服部倫卓のロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪(ブログ版)

私のホームページ「ロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪」(http://www.hattorimichitaka.com)のブログ版です。

 こちらのニュースによると、イタリアのFIAT社がロシアのサンクトペテルブルグに自動車組立工場を建設する意向という。2012年2月に、FIAT社と、ロシアのズベルバンクが意向書に調印し、前者が80%を、後者が20%を保有する合弁企業設立で基本合意した。サンクトペテルブルグ市のプーシキン地区に年産12万台のフルサイクルの工場を建設し、オフロード車のJeepを生産するという計画である。FIAT-Chrysler側は工場の建設に320億ルーブルを投資する。2013年初頭にも建設に着手し、2014年中の稼働を目指している。本契約の調印は、当初は第16回ペテルブルグ国際経済フォーラムの枠内で行われる予定だったが、技術的な理由により延期された。8月にはG.ポルタフチェンコ・サンクトペテルブルグ市長が、遅延が生じているが、FIATは計画を断念したわけではないと発言。その後、FIATがレニングラード州と交渉しているという情報も出たが、10月にペテルブルグ市はFIATに交渉再開を提案した。このほどポルタフチェンコ市長は記者団に対し、一時期FIAT側が工場の建設地について要求を出してきたことがあったが、現在我々の提示している土地区画は彼らの要求を完全に満たしており、後はFIAT側が決定を下すだけである、我が市は一連の自動車メーカーを誘致した実績があるので多くの問題を上手く解決できる、と発言した。

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 ロシア・ノーヴォスチ通信がこちらの記事の中で、「2013年のロシア経済で予期される主な出来事」ということを伝えている。先日ノーヴォスチが選ぶ2012年のロシア経済10大ニュースというのを紹介したが、今度は2013年の予測というわけだ。そこで、以下で2013年に予想される10の主な出来事を、整理しておく。2012年の10大ニュースの延長上にあるような出来事が多い。

●サンクトペテルブルグでG20サミットを開催
●6月に退任するS.イグナチエフ中銀総裁の後任人事が焦点に
●連邦金融市場監督局を吸収し全権を握る中銀の能力が問われる
●大陸棚石油ガス開発を民間に開放するか?
●ノヴァテクのヤマルLNG始動、ガスプロム以外では初のLNGプロジェクト
●TNK-BPを吸収するロスネフチの資金調達に注目
●2013年の民営化の目玉はVTB銀行
●国営のロステレコムの経営権をめぐる抗争がどう推移するか
●2013年は年金改革の正念場の年に
●いったん和解したノリリスクニッケル社めぐる抗争、2013年3月に再び山場

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20121224uragiri

 クラウドサービスの「ドロップボックス」に不具合発生。先日来触れている『世界地名事典』の仕事を続けているのだけれど、今日原稿のファイルを開いてみたところ、昨晩やった2時間ほどの作業が反映されていない。最後に更新したのは昨晩の23時くらいだったのに、夕飯前の19時くらいに更新したのが最終になっていた。ドロップボックスの更新履歴を見ても、そうなっているし。2時間くらいの仕事が吹き飛んで、ガックリ来た。この連休、集中して仕事に取り組んできたけど、このトラブルで、緊張の糸が切れちゃったなあ。

 なので、どうでもいいブログでも書こうかな、と。しばらく前にTSUTAYAで借りて観た映画、2011年の英仏作品「裏切りのサーカス」。音楽評論家の能地祐子さんがこちらこちらのブログで論評しているのを読んで興味を持ち、観てみることにした。

 ストーリーは、コピーで恐縮だが、東西冷戦下、英国情報局秘密情報部MI6とソ連国家保安委員会KGBは熾烈な情報戦を繰り広げていた。 ある策略により、英国諜報部<サーカス>を去ることとなった老スパイ・スマイリーの元に、困難な任務が下される。 それは、長年に渡り組織の幹部に潜り込んでいるソ連の二重スパイ<もぐら>を捜し出すこと。 標的は組織幹部の4人、<ティンカー(鋳掛け屋)、テイラー(仕立屋)、ソルジャー(兵隊)、プアマン(貧乏人)>。 過去の記録を遡り、証言を集め、容疑者を洗いあげていくスマイリー。浮かび上がるソ連の深部情報ソース<ウィッチクラフト>、そしてかつての宿敵、ソ連のスパイ<カーラ>の影。やがて彼が見いだす意外な裏切者の正体とは―……というもの。

 私の場合、軽薄な邦画とかに文句を言うことが多いけれど、いざシリアスな本格作品を観ると、理解できなくて「???」で終わってしまうことが多い。特に、私はどうも外国人の顔が区別できないという弱点があり、多くの登場人物が複雑に入り乱れるようなストーリーだと、まず付いて行けない。この「裏切りのサーカス」の場合、ストーリーが難しい上に、わざと行間を読ませるような描き方がされている。私は映画を観る時に、なるべく事前に情報を入れないのだが、この映画は「そもそも何の話なのか」すらも理解できないまま、途中で寝てしまった。こりゃ、この作品は自分には無理だなと思い、よっぽどそのままTSUTAYAに返そうかとも思ったのだが、それももったいないので、翌日、ウェブサイトである程度ストーリーを勉強し、英語+字幕だとストーリーをフォローしきれないので日本語音声にして、そうしてハードルを下げて鑑賞したら、ようやく話は理解でき、最後まで観終えることができた。

 いつもは映画を鑑賞したら★を付けて評価をしているが、今回は、とても自分にはその資格はないということで、見送り。

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 こちらのニュースによると、D.メドヴェージェフ首相の主宰で、ロシアの政権幹部による経済近代化・イノベーション発展大統領付属評議会の幹部会合が開かれるということであり、その関連でニュースではロシアのICT部門の動向が紹介されている。

 これによると、ロシアのICTセクターには約40万人が従事している。また、他部門の企業で80万人のICT専門家が働いている。ロシアの主要ICT企業としては、Diasoft、ABBYY、Parallels、Acronis、Kaspersky、Yandex、Mail.ru、1Cなどがある(ちなみに今回の政権会合はヤンデックスのオフィスで開催される由)。2012年にロシアは世界経済フォーラムのICT発展ランキングで56位となり、前回の77位から順位を上げた。ICT部門の市場規模は7,160億ルーブルに拡大した。PCの台数も前年に比べ9.6%増大し、8,100万台となった。2012年現在でロシアは欧州で最大のインターネット市場で、約7,000万人のユーザーがおり、人口100人当たりのユーザーは60人となっている。ロシア政府の見通しによれば、プログラム開発やサービスの拡大により、2013~2015年にICT市場はさらに成長する。ICT産業への国家的支援は、2020年までのイノベーション発展戦略と、一連の国家プログラムによって実施されている。なかでも要の位置を占めるのが、国家プログラム「2011~2022年の情報社会」であり、その枠内で2012年に連邦予算から1,410億ルーブルが拠出された。

 なお、記事の中で引用されている世界経済フォーラムのICT発展ランキングというのは、こちらの資料のことであり、2012年4月に発表されている。総合ランキングと、ロシアについてのページだけ、こちらに抜粋してみた。ちなみに、私の研究対象国であるロシア・NIS諸国の順位を整理すると、以下のようになる。ベラルーシ、ウズベキスタン、トルクメニスタンは対象外のようだ(独裁トリオ?)。

55.カザフスタン
56.ロシア
61.アゼルバイジャン
75.ウクライナ
78.モルドバ
88.グルジア
94.アルメニア
114.タジキスタン
115.キルギス

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 こちらのニュースによると、バルト海に面したロシアの飛び地カリーニングラード州では、地域経済の命運を、テーマパークの創設、いわばロシア版ディズニーランドのプロジェクトに託そうとしているということである。

 記事によると、ロシア版ディズニーランドとも言うべきカリーニングラード・パークのプロジェクトが、2013年に始動する。テーマパークは2~3年後にバルト海海岸沿いに完成する。12月21日、N.ツカノフ・カリーニングラード州知事が明らかにした。知事によると、カリーニングラード州経済特区の関税・税制優遇措置が完了する2016年以降、州経済が何を拠り所にしていくべきかということを、州行政府では2年ほど前に検討し始めた(注:昨日のエントリーで紹介した観光特区ではなく、州全体を対象とした優遇制度の話なので、ご注意)。特区の効力が失効した時点で職を失う州民の数は、2万人とも4万人とも予想されている。そこで州は国際的なMcKinsey社に依頼し、どのような経済対策が有効であるかを分析してもらった。その結果、観光産業が有望であり、年間300万人の来訪が見込まれるという見通しが示された。その切り札になりうるのが、テーマパークである。今日では、カリーニングラード市民は自転車で15~20分も走ればEUに行けてしまうのに対し、ロシアの他の都市に行くのには飛行機で(高い月では)3万ルーブル、列車では8,000ルーブルで23時間もかかるので、州民は皆ヨーロッパの方を見ている。他方、ロシア国内にはしかるべきテーマパークがなく、ロシア人はディズニーランドなどに出かけていく現実がある。州ではすでに、バルト海沿岸に700haの土地区画を用意しており、2013年に設計が始まる。観光発展プログラムがすでにある。国境通過の問題、交通費の問題等課題はあるが、それらを解決し、3~4年後にはテーマパークが最初の客を迎えられるようにしたい。知事は以上のように述べた。

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 先日ご紹介した2012年ロシア10大経済ニュースでも、バルト海の天然ガスパイプライン「ノルドストリーム」の拡張により、ロシアの欧州へのガス輸送路が多様化・拡充されているというニュースが挙がっていた。そして、南の黒海においても、いよいよ海底パイプライン「サウスストリーム」のプロジェクトが本格的な実行段階に入っている。

 ちょっと取り上げる時宜を逸した感もあるが、こちらの記事などによると、ロシアは12月7日にサウスストリームの建設を開始した。クラスノダル地方のアナパ近郊のコンプレッサーステーション「ルースカヤ」で、V.プーチン大統領、A.ミレル・ガスプロム社長も出席して定礎式が行われた。サウスストリームは、当初はガスプロムと伊Eni社が折半で出資していたが、現在はガスプロム50%、Eni20%、仏EDF15%、独Wintershal(BASF)15%となっている。輸送能力は年間630億㎥。各157.5億㎥のキャパシティのパイプが4本敷かれる。投資総額は160億ユーロに上る。サウスストリームでは2015年に最初のガスを輸送し、2018年にフル稼働することを見込んでいる。ガスプロムによれば、すでに輸送されるガスは全量が顧客に割り当てられているという。

 従来は、ロシアから欧州へのガス輸送の8割前後は、ウクライナ領の幹線パイプラインを通じて行われてきた。上記記事によると、ウクライナによるトランジットは最大1,200億㎥が可能で(実際のピークは2008年の1,170億㎥)、ウクライナのパイプラインを近代化すればさらに1,400億㎥までキャパを拡大できるとされていた。しかし、ロシア側がその選択肢をとるのは、ガスプロムがウクライナの幹線パイプラインの運営に参加できる場合だけであり、ウクライナが同案を拒否したことで、サウスストリームのプロジェクトが前倒しされることになった。サウスストリームが完成したあかつきには、ウクライナ経済と、トランジット収入に依存するナフトガス・ウクライヌィ社に、多大な損害が及ぶ。サウスストリームで輸送される分だけ、ウクライナ・トランジットは削減されることになり、現にガスプロムは新たな契約は結んでいない。ある試算によれば、ウクライナが630億㎥のトランジットを失うと、年間25億ドル以上の喪失となる。もしも今後ウクライナが妥協すれば、サウスストリームは第1列の建設で終わりになり、キャパシティは315億㎥に留まる可能性もある。2017年までにウクライナが方針を変えず、第2列の建設に着手したら、その時点でウクライナのパイプライン・システムの命運は尽きる。専門家はこのように指摘する。

 ノーヴォスチ通信のこちらの記事も、サウスストリームの事実関係を図解入りで示していて便利なので、チェックしておこう。

20121223southstream

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20121222kurshskayakosa

 ロシアの現行の経済特区制度には、4つのタイプがある。工業生産特区、技術導入特区、港湾特区、観光特区である。このうち、上手く行っているのは一部の工業生産特区くらいで、他のタイプはあまり進捗していない。とくに、観光特区がぱっとしない印象を受ける。

 いくつか設立された観光特区の中に、カリーニングラード州に設置された「クルシスカヤ・コサ(クルシュー砂州)」という特区があった。クルシュー砂州というのは、バルト海に面し、ロシアのカリーニングラード州領とリトアニア領の間に伸びている砂州であり(写真)、ユネスコの世界文化遺産にも登録されている。砂州はロシア・リトアニア双方で国立公園にも指定されている。この貴重な自然遺産を観光資源として活用すべく、ロシアは2007年2月3日付の連邦政府決定で観光特区「クルシスカヤ・コサ」を設立したわけだ。

 しかし、ロシア連邦政府は2012年12月18日付の政府決定で、同特区を廃止することを決定した。同特区では、設立後、入居企業が1社も集まらず、民間投資家も現れなかったため、連邦政府からのインフラ整備予算の拠出は2009年3月に停止されていた。連邦特区法の第6条によれば、設立から3年以内に入居企業が1社も現れなかった場合は、特区を所定の期限より前に廃止することが可能とされており、今回この規定を適用して同特区の廃止を決めたものである。

 なお、以前にも、クラスノダル地方の観光特区「ノーヴァヤ・アナパ」が、やはり入居企業が1社も現れなかったため、2010年9月24日付の連邦政府決定で廃止された前例がある。

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20121222votkinsky

 以前のエントリーで、『世界地名事典』のプロジェクトで、ロシアの地名の記事を書く仕事を引き受けてしまったということを述べた。その一環として、このほど、ウドムルト共和国のヴォトキンスクという街について調べた。その過程で、ちょっと面白いことを知ったので、ここに書き留めておきたい。

 ヴォトキンスクはウドムルト共和国の東の外れに位置する市で、現在の人口は約10万人。街はヴォトカVotka川に面しており、街の名前もこの川から来ている。今思ったのだが、この川、綴りこそ違うが、発音は「ウォッカ」と同じ。ウォッカが川になって流れてくるなんて、ロシア人にとってはまさに理想郷である。以下、地名事典に書いた原稿の一節を引用する。

 ヴォトキンスク Votkinsk

 帝政ロシア時代に、女帝エリザヴェータの許可により当地にヴォトキンスク製鉄所が開設され、1758年に稼働したことが、街の始まりとされる。サンクトペテルブルグ市のペトロパヴロフスク要塞にあるペテロ・パウロ聖堂の鐘は、同工場が鋳造した。また、19世紀の前半には、大作曲家ピョートル・チャイコフスキーの父であるイリヤ氏が、この製鉄所の工場長を務めていたことがある。工場は碇、鉄道機器、橋梁、船舶などを生産し、ロシアの近代化を支えた。

 ピョートル・チャイコフスキーは、1840年に当地に生まれ、8歳までを過ごした。この街の北西部には1,880haに及ぶ「ヴォトキンスク池」があるが、一説にはその情景が名作「白鳥の湖」にも反映されるなど、この地で過ごした幼年期はチャイコフスキーの作品に少なからぬ影響を及ぼしたと言われている。1938年、そのヴォトキンスク池のほとりに、チャイコフスキーの生家を中心とした記念公園が設立され、作曲家の生きた時代の様子を今に伝えている。1958年以降、「チャイコフスキー記念音楽祭」が毎年開催されている。

 とまあ、こんな具合で、ヴォトキンスクと言えば製鉄所、そしてその製鉄所の幹部一家に生まれたチャイコフスキーということになるわけだ。で、上述の、ヴォトキンスク池が「白鳥の湖」のモデルとなったという話は、日本語の情報では確認できなかったけれど、ロシア語ではここをはじめとする様々なところで語られているので、信憑性の高い説のはずである。

 それにしても、「白鳥の湖」って、鬱蒼とした森の中にある霧深い神秘の湖っていうイメージを持ってたけど、こんな都市に隣接した「池」がモデルだとは思わなかったなあ。感覚的に言うと「不忍池」に近いものか。しかも、ヴォトキンスク池は人工池らしい。ヴォトキンスクの街の始まりが、製鉄所の建設に伴うものだったわけだから、まずヴォトカ川を堰き止めて池を造り、工場用水を確保したのだろう。これって、エカテリンブルグの街の誕生と、同じパターンだ。



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20121221tyagnibok

 ウクライナの『コレスポンデント』誌は毎年暮れにその年の同国のパーソンオブザイヤーを選定しているが、こちらの記事が伝えるところによると、2012年は野党「自由」の党首であるO.チャフニボク氏が選ばれたということである。なお、雑誌によるパーソンオブザイヤーの選定と並行して、一般市民の参加するネット投票が行われたが、そこでもやはりチャフニボク氏がトップだったということだ。

 チャフニボク氏の政党「自由」は、10月の議会選の比例区で約10%を得票し、台風の目となった。極右とも称される同党だが、ヤヌコーヴィチ/地域党政権下で閉塞感を感じる国民の不満の受け皿となった形だった。

 過去のパーソンオブザイヤーは、2011年:Yu.ティモシェンコ、2010年:V.ヤヌコーヴィチ、2009年:A.ヤツェニューク、S.チヒプコ、A.フリツェンコの3名が同時受賞、2008年:V.バローハ、2007年:Yu.ティモシェンコ、2006年:O.モロズ、2005年:Yu.ティモシェンコ、2004年:V.ユーシチェンコなどとなっている。

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 引き続き、ノーヴォスチ通信が選ぶ各ジャンルの10大ニュースの中から、今回は2012年ロシアの10大地方ニュースをご紹介する。なお、経済・政治などと違って、地方ニュースには番号が振られており、掲載順が重要順であることがより強く窺えるが、明確な説明がないので、どうもはっきりしない。しかも、「5」が2つあり、計11のニュースになってしまっていて、意味不明である。こういうとこ、詰めが甘いんだよな、ロシアって。

1.クラスノダル地方で8月に大洪水
2.ウラジオストクAPEC開催に関連し公金横領疑惑、地域発展省に捜索
3.サンクトペテルブルグで同性愛の示威行動を法規制、マドンナとの訴訟にも発展
4.カザンの警察署で容疑者が当局により殴打され死亡する事件
5.ブリャンスクで自分の赤ん坊を殺した両親が誘拐の狂言、社会に衝撃
5.工場の職長ホルマンスキフ氏をウラル連邦管区の大統領全権代表に大抜擢
6.連邦政府に極東発展省を新設
7.アムール州での演習中に事故から仲間を救い死亡した少佐にロシア英雄の称号
8.オムスク州のポレジャエフ、トムスク州のクレスという古株知事2人が退陣
9.ウラル地方の薬物依存更生施設、不法行為で捜索受ける
10.スタヴロポリ地方の学校でイスラム教徒のヒジャブ着用を禁止、騒動に

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 引き続き、ノーヴォスチ通信発表のロシアの各ジャンルの2012年10大ニュースの中から、今回はスポーツ10大ニュースをお届けする。なお、ロシアとは関係ないニュースも含まれているが、それだけロシア国民にも大きなインパクトを与えた国際的なニュースだったということだろう。10大ニュースの半分はサッカー絡みだ。

●ロシア、ロンドン五輪のメダル・ランキングで4位に終わる
●アイスホッケー男子の世界選手権でロシア優勝
●米の自転車選手アームストロング、ドーピングで永久追放
●サッカーのロシア代表監督、ユーロ敗退のアドフォカートに代わりカペッロ
●サッカーの欧州選手権「ユーロ」でスペイン圧勝、ロシアは期待裏切る
●テニスのシャラポワが全仏オープンで初優勝し4大大会制覇
●2018年FIFAワールドカップ・ロシア大会の開催都市・会場が最終決定
●ソチにてフィギュアのグランプリファイナル開催、五輪の前哨戦
●ユーロでの失態受けロシア・サッカー協会会長交代
●バルセロナのメッシ、スパルタク・モスクワとの試合で違い見せ付ける

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 こちらのニュースなどで伝えられているとおり、ロシアのプーチン大統領は12月20日、「2025年までのロシア連邦の国家民族政策戦略」を採択する大統領令に署名した。大統領は政府に対し、戦略実現のための措置の計画を策定し、戦略で提起された課題の解決に当たり、その実施状況を毎年大統領に報告するよう指示している。また、各連邦構成主体および地方自治体の国家機関に対しても、その行動に当たって戦略を指針とすることを勧告している。

 なお、当該の大統領令は、クレムリンのこちらのサイトに掲載されている。ただ、いつも思うことだが、これは文書を画像としてスキャンしたものであり、重いわりにはコピーや検索ができない不便な代物で、天下のクレムリンのやることがこの程度かと、失望させられる。それとも、あえてそうしているのだろうか。

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 このほど、ロシア・ノーヴォスチ通信と『モスクワ・ニュース』紙が共同で、ロシアの地域ごとの生活水準ランキングを発表したということである。それに関するノーヴォスチの記事はこちらMN紙の記事はこちらである。

 ノーヴォスチの記事では、ソチおよびクバンからドン川を経由して中央・黒土地帯を経て、モスクワ首都圏、ニジニノヴゴロドに至る「幸福ベルト」が明確に見て取れると指摘している。そしてその幸福ベルトには、1.南のソチ~リペツク(クラスノダル、ロストフ、ヴォロネジ、ベルゴロド、クルスクを含む)、2.北東のニジニノヴゴロド、3.中央部のモスクワ市・州およびその周辺の諸州、という3つの極が存在する。国土の残りの地域にも、サンクトペテルブルグ、タタルスタン、ハンティ・マンシ+チュメニ、という「幸福の孤島」が3つ見て取れる。

 一方、幸福ベルトに隣接する北カフカスの状況は、まったく対照的である。北カフカスでは、スタヴロポリ地方が中位なのを除けば、すべての地域がランキングの下位に位置し、南連邦管区のカルムィクもそれに加わる。また、国土の東部における南の国境地帯、すなわちゴルノアルタイスクからトゥヴァ、ザバイカル地方、ブリヤート共和国を経てウラジオストクに至る地帯、これにはハバロフスク地方を除く極東南部が丸々含まれるが、ここもやはり下位グループである。

 南、ウラル、シベリアの各連邦管区は、ランキングで上位の地域もあれば下位の地域もあり、斑模様となっている。

 なお、ランキングの上位5地域と下位5地域は以下のとおり。チェチェン共和国が対象になっていないようで、チェチェンを除いた全82地域のランキングとなっている。

1.モスクワ市
2.サンクトペテルブルグ市
3.モスクワ州
4.タタルスタン共和国
5.クラスノダル地方

78.北オセチア共和国
79.アルタイ共和国
80.カルムィク共和国
81.トゥヴァ共和国
82.イングーシ共和国

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 先日紹介したロシア・ノーヴォスチ通信の経済10大ニュースに次いで、政治10大ニュースも発表されたので、それをお伝えする。政治10大ニュースは、以下に見るとおりである。なお、順番が重要度を表すかどうかは明記されていないが、やはりどうも重要な順に並んでいるように見える。

●3月4日の大統領選でプーチンが当選し大統領に返り咲き
●組閣難航の末にメドヴェージェフ内閣成立
●政権の不正に抗議する大規模な反政府集会
●波乱含みの下院の動向
●地域の知事、公選制に復帰
●ロシア政界にクドリン、プロホロフという新顔が加わる
●大統領付属の人権評議会、刷新・拡大される
●公共テレビの創設を決定
●プーチン大統領がハンググライダーで負傷、日程変更余儀なくされる
●最高裁などのサンクトペテルブルグ移転決定、同市が司法の首都に

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 こちらのニュースで、ロシアにおける外国人労働移民に関する最新の動向が伝えられている。骨子をごく簡単に整理しておくと、連邦移民局のデータによれば、毎年ロシアに入国する外国人の数は、1,000万~1,200万人である。むろん、そのすべてが労働目的ではなく、就学や商用のために訪れる向きが多い。公式統計によれば、合法的に就業している外国人は200万人程度であり、それはロシアが発給している労働割り当てに見合っている。移民局によれば、ロシアに入国して適時に出国しない外国人、したがって非合法に就業している外国人労働者の数は、300万~500万人である。どのくらいの数の労働移民がロシア経済にとって必要なのかに関しては、議論が分かれるが、最近就職サイト「スーパージョブ」のA.ザハロフ社長が安い非熟練労働力の受入を全面禁止することを求める公開直訴状をプーチン大統領に送り、大きな話題となった。スーパージョブの調査によれば、ロシア人の18%は今日すでに中央アジアから労働移民との競争関係を実感しているという。なお、12月1日にロシアでは新たな法律が発効し、サービス業や小売業に従事する予定の者はロシア語能力テストの合格証を得ていないと労働許可証を取得できないことになった。2015年からはこのルールが、大企業の経営幹部といった一部の者を例外として、ロシアで働くすべての外国人に適用されることになる。

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 ウクライナで12月12日に最高会議(議会)が召集され、翌日に議長と首相が承認されたという件に関しては、すでにお伝えした。それに関する現地の論評を物色している中で、さしあたり『エクスペルト・ウクライナ』誌のこちらの記事が目に付いた。

 この記事で指摘されているポイントの一つとして、与党・地域党が、無所属議員を取り込み、野党議員を一本釣りすることに、あまり成功できなかったという点である。その結果、キャスティングボートを握る存在としての共産党の価値が高まり、確かに議長や首相承認投票において共産党の支持は得られたものの、地域党は共産党に想定以上の譲歩を余儀なくされたと分析されている。共産党の選挙キャンペーンを資金面で支えていたのは、これまで国家関税局の局長を務めてきたI.カレトニク氏だったが、同氏を第一副議長に選出せざるをえなかったのは、その表れであるという。

 最高会議の議長としては、V.ルィバク氏に白羽の矢が立ったわけだが、『エクスペルト・ウクライナ』によれば、同氏は直前まで候補に挙がっていなかった。ルィバクはドネツィク閥の古参幹部で、ヤヌコーヴィチ一家の古い友人であり、地域党の創設者の一人でもある。同氏が病気がちであることから、実質的な議長はカレトニク第一副議長になる可能性もある。他方、ルィバクが健康問題で辞任し、別の地域党幹部が議長として取って代わるというシナリオもありうる。たとえば、ヤヌコーヴィチ大統領が、S.リオーヴォチキン、B.コレスニコフ、A.クリュエフらの解任を決めた場合には、議長に据える可能性がある。ルィバク議長・アザロフ首相はドネツィク古参派を代表し、ドネツィク古参グループは近年ドンバスの大資本と対立し影響力を失っていたわけで、古参派の復活ととらえることができる。翻って、ヤヌコーヴィチが旧同志を頼りにしたことは、それ以外に同盟者がいないことを物語っていると受け取れる。S.チヒプコやP.ポロシェンコやその他の政治家を首相に指名することは、その政治生命を終わりにしてしまうので本人も望まないし、また権力システムを完全に混乱させてしまう。最高会議と大統領の対立が不可避の上に、政府までもが対立することが必至である。したがって、各派閥にとっては現時点で最も無難なのがアザロフだった。アザロフの首相再任は、過去数年で築かれたモデルに代われるものはないということの証左である。そのモデルでは、実質的に複数の内閣が存在し、副首相や閣僚たちがそれぞれ勝手に決定を採択し、せいぜい大統領府と調整するだけだった。S.アルブゾフ中銀総裁を首相に起用するという説があったが、もしそうしたら大統領側近の直接的な力が強まりすぎ、その他の派閥に対して優位に立ちすぎてしまい、閣僚たちの自主決定権が奪われてしまう。議長および首相の人選からして、議会はお飾りのものとなるが、大統領選が近づくにつれ、最高会議における与党内部の、また議会全体の中での対立は激化していく。議会における勢力の再編は、委員会ポストが決まっても終わるものではなく、地域党はその都度、野党側からの大量の寝返りを取り付けなければならないだろう。憲法改正が可能な300議席など、夢のまた夢である。『エクスペルト・ウクライナ』は、こんな見方を示している。

 なお、この記事によると、ウクライナ独立後の最高会議で、最大会派から議長が出るのは、今回が初めてということである。言われてみれば、これまではV.リトヴィン氏のような、第三極的な勢力の代表が就任することが多かった。

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 こちらのニュースによると、ロシア国営原子力公社「ロスアトム」のS.キリエンコ総裁は12月12日、モスクワで開かれた原子力産業に関するフォーラム「アトムエクス2012」の席で、5~7年後には世界の原発建設市場で中国と韓国の企業がロスアトムにとっての主要ライバルになるとの考えを示した。これまではアレヴァ、ウェスティングハウス・エレクトリックといった欧米勢を主なライバルと見なしてきたが、市場がアジア・太平洋地域にシフトすることを考慮すると、現在はロシア製に引けをとる韓国勢・中国勢が台頭してくると予想されるという。たとえば、中国の田湾原発の第2期工事では、設備の一部を中国企業に発注することが要請されており、中国産は品質が同等で価格が20~30%低いため、ロシア側にとって脅威であるという。一方、日本企業についてキリエンコ総裁は、日本国内では当面原発の新設ができないので、その間に各メーカーは第三国への進出で競争力を維持しようと努めるはずであり、最近、日立がホライゾン・ニュークリア・パワー社を買収したのもその表れだと指摘した。その際にキリエンコ総裁は、日立がホライゾンを買収した金額は法外であり、ロスアトムはその10分の1でも買わないと述べた。

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 ロシアのノーヴォスチ通信は毎年暮れに、各分野ごとの10大ニュースを発表している。ただし、昨年あたりから、すべての分野を網羅した総合10大ニュースというものは、見当たらなくなってしまったが。そして、本年も一連の10大ニュースの発表がすでに始まったようで、ノーヴォスチのサイトに順次掲載されている。まだ大晦日までは2週間くらいあり、これから大事件が起きないとも限らないような気もするが、まあ「ロシアにしては珍しく仕事が速い」と前向きに評価しておくことにしよう。

 すでにお披露目された一連の10大ニュースの中から、ここではまず、昨日17日に発表された経済10大ニュースを見ることにしよう。なお、掲載順が重要度に応じているか否かは明記されておらず、不明である。

●国営石油会社のロスネフチがTNK-BP買収を決める
●ロシアのWTO加盟、8月についに実現
●連邦金融市場監督局が中銀に吸収される
●12月採択の予算規則法、歳出を石油価格にもとづき統制へ
●新たな民営化に着手、9月にズベルバンク株を放出
●ノルドストリーム拡張で欧州への天然ガス輸送路多様化
●東シベリア・太平洋石油パイプラインの2期工事、年末に一部稼働予定
●ノリリスクニッケル社をめぐるオリガルヒ間の抗争、12月に和解
●ルノー・日産アライアンスがAvtoVAZ買収、日産アルメーラを現地生産
●携帯キャリア大手メガフォン社のIPO、久々の大型取引

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 こちらのニュースによると、ロシアのプーチン大統領は12月17日に開かれた政権幹部による軍事技術協力委員会の会合で、2012年にロシアが150億ドル強の武器輸出契約を締結したことを明らかにした。これにより、軍需企業が今後の経営に手応えを掴むことができ、雇用を創出し生産基盤を近代化するとともに、研究開発を行って先端的な技術を導入することが可能になると、大統領は強調した。

 なお、こちらのニュースによれば、ロシアの武器輸出額は、2010年:104億ドル、2011年:132ドルと推移してきたということである。武器輸出公団「ロスアバロンエクスポルト」のV.コマルジン副総裁は、ロシアが武器輸出の拡大に成功しているのは、「適切な価格政策」の賜物であるとしているという。


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 こちらの記事が、ウクライナ側の条件変化により、ウクライナの対ロシア天然ガス輸入交渉で、ウクライナの立場が強まっているとの分析を掲げているので、記事の要旨を以下のとおりまとめておく。

 ウクライナのガス市場の自由化、現実的な代替供給源の登場、ロシア産ガス消費の縮小により、2009年の供給契約を見直すことに向けたガスプロムとの交渉におけるナフトガス・ウクライナの交渉力が大幅に強まっているということを、ウクライナ側の何人かの専門家が指摘している。

 専門家のV.サプルィキンは、次のように指摘する。ウクライナでガス市場に関する新たな法律が採択され、ウクライナが「エネルギー共同体」に加入したことで、ウクライナのガス市場に西側企業が登場する前提条件ができた。ウクライナがロシア産ガスの消費を最小にしていることも、このプロセスを促す。ウクライナはすでに独RWE社とポーランドを通して予備的なガス供給で協力しており、先週にはドイチェバンクがコンプレッサステーション改修のための資金を供与した。

 エネルギー研究所のD.マルニチは、以下のように指摘する。近年ウクライナで実施されてきた改革は、国内ガス市場の機能原則だけでなく、ロシア産ガスの供給価格・条件交渉にも影響を与える。ガスプロムとの交渉の動向を見ると、ロシア側は強硬な姿勢をとればウクライナ市場の一部を失うかもしれないということを憂慮しているようだ。

 V.ゼムリャンスキーは、次のように述べる。最近、ウクライナとロシアのガス分野の関係が活発化してきたのは、まさにEUがウクライナに対する対応を変えてきたことに触発されたものである可能性が高い。クレムリンは、ガスプロムがウクライナ市場でのシェアを失い、また欧州の石油ガス会社が自由化されたウクライナのガス市場に関心を抱くことによって、ガスプロムがウクライナ市場を手放してしまうという脅威を感じている。ウクライナの新たな法律を考慮に入れると、ドイツ各社が近いうちにウクライナのガス市場に進出する可能性があり、しかも予備的な形でガスを供給するだけでなく、より直接的な供給や、ドイツ各社がガスプロムと共同生産しているロシアの産地からウクライナのパイプラインを通じたより安価なトランジットに発展する可能性がある。

 前出のマルニチは、ウクライナが欧州エネルギー共同体に加わったことに伴い、ウクライナのパイプラインには潜在的なトランジット業者が平等のアクセスを有することになり、これによって欧州業者がロシア産ガスを受け取るのがウクライナ・欧州国境からウクライナ・ロシア国境にシフトする展望が開けると強調する。

 前出のサプルィキンがさらに指摘するのは、2013年にハンガリー経由で、場合によってはさらにスロバキア経由でのウクライナ向けの逆方向ガス供給が計画されており、その規模は年間100億立米に達するかもしれず、しかもウクライナではLNGターミナルが建設されることになっており、これによってガス分野のパートナーが一気に増える、というポイントである。

 マルニチによれば、ウクライナが東欧のスポット市場でガスを調達することにより、その価格は1,000立米当たり100ドル引き下がる可能性がある。また、ウクライナは欧州最大のガス貯蔵施設を有しており、EUが第3エネルギー・パッケージの枠内で創出しようとしている20の超国家ゾーンの一つの中心に充分なりうる。

 ガス産業・ガス市場問題専門家評議会のL.ウニゴフスキー副議長は、次のように指摘する。現在差し迫った課題となっているのは、ウクライナにバーチャル取引所「ガスのハブ」を創出し、天然ガスの電子取引を可能にすることである。ただし、ガス市場の自由化がウクライナで機能しうるのは、価格の不均衡が是正された後になる。


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 私はサヨクで、反権力志向だからさあ。昔から、自分が入れた党や候補が勝ったためしは、ほとんどないんだけど。あ、前回の総選挙は民主党に入れて、大勝したか。

 で、自民党政権、復活ですか。私が直観的に支持を決めた日本未来の党は、苦戦が伝えられてはいたけど、いくらなんでももうちょっととるかと思ったんだけどなあ。

 ロシアの、モスクワあたりの人と話をすると。「私の周りに、ジュガノフやジリノフスキーを支持している人は一人もいません。なのに、なぜ(ロシアの)共産党や自民党は、あんなに多く得票するのか、不思議です」といった話になることがある。それと同じで、私も、日本の自民党に入れているのがどういう人たちなのか、まったく想像できない。


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 前のエントリーに引き続き、ウクライナ政治の動き。10月28日の最高会議選挙を受け、12月3日にM.アザロフ首相の内閣はいったん総辞職し、12月9日にV.ヤヌコーヴィチ大統領が新たな首相候補としてアザロフ氏を再度指名した。これに関する議決が12月13日に最高会議で行われ、過半数を上回る252名の議員がこれに賛成し、アザロフが首相として続投することが決まった。内訳は、地域党208、共産党32、無所属12だった。祖国、UDAR、自由は全員が票を投じなかった。これを受け同日、ヤヌコーヴィチ大統領がアザロフ氏を首相に任命する大統領令に署名した。

 その他の閣僚人事はまだ明らかになっていないが、こちらのニュースによると、V.ホロシコウシキー第一副首相が大統領に退任を申し出ているということである。記事によれば、アザロフ氏が首相では経済改革やウクライナの戦略的路線の擁護が期待できず、それに承服できないことが理由であるとされている。


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20121216uakaihabetsu

 我が国では本日が総選挙だが、一足早く10月28日に最高会議(議会)選挙が行われたウクライナでは、12月12日に新議会が招集され、活動を開始した。そこで、簡単に事実関係を整理しておきたい。

 まず、最高会議の公式ウェブサイトにもとづき、12月12日の時点で登録された会派の勢力図を整理すると、円グラフのようになる。ただ、現時点で、6名欠員が生じているようである。このうち5名は、結果が確定しなかった小選挙区が5つあり、近く再選挙が実施されることになっているものである。しかし、あと1名がどういう事情で欠けているのか、未確認である。

 登録された5つの会派は、選挙を戦った政党の枠組みに立脚したものであり、したがって政党別の獲得議席数がほぼ会派別の勢力図に直結している。ただ、与党・地域党の名義で当選した議員は比例・小選挙区合わせて185名だったが、事前の予想通り無所属の小選挙区議員の一部が与党に合流し、また野党「祖国」から寝返った議員も2名いて、地域党会派は209名の所帯となった。その他の党の選挙時の獲得議席と会派議席数を比べると、祖国:101→99、UDAR:40→42、自由37→36、共産党32→31と、微妙な増減が生じている。

 12月12日に召集された議会だったが、初日は恒例の乱闘騒ぎでまともな審議ができず、議長の選出は翌13日に持越しとなった。13日に、地域党のヴォロディーミル・ルィバク氏(写真中央)が議長に選出された。こちらのニュースによると、250名の議員が賛成し、その内訳は地域党207、共産党32、無会派11だった(注:上述のとおり最高会議の公式HPでは共産党は31議席とされているのだが…)。祖国、UDAR、自由の議員団は票を投じなかった。ルィバク新議長は1946年10月3日ドネツィク市生まれ、ドネツィク国立大経済学部卒。ソ連時代には、建設部門や、党・ソビエトの仕事に従事し、ウクライナ独立後にドネツィク市長を務めた。地域党の創設者の一人であり、かつてヤヌコーヴィチ首相の下で副首相も務めた。

20121216speaker

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201216taikiosen

 一般の方はまずご興味ないと思うが、調べ物をしていて、ロシアで大気汚染が特に酷い都市はどこであるかを示した資料というのを見付けた。ロシア連邦天然資源・環境省が、「ロシア連邦の環境状況とその保護に関する国家報告書」というものを毎年発行しており、こちらのサイトからダウンロードできるようになっている。最新版は、2012年2月に発行された2010年に関する報告書であり、そこに掲載されている大気汚染が特に深刻な都市のリストを整理して、表にまとめてみた。都市の順番は、深刻な順番に並んでいるのではなく、ロシアで地域(連邦構成主体)を列挙する時に用いられる順番に沿って並べ替えた。


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 こちらのニュースによると、ロシア連邦政府は12月13日、2025年までの北カフカス連邦管区発展のための国家プログラムを採択した(ただ、現在のところ、政府のウェブサイトに当該の情報は見当たらないが)。プログラムの目的は、北カフカスにおいてロシア平均を上回る経済成長を達成すること、新規の雇用を創出することにある。地域発展省によれば、同プログラムの実施により、40万以上の雇用を創出し、北カフカスの失業率は10.7%まで低下することになるという。また、教育施設338件、保健施設168件、文化施設91件、スポーツ施設385件、社会保護施設43件を建設することを計画している。2025年までの投資総額は2.3兆ルーブルだが、連邦予算からは2013~2020年に2,350億ルーブルを拠出するにとどまり、全体の90%は国家予算以外の資金となる。


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20121215astrakhan

 こちらのニュースによると、ロシア南部のヴォルガ川下流域に位置するアストラハン州で、工業生産経済特区を設立する動きがあるようである。

 これによると、同経済特区の開設は、現在、政府委員会の最終的な決定を待っている状況のようだ。アストラハン州行政府側は、決定が年内に採択され、2013年第1四半期にも連邦予算からのインフラ創設向けの補助金が下り、2013年の半ばまでには特区を立ち上げることを期待している。特区は、「ロータス」「ゴロヴナヤ・ヴェルフィ」「第3インターナショナル記念工場」といった大規模な造船所を基盤に創設され、また造船以外の企業はナリマノフスキー地区の区画に入居する。すでに20あまりの入居申請が寄せられており、従来州には立地していなかった有望なハイテク工業分野の企業が含まれているという。中核となる造船企業に関しては、国際競争力の向上という効果が期待できるとされている。


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20121215uran

 こちらのニュースによると、ロシア・ザバイカル地方クラスノカメンスクのマロトゥルクエフスコエ鉱床において12月14日、新たな第8鉱山でのウラン鉱石採掘が始まった。手掛けているのは、公開型株式会社「沿アルグン生産鉱山化学合同」で、同社はロシア最大のウラン生産者である。金曜日に行われた式典には、国営原子力公社「ロスアトム」のS.キリエンコ総裁、R.ゲニアトゥリン・ザバイカル地方知事らが出席した。採掘されたウラン鉱石を積んだ最初の貨車が地上に運ばれ、これが新鉱山における生産の開始日と見なされることになる。

 第8鉱山の第1ラインの建設には、34.9億ルーブルの資金が投じられた。プロジェクト全体の投資総額は、48億ルーブルに上ることになる。式典でキリエンコ総裁は、ロシアは長らく、ソ連時代に開発された過去の遺産でウランを採掘してきており、今回のような大きな規模で新たな生産が始まったのは初めてのことであり、大変喜ばしいと祝辞を述べた。第8鉱山の稼働は予定よりも1年前倒しになり、8億ルーブルあまりを節約できた。第8鉱山の埋蔵量は1万2,800tで、新鉱山はロシア全体の採掘量の5%、埋蔵量の11.5%を占めることになる。鉱石の品位は、沿アルグン生産鉱山化学合同の古い鉱山の鉱石よりも2.5~3倍も高い。第8鉱山がフル稼働すると、ロシアの生産量の5分の1を占めることになる。


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 ロシアのサッカー・プレミアリーグに、クルィリヤ・ソヴェトフというチームがある。サマラ市のチームだが、百万都市に所在するクラブのわりには、常に経営難に苦しんでいる印象がある。2008~2010年には国家コーポレーション「ロステフノロギー」がスポンサーを務めていた由だが、その支援が打ち切られると、実質的に経営破綻した。その後も安定したスポンサーが見つからず、リーグ戦でも下位をさまよっている。

 それで、2012年の前半に、大手財閥のレノヴァがクルィリヤ・ソヴェトフの支援に乗り出したという報道が流れた。こちらのニュースなど、各マスコミが報じた。ただ、最近のクルィリヤ・ソヴェトフのユニフォームなどを見ても、レノヴァのロゴなどは見当たらず、事実関係は詳らかでない。

 そもそも、レノヴァ財閥は、サマラと何か接点はあっただろうか? そう思って、軽く調べてみたところ、サマラのクルモチ空港がレノヴァ財閥の傘下に入っている事実が確認できた。そう言えば、以前このブログでも簡単に紹介したのだが、こちらの記事で、ロシアの大手民間資本が空港事業に乗り出そうとしている様子が伝えられており、その中でクルモチ空港とレノヴァの関係についても触れられていた。記事によると、現在のところレノヴァは、エカテリンブルグのコリツォヴォ空港、ニジニノヴゴロドのストリギノ空港、そしてサマラのクルモチ空港を傘下に収めており、クルモチ空港には50億ルーブルを投資する用意がある、とされている。

 で、本エントリーでなぜこの話を始めたかというと、最新のこちらの記事が、クルモチ空港の改修計画について伝えていたからである。ただし、この記事には、レノヴァ財閥への言及はない。記事によると、第1期工事として、2014年までに新たな旅客ターミナル、貨物施設、駅隣接広場、滑走路の建設が完了する予定で、その投資額は60億ルーブル強。続く第2期工事では、旅客処理能力拡大のための作業が実施される。この工事は、2018年FIFAワールドカップに向けたクルモチ空港改修プロジェクトの一環で、プロジェクト全体の総工費は123億ルーブルに達するとのことだ。空港の改修に財政資金は投入されず、民間資金によって賄われる。ただ、市街と空港を結ぶ道路の建設には、財政資金が投じられる。また、空港とサマラ市およびトリヤッチ市を結ぶ鉄道の建設も検討する。

 考えてみれば、空港がレノヴァの傘下となっているサマラ、エカテリンブルグ、ニジニノヴゴロドは、いずれもW杯の開催都市だ。


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 こちらのニュースで初めて知ったが、ロシアのこちらのサイトで、同国の各種の「調達」の透明性ランキングというものが示されている。今般、2012年版のランキングが発表されたらしい。主に政府調達が中心だが、大手民間企業によるそれも対象になっている。そのうち何かに使うかもしれないので、忘れないようにブログに書き留めておく。

 同ランキングには、1.連邦省庁、2.連邦構成主体(州・地方・共和国など)、3.都市、4.国営企業、5.大手民間企業という5つがある。ちなみに、本プロジェクトは、ロシア連邦経済発展省、会計検査院、連邦反独占局という3者の後援で行われているが、経済発展省がランキングの対象になっているのに対し(「高い透明性」と評価されている)、会計検査院と反独占局は対象外となっている。地域では、モスクワ市がトップ、ブリヤート共和国が最下位(83位)という結果が出た。都市レベルではチュメニ市が最高で、トムスク市が最下位。国営企業部門で、今が旬のロスネフチが下から2番目という低さなのが注目される。


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20121213avtovaz

 昨日のエントリーでは、ロシア・トリヤッチ市のAvtoVAZの工場で日産アルメーラの生産が始まったというニュースをお伝えした。話の順序が逆になってしまったが、そもそもその前提として、ルノー=日産連合がAvtoVAZを実質買収するという取引があったわけである。そしてその実際の手続きが、昨日12日に開始されたということだ。こちらのニュースが、その事実関係について伝えている。

 この記事によると、AvtoVAZに対する支配権をルノー=日産連合に移管するプロセスは、12月12日に始まった。AvtoVAZの大株主であるロシアの国家コーポレーション「ロステフノロギー」とルノー=日産が最終的に、AvtoVAZの経営主体となる合弁企業設立の契約に調印したもの。合弁企業の名称は、「アライアンス・ロステック・オート(BVAlliance Rostec Auto B.V.)」。ルノー=日産は合弁企業に230億ルーブル(現在1ルーブル=2.73円)を出資し、合弁企業の67.13%の株式を取得する。そして、この合弁企業が、AvtoVAZの株の74.5%を保有することになる、というスキームである。合弁企業の取締役会会長には、ルノー=日産のゴーン氏が就任する。そのゴーン氏は、巨額の資金が回収されるのは数年後になるとの見通しを示した。

 以上がロシアの記事のあらましだが、冷静に考えれば、日産のこちらのプレスリリースの方が詳しかったかも。

 ルノー=日産が合弁の67.13%を持ち、その合弁がAvtoVAZの74.5%を持つということは、ルノー=日産がAvtoVAZに対する50.012%と、過半数を微妙に超える支配株を獲得することになる。他方、合弁の残りの32.87%を保有することになるロステフノロギーも、拒否権発動が可能な株は残す形となった。


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