20150726echigo

 上に見る、ちょっとセルジオ越後風の人物は、スパルタク・モスクワやソ連代表で長く活躍し、近年はフットサルの指導者などを務めているエヴゲーニー・ロフチェフという人物である。そのロフチェフ氏が、現地『フットボール』誌(2015年7月14~20日号)のインタビューで面白いことを語っているので、要旨を紹介する。要するに、ロシアのサッカークラブのスポンサー企業側のオーナーが、素人のくせに出しゃばりすぎているという主張である。

 ロフチェフ氏いわく。あらゆるレベルのサッカーのボスたちに、調和と、賢明な決定をお願いしたい。とにかく、昨シーズンのロシア・サッカー界には、スキャンダルが多すぎた。私が求めたいことの第1は、我々皆が団結することであり、ロシアサッカー界とクラブの対立などはもってのほかである。第2に、クラブのオーナーたちが、自分たちこそサッカーを誰よりも良く分かっているなどと、勘違いしないことである。春の会合で、CSKA社長のエヴゲーニー・ギネルや、ロコモティヴ社長のオリガ・スモロツカヤなどは、ゲオルギー・ヤルツェフ、アンゾル・カヴァザシヴィリ、ユーリー・ショーミン、クルバン・ベルディエフといったサッカー界の功労者たちに、まったく敬意を払わなかった。指導者たちが発言するたびに、ギネルは難癖をつけていた。ギネルやスモロツカヤは、サッカー選手の一人も育てたことがなく、単にカネをつぎ込んでいるだけなのに(しかも往々にして自分のカネではなく国のカネ)、何を威張っているのか。各人が、自分の仕事をすべきだ。そうした中、スパルタクのレオニード・フェドゥン社長だけは、自分がサッカーの主人公ではないことを、悟ったようである。スパルタクの後見委員会でフェドゥンは、自分はこれまでクラブにカネをつぎ込んできたが、結果は出ていない、ついては皆さんの助言を求めたいとして、私(ロフチェフ)、オレグ・ロマンツェフ、ニキータ・シモニャンなどのOBたちに教えを乞うたのである。第3に、ロシア・プレミアリーグの首脳部が、ビッグクラブから独立し、皆にとって平等な法のみに従うことである。ロフチェフは以上のように持論を述べた。


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