こちらこちらの記事によると、ロシアの沿海地方知事から地域発展省次官に転身したS.ダリキン氏は、沿ヴォルガ連邦管区を担当することになったとのことだ。次官に就任した際に、極東・シベリアは担当しないという発表が政府報道官からあったが、その発表どおり、本人の出自とは関係のない管区を担当することになった。

 ダリキン次官は、沿ヴォルガ管区の社会・経済発展プログラムの策定に参加することに意欲を示しているという。また、沿ヴォルガ管区の大統領代表部が置かれているニジニノヴゴロド市に、地域発展省の管区支局が設けられ、ダリキン次官の管轄下に置かれるということである。

 ダリキンの担当以上に本質的な問題として、これらの記事の中で伝えられている重要な情報は、地域発展省の管区支局に関する規程を登記する作業が現在司法省で進められているという点である。この文書が承認され次第、管区ごとの省の支局の組織形成と人事が進められるという。ダリキンの例に見るように、地域発展省の各次官が特定の連邦管区を管轄し、また各管区で形成される省の支局を指揮するという体制になるようである。しかし、言うまでもなく、大統領のラインの連邦管区全権代表・代表部の制度があり、地域発展省の新体制がそれと重複・競合する恐れがある。極東の場合には、さらに極東発展省があるわけだから、事態はさらに複雑だ。個人的に、このあたりの情勢についてのウォッチを継続していきたいと思う。


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