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 墜落事故を起こしたAN-148につき、すでにこちらで概要を報告したが、以下、いくつか補足情報をまとめておく。

 こちらによると、VASO社の2017年第4四半期の財務報告では、同社が今後もAN-148を生産継続する意向と明記されていた。今回の事故を受け、インターファクスが同社広報に問い合わせたところ、「今後も発注があればAN-148を生産する」との回答だった。なお、VASOの今後の生産計画には、AN-148以外では、旅客機IL-96の生産、輸送機IL-112Vの生産、SSJ-100およびMS-21等向けの下請けユニット生産が含まれている。

 2017年12月のこちらの記事によると、VASOはロシア国防省と2013年5月にAN-148の軍用輸送機15機を納入する契約を結んでおり、2017年には2機が引き渡された。2018年にも2機が予定されている。

 2017年11月のこちらの記事によると、ロシアのサプライヤーによる納入停止にもかかわらず、ウクライナのアントノフ社はAN-148/158の生産プロジェクトを継続する意向であり、ロシア以外のサプライヤーによる供給は2020年以降になる見通しである。キエフの組み立て工場では、様々な作業段階のAN-148/158が10機ほど控えている。AN-148/158では部品・コンポーネントの30%近くがロシア企業の供給によるもので、それが直近の生産停止の主因だったが、今後はロシア製を全面的に排除して生産が行われる。また、単にロシア以外のサプライヤーを探すだけでなく、AN-148/158の改良バージョンの開発にも乗り出し、それによりEmbraer E-Jet E2や三菱重工のMRJとの競争に備える。

 一方、こちらによると、ウクライナのアントノフ社は今般、ロシアのVASO社に対し100万ドル以上のロイヤリティと罰金の支払を求める民事訴訟をヴォロネジ州の裁判所に訴えた。AN-148は当初ウクライナ側のアヴィアント工場だけで生産されていたが、VASOは2005年にAN-148の生産ライセンスを取得し、契約によれば1機販売されるごとにウクライナ側に対しロイヤリティを支払うことになっていた。しかし、生産開始後の8年間で、VASOはこれまでも5回以上、ロイヤリティの支払を滞らせたことがあった。VASO側では、未払いがあること自体は認めているものの、やむをえない事情で送金が遅延しているだけだと説明している。


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