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 こちらの記事が、トランプ米政権が鉄鋼・アルミに特別関税を導入したことを受けたロシアの政府、業界の対応につき伝えている。

 ロシア産業・商業省は、ロシアの被害額が年間30億ドルに上るとの見方を示した上で、対抗措置を講じる構えを示した。ただし具体策はまだ明らかにしていない。

 メーカーの対応としては、まずノヴォリペツク冶金コンビナートは、米国に2つの圧延工場を有し、年間160万tの鉄鋼半製品(スラブ)をロシアから供給しているが、今回の米国の措置では米国企業が個別的に例外措置を取り付けられることに着目し、早速その申請を行った。現地法人NLMK USAのR.ミラー社長はロイターに対し、米国の鉄鋼業の健全性のために必要な米国へのスラブを関税の対象外にすることを要請したと語った。同社のインディアナ、ペンシルバニアの工場は、年間220万tの完成鋼材を生産している。ノヴォリペツクでは、この3月にO.バグリン社長が退任したが、同社長は米国の関税問題がクリアになるまで在米工場の拡張工事は見合わせると述べていた。

 一方、セヴェルスターリは、米国市場に冷延鋼材を供給しているが、司法で争うことにした。すなわち、スイス子会社と在マイアミの販売子会社が、ニューヨークの国際商事裁判所に、トランプ政権の関税は違法であり取り消すことを求める訴えを起こした。スイス子会社の訴状によれば、同社は関税の方針が発表された3月8日以前に結ばれた契約で米国の顧客に製品を供給しなければならず、貨物が米国に到着するのは25%の関税が発行する3月23日後になってしまう。その結果、マイアミの販社は、関税を支払って破産するか、20年にわたって築き上げてきた顧客との信頼関係を損なうかの二者択一に直面してしまう。スイス子会社と顧客による条件見直し交渉が、すでに関係悪化に繋がっている、と訴えられている。ただし、セヴェルスターリでは、米国は優先市場ではなく、同社の売上高の2%、販売量の4%を占めるにすぎず、他の市場への切り替えが可能である、と説明している。それでも、セヴェルスターリは常に国際法の枠内で自社の権利を擁護しており、鉄鋼輸入が国家安全保障の脅威であるというのは現実に反し、こうした制限はWTOの下での通商体制を乱し貿易戦争を助長するものだと、同社は表明している。


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