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 個人的なことだが、私は今の職場であるロシアNIS貿易会(当時はソ連東欧貿易会)に、平成元年、1989年に入社した。場所は当時から同じで東京都中央区新川であり、最寄り駅は地下鉄の茅場町である。入社してすぐ、給料振り込み用に、三井銀行の日本橋東支店に口座を開設するように言われた。それから、バブルの最後の輝き、その崩壊、銀行の合併など色々あったが、この銀行店舗自体はずっとそのままで、近年は三井住友銀行の日本橋東支店ということになっていた(茅場町駅の目の前でも以前から一貫して日本橋東支店と名乗っていた)。

 この支店が、10月15日付で、なくなることになった。度重なる銀行合併を経ても生き残ってきた、この結構大きな支店がなくなるというのは、ちょっと意外ではあった。銀行側の説明によれば、「日本橋東支店と東京中央支店は、共同店舗として、同じ店舗(東京中央支店)で営業をいたします」とされているが、利用者にとってみれば身近な店舗がなくなるということに他ならず、単に口座の所在が名目的に日本橋東支店のまま残るということにすぎない。

 まあ、私自身も、最近は振り込み等はネット経由であり、たまにATMで現金を下ろす程度で、銀行の店舗を訪れること自体めっきり少なくなった。この支店がなくなったからと言って、そんなに不便になるわけでもない。世の中全体がそうだろうから、こういう店舗を維持し、多数の行員および支店長様、その高級車のコストを賄い続けることは、割に合わなくなったのだろう。

 とはいえ、かれこれ30年近く世話になった店舗だ。金曜日に前を通りかかったら、撤去作業をしていたので、思い出に一枚写真を撮った(スマホカメラのレンズ被覆フィルムが劣化し画質が悪く恐縮)。この支店は紛れもなく、自分にとっての平成の風景の一部である。


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