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 昨日の話の続き。ロシアは輸出のエネルギー・資源偏重を脱却し、付加価値の高い機械類の輸出比率を高めることを希望している。しかし、2014年に改定された国家プログラムでは、機械輸出の輸出比率は横這いとなることが予測されていた。皮肉なことに、その後エネルギー価格が下落したため、機械輸出自体は減少基調なのに、機械比率は上昇しているというのが、昨日お伝えした点だった。

 さて、ロシアにとって旧ソ連のCIS市場は、様々な要因から、機械産業の主要輸出市場となっている。前出の国家プログラムでは、対CIS輸出総額に占める機械類の輸出という指標の目標値も示されている。そこで、上掲の図では、ロシアの輸出に占める機械類の比率、うちCIS向け輸出というのを、実績・目標に分けて、数字を掲げてみた。

 これを見ると、たとえば2012年の時点で、ロシアの輸出に占める機械類の比率は5.1%にすぎないのに、CIS向け輸出に限ればその比率は13.7%に上っていたことが分かる。そして、2010年頃から2013年頃にかけて、対CIS輸出に占める機械類の比率が顕著に上昇していたことが見て取れる。仮説の域を出ないが、おそらくは、ベラルーシ向けのエネルギー価格の引き下げや、ユーラシア統合の枠組みを活用したロシアからカザフスタン・ベラルーシ等への自動車・家電輸出の伸びなどが重なり、機械比率が伸びたのではないかと推察される。したがって、2012~2016年のCIS向け機械輸出比率の実績は、目標を大きく上回っていた。いずれにしても、2014年の国家プログラムでは、ロシアの輸出全体では機械比率が横這いと見られていたのに対し(実際には油価下落で著増したわけだが)、CIS向け輸出では同比率が着実に高まっていくという数値目標が掲げられていたわけで、ロシアにとってCIS市場の価値は決して無視できないことがうかがえる。


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