日曜日に行われた五輪アイスホッケー男子決勝は、ロシアが伏兵ドイツ相手に大苦戦しながらも、試合終了間際に同点に追い付き、延長でドイツを振り切り、見事優勝を遂げた。関連して、ちょこまかと情報を収集したので、メモしておく。

 下に見るのは、こちらのロシアのサイトに出ていた、今回の五輪アイスホッケーの事前の戦力分析である。北米のNHLが不参加を決めたので、今大会の最大勢力はロシアを中心に回っているKHLとなり、KHLに所属する選手数が各国の力に直結するような構図になった。この戦力分析によれば、1番目がロシア、2番目がスウェーデン、3番目がフィンランド、4番目がチェコ、同じく4番目がカナダ、6番目が米国という評価だった。ドイツはノーマークだった。

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 一方、下に見るのは、同じサイトに出ていた、優勝予想の事前のネット投票結果である。結果は、ロシア44.2%、カナダ23.9%、スウェーデン8.6%、フィンランド3.8%、チェコ1.4%、米国1.3%などとなっていた。ここでもやはりドイツはファンの眼中になかった。

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 ちなみに、こちらに見るとおり、ピョンチャン五輪開幕直前の2月初頭に行われたロシア世論調査によれば、「どの競技でロシアはメダルを期待できるか?」という設問で(5つまでの複数回答可能)、フィギュア42%、バイアスロン26%、アイスホッケー24%、クロスカントリー24%などが上位に挙がった。「貴方はどんな競技をフォローするか?」という設問の回答もだいたい同じで(5つまでの複数回答可能)、バイアスロン50%、フィギュア46%、アイスホッケー37%、クロスカントリー34%と続いた。ロシア国民にとってアイスホッケーは3番人気くらいだったことになる(それにしてもロシア圏でのバイアスロン人気の高さよ)。

 ところで、同じ全ロシア世論調査センターのこちらのページを見ていて、遅れ馳せながら、奇妙な話題を知るに至った。私は知らなかったのだが、ロシア人ホッケー選手でA.オヴェチキンというスーパースターがいるそうで、その選手が昨年秋に、「プーチン・チーム」というプーチン大統領を支援する社会団体の結成を提唱したということである。こちらのウェブサイトに見るように、すでにそういう団体が立ち上げられている模様である。ただし、広大なロシア地図にまばらにアイコンがプロットされており、会員が爆発的に増えている雰囲気はないが。いずれにしても、ロシアで最大の人気を誇るホッケーのスター選手が、プーチン支持運動の先頭に立っているというのは、注目すべき現象であろう。

 ちなみに、オヴェチキンはロシア代表の常連であるものの、北米NHLでプレーしているので、今回のオリンピックには出場できなかった。上掲の全ロシア世論調査センターの調査には、好きなホッケー選手についての設問も含まれていたので(最大5人までを挙げることが可能)、以下のように主な顔ぶれだけまとめておく。カッコ内は現所属。こうやって見ると、ロシア人選手でも、トップ中のトップは、今でもKHLではなくNHLでプレーするということなのだろう。

  1. A.オヴェチキン(NHL:ワシントン・キャピタルズ):16%
  2. Ye.マルキン(NHL:ピッツバーグ・ペンギンズ):5%
  3. I.コヴァリチューク(KHL:SKAサンクトペテルブルグ):5%
  4. P.ダツューク(KHL:SKAサンクトペテルブルグ):2%

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