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 ちょっと用事があり、上掲のようなグラフを作成した。各国の輸出および輸入(商品だけでなくサービスも含む)額が、各年のGDPに対してどれだけの比率を占めているかを比較したものである。ウクライナ危機が起きる前の平穏だった時期の2012年と、最新の2016年とを対比している。出所は、輸出入額が各国中央銀行発表の国際収支統計、GDPがIMF発表のドル換算経常価格データである。なお、輸出入の対GDP比は世銀のこちらのサイトからもデータを入手できるが、各国中銀の国際収支統計の方がより正確で最新のデータが得られるはずと考え、そのように対応した。

 ロシアは石油ガス輸出で膨大な収入を獲得している国だが、自国の市場規模がそれなりに大きいので、貿易の対GDP比という指標をとると、このようにそれほど大きなものではなくなる。2012年と2016年では経済環境が激変したが、結果的には輸出入の対GDP比はそれほど変わっていない。

 ウクライナは、国の経済規模に比べて、かなり旺盛に輸出を行っている国である。しかし、貿易の基調は赤字であり、これは石油ガスの輸入依存に起因するところが大きい。ただ、経済危機でガス消費量が低下していることもあり、結果的に輸入の対GDP比は低下、貿易赤字の対GDP比も縮小することとなった。

 ベラルーシは自国の経済規模が小さく、ゆえに貿易依存度がNIS諸国の中でトップクラスとなっている。その際に、近年はロシアから原油を輸入し加工した石油製品を欧州等に輸出するビジネスが貿易の柱となっていたが、2016年にはロシアとの関係悪化でそのスキームが縮小(むろん油価下落もある)、結果として輸出入の対GDP比も大幅な低下を示した。

 モルドバは、外貨獲得能力のあるような産業が乏しく、貿易は構造的に大幅な赤字である。その赤字を埋め合わせているものこそ、国外出稼ぎ収入に他ならない。


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