20120927ruua

 別件で、ロシアとウクライナの長期的な国内総生産(GDP)推移を示したグラフを作成したので、ご参考までにここでも紹介してみたい。ソ連末期に改革が本格化する1990年を起点にとり、同年を100とした場合のその後のGDP水準の推移を跡付けたものである。2011年までが実績値で、両国の公式統計にもとづく。2012~2013年はIMFの予測である。

 両国とも、軌道はだいたい同じような形を描いている。しかし、ウクライナの方が、ソ連崩壊後の不況が長引き、また深かったことが見て取れる。両国とも、2000年代に成長局面に入ったものの、リーマンショックによる落ち込みはウクライナの方が大きく、またその後の回復もウクライナの方が遅れている。結果、ロシアはすでに2007年の時点で改革開始前のGDP水準を上回ったのに対し、ウクライナは2011年現在でもまだ69.2という水準にすぎない。ロシアが石油高を足掛かりに成長を遂げているのに対し、ウクライナはそれに相当する強力な牽引車を欠き(鉄鋼はあるにせよ)、それゆえに全体に成長力でロシアに引けをとっていると解釈できる。


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