20120618_russia_greece

 グループAの最終戦でギリシャに敗れ、決勝トーナメント進出を逃したロシア。ロシアはなぜ負けたのか? 関係者・専門家によるコメントは以下のとおり。

 D.アドヴォカート(ロシア代表監督):ロシア代表での私の仕事について、他人がどう思おうと、どのように評価しようと、私にとってはまったくどうでもいい。我々は良いチームで、16試合連続で負けなしだった。今日の敗戦は、不運としか言いようがない。ロシア代表での自分の仕事について、誇りに思うことができる。我々は今日、特に前半は、良い試合をしたが、ギリシャに先制を許したことで歯車が狂った。後半はゲームを支配したが、どうしても1点がとれなかった。全員が引いて自陣を固めているチーム相手に戦うことは難しく、我々の戦術は機能しなかったが、これもサッカーだ。負けたのはK.ズィリャノフ不在のせいだけではなく、単に彼の代わりを見付ける必要があったということで、D.グルシャコフがそれにふさわしいプレーヤーだったということだ。A.ケルジャコフを下げたことに関して言えば、彼は3試合でノーゴールで、監督であれば誰でも彼を代えただろう。

 F.サマラス(ギリシャ代表FW):我々はロシアに対してどのように戦えばいいのか理解しており、戦術を忠実に遂行した。守備を固め、カウンターを仕掛け、ちょうどよい時に得点した。完全にやり切った。ロシア側には、決定機すらなかったと思う。

 A.タルハノフ(ヒムキ監督):ロシアの攻撃陣には、相互理解が欠けていた。テンポアップした時は良い場面も作れたが、全体に攻撃が遅かった。ほぼ試合を通じて、主導権は握っていたのだが、相互理解のどこかがおかしかった。K.ズィリャノフがプレーしていた時には、中盤のバランスがとれ、彼は忠実にプレーできる一方、攻撃への突破口を見出していた。それに対し、ギリシャ戦で先発したD.グルシャコフはリスクを避けてプレーし、その結果攻撃の多彩さが失われた。A.ケルジャコフはピッチ上の動きは悪くなく、良いポジションをとっていたが、フィニッシュの精度を欠いた。ケルジャコフをR.パヴリュチェンコに代えることは私も予想していたが、グルシャコフはP.ポグレブキャクではなくM.イズマイロフに代えると思った。強力なフォワード2人を並べるというのは、ヒディンク前監督のやり方だ。ギリシャが多少なりともプレーをしていたのは最初の10分だけで、あとは自陣に引いてカウンターに専念していたが、それでも何度かチャンスを作ったのは驚きだ。

 O.ドルマトフ(チェルノモーレッツ・ノヴォロシースク監督):ギリシャに負けたのは、攻撃に意外性がなかったから。ロシアにとっては苦しい試合になったが、一番良くなかったのは、ロシアの選手がボールを受けた時に前を向けていなかったことである。むろん、ギリシャ側が引いてコンパクトな陣形をとり、我々にそれを強いたのだが。ただ、ロシア代表のコンビネーションプレーはどこに行ってしまったのか? 以前はもっと意外性のあるプレーを披露していたのだが、今回は見え見えのサッカーに終始した。負けたのには、ちょっとした油断があった。失点の場面で、S.イグナシェヴィチがなぜか前に出てしまったが、Yu.ジルコフがそのバックアップをするべきだった。こんなちょっとした油断で、きわめて大きい代償を支払うことになった。

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