私が現在追っているテーマの一つであるユーラシア統合に関連するニュースを整理しておく。こちらのサイトによると、3月19日にモスクワで、「ユーラシア経済共同体」の首脳会談が開催された。共同体の加盟国であるロシア・ベラルーシ・カザフスタン・キルギス・タジキスタンの首脳に加え、オブザーバー加盟国のウクライナ・モルドバ・アルメニアの首脳が出席した。2012年1月1日をもってロシア・ベラルーシ・カザフ3国による「共通経済空間」という最も進んだ統合形態が発足して以降、こうした形での首脳会談は今回が初めてとなる。

 会議の冒頭で演説を行ったロシアのメドヴェージェフ大統領は、概略以下のように述べた。2011年12月19日付のユーラシア経済共同体国家間評議会の席で、共同体の改組についての合意がなされたので、現在の主たる議題はその問題になる。12月の会議の際には、すぐにでも共同体を解体するといった提案もなされたが、その後の協議で、やはり作業はより文明的に行った方が良く、一定の法的枠組みにもとづいて進めるべきだという結論になった。以上のように大統領は述べた。

 ユーラシア経済共同体の創設条約は2000年10月10日アスタナで調印、すべての国による批准を経て2001年5月30日に発行した。創設当初からの加盟国はロシア・ベラルーシ・カザフスタン・キルギス・タジキスタンの5ヵ国。2002年5月からはウクライナとモルドバが、2003年1月からはアルメニアがオブザーバーとして参加している。また、「国際航空委員会」「ユーラシア開発銀行」もオブザーバー資格を有する。ロシア・ベラルーシ・カザフ3国は、共同体のメンバーであるキルギスとタジクが共通経済空間に参加する可能性について、可能ではあるが、両国が既存の条約・放棄版を履行する用意があることを条件としている。

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