ロシア連邦ニジェゴロド州ボリショエボルジノ村(Большое Болдино)。長らく中断していたが、故池田正弘さんが『ロシア縦横無尽』の中で訪問記を書いているロシア圏の街々を、紋章で辿るシリーズを再開したい。元々本シリーズは、『ロシア縦横無尽』の販売促進キャンペーンに協力するつもりで始めたのだが、お伝えしているように出版元の東洋書店が消滅することになり、在庫は全面的に廃棄するので、もう注文には応じてくれないとのことである。入手できるのは、流通在庫だけということなので、ご興味があればお早目にどうぞ。
さて、池田さんはA.プーシキン所縁の地ニジェゴロド州のボリショエボルジノ村を訪れている。本書によれば、この地に決まって秋に滞在したプーシキンは、当地で創作が非常にはかどり、ゆえに芸術家の実り多い多産の時期をロシアでは「ボルジノの秋」と言うそうだ。紋章は上掲のようなものであり、鹿ちゃんはニジェゴロド州お約束のものとして、下に描かれているのは、古典的な弦楽器のライアーというものである。このライアーが、芸術的なインスピレーションを象徴しており、当地でプーシキンが発揮した創作力を表しているのだそうだ。
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