服部倫卓のロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪(ブログ版)

私のホームページ「ロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪」(http://www.hattorimichitaka.com)のブログ版です。

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 今まで、月の撮影なんて、上手く行った試しがなかったから、自分としては上出来。

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 ロシアなど5ヵ国から成るユーラシア経済連合の事務局に当たるのがユーラシア経済委員会であるが、同委員会のT.サルキシャン委員長の最新インタビューがこちらに掲載されている

 注目ポイントしては、ユーラシア経済連合が本年2018年に、5ヵ国と自由貿易協定(FTA)を結びたいとしている点であろう。具体的には、シンガポール、セルビア、イスラエル、インド、エジプトの5ヵ国であり、それに加えイランとのFTA交渉も完了させたいとしている。

 他方、中国との関係については、FTAではなく、通商・経済協定を結ぶ予定としている。両国首脳の間では過去に、FTAの可能性をほのめかす発言が出たこともあったが、私はユーラシア経済連合にはそもそも中国の経済的な攻勢に対して自らの経済圏を守ろうという狙いが込められており、そのユーラシアが中国と安易にFTAに踏み切ることは考えにくいと主張してきたのだが、一応その見立ては当たっていたようだ。

 サルキシャン委員長は、中国との協定につき、概要以下のように述べている。双方は協定案につき詳細に合意しており、現在双方の国内で合意を取り付ける手続き中で、2018年には調印に付されることになる。ユーラシア5ヵ国の枠組みで中国とこのような踏み込んだ文書を調印するのは初めてだ。それは協力関係の枠組みを形成するもので、エネルギー取引、消費者保護、運輸インフラ、知的財産保護、電子文書利用拡大などを含む。双方は反ダンピング・相殺・特別保護措置をWTOのルールに沿って適用する義務を負う。(中国主導の新シルクロードとの兼ね合いで言えば)中国が共同出資する40の共同プロジェクトが検討されている。委員長は以上のように述べている。


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 ロシア出張からは帰ってきたのだけれど、地方を回る旅程ですっかり疲労してしまい、体調を崩してしまった。ブログもちょっと手抜き気味に、旅行記の続きみたいなことでお茶を濁す。

 先日のエントリーで、ロシアの最新鋭「国産機」スホーイ・スーパージェットに、個人的に初めて乗ったということをお伝えした。「国産機」とカッコ付きにしているのは、国威をかけて開発していながら、実はエンジンをはじめかなりの部分を西側先進国からの調達に依存しているのを皮肉っているわけである。

 それで、スタヴロポリ行きの便だけでなく、モスクワに帰る便も、やはりスホーイ・スーパージェットだった。ところが、機内食が出る時に、テーブルをセッティングしたところ、写真に見るように、テーブルが尋常でなく傾いており、とても食べ物や飲み物を乗せられる状態ではなかった。やむなく、空いていた隣の席に移動して食事をした。まあ、素人だからこんな揚げ足しかとれないのだが、そうは言っても、アエロフロートというフラッグキャリアの新しい機体でこんな分かりやすい不具合があれば、素人が「大丈夫か?この機種」と疑念を持つことは当然であり、至急修理してもらいたいものである。

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 先日のエントリーで、エカテリンブルグにおいてエリツィン博物館を見学したこと、よく考えてみれば今回のロシア出張の旅程はプーチン(サンクトペテルブルグ)、エリツィン(エカテリンブルグ)、ゴルバチョフ(スタヴロポリ)と、歴代最高指導者の出身地を遡りながら巡る旅であることに気付いたことなどを綴った。

 で、そのブログを書いた後にゴルバチョフのご当地であるスタヴロポリを初訪問したわけだが、事前にある程度分かってはいたものの、ゴルバチョフの不人気振りは地元でもロシア全体とまったく変わらなかった。欧米や日本では、ゴルバチョフはソ連を改革しようとした政治家、冷戦に終止符を打った政治家というイメージで捉えられることが多いと思うが、ロシアでは完全に「超大国ソ連を破壊した愚か者」という評価が一般的である。私などから見ると、どちらかというとゴルバチョフよりもエリツィンの方が破壊的な政治家ではないかと思えるのだが、とにかくロシア国民にとってはゴルバチョフ=偉大なるソ連の破壊者という図式なのである。もっとも、「では貴方は、ソ連国家、ソ連体制が復活することを望むのか?」と訊くと、そうでもないというところが微妙である。今の自由や消費生活を手放したくはないけれど、それでもソ連を壊したゴルバチョフは許せないという、矛盾した態度が見られる。

 ただ、いくらなんでも、地元のスタヴロポリでは、少しくらいはゴルバチョフへのシンパシーがあるのではないかと予想していたものの、まったく見当違いだった。ゆえに、この街にはゴルバチョフの博物館はもちろん、ゴルバチョフ通りも、ゴルバチョフの銅像もない。ちなみに上掲写真はスタヴロポリ地方行政府前の広場に当たり前のように立ち続けるレーニン像。こんな次第で、とにかくソ連~ロシアの歴史の中でゴルバチョフだけが全否定されているという、よく考えてみると不思議な歴史認識が人口に膾炙しているのだ。あ、そういえば、スタヴロポリのある人は、「ゴルバチョフとメドヴェージェフだけは駄目」と言っていたか。


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 キエフ社会学国際研究所が2017年10~11月に行った全国世論調査で(出所はこちら)、早急な解決を望む問題を最大3つまで挙げてもらったところ、図のような結果が出た。ウクライナにおいても、庶民は普段は政治問題に関心を示さず、自らにとって身近な生活・社会の問題を重視する傾向が強いが、現下ウクライナに限っては東ウクライナのドンバス紛争を憂慮する向きが多いようだ。ただし、「クリミア問題」という回答の選択肢はなく、ロシアが電光石火で併合してしまったために、ウクライナ国民にとっての「痛み」も大きくないのかなと想像する。物価の高さや所得の低さを嘆く国民が多い中で、注目すべきは「腐敗」の問題が小さからぬ関心事となっていることであろう。腐敗の問題は、政府高官の汚職といった事柄だけでなく、市民がお役所の窓口で、あるいは医療・教育などの場で、日常的に直面するものとなっている。


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 今回のロシア出張で、スタヴロポリを初めて訪問したので、記念にその紋章を取り上げておくことにする。

 それにしても、スタヴロポリの市章というのは個人的にまったく認識にないものだったけれど、改めて上掲のようなデザインを見てみても、「へえ、こんなだったんですか」という薄い印象しかない。このデザインが制定されたのが、1994年だったという。盾は十字架で四分割されており、右上から時計回りに、コサックの騎馬姿、スタヴロポリ要塞(1787年制定の旧紋章のデザイン)、正教会の聖堂、永遠の炎と歯車(社会主義時代の紋章のデザイン)が描かれている。つまり、この街の歴史の各ステージを合成したような紋章になっている。


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 I.コロモイシキー(ロシア語読みではI.コロモイスキー)と言えば、プリヴァト・グループの総帥で、ウクライナを代表するオリガルヒの一人だが、今日のウクライナ政財界における立ち位置が今一つ分かりにくいなと思っていたところ、ロシア『エクスペルト』誌(2017年12月25日‐2018年1月14日号、No.1-2)に同氏を軸とした最近のウクライナ政財界力学を論じた記事が出ていたので、以下のとおり抄訳しておく。

 コロモイシキーは2014年のマイダンのスポンサーの一人で、ドンバスで戦った義勇部隊の創設者でもあった。2014年3月から2015年3月まではドニプロペトロウシク州の知事を務めた。彼は、今でも主に企業家のままなので、革命と内戦に投資したカネを、最大限に回収しようとしている。多くの国営企業に出資しており、キエフ中心部も含め、武装した「愛国者」の支援により、行政庁舎を難なく占拠することができた。法律については、あからさまに無視する姿勢を示している。公務員の二重国籍を禁止する法律が成立した時には、「法律が禁止しているのは二重国籍で、私は三重国籍なので関係ない」とうそぶいたほどだ。なお、彼はウクライナ、イスラエル、キプロスのパスポートを保有している。

 やりたい放題のコロモイシキーに、ポロシェンコ大統領は嫌気がさし、知事から解任した。コロモイシキーが保有していたウクライナ最大の銀行であるプリヴァトバンクを、国は国有化せざるをえなかった。というのも、かつてのオーナーたちの乱脈経営で、銀行のバランスシートに60億ドルもの穴があいてしまったからである。そうしたことが起きたからくりは単純で、プリヴァトバンクは集めた預金や中銀からリファイナンスされた資金を使って、オーナーたちの関連企業に融資を行い、無価値の担保しか差し出していなかったのである。これを問題視したウクライナ財務省は、ロンドン高等裁判所(国際仲裁裁判所のこと?)に、コロモイシキーの国外資産を凍結するよう要請し、その要請は今般受理された。

 そうこうするうちに、ポロシェンコ大統領は、M.サアカシヴィリとの関係が険悪化し、コロモイシキーとは和解することにした。ポロシェンコは、側近中の側近であるYu.ルツェンコ検事総長を、コロモイシキーとの面談のためにアムステルダムに派遣したほどである。取引の理屈は単純で、コロモイシキーが野党支援をやめて政権にわずかな「納税」を行う代わりに、政権側はコロモイシキーの資産には手をつけないというものだった。しかし、そこに割って入ったのがO.ダニリューク蔵相で、同氏はコロモイシキーの在外資産を差し押さえた上に、ルツェンコの解任を要求した。ダニリュークの主張は、ルツェンコ検事総長はプリヴァトバンクの旧経営陣およびオーナーらの取り調べを長引かせすぎており、その反面でプリヴァトバンクの現経営陣・財務省・中央銀行を追及しており、また汚職対策機関を攻撃しているというものだった。国家汚職対策局は過去1年半、ポロシェンコ大統領の汚職を執拗に追及している。

 今回、ロンドン高等裁判所の犠牲になったもう一人が、ポロシェンコ大統領の旧友であるK.フリホリシン(ロシア語ではK.グリゴリシン)であり、同氏が保有していた財閥「エネルギー・スタンダード」の資産を凍結された。裁判所は、フリホリシンと、かつて地域党のスポンサーだったV.ノヴィンシキーとの係争を審理していた。ウクライナ出身のフリホリシンは、ロシアではロシア国籍と見なされるが、その主たる資産はウクライナにある。フリホリシンも、ポロシェンコ同様、2004年と2014年のマイダンのスポンサーだった。だが、コロモイシキーとは異なり、フリホリシンは現職大統領との関係を悪化させなかった。ロシアが6.8億ルーブルの税金未納でフリホリシンを提訴し、国際手配した際に、彼はウクライナ国籍を与えられウクライナに定住した。

 これらの事件はすべて繋がっているのか、それともポロシェンコが単に不運なのかは、分からない。しかし、サアカシヴィリの組織する抗議行動が広がりを見せ、治安部隊はそれに対処できず、汚職対策機関が大統領を攻撃している中で、蔵相の離反とロンドン裁判所の判決は、ポロシェンコにとって非常に痛い。


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 今回のロシア出張の行き帰りの機中で読んだ本。真山仁による小説『オペレーションZ』。アマゾンによれば内容は以下のとおり。

 国の借金は千兆円を超え、基礎的財政収支は赤字が続く。国債が市場で吸収されなくなった時、ヘッジファンドが国債を売り浴びせた時、国家破綻は現実となる。総理は「オペレーションZ」の発動を決断し、密命を帯びたチームOZは「歳出半減」という不可能なミッションに挑む。官僚の抵抗、世論の反発、メディアの攻撃、内部の裏切り者。日本の未来に不可欠な大手術は成功するのか? 明日にも起こる危機。未曾有の超大型エンターテインメント!

 小説なので、ネタばれしないように、内容につき多くは語るまい。ただ、職業柄、おや?と感じたのは、上述のような日本の財政問題に、日本のロシアからの天然ガス輸入の問題が絡んでくるくだりである。面白いところに目を付けたとは思うが、その部分のリアリティがやや欠けていたのが、個人的にはちょっと残念に感じた。当方に相談でもしてくれればよかったのに(笑)。


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オペレーションZ
真山 仁
新潮社
2017-10-20

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 私のカメラに、「料理をおいしそうに撮る」というモードがあるので、初めてそれを使ってみた(笑)。

 写真の映えだけでなく、実際においしかった。カラチャイ人のおじさんがやっていた、安い軽食堂みたいなところ。頼んだのはロシア語で「シャウルマ(Шаурма)」という料理で、日本ではシャワルマと呼ばれるのが一般的なのかな。要は、ケバブに近い、肉や野菜などの具を生地でくるんだものである。300円くらいだけど、すごいボリュームだった。最後に、コーカサスっぽいものを食べられてよかった。

 本日、これから帰国します。


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 今回、旅行会社経由で、スタヴロポリで雇った運転手は、変わった人だった。見かけは、うだつのあがらない失業者といった体だったが、訊くと、ズベルバンクの正職員で、運転手はアルバイトでやっているのだという。当方より、「ズベルバンクなら、給料良いんじゃないの? なぜまた、アルバイトなど?」と尋ねたところ。「給料は良いですよ。ただ、まあ、ご時世なので・・・」と、言葉を濁していた。

 銀行員が、平日に仕事を休んで、終日運転手のアルバイトをする。うーむ。ロシア流、働き方改革、恐るべしである。


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 読売新聞のこちらの記事にあるように、ロシア政府観光局は23日、今夏に開催されるサッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会の期間中、試合が行われる都市のホテルで宿泊料金を不当に値上げしている事例があるとして、悪質だったホテル41軒の名前を公表した。

 それで、興味を覚えたので、実際にロシア観光局のウェブサイトでそのリストをチェックしてみようと思ったのだけど、ロシアの政府系ウェブサイトにはありがちなことに、情報のありかが分かりにくかった。一応こちらのページで当該の情報を見付けることができ、現地に応援に行く予定で気になる方もいらっしゃるのではないかと思うので、ご紹介する次第である。ただし、リンク先はロシア語だけです。

 日本代表に関係する開催都市としては、ヴォルゴグラードのホテルが5軒挙がっている。アストリア、ルコモリエ、ハンプトン・バイ・ヒルトン、ギャラリー・パーク、スターリングラード(おいおい、そんなホテルあんのか)という5軒である。幸い、日本が試合をする残り2つの都市、サランスクとエカテリンブルグは、リストアップされていない。しかし、今回の調査がどこまで網羅的かは不明で、単に調査が及んでいないだけでは?という気もする。


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 昨日、エカテリンブルグ→モスクワ、モスクワ→スタヴロポリと乗り継いで、ロシア南部のスタヴロポリにたどり着いた。その、モスクワ→スタヴロポリ便に乗っている時に、ふと前のポケットにあった機体案内を見たら、ロシアの新鋭「国産機」のスホーイ・スーパージェットだった。もう、日本にも運航している機材だし、別にレアでもないのだが、個人的にはたぶん初めて乗ったのだと思う。少なくとも、それを認識したのは初めてだ。航空評論家よろしく、気の利いたレビューでも書きたいところだが、普通の飛行機でしたとしかコメントしようがない。

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 エカテリンブルグで、宿泊しているホテルの目の前に、「初代ロシア大統領B.N.エリツィン博物館」があったので、見学してみた。周知のとおり、エカテリンブルグはエリツィンの出身地(正確にはスヴェルドロフスク州内の農村の生まれ)で、ロシア全体ではエリツィンを白眼視する傾向もなきにしもあらずだが、さすがに出身地で立身出世を遂げたゆかりの地ということで、立派な博物館が開設されているわけである。

 建物全体が「エリツィン・センター」という複合施設になっており、商店なども入居しているのだが、やたらとふんだんにスペースを使った贅沢な作りである。そして、博物館も、とても良く出来ていた。はっきり言って、私がこれまで見学したロシアの博物館の中では、ベストの水準だと思う。先日、ブリュッセルで欧州歴史博物館を訪れた話をしたが、それよりも充実度は上であろう。ロシアの現代政治史を学ぶのには打って付けの施設と言える。むろん、エリツィンを賛美する方向性ではあるが、否定的な出来事についてもスルーせずに、一応は取り上げている点に好感が持てた。

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 ところで、私はロシアの地域経済開発に関する今回の調査出張で、モスクワに加え、サンクトペテルブルグ、エカテリンブルグ、そしてスタヴロポリと回るのだけれど、よく考えてみたらこれは、プーチン(サンクトペテルブルグ)、エリツィン(エカテリンブルグ)、ゴルバチョフ(スタヴロポリ)と、歴代最高指導者の出身地を遡りながら巡る旅だということに、今日気付いた。連邦管区の中心都市を巡るという旅程を立てたら、結果的にそうなった。ただし、こちらの記事に見るとおり、スタヴロポリには現在に至るまでゴルバチョフの博物館はないということである。


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 ユーラシア経済委員会がこのほど発表したこちらの報告書によれば、ロシアなど5ヵ国から成るユーラシア経済連合では、域内貿易がロシア・ルーブル建てで決済される比率が高まっている。その推移は上表のとおりで、上から、アルメニア・ドラム、ベラルーシ・ルーブル、カザフスタン・テンゲ、キルギソ・ソム、ロシア・ルーブル、米ドル、ユーロと並んでいる。2013年時点でもロシア・ルーブルの比率は61.8%と半分を超えていたが、2016年には74.1%に達した。米ドルの比率は30.3%から19.3%に低下した。


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 せっかくエカテリンブルグに来たので、昨日、サッカー日本代表が試合をするエカテリンブルグ・アレーナを眺めてきた。元々「ツェントラーリヌィ(中央の)・スタジオン」と言うだけあって、アクセスは良好であり、市の中心部や主要ホテルから徒歩で30分くらいで行けそうな場所にあった。

 このスタジアムで面白いのは、両ゴール裏に仮設のスタンドを増設してキャパシティを1万人ほど拡大するという方式であり、それによってW杯開催時には3.5万人強を収容できるようになる。したがって、現在は左右に羽を伸ばしたような特殊な形状になっている。上掲写真の、オレンジ色が外に飛び出した部分が、仮設スタンドである。大会後は、仮設スタンドを撤去した上で、FCウラルのホームスタジアムとして使用されることになっている。

 仮設スタンドは、W杯の所定キャパシティを満たすためのアイディアであり、なかなかの妙案である。しかし、W杯ロシア大会は、基本的に全会場ですべての観客席が屋根で覆われているものの、このエカテの仮設スタンドだけは吹きさらしであり、日本サポーターの皆さんのためにも、当日雨が降らないことを祈るばかりである。また、仮設スタンドは、下に見るように、工事現場の足場みたいなもので支えられており、サポが跳んだり跳ねたりしても大丈夫なのだろうかと、素人はつい心配してしまう。傾斜も結構急なので、高所恐怖症の方はなるべく低層の座席を確保すべきだろう。

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 ロシアでは、ヨーロッパ部はむしろ暖冬なのだが、シベリアやウラルといった内陸部で寒波が続いている。私は昨日からウラル地方のエカテリンブルグに滞在しているのだけれど、マイナス30度近い中で外を歩いたら、個人的に体験したことのないレベルの酷寒で、生命の危険を感じたほどだった。個人的に、ベラルーシには3年住んだし、冬のロシアにも何度も来ているものの、ここまでヤバいレベルの寒さは記憶にない。自分が、寒さが大の苦手であるにもかかわらず、間違ってロシア研究者になってしまった人間だということを、久し振りに思い出した。

 上掲写真は、エカテリンブルグ版の雪祭り(ていうか、雪より氷の方がメインだが)。年末・年始限定の催しだったようで、今日の夕方にはもう撤去作業が始まっていた。

 一方、自分が留守にしている東京でも稀に見る大雪で、ホームタウンの北千住が停電で大混乱などという話を聞くと、それはそれで見てみたかった気もする。


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 月曜日なので、週替わり紋章を。現在やっているのは、パラダイス文書に触発された、タックスヘイブン・シリーズの復刻で、本日はバーレーン。

 中東のバーレーンがタックスヘイブンだという認識は、個人的になかった。まあ、ただ、中東の中では有力な金融センターらしい。紋章に関する説明は、こちらから引用させていただく。

 バーレーンの国章は、バーレーンがイギリスの保護国であった1932年に、イギリス人顧問チャールズ・ベルグレーヴが首長のためにデザインした紋章が前身である。1971年の独立後は、国章となった。1971年と2002年にわずかにデザインが変更されている。中央の盾には、縦にしたバーレーンの国旗が描かれている。その周囲のマントは国旗同様、赤と白の二色になっている。


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 ロシア『エクスペルト』誌の最新号(2018年1月15-21日号、No.3)に、ちょっと興味深い図が出ていたので、それを取り上げたい。過去20年間で、ロシア国家が主導した、または支援した投資プロジェクトを、規模の大きい順に並べたものである。A.ヴィニコフという人物が公開情報にもとづいてまとめたものだという。項目を上から箇条書きすると、以下のとおり。

  • 電力
  • 国家軍備プログラム
  • 輸出向け幹線パイプライン
  • 農業(食品産業は除く)
  • 大イベント(APECサミット、ソチ五輪、FIFAワールドカップ)
  • ヤマルLNG(インフラへの国庫投資も含む)
  • クリミア問題処理
  • 大径管の生産
  • ヴォストーチヌィ宇宙基地
  • 自動車産業への外国投資誘致
  • スホーイ・スーパージェット

 「共産主義とは 、ソビエト権力に全国的電化を加えたものである」と述べたのはレーニンだが、プーチンの世になっても電力投資が一番大きいというのは興味深い。


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 今ロシアに来ていて、ロシア・プレミアリーグの試合を流すNTVの番組を眺めていたら、そのオープニングがすこぶるカッコ良かった。YouTubeで探してみたら、それがあったので、紹介する次第。全部見なくていいので、冒頭だけどうぞ。


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 こちらの記事によると、ロシアの対外債務は2018年1月1日現在で5,291億ドルに達しているということである。1年前から2.9%増大した。ロシア中銀がデータを発表した。ただし、資産を考慮した純債務ではなく、総債務である。また、政府だけでなく民間の債務も含んだ数字である。

 中銀によれば、債務が増えた原因は、外国人投資家によるルーブル建てのロシア・ソブリン債の購入、ロシア企業に関係した外国の関係機関からの長期融資の調達などである。

 一方、銀行部門の対外債務は、過去10年間で最小レベルに縮小した。


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 せっかくサンクトペテルブルグに来たので、ワールドカップの会場となるサンクトペテルブルグ・アレーナに行ってみたのだけれど。

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 持ち込み禁止品目一覧の中に、カメラ、ムービーも入っている。そんな殺生な。武器と同列に扱わなくても。それとも、これは普段の試合の注意事項で、ワールドカップの時にはカメラ解禁になるのだろうか? もしもワールドカップの際にカメラが駄目だとすると、ペテルブルグだけでなく、他の会場も同じなのだろうか?

 まあ、いずれにしても、ロシアでのサッカー観戦は、手ぶらに近い状態で行くのが、基本であろう。写真撮影も、スマホで我慢か。


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 すでに申し上げたとおり、現在ロシアに来ているのだけれど、以前はこのブログが入居しているライブドアブログは、ロシアで表示することが基本的にできなかった。表示しようとすると、「このURLまたはドメインはロシアのアクセス禁止リストに含まれています」みたいな表示が出たものだった。私のブログだけでなく、ライブドアブログ全般が駄目だった。ところが、今回ロシアに来てみると、ライブドアブログの表示が可能になったようである。どういう風の吹き回しか知らないが、個人的にはありがたいことである。

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 さて、ロシアの経済界には歳時記というか季節ごとの重要なイベントがあるが、1月に開催される「ガイダル・フォーラム」という経済会議が、その年のロシア経済の幕開けを告げる節目のイベントになっているようだ。こちらの記事が伝えているとおり、そのガイダル・フォーラムで1月17日、2018年のロシア経済見通しが話題になった。ゴールドマンサックスが、2018年のロシアのGDP成長見通しを3.3%とする予測を発表したことに関し、M.オレシキン経済相(上掲写真)は、その見通しはあまりに楽観的すぎるとの見解を示した。オレシキン大臣は、3.3%といった楽観的な成長率を期待できる根拠は今のところない、もっとも2017年よりも高い成長となることはそのとおりだろう、2018年の成長を支えるのは消費需要、住宅ローンをはじめとする与信増、一連の国家プログラムも含む投資の活発化である、2011~2012年のように消費者信用が過熱して銀行システムを不安定化させないことが肝心だ、などと語った。


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 キエフ国際社会学研究所のこちらのページを見ていたら、ウクライナにおける貧困率の長期的推移というグラフが出ていた。ただし、これは客観的な基準にもとづいたものではなく、「自分は貧しい」という自己評価にもとづく貧困層の比率ということである。概ね経済成長率と連動した軌跡を描いていると言える。当然のことながら、2014年以降のウクライナ危機で数字が悪化しているが、意外とそれほど酷くもないという印象もあり、しかも2017年には数字が改善に転じた。振り返ってみれば、ヤヌコーヴィチ時代こそウクライナの黄金時代だったということが良く分かるデータである(半分冗談・半分本気)。


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 こちらの記事が、ロシア国民の旅行の動きについて伝えている。ロシア旅行庁のO.サフォノフ長官(上掲写真)が、プーチン大統領をはじめとする政権幹部に報告した内容である。

 それによると、2017年にロシアから3,800万人が外国旅行に出かけた。これは前年比20%増であった。経済危機前の2014年が4,200万人だったので、概ねその水準に戻りつつある。手頃な旅行プランの増大、経済の安定化、ロシア国民の購買力回復が、その要因となった。より長期的に見ると、外国旅行者は、2000年の2,100万人から、2017年の3,800万人へと、ほぼ倍増している。

 一方、ロシア国民の国内旅行は、2017年に5,650万人に上った。これは前年比3%増であり、2014年に比べれば34%増、2013年に比べれば75%増となる。

 他方、ロシアが外国から受け入れたインバウンドの旅行者数は、2017年1~9月の時点で、前年同期比14%増大した。


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 今年度、私は、ロシアの地域経済開発に関する調査事業を実施しており、その現地調査のためにモスクワに来ている。

 仕事そのものとはあまり関係ない話だが、今回のちょっとしたタスクとして、携帯電話で、現地のSIMを購入する、というのがあった。恥ずかしながら、当方、これまでロシア圏に来ても日本のSIMのままで、現地SIMに加入したことがなかったのだ。ところが、モスクワの空港でSIMを買ったまではよかったのだが、古いSIMを無効化する操作をしないといけないらしく、それにはPINコードだのパスワードだのを入力しなければいけないとのことで、そんなもの旅先でわかるはずもなく、途方に暮れている。結局スマホは日本仕様のまま。


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 1月12日に岩波書店より『広辞苑 第七版』が発行されましたが、私はこの辞書の中で、旧ソ連・東欧圏の地名に関する記事の執筆を担当させていただきました。一つ一つの項目ごとに名前が出るわけではありませんが、旧ソ連・東欧圏の地名はすべて私が執筆・監修しています。

 まあ、私の作業自体は、2年くらい前に終えていたのですが、さすがにこれだけの辞書となると、全体を編纂するのにかなりの時間を要するものですね。


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 パラダイス文書に触発されたタックスヘイブンのシリーズの復刻で、今回は西インド諸島に位置するバハマ。上に見るように、南国情緒たっぷりの紋章である。タックスヘイブンって、住んだら楽しそうなところが多いなあ。こちらの説明書きを引用させていただく。

 バハマの国章は、中心に国家の象徴と盾が描かれている。その盾はマカジキとフラミンゴで支えられている。国章の上部、ヘルメットの上にある盾は、巻貝である。巻貝は、バハマ諸島の様々な海の生命を代表するものとして描かれている。その下の、太陽の下で航行する船をシンボルとして描かれた盾は、クリストファー・コロンブスのサンタ・マリア号の象徴である、と伝えられている。最下部に描かれている文字は、国の標語である。盾を支えているフラミンゴとマカジキは、国の象徴的な動物であり、それぞれ、大地と海を現し、島の地理を示している。


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 ロシアは欧米のクレジットカードに対抗して「ミール」という独自の支払システムを導入したが、こちらの記事によると、ロシアのオンライン決済手段に占めるミール・カードのシェアは2017年の1%から、2018年には6%に高まる見通しである。ロシア・ネット通販会社協会のA.フョードロフ会長がその見通しを語った。それは、公務員の間での高い普及率に関係している。ネット通販でも、2017年からほぼすべてのショップがミール・カードに対応するようになった。ちなみに、ロシアでシェアが大きいのはVisaとMasterで、前者のシェアは56%から53%へ、後者は43%から41%へ、それぞれ低下する見通しである。ネット通販に占めるオンライン決済の比率は、2016年の25%から、2017年の29%に拡大した。


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 私の場合、毎月の上旬は、担当している『ロシアNIS調査月報』の編集作業にほぼ特化せざるをえない。なので、1月の正月休みと、5月のゴールデンウィークには、基本的に仕事をしている。特に正月は、編集雑務を他の職員に手伝ってもらったりできないので、普段の月初以上に作業量が多い。今般作業が終わった2月号も、ロシア人の書いたレポートを自分で翻訳・構成したりしたので、非常に骨が折れた。

 なるべく早く、次のタスクに向かわなければならないのだけど、今日あたりは、束の間の骨休めと行きたい。もう、来週の月曜日(15日)からはロシアでの現地調査に出かけなければならないので、ほっとできるのも今日・明日くらいだ。

 と、色々言い訳をした上で、本日のブログだが、来たる3月のロシア大統領選に向けても、情勢をフォローしなければならず、こんな情報が目に留まった。ペテルブルグ政治基金というところの発注により、Romirが実施した大統領選に関するロシア全国世論調査の結果概要である。特段、新味のあるデータはなく、たとえば上図に見るように、誰に投票するつもりかを問うたところ、すでに支持する候補を決めている回答者の回答内訳では、プーチン氏が75%と圧倒的にリードしている。それ以外の候補では、ジリノフスキー、ジュガノフとロシア政界の古顔が続き、これでは有権者の関心も高まらないだろう。ちなみに、この世論調査の後になって、ロシア共産党は12月23日、大統領選にジュガノフ氏でなく、無名のグルジニン氏を擁立することを決めた。新興系の野党候補では、ナヴァリヌィ氏が3%、ソプチャク女史が2%の支持を集めているものの、前者は執行猶予中につき出馬不能、後者も今回の調査によればかなり反感を持たれているようで、台風の目にはなりそうもない。プーチン陣営にとっては、「自分との闘い」のような選挙戦になるのだろう。


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