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 私は普段ロシア圏に出張に行った時に、レストランなどに入ることはほとんどなく、軽いもので済ませることが多いのだが、先日アルメニアに出かけた時には、滅多に行けない国だし、民族料理も魅力的なので、珍しくレストランを多く利用した。その一つで、ランチタイムに「アルヴァサル」という店を訪れたところ、メニューはランチ用のカジュアルなものばかりで、アルメニアというよりロシア料理という感じだった。初老の男性ウェイターに(アルメニアでは女性ではなく男性が給仕を務めているケースが多いと感じた)、アルメニアらしいものを食べたいのだが、と相談すると、ランチメニューではなく、夜用の本格アルメニア料理を勧められたので、多少高くつくかもしれないなと思いつつ、アルメニアでの最後の食事だったので、勧められた品を注文してみた。

 それで、メインで出てきたのが、上の写真の料理。Хурджин(フルジン)という名前の料理だった。調べてみると、フルジンというのは、コーカサス地方で、かつての隊商がラクダに乗って移動する際に食べ物などを入れた革袋のことらしい。それで、この料理は、ジャガイモと肉・野菜を炒めたものを、アルメニア特有の非常に薄いパンで包んでパイ状に焼いたものであり、その形状からフルジンという名が付いたのだろう。見栄えが悪くなってしまうが、パイを開くと下の写真のような感じである。肉はなんでもよいらしく、ミックスも可能というので、ミックスにしてもらった。味は、それほどエキゾチックではなかったが、その形状と食べきれないほどのボリュームからして、御馳走感満点の料理だった。結局、スープ、パン、フルジン、お茶で、1,000円ちょっとくらいであり、つくづく物価の安い国だと思った。

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