昨日のエントリーで、ロシアと中国の経済関係についてお伝えしたが、その話の続き。こちらの記事が伝えているとおり、5月8日、V.プーチン・ロシア大統領、習近平・中国国家主席の列席の下、モスクワ~カザン間高速鉄道建設に関するメモランダムが両国間で調印された。同プロジェクトに関しては、本ブログ/HPで何度も取り上げているが、上掲の記事にもとづき、改めて整理しておきたい。なお、ロシア鉄道のこちらのページにもリリースが出ている。
記事によれば、メモランダムは、「モスクワ~カザン高速鉄道の協力形態と資金モデルについて」と題されている。署名したのは、ロシアのM.ソコロフ運輸相、ロシア鉄道のV.ヤクーニン社長、中国鉄道の総裁、中国発展・改革国家委員会の委員長。モスクワ~カザン高速鉄道の建設総額は1兆680億ルーブル。モスクワ~カザン区間は、将来的に建設される予定のモスクワ~北京鉄道(総工費7兆ルーブル)および中国のシルクロード・プロジェクト(中国と欧州・中近東市場とを結ぶ)の一部になる可能性がある。中国の投資家はかねてから、モスクワ~カザン高速鉄道に、融資という形で2,500億ルーブル、事業会社への出資という形で520億ルーブル、資金提供する用意があることを表明していた。モスクワ~カザン高速鉄道は全長770km、最高時速は時速400km、現在14時間かかっている両都市を3時間半で結ぶ。ロシア鉄道では、プロジェクトのうち6,844億ルーブルをコンセッション方式とし、3,841億ルーブルをロシア鉄道の出資分としたい考え。
既報のとおり、すでに設計は露中合弁会社が受注している。
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