20131107boz_memphis

 そんなわけで、昨晩は渋谷公会堂でボズ・スキャッグスのコンサートを楽しんできたわけである。昼休みで、あまり長文は書けないけど、ちょっとだけ感想。とにかく、最高だったということに尽きる。南部ソウルテイストの最新作『メンフィス』を中心としたセットリストだと事前に聞いていたけど、コンサート冒頭、往年のAORの名曲「Jo Jo」を、本人のギターリフで、しかもオリジナルキーで始めた時には、ビビった。まあ、歳も歳だし、もうあまりハイトーンは出ないみたいで、適当にメロディーを崩して高音を避けながら歌ってたけど、声の色艶は全盛期と何ら変わらない。バンドのグルーブも良い。1曲目から、一気に引き込まれた。その後は、最新作『メンフィス』の収録曲の披露へと進み、リラックスした雰囲気と緊張感が適度にミックスした至福の時間が流れた。それにしても、AOR系のファンキーな楽曲、バラードの名作、そして新作のサザンソウルテイストと、どんな曲をやってもボズのシルクのような歌声が包み込んで、自分の世界にしてしまうのは、さすがとしか言いようがない。確かに、全盛期のようなハイトーンは出ないのかもしれず、曲によってはオリジナルよりもキーを下げて歌っていたが、「歳とった俺も恰好良いだろ?」と言わんばかりの貫禄と味わいには、大いに魅了された。大人の音楽ファンたちが醸し出す会場の雰囲気も、上々だ。不満を言うとすれば、ダブルアンコールを含めても、トータルの上演時間が2時間弱くらいだったことかな。タツローの3時間半コンサートに慣れた身からすると、ちょっと食い足りないような。ただ、日本のアーティストのコンサートは長くてもトーク部分が多かったりするが、ボズのMCは曲紹介くらいであり、ひたすらストイックに音楽に打ち込んでの2時間弱だから、密度は相当に濃かった。ボズ・スキャッグス、今までもファンのつもりだったけど、昨晩で大ファンになった。


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