ウクライナでは、ヤヌコーヴィチ現政権の成立後、「ナショナルプロジェクト」と称する一連の大プロジェクトを制定し、それを目玉として国および経済の近代化を進めようとしている。今般、そのナショナルプロジェクトのリストが拡充されることになったという話がこちらのニュースで報じられているので、要旨を整理しておく。ちょっと事実関係が分かりにくい部分があるが、悪しからず。

 これによれば、ヤヌコーヴィチ大統領はナショナルプロジェクトのリストを更新するとともに、「ナショナルプロジェクト投資・管理国家庁」の権限を拡大する旨の指令を出した。ウクライナの社会・経済・文化発展の優先的発展方向として、「アグロパースペクティブ」という方向性が新たに加えられた。また、すでに承認済みのプロジェクトに関しても、新たな中身を加えて拡充された。新規のナショナルプロジェクトも追加され、産業・生産インフラを構築する旨の「ウクライナの工業パーク」、イノベーション・ハイテク的発展のインフラ形成を旨とする「テクノポリス」が加わった。新たな有望な方向性として、「競争力のある農産物の増産」「農業市場の発展」というプロジェクトが登場し、そのプログラムとして「酪農の再生」「ウクライナの穀物」「グリーン市場(食糧品卸売市場の地域ネットワークの構築)」が策定された。「自然エネルギー」のプロジェクトには、「暖かな家」「エコ照明」「バイオマス利用」といったプログラムが追加された。「質の高い水」のプロジェクトには、「国民のための質の高い上水道網の構築」「浄水システム・コンポーネントの生産の組織」といったプログラムが加えられた。「オープンワールド」のプロジェクトには、「教育ネットワーク(4G)」「電子教師」「教育クラウド」「新たな教師」「電子政府」といったプログラムが加えられた。「未来の都市」のプロジェクトには、「キエフ・シティ」「ピャチハトキ・テクノポリス」のプログラムが加えられた。「エアー・エクスプレス」のプロジェクトは、いくつかの戦略的なインフラプロジェクトに拡充され、キエフと空港を結ぶ高速鉄道、キエフ環状道路の建設などが挙げられている。「オリンピックの希望2022」でも、いくつかのプログラムが立案された。

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