雑誌の編集作業に追われ、ここ数日、ロシアのニュースのフォローが行き届かなかった。で、これはその間の話題だが、こちらのニュースによれば、プーチン首相は2月7日、旧ソ連諸国に対するビザ制度の導入は、これらの国々がロシアの影響力圏から最終的に離脱してしまうことにつながると発言した。

 プーチンは、自らの選挙代理人らとの懇談の席で、移民問題に触れ、以下のように述べた。「昨日、政治評論家らと話した際に、彼らは(CIS諸国に対し)ビザ制度を導入すべきと言っていた。貴方たちに私の立場を知っておいてほしく、それは国民にも秘密ではないが、旧ソ連諸国にビザを導入することは可能ではあるが、その場合我が国は、それらの国々を完全に失ってしまう。同諸国では現在それでなくてもロシア語が追いやられており、今後自由なコミュニケーションもできなくなるし、追加的な制限が課せられ、ひいては同諸国を失い、我が国の影響力圏から離脱してしまい、結局は我が国を弱体化させてしまう」と、プーチンは述べた。

 プーチンによれば、否定的な影響は長期的なものとなり、ロシアの経済や国民の生活にも打撃となる。法の枠内で移民が働くことは正常であり、それはロシア経済にとって不可欠。必要なのは秩序をもたらすことであって、不法移民と彼らを手助けするロシア国民への罰則を厳格化すべきである。1つのアパートに200人もの移民が居住登録されているような事例が横行している。他方、移民が奴隷的な労働に従事させられているという問題もあり、彼らが安心して働ける環境が必要だ。プーチンは概略以上のように述べた。