これも、情報発信というよりは、完全に自分のためのメモだけど。昨日触れた『エクスペルト南』誌のウェブサイトを眺めていたら、2012年9月17日付のこちらの記事で、ガスプロム社のL.チュグノフ・プロジェクト管理部長がインタビューに応じ、「サウスコリドー」について語っているのを見付けた。サウスコリドーとは、今般建設が始まった黒海経由の新パイプライン「サウスストリーム」に接続することになる、ロシア国内部分のパイプラインのことである。サウスストリームは、別のパイプライン「ナブッコ」との競合や、ウクライナを迂回といった、地政学的な観点から語られることが多いが、このチュグノフ部長のインタビューは国内への経済効果について主に語っており、興味深いと感じた次第だ。

 サウスコリドーは、全長2,506.2km(工期は2010~2017年、キャパシティは年間630億立米の予定)。ロシアのニジェゴロド州、モルドヴィア共和国、ペンザ州、サラトフ州、ヴォルゴグラード州、ヴォロネジ州、ロストフ州、クラスノダル地方の領内を通る。部長は、サウスコリドーの開通に伴い、これまでガスが通っていなかった地区のガス化に弾みがつき、鉱工業や生活サービスの発展、雇用の増大に貢献できると強調している。部長によれば、ガス分野で雇用が1人増えると、その波及効果で周辺分野の雇用が5人分も増えるとのことである。パイプラインの全長のうち3分の1と、コンプレッサーステーションのうち大規模なものががクラスノダル地方に集中することから、ガスプロムはすでに2010年にクラスノダル地方と協力協定を結んでいる。建設地には、第二次大戦の地雷原も含まれるが、安全性や環境対策には万全を期す。部長は概要こんなことを述べている。

 それで、この記事に載っているサウスコリドーの地図が便利かもと思って転載しようかと思ったのだが、よく見たらガスプロム社のHPのこちらのページに出ている記事の方が良かったので、そちらを載せておく。

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