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 我が国では本日が総選挙だが、一足早く10月28日に最高会議(議会)選挙が行われたウクライナでは、12月12日に新議会が招集され、活動を開始した。そこで、簡単に事実関係を整理しておきたい。

 まず、最高会議の公式ウェブサイトにもとづき、12月12日の時点で登録された会派の勢力図を整理すると、円グラフのようになる。ただ、現時点で、6名欠員が生じているようである。このうち5名は、結果が確定しなかった小選挙区が5つあり、近く再選挙が実施されることになっているものである。しかし、あと1名がどういう事情で欠けているのか、未確認である。

 登録された5つの会派は、選挙を戦った政党の枠組みに立脚したものであり、したがって政党別の獲得議席数がほぼ会派別の勢力図に直結している。ただ、与党・地域党の名義で当選した議員は比例・小選挙区合わせて185名だったが、事前の予想通り無所属の小選挙区議員の一部が与党に合流し、また野党「祖国」から寝返った議員も2名いて、地域党会派は209名の所帯となった。その他の党の選挙時の獲得議席と会派議席数を比べると、祖国:101→99、UDAR:40→42、自由37→36、共産党32→31と、微妙な増減が生じている。

 12月12日に召集された議会だったが、初日は恒例の乱闘騒ぎでまともな審議ができず、議長の選出は翌13日に持越しとなった。13日に、地域党のヴォロディーミル・ルィバク氏(写真中央)が議長に選出された。こちらのニュースによると、250名の議員が賛成し、その内訳は地域党207、共産党32、無会派11だった(注:上述のとおり最高会議の公式HPでは共産党は31議席とされているのだが…)。祖国、UDAR、自由の議員団は票を投じなかった。ルィバク新議長は1946年10月3日ドネツィク市生まれ、ドネツィク国立大経済学部卒。ソ連時代には、建設部門や、党・ソビエトの仕事に従事し、ウクライナ独立後にドネツィク市長を務めた。地域党の創設者の一人であり、かつてヤヌコーヴィチ首相の下で副首相も務めた。

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