palm

 パーム油は、消費者の目に直接触れることが少ないので目立たないが、食品加工産業に果たしている役割は大きい。日本あたりで出回っている加工食品で原料に単に「植物油脂」と書かれていたら、かなりの確率でパーム油であることが多いらしいし、揚げ物を揚げる油としても多用されているようだ。そして、パーム油の栽培が熱帯雨林の急激な縮小に繋がったり、摂り過ぎると健康を害したりといった問題をはらんでいるらしい。

 それで、こちらの記事で知ったのだが、ロシアでもそのパーム油の輸入が拡大しているのだという。気になったので、その輸入量の推移をまとめてみたところ、なるほど上掲の図のように拡大しており、2018年には100万トンを超えたことが分かった。記事では、欧米からの牛乳・クリームの輸入を対抗制裁で禁止した結果、乳製品や加工食品の原料となる手頃な牛乳・クリームが手に入りにくくなり、かといって(先日のブログでも触れたように)ロシア国内の牛乳生産も伸びていないので、安い代用品としてパーム油の輸入が拡大していると指摘されている。なお、世界的にもそうだが、ロシアにとっても、インドネシアとマレーシアが、パーム油の主たる供給国となっている。


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