tomato

 先日、ロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領が会談し、両国がお互いの農産物に課していた輸入禁止措置を解除することになった。しかし、最重要品目であるロシアのトルコからのトマトの輸入は、禁輸が解除されるのは3年後ということになった(ちなみにキュウリも)。それに関連する記事がロシア『エクスペルト』誌の2017年5月22~28日号(No.21)に出ている。

 上掲は、その記事に掲載されていたグラフであり、左側がロシアにおけるトマト収穫量を、右側がロシアのトマト輸入量を示している。従来、ロシアのトマト輸入のざっと半分程度がトルコからであり、その輸入が減ったことで、ロシアの輸入代替生産が進んできた。過去4年間で、ロシアでは野菜の温室栽培に1,500億ルーブルが投資され、生産者がすでに行った投資をなるべく早く回収するためにも、今すぐにトルコ産トマトを解禁するわけにはいかないという事情があった。過去数年ロシアでは、小売チェーンのマグニトや、総合事業のシステマ社といった様々な企業が野菜の温室栽培に参入していた。

 ちなみに、こちらの記事が伝えているとおり、2017年第1四半期に、トルコのトマト輸出相手国としてベラルーシが第1位に浮上したということである。ベラルーシのトマト需要がそんなに急に高まるとも思えず、何らかの形でロシアに流れている可能性が高いのではないか。


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