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 既報のとおり、12月26日にロシアのサンクトペテルブルグで開かれたユーラシア経済連合の首脳会合に、ベラルーシのルカシェンコ大統領が出席しなかった。ユーラシア経済委員会のこちらのページにその時の様子が出ているが、上掲写真のように、ホストのロシアはベラルーシの国旗の掲出すら許さなかったのだろうか? これはかなり尾を引きそうな対立である。

 それで、上記のサイトにも記されているとおり、今回のサミットでは、ユーラシア経済連合の新たな関税法典の調印というのが、メインイベントだった。そして、私の理解する限り、関税法典はもっと以前に採択されるはずだったのだが、ベラルーシの反対、具体的にはベラルーシ領にある経済特区の取扱をめぐって調整が難航し、それで2016年の年末までずれ込んだということだったはずである。

 具体的には、こういうことである。従来、ユーラシア経済連合加盟国の経済特区での自動車アセンブリに従事するメーカーは、現地調達比率にかかわりなく、他の加盟国に関税なしで自動車を輸出できた。しかし、ベラルーシ特区からの中国ブランドGeely車の流入を問題視したロシアとカザフスタンがルール改正を主導し、今後は特区入居企業であっても、特区外の工業アセンブリ適用企業と同様に、現地調達比率30%(2018年7月からは50%)を達成しなければ、域内製品と認められない方向となった。断片的な情報を総合すると、今回の関税法典で、最後まで揉めたのは、この点だったようだ。

 こちらこちらに見るとおり、ユーラシア・サミットの翌日の12月27日、ベラルーシではルカシェンコ大統領直々に参加する経済特区に関する政権幹部会合が開かれた。記事によれば、ユーラシア経済連合の条件に合わせる結果、ベラルーシの特区では2017年1月1日から入居企業への優遇措置が大幅に縮小されることになる。そこでベラルーシ政府としては、入居企業に対する補償措置、新たな優遇策を準備しているということを、これらの記事は伝えている。

 前回エントリーでは、石油・ガスをめぐるロシアとの対立が、ルカシェンコがサミットを欠席する主原因とお伝えしたが、この関税法典および特区の問題も同様に大きかったのかもしれない。


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