steel

 こちらの記事によれば、ロシアのプレハノフ記念経済大学のR.ザラソフ教授が、世界の鉄鋼業で中国の存在感がますます強まる中で、ロシアの鉄鋼業がそれにどう対処すべきかということを論じたということである。

 それによると、鉄鋼業はロシアの主要輸出産業の一つだが、世界の鉄鋼業界では過去15年に構造変化が生じ、中国が生産量を激増させ、インド、ブラジル、トルコのそれも増大している。中国を中心に、過去四半世紀で世界の生産は2.17倍に伸びている。韓国の伸びも目覚ましく、2014年にはロシアに匹敵する7,150万tとなった。現代では、大規模な製鉄所は沿海部に立地しており、安い海運運賃により、世界各地の高品質の原料を最低限のコストで調達することが可能となり、アジア太平洋の生産はまさにそのような条件で発展してきた。世界の競争が熾烈化した結果、1990年から2014年にかけて、東ヨーロッパの生産は20%縮小した。ロシアの場合は、輸出の縮小を、国内需要で置き換えることが、かなりの部分、可能である。熾烈化する世界の競争に対するロシアの最も効果的な対応策は、不断の技術更新、生産の根本的な近代化である。特に、石油精製の副産物を添加して、石炭コークスの使用を節約することや、半成コークスを利用することである。ロシア政府は石油会社と協定を結んでいるので、そうした方向を促すことが可能である。ザラソフ教授は以上のように論じた。


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