umou

 当ブログでは先日、「ウクライナ産ダウン『ムーングース』が日本上陸」というエントリーをお届けした。それで、その時収集した情報から、どうもウクライナから日本にダウン製品だけでなくダウン(羽毛)の原料も輸入されているのではないかと推察された。そこで、このたび貿易統計を調べて、上掲のとおり、日本の羽毛の輸入相手国のデータをまとめてみた。

 ただ、その際に問題になったのは、HSコードの中で、羽毛に該当しそうなのが2つ存在したことである。一つは、HS5050であり、「羽毛皮その他の羽毛付きの鳥の部分、羽毛及びその部分(加工してないもの及び単に清浄にし、消毒し又は保存のために処理したものに限るものとし、縁を整えてあるかないかを問わない。)並びに鳥の綿毛(加工してないもの及び単に清浄にし、消毒し又は保存のために処理したものに限る。)並びに羽毛又はその部分の粉及びくず」という品目である。もう一つは、HS6701であり、「羽毛皮その他の羽毛付きの鳥の部分、羽毛、羽毛の部分及び鳥の綿毛並びにこれらの製品(この項には、第0505項の物品並びに加工した羽軸及び羽茎を含まない。)」という品目となっている。要するに、前者が原料としての羽毛であり、後者は加工・調整された羽毛および羽毛製品ということのようだ。調べてみると、後者の6701は私の関心国であるロシア・NIS諸国からの輸入は皆無であるのに対し、前者の5050は表に見るとおりウクライナおよびロシアからそれなりの量が輸入されていることが確認できた。

 なお、表だけ見ると、ウクライナからの輸入が右肩上がりで伸びているように見えるものの、同国からの輸入は実は表にはない2005年の168トンが最高であり、2018年は最高記録というわけではなかった。

 ていうか、輸入相手国の変化もさることながら、21世紀に入ってから、日本の羽毛原料の輸入量はほぼ半減しており、その方がちょっと気になる。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ