服部倫卓のロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪(ブログ版)

私のホームページ「ロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪」(http://www.hattorimichitaka.com)のブログ版です。

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 先般、ロシア連邦国家統計局より、2015年の地域総生産のデータが発表された。地域総生産は、簡単に言うと国内総生産(GDP)を地域別にブレークダウンしたものであり、通常の国民経済計算統計よりも出るのが遅く、今頃になってようやく2015年の数字が出たというわけである。

 そのデータを眺めていて、どうも極東連邦管区の成長率がロシア平均と比べて低いのではないかということに気付いた。実際、データを整理し上図を作成してみたところ、そのとおりだった。2000年を基点に2015年までの成長率を辿ってみると、この間、極東連邦管区は76.8%しか成長しておらず(図では小数点以下を四捨五入しているが)、8連邦管区の中で最低の成績だった。プーチン政権が「東方シフト」をうたい、極東開発に注力している割には、冴えない数字だなと思ってしまった。

 しかし、ロシア極東は人口減に苦しんでいることが知られており、もしかしたら極東の相対的な低成長はそれが原因なのかもしれないなと、考え直した。そこで、「住民1人当たりの地域総生産」という別の指標を見たところ、まさにそのとおりだった。住民1人当たりの地域総生産では、極東連邦管区が第1位の伸び率を示していた(下図参照)。1人当たりの伸びは急だが、人口が減っているので、ロシアで最も低成長に甘んじているという極東の現実が、データからも浮き彫りとなる。

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 ウクライナでは養蜂が盛んであり、最近になって諸外国へのはちみつの輸出が活発化しているようである。ちなみに、日本でも主に業務用として出回っていて、こちらのページに見るように、輸入する業者も現れたし、Amazonで注文することも可能である。ウクライナ=美女=はちみつの効果という図式に訴求しようとしている。

 こちらの記事によれば、2016年のウクライナのはちみつ輸出量は5.7万tで、過去最高だった。これは、2011年と比べると、実に5.8倍の拡大である。輸出増は本年に入っても続いており、2017年1~4月の輸出は2.2万tを記録、これは前年同期比2.3倍の伸びとなっている。1~4月のウクライナ産はちみつの主な輸入国は、米国1,260万ドル(シェア34%)、ドイツ850万ドル(23%)、ポーランド370万ドル(10%)などと続く。通貨グリブナの下落と国民の購買力低下が重なり、2017年の輸出量は大幅増に終わりそうである。

 ところで、「はちみつ ウクライナ」で検索していたら、「差し入れの蜂蜜容器が爆発、兵士4人死傷 ウクライナ東部」という2年前のニュースが目に止まった。


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 ウクライナのオリガルヒにO.ヤロスラウシキー氏(ロシア語ではA.ヤロスラフスキー氏)というハルキウの名士がおり、同氏については以前当ブログで「ウクライナのオリガルヒ14:ハルキウの転売師ヤロスラウシキー」として紹介したことがある。

 それで、こちらの記事によると、そのヤロスラウシキー氏がこのほど、ロシアの鉄鋼グループ「エヴラズ」から、ウクライナに所在する鉄鉱石コンビナート「スハ・バルカ」を、1.1億ドルで買い上げたということである。なお、同コンビナートは、元々はウクライナのプリヴァト財閥が保有していたが、2007年にロシアのエヴラズが他の一連の鉄鋼関連資産とともに買収した経緯がある。以前報告したとおり、ヤロスラウシキー氏は2016年にはハルキウ・トラクター工場を買収しており、業績を回復させたところで高値で転売すると見られ、相変わらず転売ビジネスは盛んなようだ。


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 これはロシアの産業界にとってはなかなか重要な話題。こちらなどが伝えているように、ロシアで開発されている双発中短距離ジェット旅客機「イルクート MS-21」(座席数は150~211席となる)が、5月28日に初飛行を無事に終えた。テスト飛行は、時速300km、高度1,000mで行われ、30分ほど続いた。マントゥロフ産業・商業相によれば、2037年までに1,000機を販売することを見込んでいるという。政府は市場開拓などを支援する。下に見るのは、こちらのサイトに出ている図解資料。

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eco

 ロシア『エクスペルト』誌の2017年5月21~28日号(No.21)に、各研究分野ごとのロシアの大学の実績ランキングという記事が掲載された。今後何かに使うかもしれないので、メモがてら、私とかかわりの大きい経済学のランキングだけ、ここに転載させていただく。

 1位のВысшая школа экономикиは、英語ではHigher School of Economicsだが、日本語で何と訳していいか、いつも困る学校である。「上級経済学校」でいいのだろうか。

 以下、2.ロシア経済スクール(これも訳に自信なし)、3.サンクトペテルブルグ国立大、4-5.ロシア国立社会大、4-5.モスクワ国立大、などと続く。


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 先日、ロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領が会談し、両国がお互いの農産物に課していた輸入禁止措置を解除することになった。しかし、最重要品目であるロシアのトルコからのトマトの輸入は、禁輸が解除されるのは3年後ということになった(ちなみにキュウリも)。それに関連する記事がロシア『エクスペルト』誌の2017年5月22~28日号(No.21)に出ている。

 上掲は、その記事に掲載されていたグラフであり、左側がロシアにおけるトマト収穫量を、右側がロシアのトマト輸入量を示している。従来、ロシアのトマト輸入のざっと半分程度がトルコからであり、その輸入が減ったことで、ロシアの輸入代替生産が進んできた。過去4年間で、ロシアでは野菜の温室栽培に1,500億ルーブルが投資され、生産者がすでに行った投資をなるべく早く回収するためにも、今すぐにトルコ産トマトを解禁するわけにはいかないという事情があった。過去数年ロシアでは、小売チェーンのマグニトや、総合事業のシステマ社といった様々な企業が野菜の温室栽培に参入していた。

 ちなみに、こちらの記事が伝えているとおり、2017年第1四半期に、トルコのトマト輸出相手国としてベラルーシが第1位に浮上したということである。ベラルーシのトマト需要がそんなに急に高まるとも思えず、何らかの形でロシアに流れている可能性が高いのではないか。


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 先日、「ウクライナがロシア系ネットサービスを遮断」という話題をお届けしたが、関連情報を追加したい。こちらに、ウクライナで利用率の高いウェブサイトという情報が出ていたので、それを上図のとおり紹介させていただく。赤で示されているサイトがロシア系のサービスであり、ウクライナはこれらを全面禁止しようとしているわけである。

 このベスト25のサイトには、私の知らないものもかなりあった。それらについて調べたところ、olx.uarozetka.com.uaaliexpress.comは、通販サイトのようだ。prom.uaはオークションサイトらしい。gismeteo.uaは天気予報。


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VPK

 ロシアの『コメルサント』紙は、『コメルサント・ビジネスガイド』と称して、時々有益なテーマ別の別冊を付録として付けることがある。2016年1月25日号では、軍需産業に関する別冊特集が添えられている。少々重いが、こちらからダウンロード可能である。

 これに掲載されている記事によると、ロシアの軍需産業コンプレクスでは、2014年現在で1,339社がリストに登録されている。メーカーだけでなく、研究所、設計局も含まれ、そこでは200万人が働いている。ロシアの32地域に、軍需企業を中核とした企業城下町が129存在する。

 さて、これらの軍需産業コンプレクス企業は、軍需製品だけでなく、軍民汎用製品、民需製品も生産する。ソ連崩壊後は、民需への転換こそが美徳とされた時代があった。しかし、プーチン体制の下で、最近ではむしろ軍需回帰の現象が生じているようである。記事によると、ロシアの軍需産業コンプレクスでは数年前までは汎用製品にシフトしようとする動きがあったが、現時点では全体の80%ほどが軍需となっている。民需の需要家による発注割合は、2011年には33.7%だったのに対し、2014年には20.9%にすぎなかった。2006年にはロシアのマイクロエレクトロニクスの生産のうち軍需向けは15%だったが、2014年には50%になった。航空・宇宙産業でも軍需の優位が強まっている。


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 あまり一般的な話題ではないが、こちらの記事で取り上げられている問題は、私の個人的な研究分野にとって非常に重要な事柄である。ロシアの輸入代替政策と、ユーラシア経済連合の統合が、どう関わり合うかという問題である。

 記事によると、ユーラシア経済委員会の鉱工業諮問委員会は、ロシアが提案した輸入代替プログラムをユーラシア空間で実施するとの提案を、検討した。すでに、ロシアの輸入代替プログラムに参加する意向を表明しているユーラシア経済連合加盟諸国の鉱工業企業の暫定リストが制定されている。17の鉱工業部門に及ぶ62品目の輸入代替プログラムが選定された。工作機械、軽工業、化学工業、電力機械等が対象になっている。飛行機の座席生産から、包帯に至るまで、多様である。実際にユーラシア諸国の企業がロシアの輸入代替プロジェクトにどのようなメカニズムで参加するかは、今後専門家が検討する。諮問委員会のS.シドルスキー委員長(元ベラルーシ首相)は、輸入代替、産業協業のアプローチはユーラシア統合のポテンシャルを考慮し足並みを揃えるべきである、ある加盟国で生産されている品目を別の加盟国が国庫を投じて輸入代替するのは無意味だ、一本化された政策手段を策定して既存のポテンシャルを活用すべきだ、などとコメントした。ロシアの輸入代替プロジェクトへの参加を希望しているユーラシア企業リストには、ベラルーシ企業が多い。今後ユーラシアの枠内での輸入代替の問題は、夏の終わりか秋の初めに開催される次回会合で継続審議する。なお、ロシアの輸入代替にユーラシア諸国企業が参加するという件に関しては、2016年5月31日にプーチン・ロシア大統領が提案し、ロシア産業・商業省とロシア・エネルギー省が他のユーラシア諸国の関係者と共同で25の産業部門に関する提案を策定したという経緯である。


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 ロシアで5月24日から26日にかけて「鉱工業ロシアのデジタル産業」というイベントが開催されているということである。こちらがそのウェブサイト。タタルスタン共和国のイノポリスというテクノパークを舞台に開催されている。

 それで、こちらの記事によると、同イベントにおける全体会合で、国際的な調査会社のボストン・コンサルティング・グループが、ロシアは世界のデジタル先進国から平均で5~8年遅れているということを指摘した。ロシアは過去5年でキャッチアップ・グループから主要グループに移行したものの、依然としてアウトサイダーの地位にある。ただし、ブロードバンドでのネットアクセス、スマホの販売といった点では、かなり指標を改善している。


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 こちらに、ちょっと面白い話が出ている。ユーラシア開発銀行のD.パンキン専務理事(写真)が、内陸国は通商の最大30%を失うと指摘したということである。なお、ユーラシア開発銀行はロシア、ベラルーシ、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、アルメニアが参加している国際金融機関で、ロシア以外の5ヵ国はすべて内陸国である。パンキン専務理事が国連経済社会会議のフォーラムで指摘したところによれば、内陸国の平均的な経済指標は、海への出口を持っている国のそれに比べ、1.5%ポイント低い。貿易量は、30%低い。その原因は明らかであり、輸送費が高くつくことである。内陸国の輸送費は、海に面した国と比べて、最大で50%高くなる。その解決策こそ地域経済統合であり、国境・通関コストを引き下げ、労働力・資本の可動性を高めることによって、地理的な孤立を軽減できる。パンキン氏は以上のように述べた。


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 当ブログでは本年3月に、こちらこちらのエントリーで、ロシア連邦国家プログラム「対外経済活動の発展」につきご報告した。同プログラムは、2013年3月18日に採択され、2014年4月15日に改訂されたという経緯だった。それで、今般気付いたのだが、実は同プログラムはその後、2017年3月31日付のロシア政府決定により、さらに改訂されていたのである。ちなみに、最新版のテキストは、こちらで閲覧が可能である。これに伴い、同プログラムの数値目標も、若干の手直しがなされ、その結果、当ブログに以前掲載した図表も古くなってしまった。そこで、最新版のプログラムにもとづきデータを更新した上で、再度図表を掲載したい。

 まず、今日のロシアの「東方シフト」を象徴する指標である「商品輸出にAPEC諸国向けが占める比率」というデータを見てみよう。前回申し上げたとおり、ロシアは輸出のAPEC比率を「超過達成」している状態だったので、実情に合わせて今後の目標値を引き上げた形である。

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 次に、ロシアの貿易の高度化を示す指標として、「ロシアの商品輸出に占める機械・設備・輸送手段の比率」が、下図のとおりである。なお、注意していただきたいのは、最新版の国家プログラムでこの指標は「2011年固定価格」とされていることである。つまり、2014年以降、石油価格が大幅に下落したので、変動価格だとそれだけで機械輸出の比率が高まってしまうことにかんがみ、そうした価格変動にとらわれずに、実際にどれだけ機械の比率が伸びているかという指標を示しているわけである。前回もお伝えしたとおり、ロシアは輸出全体に占める機械比率の伸びはきわめて慎重に見積もっているものの、CIS域内向けでは機械比率がますます高まっていくと見ている。このCIS向け機械輸出の指標も、2013~2015年に「超過達成」してしまったので、2017年以降の目標値を引き上げたものだろう。

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 肥料産業は、地味ながら、現在個人的に取り組んでいる論文の題材の一つなので、時々このブログで取り上げている。以前、こちらおよびこちらのエントリーで報告したように、ウクライナの省庁間国際貿易委員会は2016年12月に、ロシア産の肥料にアンチダンピング関税を課す決定を下したものの、国内の肥料不足を不安視する農業省の意見を受け入れ、2月13日にその導入を当面延期することを決めた経緯がある。

 そして、こちらの記事によると、ウクライナの省庁間国際貿易委員会は5月18日、延期していたロシア産肥料に対するアンチダンピング関税の導入を、再度決定した。今後は、ロシア産のすべての尿素および尿素・アンモニア混合物(HSコード310210、 3102800000)に対し、31.84%のアンチダンピング関税が課せられる。決定は官報掲載の翌日に発効する。

 また、こちらの記事によると、ウクライナ経済発展・商業省は、ロシア以外のすべての国からの窒素肥料輸入に対する関税を全廃する意向を表明した。なお、これまで、ウクライナへの窒素肥料供給の80~90%をロシアが担ってきた。


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 こちらの記事こちらのサイトによれば、ロシアでは5月19日にソチでプーチン大統領とメドヴェージェフ首相が面談し、首相は大統領に「2017~2025年のロシア政府の行動計画」を提出したということである。大統領が首相に同計画の策定を指示し、それを受けて今回の提出となった。ただし、今後有識者の意見なども取り入れながら、最終版を取りまとめたいとされているので、今回のものは草案という位置付けのようである。なお、現在のところ大統領府や政府の公式HPには、計画のテキストは載っていないようだ。

 プーチンが2018年に再選を果たしたとすると、任期は2024年までとなる。何ゆえに2025年までの計画を作らせているのか、やや腑に落ちない。


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 先週の金曜日、北大で大学院の演習があり、ほぼとんぼ返りで、札幌に行ってきたのだ。プライベートなので、交通費も私費であり、節約のために往復ともLCCのバニラ・エアを利用した。まあ、東京~札幌の往復が込み込みで13,020円だったから、確かに安いけど、1回限りかなあ。さすがに座席がかなり狭いので、3日ほど経った今でも体が痛い。数千円をケチって、エコノミークラス症候群になったらバカらしいので、今後は無理をしないようにしよう。JALやANAの早割りだな、今後は。それに、バニラ・エアは成田発着であり、私自身は京成線沿線在住なので成田でもそれほど不便でもないのだけれど、やはり羽田への気軽なアクセスとは全然違うな。ていうか、成田の第3ターミナルというものがあるのも初めて知ったけど、さすがにLCC専用ターミナルは遠いし安普請だ。

 上の写真、全体にぼやけてるけど、スマホのレンズ部分のコーティングがはがれてきたようだ。研磨しよう。


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 旧ソ連諸国のサッカー会場には従来、明らかな短所と明らかな長所があった。

 短所は、サッカー専用スタジアムがほぼ存在せず、トラック付きの陸上競技場でサッカーの試合が開催され、これが臨場感を損なっていたことである。他方で、長所は、そうした陸上競技場は、ほとんどの場合、街のど真ん中に位置しており、交通が至便だったことである。実際、旧ソ連の地方都市に行くと、スタジアムの名前が「ツェントラーリヌィ」(「中央」という意味)であるケースが少なくない。旧ソ連の地方都市は画一的で味気ないが、スタジアムの立地だけはソ連の都市計画の画一性に感謝すべき状況だった。

 ただ、ウクライナでは、ユーロ2012に向け、リヴィウとドネツィクで立派なサッカー専用スタジアムが完成した(後者は紛争で破壊されてしまったが)。ロシアでも、2018年のワールドカップに向け、続々と専スタが誕生している。恐らく、現時点で、世界の中で最もすごい勢いでサッカー専用スタジアムが誕生しているのが、ロシアという国である。何しろ、ワールドカップ向けの12会場はすべてサッカー専用であり、それ以外にもモスクワの各クラブの自前専スタが3つほどある(建設中含む)。

 しかし、そうした新しい専スタは遊休地に建設せざるをえないので、従来の街の真ん中にあった陸上競技場と異なり、どうしても交通の便が悪くなる。これは、日本のサッカー場がたいてい交通の便が悪いのと同じ問題である(日本ではサッカーは後発の文化なので)。

 それで、今般気付いたのは、こちらの記事などに見るように、どうもサンクトペテルブルグの新サッカースタジアムである「ゼニト・アレーナ」が、かなり交通の便が悪そうだということである。同スタジアムは島というか川の中州のようなところに誕生したのだが、最寄りの地下鉄駅から2.7kmあり、歩くと30分くらいかかる。しかも、大イベント開催時には、人ごみで進むのが遅くなるし、道中の警備を厳重にやるはずなので、余計にノロノロになりそうである。自家用車で付近まで行こうとしても、橋が渋滞したり閉鎖されたりといったことがありそうで、まずやめた方がよさそうだ。

 近く、ワールドカップのプレ大会として、コンフェデが開催され、ゼニト・アレーナでロシアVSニュージーランドの開幕戦が行われる。大イベントで同スタジアムが使われるのは初めてなので、導線の課題などがここで浮き彫りになってくるはずである。


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 こちらのニュースで知ったのだが、このほどウクライナで同国観光のポータルサイトが開設されたということである。http://zruchno.travelというのが、それだ。タイトルの「ズルチノ」というのは、ロシア語の「ウドーブナ」に相当し、「快適ウクライナ旅」みたいなタイトルなのだろう。ただ、ナショナルなサイトが出来たという触れ込みだったので、ウクライナ観光庁みたいなところの公式サイトなのかと思ったら、ロシア語・ウクライナ語のバイリンガルになっているし、ロシア語の方に優先順位が置かれているということで、どうも民間のプロジェクトのようである。今のところ英語ページはなく、一体誰にウクライナを観光してほしいと思っているのか、若干謎である。

 詳しく閲覧している時間はないが、ウクライナ全土の5万もの観光スポットが掲載されているという。クリミア、ドンバス占領地すらも対象になっている。


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 こちらの記事によると、A.ヴァルドマツキー氏が主宰する「ベラルーシ分析室(BAW)」が、2017年3月28日~4月13日に1,063人を対象にベラルーシ全土で実施した世論調査において、回答者が主な外国元首をどう評価するかということが問われた由である。その結果を図示したのが上図。上から、プーチン・ロシア大統領、トランプ米大統領、メルケル・ドイツ首相、ポロシェンコ・ウクライナ大統領と並んでいて、その順に肯定的な評価が多いという結果になっている。


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 こちらの記事こちらのサイトによると、このほど5月15日付でポロシェンコ大統領が署名した大統領令により、国家安全保障・国防会議の4月28日付決定が発効した。これにより、対ロシア制裁が拡大されることになった。制裁リストには、1,228の法人、468の個人が加えられた。

 問題は、今回の制裁リストに、ロシアの多くのマスコミだけでなく、ВКонтакте(フ・コンタクチェ)、Одноклассники(アドノクラスニキ)、Яндекс(ヤンデックス)、 Mail.ru(メイル・ル)といったロシア系のSNS、ネットサービスも含まれていることである。これらのサービスは、ウクライナでもユーザーが多く、ウクライナの一般市民の日常的な活動に重大な影響を及ぼすことが予想される(ただし、完全に遮断するとなると2年ほどの時間と数十億ドル単位の費用を要するという)。一例として、2015年現在のウクライナにおける各ネットサービスの利用率は、こちらのサイトからとった上掲図を参照していただきたい。上からグーグル、フ・コンタクチェ、YouTube、メイル・ル、ヤンデックス、フェイスブック、アドノクラスニキと並んでいる。

 かつてベネディクト・アンダーソンは、植民地の住民が宗主国の言語でコミュニケーションすることは何ら問題ではない、むしろ宗主国の言語であってもコミュニケーションが発達することによって植民地の国民意識が形成されるのだといった趣旨のことを喝破したことがある。現下ウクライナにとっても、たとえロシア発のネットサービスであっても、それによってウクライナ国民のコミュニケーションが促されるのであれば、国民形成にとってはプラスのはずである。それを遮断するような愚行を犯す国民に、果たして明るい未来が待っているのか、甚だ心許ない。


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 個人的に研究に取り組んでいるロシアの輸入代替政策に関し、こちらに見るように、5月16日に政府幹部の会合が開催された。会合における政府幹部の発言の中から、気になった部分だけメモしておく。

  • 輸入代替プロジェクト実施のために、3,750億ルーブルという、ロシアの経済状況からすればかなりの額が投入された。うち1,050億ルーブルは、産業発展基金を通じて、連邦財政の資金が国家支援として提供されたものだった。
  • 石油ガス機器の分野では、目標とされていた輸入比率は56%だったが、現在すでに45.5%に低下している。無線・エレクトロニクス分野では、目標69%に対し、実際にはすでに54%になっている。つまり、予定していたよりも迅速に輸入代替が進展している部門がある。
  • 農産物・食品の輸入は、過去3年間で、41%ほど低下した(原文では1.7分の1になったと表現されている)。2016年にはロシアの農産物生産は5%、食品加工産業は2.6%増大した。
  • 触媒の輸入代替も推進されている。石油ガス加工部門における触媒の輸入浸透率は、当初(いつ?)の62%から、2016年までに39%に低下した。同じく石油化学部門における触媒の輸入浸透率は、38%から27%に低下した。その際に、ロスネフチ、ガスプロム、ガスプロムネフチといった石油ガス会社が自ら触媒の生産に乗り出し、これが輸入依存率の引き下げに大いに貢献している。

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 忙しいから手抜きで恐縮なのだけど、ちょっと用事があってこんな表を作ってみた。ロシア政府は2012年7月に「2013~2020年の農業発展、農産物・原料・食品市場管理国家プログラム」を採択し(担当は農業省)、その主要目的として食糧安全保障ドクトリン(2010年採択)の指標達成、ロシア産農産物の内外市場における競争力向上がうたわれ、その付属文書では主要農産物の自給率向上の具体的な数値目標も示された。なお、同国家プログラムは2014年4月に改訂されているものの、主要農産物の自給率向上の数値目標に変更は見られない。そして、農業省は、この国家プログラムの実施状況に関する報告書を毎年発表しており、その最新版によれば、主要食品の国産比率は上掲の表のように推移している。農業・食品部門は、ロシアの様々な産業の中で、比較的順調に国産化が進んでいると言えそうである。ただ、「食糧安全保障ドクトリン」で、食塩の国産比率の目標まで掲げているのは、少々大仰な印象を受けた。


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 このほど中国で新シルクロードこと「一帯一路」をテーマとした大規模な国際会議が開かれた。プーチン・ロシア大統領をはじめ、外国の首脳も多く駆け付けたようである。それに合わせて、ロシア・ノーヴォスチ通信のこちらのページに、一帯一路を図解した資料が掲載された。上掲の図はその一部を切り取ったものであり、オリジナルはさらに国別の経済データなどが出ている。この資料によれば、ロシアが一帯一路に寄せる利害は、次のようなものだという。

  • 大規模なトランジットゾーンとしてのステータス。
  • 輸送インフラの投資資金を回収率を高める。
  • ロシアの東部領土の諸地域の発展を活発化する。
  • 中国およびその他諸国との協力を強化・拡大する。

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 こちらの記事によれば、ルーブル安によって賃金、賃料、通信費などの支出が割安になったことから、タブレット端末の生産を中国からロシアに移すという事例が生じているということである。日本語の記事なので、事の次第は、元の記事をご覧いただきたい。

 記事によれば、ロシアとしては比較的コストの高いモスクワ州の生産原価が、中国の半分になっているということである。正直、個人的には、眉唾という感じがする。ロシア国内向けに出荷するのに、中国で生産するよりもロシアで生産した方が有利という状況は生じるかもしれないが(税制とか輸送費諸々の要因で)、生産コストそのものは、どうだろうか? ただ、この記事で取り上げられているハムステル社というところは、ロシアで生産し西欧に輸出することも検討しているそうで、ロシアでの生産に一定の優位性が発生していることは事実なのだろう。

 記事で取り上げられている「プレイパッド」というタブレット端末は、教育向けらしく、通販サイト「オゾン」のこちらのページによれば、上掲のような外観らしい。


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 EUはウクライナとの連合協定に伴うFTAの成立で、ウクライナ産品に対する輸入関税を基本的に撤廃しているのだけれど、農産物・食品だけは例外で、多くの品目に「関税割当」が設定されている。関税割当とは、一定量までは無税で輸入されるが、その上限を超えると通常の関税が課せられるという制度である。それで、ウクライナ側はEUの設定した関税割当の上限が過小だとして、その引き上げを求めていた。私が事前に聞いていた話では、欧州連合理事会は5月11日に本件を審議する予定とされていた。しかし、11日を過ぎても、本件に関するニュースがまったく伝わってこない。一体どうなったのだろうか?

 その代り、ウクライナ農業・食品省のこちらのサイトに、5月11日付で、EUの関税割当問題に関するオリガ・トロフィムツェヴァ次官(欧州統合担当)のコメントが出ていた。次官いわく、EUの関税割当は過小で、いくつかの品目についてはあっと言う間に消化されてしまう。しかし、関税割当はウクライナの輸出車にとって決定的な問題ではない。たとえばハチミツであれば5,000tというように、割当が過小であっても、それでもそれを超えて輸出がなされている。これは割当が決定的ではないということであり、その上限を超えてもウクライナ産品は競争力があるのだ。先週(?)末、欧州議会の国際貿易委員会はウクライナへの優遇拡大を可決し、それには農産物も含まれていた。ただし、欧州委員会は8項目のうち2項目、すなわち加工トマトと小麦の上限引き上げを却下した。小麦については10万t、加工トマトについてはわずか5,000tを増量するにすぎない案だったのだが。なお、ウクライナの農産物・食品の最大の輸出市場はアジアであり、EUは2番目である。次官は以上のように述べた。


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 昨日お届けしたエントリーの、補足のような話である。こちらの記事によれば、EUがウクライナ国民に対してビザを廃止したことに伴い、EUとビザ廃止協定を有している南米およびアジアの35ヵ国以上が、自動的にウクライナ国民に対するビザを廃止することになるという。ウクライナ国民はまた、ノルウェー、スイス、リヒテンシュタインというEU非加盟の欧州国家にもビザなしで入国できるようになる。ポロシェンコ大統領がテレビインタビューで語った。

 日本もEUと相互に短期滞在ビザを廃止しているはずだけど、よもや、それが原因で、日本もウクライナ国民にビザを廃止することになるのだろうか? まさか、そうとは思えないが。なお、ウクライナはすでに一方的に、日本国民のビザなしでのウクライナ短期滞在を認めている。


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 こちらのニュースなどが伝えているとおり、欧州連合理事会は5月11日、ウクライナ国民にEU圏でのビザなし短期滞在を認める方針を、最終的に決定した。今後は、5月17日にEU・ウクライナ間で協定が調印される予定。協定が発効し、ウクライナ国民がビザなしでEUに入れるようになるのは、6月11日頃と予想される。ただし理事会では、出入国および安全保障に問題が生じた場合は、EUはウクライナとのビザなし体制を停止するとしている。

 協定が発効すれば、ウクライナ国民はEU諸国に、180日のうち90日間、商用、観光、親族訪問の目的で滞在できる。ただし、協定が成立しても、ウクライナ国民がビザなしでEU圏で就業することはできず、この点に関しウクライナ国民がきちんと理解しているのかという疑問もある。もっとも、正規ではなく、非合法な形で、EUに出稼ぎに出るウクライナ国民は増えるかもしれない。


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 ウクライナ危機が発生したことを受け、欧州復興開発銀行(EBRD)の株主総会は2014年7月、ロシアの新規プロジェクトへの投資は見合わせることを決定した。こちらの記事によれば、今般開催されているEBRDの総務会、理事会で、ロシアの脱退といった議題が審議されることはない。現在EBRDでは、チャクラバルティ氏というインド人が専務理事を務めているのだが、同総裁は改めて、EBRDにとってのロシアの重要性を強調した。EBRDがロシアで行ってきた既存の投資には優良なものが多く、またモスクワ事務所は中央アジアに投資を行う上でのハブにもなっているからである。

 一方、こちらの記事によれば、EBRDの総務会に出席したオレーシキン・ロシア経済発展相は、ロシアへの融資停止は条約違反であり、ロシアとしては法的な解決を求めざるをえない、ロシアへの融資を停止することでEBRDの財務も悪化することになるだろう、ただしロシアとしては現状を打破するための交渉の用意はある、などと発言した。なお、2016年のEBRDの利潤は6億4,200万ユーロで、過去5年間で最低の数字だった。2016年のEBRDの売上高は16億9,900万ユーロだが、ロシアでのオペレーションを除くと12億200万ユーロに低下する。


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 ロシアなど5ヵ国から成るユーラシア経済連合では、当初の予定では、2016年1月1日から共同医薬品市場が成立するとされていた。しかし、実際には作業が遅れ、このほどようやく共同市場が発足したということである。こちらのサイトによると、加盟5ヵ国の批准を経て、5月6日から共同医薬品市場がスタートするということである。

 この場合、共同市場というのが意味するのは、医薬品の臨床の問題、認可、価格管理、政府調達などの機能を、各国レベルから、超国家レベルのユーラシア経済連合に移管するということのようである。ただし、移行期間が設けられており、2020年12月31日までは、メーカーは自国政府か、ユーラシア経済連合か、どちらに申請を行うかを選択することができる。

 今のところ、私の理解もだいぶ漠然としているのだけど、このテーマについては今後詳しく調べる予定なので、いずれまた報告する機会があるかと思う。


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 少々遅れ気味のフォローになってしまった。こちらのサイトや、こちらの記事が、ユーラシア経済連合の関税法典の施行が、半年延期されることになったと伝えている。ユーラシア経済委員会の理事会が4月28日に開催され、従来2017年7月1日からの施行とされていたものを、2018年1月1日施行へと延期したものである。ユーラシア経済委の上記サイトでは、「関税法典の批准手続きを同時進行化することを決定した」という意味深長な言い回しとなっていおり、要するに一部の国の批准手続きが遅れているのでそれを待つということだろうか。


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 いつも思うのだけど、ウクライナがEUに入りたいという願望は、妖怪人間の「早く人間になりたい」という願いに似ているのではないか。つまり、ロシア圏の一部という醜い妖怪の姿から、欧州という全うな文明に転身するという発想なのではないかと思うのである。

 それで、ウクライナが真人間になるための重要なステップであるEUとの連合協定批准手続きであるが、オランダ議会の批准が遅れており、いまだ協定は発効していない。2017年2月23日にオランダ下院が批准を済ませたものの(定数150議席のところ、賛成89、反対55)、その後オランダの総選挙などがあり、上院の批准が残っていたものである(別に上院は改選されたわけではないはずだが)。

 比較的新しいこちらの情報によると、オランダ上院は5月23日に本件批准に関する審議を行うことを計画しているが、もしも外相の日程の都合がつかない場合には、6月6日に延期される可能性があるということである。審議して、即日採決するかは不明だが、可決されれば、国王に送られて署名という運びとなるということである。そして、署名された文書がブリュッセルに送付される。


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