服部倫卓のロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪(ブログ版)

ロシア・ウクライナ・ベラルーシを中心とした旧ソ連諸国の経済・政治情報をお届け。

カテゴリ: ロシア

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 ロシアでは10月31日付の大統領令により「2019~2025年のロシア連邦の移住国家政策のコンセプト」が承認された。それに伴い、こちらのサイトに、ロシアの国内移住状況に関する図解資料が掲載されたので、それを拝見しよう。上の図は、実はここ数年でロシアではある地域から別の地域に移住する住民が急増していることを示している。そして、どのエリアからどのエリアに移るパターンが多いかを示したのが、下図である。ロシア政府の政策に反し、極東やシベリアといった東部領土は、ほぼ出ていく一方である(ウラルあたりまでがそのパターンか)。移住先は、やはりメガロポリスのモスクワを含む中央連邦管区が多いが、温暖な気候を求めて南連邦管区(クラスノダル地方など)に移住する向きも少なくない。

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 「週刊ロシア経済」というYouTube動画の新企画を始めました。第1回を配信したので、よかったらご笑覧ください。


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 資源超大国のロシアも、すべての資源を自給できるわけではなく、外国からの供給に依存している品目もある。具体的には以下のような資源を外国からの輸入に頼っているということである。ロシア『エクスペルト』誌(2018年11月12~18日)より。

  • マンガン:カザフスタン、南アフリカ、ガボンより。
  • クロム:カザフスタン、南アフリカより。
  • 錫:インドネシア、中国、ボリビアより。
  • チタン鉱石:ウクライナ、ノルウェー、米国より。
  • アルミ原料:ウクライナ、カザフスタン、オーストラリア、ジャマイカ、アイルランドより。
  • ウラン:カザフスタン、ウクライナ、チェコより。
  • 希土類:中国、米国より。

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 ロシアで言うところの「産業クラスター」というものは、諸外国におけるのとはだいぶ意味合いが異なっており、単に行政が「我が州はこういう産業分野の企業を誘致・育成したい」という願望にすぎなかったりする。それはさておき、そういうロシア流のクラスターを一覧できる便利な資料がないかと思って探したところ、とりあえず高等経済院によるこちらの「ロシア・クラスター地図」というサイトが目に留まった。産業分野、発展段階、クラスター参加者数などでフィルターにかけ地図上に図示することができる。また、リスト形式に切り替えることもできる。

 しかし、現段階での情報の網羅性は、だいぶ限定的である。どうも、クラスター側が自ら登録してデータを入力するような仕組みになっているようだ。これでは、データが集まらず、プロジェクトが頓挫するのではないかと危惧する。サイト管理者側が能動的に情報を集めて集大成しない限り、満足なデータベースにはならないのではないか。

 たとえば、現在個人的に農業・食品産業のことを調べているので、その種のクラスターがどこにあるか地図に表示してみた。すると、農業はヴェリーキーノヴゴロド、ヴォログダ、アストラハン(ここは正確には漁業)に、食品産業はカザンにあるのみとなっている。農業、食品産業はあまねくすべての地域に立地している産業で、それがこのサイト上では4箇所しかないというのは、まったく不充分だ。ちなみに、ロシア語で食品産業の産業クラスターと検索すると、レニングラード州のことが多くヒットするのだが、このサイトでは当該の情報は入力されていないようだ。というわけで、このサイト、これから充実していくのか、はたまた立ち消えになるのか。


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h1

 編集作業が終わったばかりの『ロシアNIS調査月報』2018年12月号の中身をいち早くご紹介。12月号は、「ROTOBO会長ミッションとベラルーシ経済」と題する特集号。私自身は、「ベラルーシの通商・産業概論 ―東西架橋型加工貿易という戦略」というレポートに加え、「ベラルーシを学ぶ書籍」、「ブリヤート共和国とザバイカル地方が極東転籍」、「ウクライナの地名表記に関する雑記」といった小文を執筆。11月20日発行予定。


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Angara

 私はロシアの地理好きでありながら、東シベリアには行ったことがなく、土地勘や知識が乏しい。このほどロシアの文献を読んでいて、「Приангарье(プリアンガリエ、沿アンガラ地方)」という言葉が不意に出てきて、「おや?何のことだろう」と、すぐには分からなかった。確認してみたところ、これはイルクーツク州の雅称ということらしい。ちなみに、イルクーツク州にはもう一つ、「Прибайкалье(プリバイカリエ、沿バイカル地方)」という雅称もあるようだ。イルクーツク州はバイカル湖の西北岸に位置し、そのバイカル湖から流れ出る唯一の河川であるアンガラ川(エニセイ川の支流)がイルクーツク州を貫いて流れているから、イルクーツク州を別名、沿アンガラ地方または沿バイカル地方と呼ぶわけである。

 たとえば、少々古いがこちらの記事なんかは、「沿アンガラ地方の新経済」と題し、イルクーツク州の経済情勢について論じている。ロシアでは時々こういう地名の変名が出てくるので、覚える必要がある。


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 引き続き多忙につき、ロシアの図解資料の紹介でお茶を濁す。ただ、自力で一生懸命書いた記事よりも、意外とこういうものの方が反響があったりもするのだ。

 今回は、こちらに出ていた、モスクワにある変わり種自動販売機というネタ。一昔前には、「ロシアで自販機ビジネスなんてムリ。絶対に破壊されてお金が奪われちゃう」などと言われていたものだったが、最近は飲み物や乗り物チケットなど、ロシアでも普通に自販機が見られるようになり、我々の先入観は覆された。それで、この記事では、中でも変わり種の自販機と、モスクワにおけるその設置台数を紹介している。整理すると、以下のようになる。

  • 小銭をお札に両替してくれる自販機:82台
  • 展示会場VDNKhでは、観光客が噴水にコインを投げ込むという風習があるが、そのコインを出してくれる自販機:1台
  • SNSやケータイの写真を印刷してくれる自販機:33台
  • 花の自販機:16台
  • コンタクトレンズの自販機:37台
  • 男性用下着・靴下の自販機:2台
  • 宇宙食の自販機:14台
  • ロシア風クレープ「ブリヌイ」の自販機:4台
  • 衛生用品の自販機:69台
  • 牛乳の自販機:20台

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 当ブログでこの手の図解資料に頼るのは、たいてい多忙かつネタがなくて困っている時だが、今回も然り。こちらのページに、1897年に実施された国勢調査にもとづく帝国の30大都市ランキングという図が出ており、ちょっと面白いので、これを取り上げてみる。上図(クリックすると拡大)の赤い円が1897年の人口規模、青い円が今日の人口規模を表している。現代の都市名で箇条書きにすると、以下のとおりである(カッコ内は今日ロシア以外の国に所属している場合の国名)。色々発見があるけど、当時のオデッサの大きさが非常に目立ち、ウクライナというよりはロシアの重要都市だったことが伺われる。逆にドネツクなんかは圏外で、当時まだ小さかったんだねえ。あと、ロシアのシベリア・極東の都市、というかウラルの都市すらも、この時点ではまったく登場しない。

  1. サンクトペテルブルグ
  2. モスクワ
  3. ワルシャワ(ポーランド)
  4. オデッサ(ウクライナ)
  5. ウッジ(ポーランド)
  6. リガ(ラトビア)
  7. キエフ(ウクライナ)
  8. ハルキフ(ウクライナ)
  9. トビリシ(ジョージア)
  10. ヴィルニュス(リトアニア)
  11. タシケント(ウズベキスタン)
  12. サラトフ
  13. カザン
  14. ロストフナドヌー
  15. トゥーラ
  16. アストラハン
  17. バクー(アゼルバイジャン)
  18. ドニプロ(ウクライナ)
  19. キシナウ(モルドバ)
  20. ヘルシンキ(フィンランド)
  21. ミコライフ(ウクライナ)
  22. ミンスク(ベラルーシ)
  23. ニジニノヴゴロド
  24. サマラ
  25. コーカンド(ウズベキスタン)
  26. ヴォロネジ
  27. クルスク
  28. カウナス(リトアニア)
  29. オレンブルグ
  30. ヤロスラヴリ

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 プーチン政権下のロシアは、ウクライナ危機直後は「輸入代替」に血道を上げていたが、ここ2年くらいは「輸出促進」へと重点を移している。特に、現在強調されているのが、非原料・非エネルギー輸出、サービス輸出の拡大である。

 一方、興味深いことに、最近の中国は、輸入を重視する姿勢を示し始めたらしい。これは、日本もいつか来た道であり、新興工業国というのは輸出を急拡大しあちこちで貿易摩擦を引き起こすと、少なくとも表向きは、輸入の拡大にも取り組んでいるということをアピールし始めるということではないか。中国の輸入重視の姿勢の表れとして、こちらのHPに見るように、11月5日から10日にかけて中国の上海で初めての「中国国際輸入博覧会」が開催されている。

 ロシアが輸出にまっしぐらで、中国が輸入拡大姿勢を示しているなら、理論的には、両者の利害は合致する。こちらのニュースによると、ロシアの半分以上の地域が、中国向けの輸出増を目指し、この輸入博覧会に出展しているということである。ロシア側が展示している主な商品は、食品、機械、農業テクノロジーなどだという。


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 一般向けはともかく、日本のロシア関係者にとっては、それなりにインパクトの大きな話題である。こちらのページに見るとおり、今般プーチン・ロシア大統領が署名した大統領令により、従来シベリア連邦管区に所属していたブリヤート共和国、ザバイカル地方が、極東連邦管区に転籍になった。

 それを図示したものがどこかにないかと探したところ、こちらのページにあった。上掲のとおり紹介させていただく。薄いグレーがシベリア、濃いグレーが極東であり、オレンジ色の2つの地域が今回シベリアから極東に鞍替えしたわけである。なお、黒く描かれているのが有名なバイカル湖。

 くだんの2地域は、ロシアの中心から見てバイカル湖の向こうのエリアという意味で、ザバイカル圏などと称されていた。この2地域は、シベリアよりも極東との一体性の方が強いので、極東に移した方がいいのではないかという議論は、ソ連時代からあった。何しろ、私が1989年に今の所属団体に入社して、最初にやらされた仕事が、まさにそういう内容のロシア語論文を日本語に翻訳する作業だったくらいなので。当時ソ連の地名や地域名に疎かった私は、チタ州(Читинская область、その後のザバイカル地方)のことを「チチン州」などと訳してしまった恥ずかしい思い出がある。まあとにかく、それくらいずっと懸案だった問題に、ようやく決着が付いたというわけである。


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 先日のロシア現地調査で、夜間の航空便でモスクワからイジェフスクに飛んだ際に、窓から大きな街の夜景が見えた。位置関係からして、たぶんタタルスタン共和国のカザンだろうと考えた。今般、この写真と、地図で地形を照らし合わせたところ、おそらくカザンで間違いないだろうと思う。左の方に広がっている黒い部分がヴォルガ川。そして、手前の方がカザンの旧市街と思われ、クレムリンなどはこちら側にある。カザンカ川を挟んで、対岸が新市街であり、ワールドカップにも使用されたカザン・アレーナはそちら側にある(写真の右奥の方)。左上の方で光っているのは、たぶん製油所か化学工場などではないかと思う。


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 こちらの記事によると、国際的格付け会社のムーディーズは、2019年にロシアのソブリン格付けを投資適格レベルまで引き上げる可能性があることを示した。同社の上級副社長が、社内の会議でその旨を発言したもの。同氏は、「ロシアの格付けが来年に投資適格圏に戻ることは、理論的に可能である。格上げが実施されるチャンスは充分にある」と述べ、その条件は欧米の過酷な制裁が科せられないこと、大きなショックなないことだと指摘した。なお、ムーディーズは現在ロシアをBa1に格付けしており、2018年初頭にはアウトルックを安定的からポジティブに変更していた経緯がある。


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 ロシアの自動車情報機関「Avtostat」のこちらのサイトに、2018年1~8月のロシアの乗用車輸出相手国を図示した上掲のような図が掲載されていたので、ちょっとこれを拝見してみよう。ただし、このデータには重大な欠落がある。ロシアの乗用車輸出は、そもそもそれほど大規模ではないが、その大部分が、ユーラシア経済連合のパートナーであるカザフスタンおよびベラルーシ向けである。ところが、Avtostatの当該データは、「ユーラシア経済連合諸国向けを除く」となっており、残りの小口の輸出相手国を見たものにすぎないのだ。ユーラシア向けも数字の把握自体は技術的に可能と思われるのに、何ゆえにこのような仕様になっているのか、理解に苦しむ。

 ともあれ、ユーラシア経済連合諸国を除くと、2018年1~8月の輸出台数は18,223台だった。輸出相手国ベスト10は、チェコ、ウクライナ、ラトビア、アゼルバイジャン、ウズベキスタン、イラク、スロバキア、レバノン、ハンガリー、セルビアとなっていて、ほぼ旧ソ連・東欧諸国で占められる。モデルはだいぶ限られているようで、ベスト5は、LADA 4×4、Skoda Octavia、LADA Vesta、VW Polo、 KIA Rioとなっている。私の知る限り、ウクライナでは数年前からLADAは締め出されているので、ウクライナ向けに輸出されているのはおそらくSkoda車だろう。

 なお、私が別の情報源で調べたところ、ユーラシア経済連合域内を含むと、2018年1~8月のロシアの乗用車輸出台数は、57,200台だった。ということは、乗用車輸出の68%ほどが、ユーラシアのパートナー諸国向けということになる。


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 先日ロシアで現地調査をした際に、モスクワで農業・食品見本市「黄金の秋」を視察した。どちらかと言うと、企業というよりも、州などの地域単位の出展がメインの展示会だったが、そうした中にあって企業レベルではミラトルグ社の存在感が際立っていた。同社は、ロシア西部のブリャンスク州などを中心に、アンガス種の肉牛等の飼養を手掛け、高級牛肉をロシア市場に投入している会社として知られている。そのブースには、下の写真に見るように、「農地買います」という案内が表示されていた。同社は最近、和牛の生産も始めたといった話題もある。このあたりの情報を取りまとめ、ちょっとコラムでも書いてみようと思っているところ。

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 これは、ここ1~2年ほど顕著になっている傾向だが、中央アジアのウズベキスタンは、ロシア主導の「ユーラシア経済連合」に加入していないにもかかわらず、ベラルーシなどと比べてもはるかにロシアとの経済協力の実を挙げており、ユーラシア経済連合加盟国=ロシアとの経済協力に前向きな国、という線引きが怪しくなってきた印象がある。

 そして、こちらの記事によれば、今般ロシアとウズベキスタンの経済協力が、さらに加速することになったようである。ウズベキスタンのタシケントで、第1回ロシア・ウズベキスタン地域協力フォーラムが開催された。フォーラムはプーチン・ロシア大統領が10月18~19日にウズベキスタンを訪問したのに合わせて開催された。同フォーラムの枠内で、両国間で800以上の契約・MOUが結ばれ、その総額は270億ドルに上る。具体的には、通商・経済協力の合意が609(62億ドル)、投資協力が202(208億ドル)となっている。新たに79の合弁企業、23の商社、20の卸売・物流センターが創設されることになった。金融・銀行分野では6の合意(8.6億ドル)が成立した。

 まあ、こういうイベントの成果は、盛大に盛られるものではあるが、それにしても両国の経済協力機運が高まっていることは事実なのであろう。


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 こちらの記事によると、ロシアなど5ヵ国から成るユーラシア経済連合では、すでに主要食品につき完全な自給を達成しているということである。同連合の事務局に当たるユーラシア経済委員会がこのほど明らかにした。これによると、すでに2017年に域内の完全自給を達成しているのは、穀物、植物油、卵、砂糖である。これに加えて、本年には、豚肉98%、鳥肉100%、牛乳97%の自給率が見込まれており、これらについても完全自給達成が間近である。2017年の時点で、ユーラシア経済連合の主要農産物の総合自給率は、90%を上回っている。

 以上が記事のあらましである。ただ、ユーラシア経済委員会では、「加盟諸国の共同努力により、ユーラシア経済連合域内の一連の食品についての食糧安全保障が達成されている」と強調しているものの、私の知る限り、各国はバラバラに農政を展開し、またベラルーシの畜産品の流入をロシアがたびたび遮断するなど、とても調和的な共同市場とは言いがたい状況が続いている。そりゃあまあ、ロシア・カザフスタンは穀物の、ロシアは植物油の、ベラルーシは畜産品の、それぞれ大生産・輸出国なので、5ヵ国トータルで収支を見れば自給を達成して余りあるだろうが、「だから何?」というのが偽らざる感想である。


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 しばらく前の話になるが、8月29日から9月9日にかけて、モスクワの見本市会場「クロックス・エクスポ」で、ロシア最大の乗用車展示会「モスクワ国際自動車サロン(MIAS)」が開催され、私もそれを見学する機会があった。MIASは、前回2016年から日系を含め主要外国メーカーが参加を見合わせるようになり、またこの場で新製品が披露されること、いわゆる「ワールドプレミア」も少なくなってしまい、だいぶ寂しいイベントに変わってしまった。

 そうした中、本年のMIASでは、ロシア地場メーカーAvtoVAZの一連の新商品に加え、ルノーのアルカナというモデルが世界で初披露され、これが今年の目玉と言われていた。上の写真が、そのアルカナを捉えたものである。しかし、こちらこちらの記事で伝えられているとおり、アルカナはロシアで開発され、ルノーのロシア現地工場で生産される予定で、なおかつ販売もまず2019年にロシアから始まるというモデルなので(その後に他の市場でも展開を見込むが)、初披露の場としてモスクワが選ばれたのも当然かなという気がする。

 ルノー側によれば、アルカナのコンポーネントの55%はオリジナルのものとなる。同社では、アルカナはセダンとクーペとクロスオーバー車の良いとこ取りだとしている。同社ではアルカナの投入により現在7.3%のロシア市場におけるシェアを10%に高めたい意向である。ルノーのモスクワ工場は現地調達比率が66%に達しており、これは在ロシアの外資系工場としては最も高いものである。


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 編集作業が終わったばかりの『ロシアNIS調査月報』2018年11月号「特集◆極東で交錯する日・ロ・中の国益」をいち早くご紹介。ロシア極東のウラジオストクで9月に第4回東方経済フォーラムが開催されたので、今号では同イベントを軸とした特集をお届け。その際に、今回の最大のトピックは、我が国の安倍晋三首相、プーチン・ロシア大統領、中国の習近平国家主席と3つの地域大国の最高指導者が集結したことなので、特集は「極東で交錯する日・ロ・中の国益」と題してお送りすることにしました。私自身は、短いものばかりですが、「『三橋一島』のロ中国境協力」、「年金改革はロシア政治の転換点となるか」、「2035年までのウクライナ・エネルギー戦略」、「ワールドカップの宴のあと」といった記事を執筆。10月20日発行予定。

 なお、当方、本日よりロシア調査出張です。


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 こちらに見るとおり、このほどIMFのWorld Economic Outlookの最新版となる2018年10月版が発表されたので、ロシア・NIS諸国の一覧表の部分だけ上掲のとおり抜き出してお目にかけることにする(クリックすると拡大)。

 IMFは今回、2019年のロシアの経済見通しを0.3%ポイント引き上げ、1.8%とした(2018年については1.7%で据え置き)。油価の上昇を受け、ナイジェリア、カザフスタン、ロシア、サウジアラビアといった産油国の成長見通しを上方修正したと、IMFでは説明している。


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 編集を担当している『調査月報』の締め切りにつき、ブログには大した記事も書けずに、申し訳ない。先のワールドカップに向け、ロシアでは各地方に不相応に大きなスタジアムが完成し、大会後、国内リーグ戦が始まって、それらのスタジアムにちゃんとお客さんが入っているか、気になっていた。そこで、新たに新スタを手に入れたプレミアリーグ所属の各地方クラブのホームゲーム6試合分の観客動員数を、グラフにまとめてみた。クルィリヤ・ソヴェトフ・サマラ、FCウラル、FCロストフの3チームの数字である(厳密に言えばFCウラルは新築ではなく改築だが)。で、こうやって数字をまとめてみると、W杯の余熱や、新スタ効果ゆえか、観客動員は今のところ大健闘と言えそうである。ただ、サマラなどは右肩下がりになりつつあるのが気になる。それに、ロシアはこれから冬を迎え、冬季中断があるとはいえ、12月初旬くらいまでは試合をしなければならないから、これからが本当の真価が問われる。


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 こちらの記事によると、ロシアからのソーラーパネルの輸出が始まったということである。「ロシア・エネルギー週間」というイベントの席で、A.テクスレル・エネルギー省第一次官が記者団に明らかにした。第一次官によると、輸出はチュヴァシ共和国ノヴォチェボクサルスクの工場から、欧州向けに開始された。現在のところそれは少量である。ロシアは現在、年間200MW以上のソーラーパネルを生産しており、最新技術の導入でさらに拡大していくことになる。もっとも、生産能力は主として内需に向けられているので、現時点では輸出余力がそれほど大きいわけではない。第一次官は以上のように語った。なお、これに先立ってはA.ノヴァク・エネルギー相が、サウジアラビア向けのソーラーパネル供給を交渉中と発言していた。

 なお、記事には明記されていないが、第一次官の言っているノヴォチェボクサルスクの工場というのは、こちらに見るHEVEL社の工場のことであろう。


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 個人的に不案内な分野だったが、ロシアの光学系機器の企業グループ「Shvabe」というところがあるそうである。傘下の生産企業には、ズヴェレフ記念クラスノゴルスク工場、ルィトカリノ光学ガラス工場、ザゴルスク光学機械工場(いずれもモスクワ州)がある。

 そして、9月下旬に、同社に関連した興味深い動きが伝えられた。こちらこちら、そして日本語のこちらなどによると、クラスノゴルスク工場と独ライカの共同開発により、レンジファインダーカメラ「ゼニトM」が生産されることになり、それがケルンの見本市でお披露目された。レンジファインダーカメラというのは個人的に知らなかったが、ウィキペディアによると、光学視差式距離計が組み込まれており、距離測定に連動して撮影用レンズの焦点を合わせられるカメラのことであり、レンズの繰り出し量などを測定することで合焦装置と光学距離計を連動させ、スプリットイメージや二重像の重ね合わせによりピント合わせを行うもので、一眼レフカメラよりコンパクトでありながらきちんとピント合わせができるため、未だに愛用者が多い、ということである。

 ゼニトMは、ヨーロッパでは2018年12月から、ロシアでは2019年1月から販売される。気になる値段だが、何と4,000~5,000ユーロだという。レンズの枠に刻印された「MADE IN RUSSIA」という文字にマニア心がくすぐられることは事実だが、う~む。


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 ロシアの北カフカス(コーカサス)圏は、山岳リゾートとして魅力があり、多様な民族がひしめき合う、私のようなロシア地域マニアには興味尽きないエリアなのだが、アクセスや治安が悪かったりで、なかなか訪れる機会がない。そうした中、今回モスクワから飛行機でジョージアのトビリシに移動した際に、窓から大カフカス山脈の雄大な景観がバッチリ見えたのは、個人的に嬉しかった。いつか地上からも見てみたいものである。


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 モスクワ地下鉄のプロスペクト・ミーラ駅と言えば、かつては日本食品店「ジャプロ」の最寄り駅だった。私なども、ベラルーシ駐在当時はモスクワ出張時に、日本の3倍くらいの値段のするカップラーメンなどを有難く買って帰ったものである。

 さて、日本語で言うと駄洒落のようになってしまい恥ずかしいのだが、今やプロスペクト・ミーラ駅はモスクワ大モスクの最寄り駅として知られるようになった。2015年に完成した時には確かプーチン大統領も式典に駆け付けており、なるほどムスリムにも相当気を遣っているのだなと感じた。今回のモスクワ出張時に、途中下車して、とりあえずモスクの外観だけ眺めてきた。見学コースなどもあるようだが、時間がなくて参加はできなかった。大きな行事のある時などはムスリムでごった返すらしいものの、私が立ち寄った日には割と閑散としてた。


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