の生産データを国家機密扱いし公表していない割には、報道等でそれらの数字が普通に出てきたりする。今般は、「ロシアの2030年までの冶金産業発展戦略(2016年草案)」という文書を読んでいたら、上に見るような便利な表が出ていたので、ご紹介する次第である。2015年の主要な非鉄金属の生産・消費・輸出・輸入量を一覧にした表である。資源大国のロシアだけに、大部分の非鉄金属は国内生産で需要を賄った上で輸出も行っているが、亜鉛、すず、マグネシウム、モリブデンなどは大なり小なり輸入に依存しているようだ。それにしてもルサール問題はどうなることやら。


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beche

 こちらの記事によると、ロシアのノヴァテックがカムチャッカ半島で建設しようとしているLNG積み替えターミナルの具体的な建設地を、このほど同社が確定したということである。それはカムチャッカ半島東岸のベチェヴィンスカヤ湾というところであり、州都ペトロパヴロフスクカムチャツキーとの位置関係を地図に示すと、上図のようになる。同社では、今後4年間でこの仕事を行う(建設を完了するという意味?)としている。計画されているターミナルの処理能力は年間2,000万tだが、その後4,000万tに拡張することも視野に入っている。


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a-potential

 別件で画像検索していたら、上掲のような図が目に留まり、目を奪われた。個人的に、ロシアとウクライナが一時期、サッカーの統一リーグを検討していることは承知していたが、こちらの記事によれば、「2007年から2011年の間にロシアとウクライナのビッグクラブたちは統合を真剣に検討していた」と書かれている。むろん、現在は両国の対立関係でまったく現実味が薄れてしまったが、それは別として、ヨーロッパでは様々な枠組みで国境をまたいだ地域リーグを創設する構想がアクチュアルなテーマになっているということである。


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 こちらの記事によると、ロシアなど5ヵ国から成るユーラシア経済連合は5月17日、アスタナで開催された経済フォーラムの席上、イランと自由貿易(FTA)暫定協定に調印した。協定には、関税が削減または撤廃される品目のリストが掲載され、それは相互貿易の50%程度を網羅するものとなっている。なお、2017年のユーラシア経済連合とイランの貿易額は27億ドルだった。ユーラシア側の産品では、食肉、油脂、菓子、化粧品、電子機械、設備などが関税減免の対象になる。イラン側では、野菜、果物、ドライフルーツ、建材などが対象である。工業製品について言えば、イラン側の平均関税率は7%ポイント低下し、ユーラシア側は3.5%ポイント低下する。農産物については、イラン側が19%ポイント低下し、ユーラシア側が5%ポイント低下する。今回は暫定協定であり、恒久的な協定は3年後に調印する可能性がある。


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ech

 こちらの記事が、ロシアの肥料大手エヴロヒム社のカリ肥料事業について伝えているので、要旨を整理しておく。今回、A.イリン・エヴロヒム社長が、ロイターのインタビューに応じたということであり、主に同社長の発言内容を伝える記事となっている。ちなみに、ロシアの肥料業界では、従来はカリ肥料はウラルカリ社の独壇場という感があったが、窒素およびリン酸肥料を主力としていたエヴロヒムがカリ肥料部門にも進出し、ウラルカリの独占体制に風穴をあけようとしているところである。

 記事によると、エヴロヒムは2018年にロシアのカリ肥料市場に進出しウラルカリの牙城を崩すことになる。ただし、世界的なプレーヤーになれるのは早くても2020年である。2018年に2箇所の新規生産プロジェクトを稼動させ、2018年には50万~60万tの塩化カリウムを生産する予定であるものの、世界的な大手生産者となるためには年産200万t以上を安定して生産することが必要である。2019年末頃に生産能力は年産200万tにまで高まるが、実際の生産量は100万~150万t程度になると見ている。生産が200万tレベルに達するまでは、会社のアライアンス戦略やマーケティング戦略を明らかにするつもりはない。カリ肥料の場合は、取引所では取引されておらず、生産者が毎年、中国やインドの主要需要家と供給契約を結んで、それが世界市場の基調となる。エヴロヒムのアセットでは、ペルミ地方のウソリエ・カリ・コンビナートではすでに生産が始まっており、ヴォルゴグラード州のユーロヒム・ヴォルガカリでは2018年夏の生産開始を予定している。本年の最初の生産分である10万~15万tは、複合肥料生産のために自社利用される。


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 ロシアの新内閣確定には意外に時間がかかりそうな雲行きだが、こちらの記事によれば、D.マントゥロフ産業・商業相(写真)はおそらく留任するだろうという見通しとなっているということである。複数の関係筋が明らかにした。日本企業ともコンタクトのある大臣なので、気になっている人もおられるかと思い、ご報告しておく次第。


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 一応メモしておくと、こちらのサイトこちらのニュースに見るように、ロシアのプーチン大統領は5月15日、連邦執行機関の新たな体系を定めた大統領令に署名した。もっとも、メドヴェージェフ首相が続投するということもあり、今回の新政府発足に際しては機構改革の類は小幅であり、省庁の統廃合としては、従来の教育・科学省が分割されて教育省と科学・高等教育省が新たに設置される点に留まっている。内閣には10人の副首相が置かれることも明記された(そのうち1人は第一副首相・蔵相)。


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regnum

 こちらの記事によると、ロシアと中国が共同で北極開発を行うための調整が進んでいる。このほど中国商務部の中央アジア東欧局の副局長が記者団に明らかにした。両国の担当省庁間で、作業部会(複数)が設置されており、協力覚書を結ぶ交渉を行っているところである。この覚書が両国のこの分野での協力関係の制度的な基盤となる。なお、本件に関しては2017年6月にロ中首脳が北極開発の協力、「氷のシルクロード」開設に向け合意していた経緯がある。


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VSM

 こちらの記事によると、ロシアのメドヴェージェフ首相はウラル地方のチェリャビンスク~エカテリンブルグ間に高速鉄道を建設する旨の政府指令に署名した。運輸戦略の当該部分を変更する形となる。高速鉄道は、ロシア全体の鉄道ネットワークに統合される。両都市間の所要時間は1時間強になるという。


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 こちらのサイトに、下に見るような便利な図が掲載されていたので、転載させていただく。ソ連崩壊後の新生ロシアの時代の大統領、首相、閣僚の変遷を図にまとめたものである。どうせなら副首相もあるともっとよかったが、そうすると複雑になりすぎるのだろう。こうやって見ると、非常事態相の在任期間が異常に長く、また外相も長い傾向がある。

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 こちらの記事によると、ロシアの有名な政治評論家のI.ブーニンさんが亡くなったとのことだ。享年72歳。「政治工学センター」財団の理事長で、ロシアユダヤ人会議の評議委員も務めていた。

 私自身はブーニンさんにインタビューをした経験などはないが、政治工学センターにレポートの発注に行った際に挨拶を交わした程度のことはあり、とても気さくな人だった。ロシアの政治論壇において、明確な反権力でもなく、かといって批判的な精神を失うことはなく、絶妙なバランス感覚の論評スタイルを築き上げた、先駆的なエキスパートだったと思う。心よりご冥福をお祈りいたします。


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rp

 このほど全日程が終了したサッカーのロシア・プレミアリーグの2017/18シーズン最終結果を確認しておく。優勝はロコモティヴ・モスクワ、準優勝はCSKAモスクワで、この2チームはUEFAチャンピオンズリーグの本大会にストレート出場。3位のスパルタク・モスクワはチャンピオンズリーグ出場をかけたプレーオフの3回戦に出場。なお、モスクワのチームが1・2・3フィニッシュするのは、2006シーズン以来となる。4位のクラスノダルはUEFAヨーロッパリーグ本大会にストレート出場、5位のゼニト・サンクトペテルブルグと6位のウファは予選から出場。下位では、16位のSKAハバロフスク(派手に負けたねぇ)と15位のトスノが自動降格、14位のアンジ・マハチカラと13位のアムカル・ペルミは入れ替え戦に回ることになった。


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 私が編集長を務めている『ロシアNIS調査月報』2018年6月号の中身をご紹介。 毎年6月号は、NIS諸国、すなわちロシア以外の旧ソ連新興独立諸国の総論的な特集が恒例となっており、本年も「安定成長を模索するNIS経済」と題し特集をお届けしております。私自身は、ロシア・NIS諸国全般およびウクライナの経済レビューのほか、細かい記事ばかりですが、「NISの労働移民問題とウクライナ」、「ホロドモールを学ぶ歴史ドキュメンタリー」、「メドヴェージェフ首相の果たしてきた役割」、「2025年までのロシアの自動車産業発展戦略」、「ワールドカップ・ロシア大会の経済効果」と色々書いています。5月20日発行予定。


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 先日のプーチン大統領の就任式の際に、大統領が執務室を出て颯爽と車に乗り込み、会場に向かう様子が、かなり演出を凝らして発信されていた。その大統領が乗った車に関し、こちらの記事が概要を伝えている。

 記事によると、プーチン大統領は従来はメルセデスに乗っていたが、今回から「コルテジ」というプロジェクトで作り出された新しい国産リムジンに乗り換えた。この車は、もっぱらロシア産のパーツのみで生産された純ロシア車であり、「セナト・リムジン」と名付けられている。全長6.62m、全幅2.00m、高さ1.695m、クリアランス200mm。4,400ccのツインターボエンジンを搭載し、598馬力。国家幹部専用のこの高級車のシリーズは「アウルス」と名付けられており、今回の「セナト」やマイクロバスの「アルセナル」など、すべてのモデルがクレムリンの塔の名前にちなんで名付けられている。設計にはNAMI研究所(Центральный научно-исследовательский автомобильный и автомоторный институт)が当たっている。財政からのプロジェクトへの投資額は124億ルーブルで、D.マントゥロフ産業・商業相が担当者となっている。今後プーチン大統領に続き他の国家幹部もこのシリーズに乗り換える予定。

 ちなみに、こちらの記事では、スターリン以降の歴代最高指導者がどのような公用車に乗っていたかが写真入りでまとめられており、楽しい。


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 ロシアの鉄鋼大手の一角であるマグニトゴルスク冶金コンビナート(MMK)は、トルコに生産子会社「MMK Metalurji」を有しており、主に熱延鋼板を生産している。しかし、こちらの記事によると、MMK Metalurjiの工場は17億ドルを投下して2010年に稼動したものの、その2年後に原料の高騰や需要の低下などの市場の逆風を受け、熱延鋼板の生産停止を余儀なくされた。そして今般マグニトゴルスクは、トルコ工場の熱延ロール生産再開を延期する方針を決めた。いったん2月に稼動再開の方針を決めていたが、米国の25%鉄鋼関税に対抗してEUが米国製品に対して同様の関税を課す可能性があり、そうした状況が明らかになるまで稼動再開を先送りにすることにしたと、同社では説明している。


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 5月8日、ロシア連邦議会の下院で、メドヴェージェフが首相として承認されたことに関し、こちらの記事の中で現地有識者らが論評しているが、ここでは差し当たりその中からA.マカルキン氏のコメント要旨を紹介する。

 全体的な路線が革命的に変わるとは思わないが、これは新しい政府で、不人気な決定を下さなければならない政府なので、路線が変わることは間違いない。特にインフラプロジェクトの分野で大きな変更があるはずで、デジタル経済、運輸・通信担当の副首相にM.アキモフが指名されていることからもその点はうかがえる。アキモフはカルーガ州で働き「カルーガの奇跡」の立役者の一人であり、その経験、特に投資家との交渉の経験などが買われた。ただ、インフラプロジェクトの成否は、どれだけ汚職をなくせるかにかかっているだろう。内閣の構成が全面的に変わることはないだろうが、すでに新しい副首相候補が登場しているし、何人かの大臣は新しくなるだろう。教育相、文化相などの新顔が取り沙汰されている。大統領管轄下の軍事・治安・外交関係の大臣は留任する公算が大きく、外相および国防相の留任は有力視される。


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autoexport

 ロシア連邦政府は、2018年4月28日付の政府指令で、「2025年までのロシア連邦自動車産業発展戦略」を承認した。こちらのサイトからダウンロードできる。

 さて、こうした戦略文書の常として、今回の戦略でも付属文書の中で、自動車の生産・貿易・販売等に関する数値目標が掲載されている。ところが、当ブログでも既報のとおり、2017年8月31日付で「2025年までのロシア連邦自動車産業製品輸出発展戦略」が採択されており、あろうことか、前回と今回で輸出の数値目標に齟齬が見られるのである。しかも、ご丁寧に、今回の戦略の付属文書では両方の目標値が併記されており、一体どっちが本当の目標なんだよと、戸惑うばかりである。それを比較したのが上図なのだが、一応今回の自動車産業戦略の方が輸出に関しより野心的になったということか?


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export

 そんなわけで、3月の選挙に勝利したプーチン大統領は、本日7日、クレムリンで就任式を挙行し、4期目の政権をスタートさせた。また、メドヴェージェフ氏を再度、首相に指名した。

 4期目のプーチン政権の政策指針になるのが、こちらに出ている本日5月7日付の大統領令である。6年前の「5月大統領令」の再現だが、6年前は分野ごとに何本かの大統領令に分かれていたのに対し、今回はあらゆる問題を網羅した1本の大統領令になっている。

 個人的に注目したのは、この大統領令の中に「輸出」という言葉が(派生語も含めて)17回も出てくることである。この間、私が調べていた「非資源・非エネルギー輸出」拡大についてのくだりもある。こりゃあ、これからロシア側、あれ買え、これ買えと、日本にもしつこく働きかけてくるだろうなあ。すぐに全部は読めないので、今日のところは以上。


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 ロシアのノヴォリペツク冶金コンビナート(NKMK)の欧米ビジネスをめぐる最新のニュースを整理しておく。

 ノヴォリペツクは米国に3工場を有し同国の鋼材市場で3%のシェアを有し、米国の鋼材メーカーとして5本の指に入るが、こちらの記事によると、ノヴォリペツクは米トランプの25%鉄鋼関税が半製品のスラブにまで適用されると、米国での現地生産から撤退を迫られる恐れがあると、米当局に警告した。文書は3月23日に米当局に提出されたが、その内容が今般初めて明らかにされた。ノヴォリペツクは米国で9,000人の雇用を確保しているが、スラブが関税の適用外にならないと、生産停止を余儀なくされるかもしれず、ペンシルバニアの従業員を最大25%、インディアナの従業員を最大80%、削減することを迫られるかもしれないと警告している。ただし、専門家のN.ソスノフスキーによれば、ノヴォリペツクは雇用という最も強力な論拠で米当局に訴えているが、ノヴォリペツクはスラブを1t当たり550ドルで買っており、米市場では熱延鋼板は1,000ドル以上するので、仮にスラブに25%の関税が乗ったとしても製品価格の1,000ドルを超えることはないという。同氏は、現時点で米国での現地生産を閉鎖する経済的合理性はなく、事業計画の変更を余儀なくされるとすればロシア産スラブを米国の単圧工場に供給するというサプライチェーンが断ち切られた時だろうと指摘する。

 一方、こちらの記事によると、ノヴォリペツクはベルギー・リエージュにあるアルセロールミタル社の単圧工場の買収を検討している。アルセロールミタルは、南イタリアILVA社を買収する上で、独禁法違反を回避するためにベルギー、ルーマニア、マケドニア、チェコ、ルクセンブルク、ベルギーの工場を売却することを余儀なくされている。一方、ノヴォリペツクにとっては欧州はロシアに次ぐ第2の市場であり、売上の18%を占める。すでにベルギー・ラルヴィエール、仏ストラスブールと2箇所に圧延工場がある。


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rusal

 こちらの記事によると、ロシアのアルミ大手のルサール社と、そのオーナーのO.デリパスカが米国の対ロ制裁リストに追加された結果、ルサールのアルミ輸出が急減しているということである。2018年4月の輸出は、前年同期比68%減、前月比70%減となった。なお、ルサールのロシア工場の稼働率自体は2018年4月に前月比25%拡大し、アルミナの輸入も5%拡大しており、需要のない分は在庫に回しているという。


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med

 こちらの記事が、ロシアのメドヴェージェフ首相はどうやらそのポストを保持する見通しであるという前提に立ち、2012年以降の実績、プーチン体制における位置付け、今後の見通しなどについて論じているので、記事の大意をまとめておく。

 これによると、メドヴェージェフ首相も、大半の閣僚も、ポストを保持できる可能性が高い。首相本人も4月28日のテレビインタビューで、「むろん、私は今のところどこかで休暇をとるようなつもりはない。私は仕事をする用意ができており、最も自国のためになる場所で働くことになるだろう」と述べている。メドヴェージェフ率いる政府の経済ブロックは2014年以降、ひたすら耐え忍ぶという方式で仕事をしており、それがメドヴェージェフ首相が長くその座に留まっている秘訣である。評論家のD.オレーシキンは、「プーチン大統領のチームが戦略的に誤った決定を下し、メドヴェージェフ内閣にはそれを穏当な経済的方策で緩和するという役割がある。つまり、もっと酷い結果になったかもしれないところを、メドヴェージェフ内閣だからこの程度で済んだ。過去6年間、メドヴェージェフが果たしてきた主たる政治的役割は、プーチンに代わって、国民の不満を一身に浴びることだった。プーチンはクリミアを取り返しロシアを大国に戻した英雄だが、その資金や代償に責任を負うのはプーチンではなくメドヴェージェフである。プーチンにとってはこのような構図はまったく好都合であり、メドヴェージェフはプーチンに完全な忠誠を誓うとともに、プーチンに取って代わろうなどとはしない」と指摘する。こうした体制への忠誠はメドヴェージェフだけでなく、たとえばI.シュヴァロフ副首相は最近になって新内閣に入閣しないとの見通しとなっているが、本人は「大統領に指示されればどんなところでも働く」と称している。これはA.ウリュカエフ経済相が逮捕されたことの教訓であり、つまり閣僚は辞めるにしても、他意は一切ないという態度を示さなければならないのである。一方、エコノミストのO.ブクレミシェフは、「統一のとれた政府というものがそもそも存在せず、中銀、財務省、経済発展省とバラバラに政策を推進しており、単一の戦略が存在していない印象を受ける」と指摘。評論家のA.マカルキンは、「メドヴェージェフ内閣への批判は専門家等の狭い範囲内であり、一般庶民はそれほど多くを望んでいない。戦争さえなければいい、銃殺さえされなければいいというのが庶民の価値観だ。それゆえに、メドヴェージェフ個人の支持率は6年間で上向かなかったものの、政府への支持率は上昇した時期もあった」と指摘する。前出のオレーシキンは、メドヴェージェフと彼の残り少ない側近たち(A.ドヴォルコヴィチ副首相は留任するが権限を削られると見られる)は、条件付きにリベラル派を呼んでいいが、もし彼らがいなくなったら、プーチンはシラビキの言い分ばかり聞くことになってしまうので、プーチンはバランスという意味からメドヴェージェフ派の存在を必要としていると指摘する。メドヴェージェフが再任されれば、メドヴェージェフの政治力はそれなりに強まるが、今後6年間安泰というわけではない。前出のマカルキンが指摘するように、2012~2018年にメドヴェージェフ内閣が徐々に人気を失っていったのに対し、2018~2024年は状況ははるかに厳しく、これまで先送りされてきた不人気な決定を下さざるをえない立場に立たされる。年金受給開始年齢の引き上げ、所得税率の引き上げおよび累進課税制の導入などの課題がある。だいぶ雑だが、以上が記事の大意。


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 こちらのサイトに、2018年FIFAワールドカップのロシアの経済・社会への影響という図解資料が出ていたので、取り上げることにする。

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 まず、俗にいう「経済効果」を、歴代の開催国と比較すると、上図のようになるという。正直、どういう根拠のある数字なのか分からないが、過去最高は2002年の日本の160億ドルであり、今回のロシアはそれに次ぐ150億ドルと予測されている。

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 次に、地域ごとの経済効果を見てみたい。大会の効果で、各開催地域の地域総生産は、それぞれ上図のように押し上げられるという。単位は10億ルーブル。モスクワ市、サンクトペテルブルグ市、サマラ州、ロストフ州、ニジェゴロド州、カリーニングラード州、ヴォルゴグラード州、クラスノダル地方、スヴェルドロフスク州、モルドヴィア共和国、タタルスタン共和国と続いている。

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 最後に、空港の処理能力が2013年から2018年にかけて何%拡大したかを見たのが、上図である。ヴォルゴグラードの伸びが大きいが、こちらの記事に見るように同地の空港ではこの5月9日に新ターミナルがオープンする予定だという。戦勝記念日に聖地ヴォルゴグラードの空港を稼働させるとうのは、いかにもというタイミングだ。


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neta

 ロシア政治の歳時記上、5月の上旬というのはネタ枯れの季節であり、我々ロシア・ウォッチャーにとっては、束の間の休息のような時期である。日本と同様、ロシアも5月上旬が連休に当たるので、普通は目ぼしい政治ニュースなどは出てこないからだ(政治が動かないということもあるし、ロシア人記者が働かないということもある)。しかし、本年は5月7日にプーチン大統領の就任式があるので、水面下では人事などをめぐって綱引きが繰り広げられているはずで、その割にはメディアが休暇モードで出てくる情報が少ないという、何とも微妙な状況である。

 大きな焦点として、メドヴェージェフ首相が続投するのかという問題があるわけだが、ロシアの憲法上、新たな大統領が選出されると、首相および政府は自らの権限を返上し、大統領が首相を指名して政府が新たに編成されることになる。こちらの記事によると、4月26日にメドヴェージェフ首相率いる政府は最後の閣議を開いた。そして、本日5月3日にメドヴェージェフ首相はモスクワ市内のVDNKh展示会場に出向き、そこで農業問題に関する会合を開く。この会合が、メドヴェージェフ首相が現首相として公の場で行う最後の行事となる。それ以降、5月7日の大統領就任式までの期間は、7日の大イベントにしかるべき注目が集まるよう、連邦および各地域の公職者は、公式的な活動を自粛することが求められている(5月5日に再度閣議が開かれる可能性があるが、それは大統領就任式の準備作業のためのもので、開かれたとしても非公開になる)。就任式翌日の8日、連邦議会の下院が招集され、大統領の指名した首相を承認する運びとなるが、メドヴェージェフ首相は再任される見通しであると、この記事は伝えている。


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russia

 当ブログでは2年ほど前に、「ロシア政府がメイドインロシアの促進策」と題するエントリーをお届けしたことがある。その際にお伝えしたのは、次のような点だった。

 ロシア政府はMade in Russia («Сделано в России»)と称するプログラムに取り組んでおり、ロシア製品・ブランド・企業・文化を国内のみならす海外にも普及させていくことを目指しているという。その取り組みの柱として、ロシアの商業・文化ブランド、輸出業者および製品を網羅した総合カタログを創設する計画である。現在は、省庁横断の体制で、その実現に向けた作業が進められている。正式には «Сделано в России» という名称で、2016年12月にお披露目される予定ということだ。

 それで、同プロジェクト進捗の表れとして、「メイドインロシア」というポータルサイトがすでに立ち上げられていることを、今般知った。ロシア政府がしかるべき認定をした商品が「メイドインロシア」と銘打つことが許されているわけだが、サイトではその認定を受けた生産者、商品の一覧などを閲覧することができる。認定企業および商品は、日々拡大しているようである。

 むろん、「メイドインロシア」と商品に銘打たれていたとしても、それによって外国の技術標準をクリアできるといった具体的なメリットはないだろう。また、ロシアの国際的イメージが必ずしも芳しくない中で、「メイドインロシア」をうたうことが外国での販売促進に繋がるかというのも、微妙な気がしないでもない。いずれにせよ、ロシアがそれなりに本気で輸出拡大に取り組んでいることの、証左の一つではあろう。


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