服部倫卓のロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪(ブログ版)

私のホームページ「ロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪」(http://www.hattorimichitaka.com)のブログ版です。

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 昨日試みた「Russia NEWS」へのいたずら、無事(?)成功したようだ。上に見るように、同サイトのトップページに、「このウェブサイトは邪悪なパクりサイトです」との自虐文言が刻まれた。掲載されるまでに、数時間ほどタイムラグがあったが、いずれにしても、管理者が取捨選択したり操作したりしているのではなく、私のブログの新着記事が上がったら、自動的に転載されるような設定になっているようだ。

 さて、相変わらず多忙につき大した記事も書けないが、ウェブの話題繋がりで、こちらのニュースによると、ロシア当局は米グーグルにプレッシャーをかけているようである。独占禁止庁および裁判所が、独禁法遵守を求める是正勧告を出しているにもかかわらず、グーグル側はそれに違反し続けている。この状況が続くならば、グーグルはロシア市場を失うことになるだろうと、独禁庁長官のイーゴリ・アルテミエフは警告した。インドその他の新興国でも、グーグルがウェブサービスの市場シェアで50%を超えて独禁法違反を問われるケースが生じており、ロシアもその例にならう可能性がある。ロシア独禁庁は2015年9月、グーグルがロシアの競争法に違反しており、特にアンドロイドのアプリ市場で支配的な地位を悪用していると認定していた。


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 知り合いに指摘されて気付いたのだけれど、Russia NEWSというウェブサイトがあり、そこに私の当ブログのすべての記事が無断でコピペ掲載されているということのようだ。実際見てみると、私のブログ記事が、同サイトの「ニュース」の欄にリストアップされており、同サイト上で読めるようになっている。

 どうも、私のブログ記事がすべて自動的に転載されるように設定されているようで、したがってロシアとは関係ない音楽噺やデジタル噺まで転載されているというのが、何ともマヌケである。

 そこで、試しに、このRussia NEWSというサイトをディスるために、わざと当ブログで「このウェブサイトは邪悪なパクりサイトです」というエントリーを書き、それがRussia NEWSのトップページに表示されるマヌケな様子を眺めてみることにした次第。さあどうなるか。

 まあ、引用元の私のブログのURLも表示されているから(以前はそれもなかったらしい)、私のブログを拡散してくれていると考え、特に目くじらを立てないことにする。そう言えば、以前も書いたとおり、ロシアではライブドアブログが閲覧不能なので、ロシア在住の皆さんに当ブログを読んでもらう裏技として使えるかもしれない。


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 こちらの記事によると、日本・ロシア両国政府は2017年に1,000億円の投資基金を共同で設立する予定ということである。日本からはJBICが、ロシアからはロシア直接投資基金が出資し、両国対等の出資比率となる。保健事業、都市環境事業への投資が主目的で、特にロシア極東への投資に重点が置かれる。来たるプーチン大統領来日の際に、協定が調印される予定。

 「1,000億円」と、日本円でキリの良い数字になっているということは、当然日本側が発案したものなのだろう。原典は共同通信だとのことだが、残念ながらそれは見付けられなかった。


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 結局買っちゃったなあ。ボブ・ディランの『Complete Columbia Albums Collection』。デビューから2012年の『テンペスト』までを網羅したCD47枚組セット。まあ、あんまり聴き込んだりする時間的余裕はないけど。



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 今年前半に発生した石油・ガスをめぐるロシアとベラルーシの不和は、何度か和解が伝えられたものの、結局完全には解消されないまま越年しそうな雰囲気である。

 こちらの記事によると、現在ベラルーシがロシアに供給しているガソリンの量は、両国の合意の水準を満たしていないとして、このほどロシア・エネルギー省のキリル・モルドツォフ次官が苦言を呈した。

 一方、こちらの記事によると、ロシアは経済発展省が策定した2017年以降の経済見通しにもとづき、2017年にはベラルーシから100万tのガソリンを輸入することを希望している。ロシア経済発展省の推計では、2016年の輸入量は58.4万tとなる見通しである。ロシア経済発展省による油価40ドルを前提とした基礎シナリオでは、ロシアは2017年に2,500万tの原油を、2018~2019年には2,400万tの原油をベラルーシに供給することになる。より高い油価48ドルのシナリオでは、2017~2019年のベラルーシへの原油供給量は年間2,400万tとなる。その際にロシアは、原油供給を、その後のベラルーシによるガソリン供給とリンクさせている。ところが現時点ではベラルーシがガソリン供給義務を履行していないので、ロシアからの原油供給は2016年1Qには580万t、2Qには570万t、3Qには350万tに留まった。ベラルーシが10月にガス債務を支払ったことで、原油供給は500万tに回復すると見られる。


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 個人的なことながら、このほどNTTドコモから、格安SIMに乗り換えたでござる。ドコモの邪悪なる2年縛りが切れるタイミングで、ようやく厄介払いした。新たに、ビックカメラ系のBIC SIMというやつを契約した。いくつかプランがある中で、6GBのプランを選び、音声通話付で、月々2,220円。通話をするたびに従量課金されるが、まあほとんど通話はしないので、毎月の支払は3,000円以下で済むだろう。

 ナンバーポータビリティを利用したドコモの解約も、BIC SIMの新規加入も、それほど手続きは面倒ではなかった。端末の設定がちょっとややこしかったな。とにかく、ドコモとおさらばできて、晴れやかな気分だ。


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 こちらのサイトに見るとおり、プーチン大統領が2016年11月30日付で署名した大統領令により、「ロシア連邦の対外政策コンセプト」という政策文書が採択された。テキストは同サイトからPDF版をダウンロードできるようになっているので、ご興味のある方はどうぞ。

 それにしても、ロシア政府の得意技だが、PDFファイルは文書からストレートにPDF化したものではなく、わざわざ印刷したものをスキャンしたものとなっている。重い割には、文字列検索もコピーもできないという、お寒い代物である。

 なので、どこに何が書いてあるのか、ページを繰っていかないと分からないが、ざっと見たところ、日本に関しては31~32ページに言及があり、日本との関係では善隣関係の構築と互恵的協力を引き続き続けると、素っ気無い表現に留まっている。アジア太平洋諸国を取り上げる順番では、まず中国について詳しく触れ、次にインドについて論じ、モンゴルについて一言触れた後、次に日本、さらに朝鮮半島、東南アジア、オセアニア、といった順番になっている。


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 少々込み入った話になるが、こちらに、ユーラシア経済連合諸国間の自動車リサイクル税二重払いの問題についての記事が出ている。これによると、たとえばベラルーシのトラック運送業者がロシアに子会社を設立し、既存の車両をその子会社に移管しようとすると、ロシアで車両リサイクル税を支払わなければならない。新車をベラルーシで登録した際にすでにリサイクル税を払っているのに、共同市場であるはずのロシアに車両を移しただけで、「中古車を購入した」という扱いになり、再び支払義務が発生するというのである。これについてベラルーシの企業団体はこのほど、リサイクル税の徴収に関しユーラシア諸国間で相殺方式を導入するべきだと主張した。


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 こちらの記事によると、このほどベラルーシ中央選挙管理委員会のリジヤ・エルモシナ委員長は、大統領および下院議員の任期を延長するための国民投票を実施することも一案というような発言をした。ベラルーシ自由民主党(注:お金目当ての翼賛勢力として悪名高い)が、2018年の地方議会選挙と同日に全国国民投票を実施することを提案しており、それに関してエルモシナ委員長がコメントした形。エルモシナ委員長いわく、私には政治的決定を下す権限がないので、それに関する明確な立場があるわけではないが、国民投票の実施に関する提案自体は、何ら国際的な慣行に反するものではない。そして、それを実施するとしたら、一定程度、社会の安定に資することになり、選挙の費用も若干節約できるだろう。エルモシナ議長は以上のように述べた。


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 こちらの記事によれば、ウズベキスタンのシャフカト・トゥリャガノフ対外経済関係・商業省次官はこのほど記者会見で、同国は旧ソ連空間における経済統合の進展を慎重に見極めており、当面はユーラシア経済連合加入は我が国にとって得策でないと判断していると発言した。次官いわく、ウズベキスタンは自国の国益を最優先して統合組織への参加を決めている。最も優先順位が高いのは、我が国の政策決定に影響を及ぼすような組織には加盟しないことである。ウズベキスタンはCIS自由貿易圏、CISの加盟国であるが、それは我が国が通商関係等の交渉を円満に行う上で役に立つ。我が国専門家が徹底的に調査した結果、現在のところユーラシア経済連合または関税同盟に加盟することは、ウズベキスタンにとってメリットがなく、逆にいくつかの点で不利益があることが判明している。我々はその発展動向を注意深く見守っており、もしも経済的に問題が生じないということになれば、我が国は加盟を検討することになろう。ただし、我が国には独自の路線、決定があり、現在のところ新たな統合組織に加わるつもりはない。このことは12月4日の大統領選後も変わらない。すべての大統領候補は、対外経済政策はカリモフ大統領の時代と同じ路線になると表明しているからだ。トゥリャガノフ次官は以上のように述べた。


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 こちらの記事によると、ロシア農業省では、2017年にも、中国、インドネシア、イラン、シンガポール、日本、サウジアラビアといったアジア諸国に食肉の輸出を開始したいと考えている。アレクサンドル・トカチョフ農相が大統領付属戦略発展・計画評議会の席で表明した。農相によれば、すでに交渉を活発に進めている。2020年までには食肉の輸出を100万tまで拡大したい意向。ロシアの食肉輸出は急拡大しており、最近の(いつの?)時期だけで60%伸びて15万tに達した。中期的にはロシアは穀物と食肉の輸出で、年間250億ドルを稼ぎ出せるようになりたい(現状は150億ドル)と、農相は述べた。


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 こちらに、ウクライナの鋼管生産の近況についての記事が出ているので、要旨をまとめておく。

 ウクライナ鋼管産業の苦境が続いている。2015年の生産量は85.2万tで前年比39%減、2016年1~9月は62.3万tで前年同期比3%減だった。

 第1の原因は、市況の変容と、販売市場のシフトである。つい最近まで、ウクライナ産鋼管の主たる販路は、ロシアをはじめとするユーラシア関税同盟諸国だった。しかも、V.ピンチュークのインテルパイプは幅広い品目の鋼管を、ロシア・カザフスタン・ベラルーシに特恵的な条件で輸出できた。しかし、ロシアとの関係冷却化により、2013年にその割当は撤廃され、現在同社の鋼管には輸入関税が課せられている。インテルパイプはそれに代わる新市場を開拓しようとしているが、EUにしてもウクライナ産の鋼管に対する関税があり、容易ではない。

 第2の原因は、ドンバス紛争である。多くの中規模企業が占領地域に所在し、生産停止を余儀なくされた。ルハンシク鋼管工場、マキイウカ市のメタリスト社などがそれに該当する。ウクライナで唯一の幹線パイプライン用大径管メーカーであるハルツィシク鋼管工場(メトインヴェスト傘下)も困難を抱えている。なお、スラヴサント社は、ルハンシク州アントラツィト市の工場から設備の一部を持ち出してドニプロペトロウシク州パウロフラドへの移設にこぎ着けたという情報がある。

 比較的恵まれているのが、ウクライナ最大で、欧州でも屈指の継目無鋼管メーカーであるセントラヴィス社である。同社は近年、新製品を精力的に投入しており、中東および米州基準の認証を取得している。

 他方で、コミンメト社と、メトインヴェスト傘下の生産工程に関与している一連の企業については、状況が異なる。そこでは、ウクライナで唯一の鋼鉄ストリップ(溶接鋼管を生産するための半製品)が生産されており、市場全体の動向を決定付けている。たとえば、イリチ記念冶金コンビナートの鋼管部門は、発展を遂げている。また、小規模メーカーにも希望がないというわけではなく、たとえば金属トレーダーのヴィカント社も独自の溶接鋼管生産を立ち上げることを先日表明した。

 とはいえ、ウクライナの鋼管生産・販売が本格的に伸びるためには、住宅公営事業の全面的な近代化、建設事業の拡大が必須だろう。


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 正直言って認識していなかったが、2016年9月13日にアルメニアの首相に就任したカレン・カラペチャン氏は(上掲写真)、ロシア・ガスプロム社系の人物のようだ。2001年にアルムロスガスプロム社の社長に就任したのを皮切りに、2011年にガスプロムバンクの第一副社長、2012年にガスプロム・メジュレギオンガスの副社長、2015年にガスプロム・エネルゴホールディング副社長と、ガスプロム・グループで要職を歴任してきた。

 そして、最新のこちらの記事によると、アルメニアが2017~18年に議会選挙および大統領選挙を控えている中で、最近アルメニアではガス代金の高価格も一因となって反政府運動が活発化していることから、ガスプロム・アルメニア社では2017年1月1日から国民向けのガス価格を引き下げることになったということである。値下げにより国民は134億ドラム(約280万ドル)の便益を得る。

 つまり、その分、ガスプロム子会社が取りはぐれるということであり、ロシアの国益を体現するガスプロムがロシアにとってのコーカサスの要衝たるアルメニアを扶養するという構図が浮き彫りとなる。


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 こちらのサイトこちらの記事によれば、欧州議会は11月24日、ベラルーシの現状を批判する決議を採択した。賛成468、反対21、棄権93だった。決議によれば、ベラルーシでは1994年以来、自由で公正な選挙は実施されておらず、2015年大統領選および2016年議会選も不満足なものだった。経済の基幹部門は依然として国の管理下に置かれている。2000年以降、新たな政党の登録はなく、野党に対する新手の抑圧や収監が行われている。建設が進められているオストロヴェツの原発についても安全が不安視される。ベラルーシはこうした政策を停止し、民主的・市民的な原則を旨とすべきであり、欧州対外行動局および欧州委員会はベラルーシ内外の市民組織への支援を継続すべきだ。決議は以上のようにうたっている。


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 今年は個人的に忙しかったので、CDをあまり買ったり聞いたりしなかったのだけれど、これはわりと最近に買ったもの。ビートルズのライブのリマスター再編集版。Amazonによる商品紹介をコピーすれば、

 時代を変えた「伝説」の記録_史上最高のロック・バンドが唯一残した、熱狂のライヴ・アルバム!  ザ・ビートルズがライヴ・バンドとして最も輝いていた1964年と1965年、ロサンジェルスのハリウッド・ボウルで行われ、いずれもソールド・アウトになった3回の公演の歓びに満ちたエネルギーをとらえたニュー・アルバム!  1977年に発売となった13曲入りのアナログ盤(邦題:『ザ・ビートルズ・スーパー・ライヴ! 』)はすでに廃盤となっていますが、今作はそのアルバムの単なるリイシューではなく、コンサートのオリジナル3トラックのテープを直接のソースにして作られた、全く新しいアルバムです。 コンサート会場の熱気と興奮を保持しつつ、現在望みうる最高の鮮明さと音質でバンドのパフォーマンスを再現するため、グラミーを受賞したプロデューサーのジャイルズ・マーティンと、同じくグラミーを受賞したエンジニアのサム・オーケルは、ジャイルズの父であるサー・ジョージ・マーティンがプロデュースしたオリジナル・アルバム収録の13曲の他に、この歴史的なコンサートから「4曲」の未発表レコーディング曲を新たに追加、アビイ・ロード・スタジオで念入りなリミックスとリマスターを施しました。

 という内容だ。今年はビートルズ来日の1966年から50年という節目の年だったわけだが、周知のとおりビートルズは1966年の時点ではライブ生活に嫌気がさして、クリエイティブなスタジオレコーディングにシフトしていた時期であり、来日公演も観客の熱狂に反してパフォーマンスとしては低調だった。それに比べて、1964~1965年に収録された本作品『LIVE AT THE HOLLYWOOD』は、ロックンロール・ライブ・バンドとしてのビートルズの最後の輝きを捉えたものと位置付けられ、聴きごたえが充分。演目はほぼ全編アップテンポであり、当時すでに生まれてたバラードの名曲などの演奏はなし。カバー曲を積極的に取り上げているのも特徴。それにしても、I wanna hold your handは1977年版には未収録だったようで、今回のボーナストラックとして初収録とのことだが、出来も悪くないのに、この代表曲よりもカバー曲を優先していたという点に、本作品の特徴が表れている。

 個人的に、ビートルズは「アナログLPも購入する」というのをポリシーにしているのだけれど、本作はまだ買っていない。どうしようかな。

LIVE AT THE HOLLYWOOD
BEATLES
APPLE
2016-09-09


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 こちらの記事によると、このほどロシアのプーチン大統領は、ロシア国内の観光業のポテンシャルが大きいにもかかわらず、現状ではGDPに微々たる貢献しかなしていないとして、その状況を嘆いてみせた。プーチンによれば、観光業にしかるべく注力している国では、観光部門がGDPに占める比率は10%以上に達するものの、ロシアではわずか1.6%である。プーチンによれば、最大の原因は、インフラの未整備にある。ロシア政府は国内観光業を浮揚させるべく、国家プログラムを制定し、1,410億ルーブルの資金を投入して観光業を発展させることに取り組んでいるが、そのうち1,000億ルーブルは投資家の拠出する資金である。


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 以前も申し上げたと思うが、ロシア・ノーヴォスチ通信系のウクライナ版ニュースサイトは、ウクライナの現体制を否定的に描くバイアスがあり、必ずしも客観・中立ではない。しかし、スマホサイトのインターフェイスの使い勝手が良いので、私は利用することが多い。

 そのウクライナ版ノーヴォスチのこちらの記事が、ユーロマイダン革命が起きてからの3年間で、ウクライナ経済がどう変化したかということを取り上げている。その中に、上掲のような表が出ており、様々な指標につき2013年と2016年(基本的に1~10月)を比較していて便利なので、メモしておく次第である。主な項目を抜き出してみると、以下のような感じになる。

  • GDP:1,833億ドル → 386億ドル(2016年上半期)
  • インフレ率:0.5% → 9.4%
  • 1米ドルに対する為替レート:7.99グリブナ → 26.4グリブナ(2016年11月21日現在)
  • 対外国家債務:279億ドル → 356億ドル
  • 金外貨準備高:204億ドル → 156億ドル
  • 平均月額賃金:408ドル → 196億ドル(2016年1~9月)
  • 平均月額年金:189ドル → 67ドル

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 ちょっと変わり種の情報を見付けたので、これを簡単に取り上げてみたい。こちらの記事によれば、ロシアで実施されたあるプロジェクトにより、飲酒問題が軽微な地域、深刻な地域のランキングが制定されたということである。酒類の販売量に加えて、アルコールの違法な生産や販売という要素も加味されているということである。

 それで、飲酒問題の軽微な地域のランキングは、以下のとおりとなっている。ほぼ、北カフカスおよびロシア南部に集中しており、イスラム系の地域が多い。

  1. チェチェン共和国
  2. イングーシ共和国
  3. ダゲスタン共和国
  4. カラチャイ・チェルケス共和国
  5. カバルダ・バルカル共和国
  6. カルムィク共和国
  7. スタヴロポリ地方
  8. ベルゴロド州
  9. 北オセチア共和国
  10. ロストフ州

 そして、逆に飲酒問題の深刻な10地域は、以下のとおりとなっている。辺境の地域が多い。

  1. マガダン州
  2. チュコト自治管区
  3. コミ共和国
  4. アムール州
  5. ペルミ地方
  6. カレリア共和国
  7. ブリャート共和国
  8. サハリン州
  9. ニジェゴロド州
  10. カムチャッカ地方

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 ベラルーシとEUの関係に関する記事が2本ほど目に止まったので、メモしておく。

 こちらによると、先日アルメニアのエレヴァンで東方パートナーシップ諸国による非公式な外相会合が開催され、ベラルーシからはエヴゲーニー・シェスタコフ外務次官が参加した。その席でベラルーシは、東方パートナーシップの枠内で運輸・エネルギーの協力を活発化させることを提唱した。

 こちらによると、このほどベラルーシのルカシェンコ大統領がEU代表団と面談した。ルカシェンコはこの席で、本年2月に政治制裁が解除されたことに続いて、ベラルーシ商品のEU市場へのアクセス制限も撤廃されることを期待している、しかしEUはいまだに一連のベラルーシ商品に制限を残しており、特に我が国にとっては繊維製品の制限が最もデリケートだ、ベラルーシ商品への門戸が開かれることは我が国の経済的独立性に大いに資することになる、またIMFがベラルーシに融資を実行してくれるよう大口出資者のEUが働きかけてくれるとありがたい、等と自国の立場を述べた。


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 こちらの記事によると、2016年上半期の時点で、ウクライナの闇経済はGDPの38%の水準となり、前年同期から4%ポイント低下した。ウクライナ経済発展・商業省が暫定推計値を発表した。低下はしたものの、脱闇経済化の進捗は、ロシアによる輸入およびトランジット規制、景気の低迷、法人部門への融資の縮小により、思うようには進んでいない。なお、闇経済は2011~2012年にはGDPの34%、2013年には35%、2014年には43%、2015年には40%の水準だった。


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 ちょっと立て込んでいるので、簡単なネタでご容赦を。こちらのサイトで、CIS諸国の銀行ランキングTop200という資料を見付けた(上の図はその一部を切り取ったもの)。2016年1月1日現在の資産額をもとに、上位200行を示したものである。こういうCISのすべての国を網羅した横断的なランキング資料というのは、いかにも私の好みである。ただ、CISの中で唯一キルギスの銀行は1行もランク入りしていない。


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 こちらのサイトこちらのニュースによると、ユーラシア経済連合の政府間会合が11月16日開かれ、ユーラシア共同医薬品市場を成立させるのに必要な一連の文書への署名が行われた。ユーラシア共同医薬品市場は、本来であれば本年初めから始動する予定だったが、加盟国間で不一致があり遅れていた経緯がある。ユーラシア経済連合の首相に該当するチグラン・サルキシャン氏は、医薬品の共同市場成立により、その他の分野での障壁撤廃も促されるだろう、すべての参加者に交渉が成功裏に完了したことを祝福したい、とコメントした。


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 こちらのニュースによると、キルギスのジェエンベコフ首相はこのほど、同国が加入したユーラシア経済連合の衛生植物検疫への不満を表明した。キルギスがユーラシア経済連合に加盟して1年半経つのに、ユーラシアの衛生植物検疫により、キルギスはその市場に農産物・食品を輸出できないでいる。キルギス・カザフスタン国境での衛生植物検疫措置が残っており、そこで貨物が遮断されている。キルギスがユーラシア諸国と同等の衛生植物検疫体制を整備しているにもかかわらず、パートナー諸国はそれを認証しようとせず、国境での検査が残っており、ユーラシア共同市場への輸出が制限されてしまっている。最初は多国間の問題だったのが、二国間関係に回され、その後カザフは「本件は多国間マター」として交渉を拒否している。ジェエンベコフ首相はこのように不満を述べた。


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 多忙につきウリュカエフ騒ぎ(アレクセイ・ウリュカエフ・ロシア経済発展相の収賄容疑での身柄拘束)の情報フォローですっかり出遅れてしまったが、こちらに出ている政治工学センターのイーゴリ・ブーニン所長のコメント要旨を紹介していく。ブーニン所長いわく、本件はウリュカエフの個人的な汚職の問題であり、リベラル派に対する攻撃とか、経済路線が変更される予兆ではないように思われる。中央銀行、蔵相などに問題は波及しないだろう。本件は陰謀と言うよりも、実際の収賄事件なのではないか。単に経済相を解任したいだけならば、これほど手の込んだことをする必要はない。もっとも、後任の経済相に、ウリュカエフよりもリベラルでない、国家介入を志向する人物が就く可能性はあるが、大きな違いは生じないだろう。経済発展省は、ゲルマン・グレフ大臣の下で改革を実施していた時には経済のエンジンだったが、現在は何の改革も行っていない。経済発展省は経済政策に何ら影響を及ぼさない、単なる情報・分析センターと化している。蔵相は経済政策への影響が大きいが、現在のところ蔵相が攻撃される兆候はない。というわけで、今回の事件の本質は、汚職をすれば捕まるという警告を大統領が発したということに尽きる。以上がブーニン所長のコメント要旨である。


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 前のエントリーで、『ヴェードモスチ』の先日の記事として引用されているのは、こちらの記事のことだろう。要するに、ロシアの石油の税制をめぐって、財務省とエネルギー省で若干の立場の隔たりが生じているということのようだ。財務省の立場によれば、石油に対する課税を輸出関税を中心に行うことは、輸出取引にだけ課税することになり、国内の製油所、国内の消費者、そして(特例的に無税になる)ユーラシア経済連合のパートナー諸国に補助金を供与しているのと同じである。そこで、輸出関税を段階的に撤廃し、採掘税にシフトすることによって、ロシアで採掘される石油に満遍なく課税して、課税ベースを拡大したい。それに対し、エネルギー省も、輸出関税から採掘税にシフトしていくこと自体には同意しているものの、それを急ぎすぎると製油所が圧迫されロシアの石油会社の経営に悪影響が出るので、ある程度時間をかけて慎重に進めたい、ということだろう。ちなみに、この『ヴェードモスチ』の記事には、Vygon Consultingによる「関税補助」の推計額が出ており、2017年の時点で石油価格がバレル50ドルだとすると、ロシアの製油所に対する補助が6,600億ルーブル、ロシアの消費者に対する補助が3,000億ルーブル、ユーラシア経済連合パートナー諸国(とりわけベラルーシ)に対する補助が1,300億ルーブルで、合計約1.1兆ルーブルに及び、2005~2015年にロシア財政は19兆ルーブルを取りはぐれた、ということである。


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 ちょっと技術的な話だが、こちらのニュースが、ロシアの石油輸出関税のありようをめぐるノヴァク・エネルギー相の発言を伝えているので、要旨をメモしておく。ノヴァク大臣いわく、ロシアで石油精製業を奨励するための追加的な税制措置は、まったく検討されていない。なぜなら、石油採掘・精製を促進するための措置は、すべて「税制マヌーバ」の枠内で考慮されているからだ。ノヴァク大臣はこのように述べた。他方、『ヴェードモスチ』は先日、財務省が石油へのマイナス物品税(支払よりも多い還付を受けられる制度)を導入し、それによって同省が主張している石油輸出税の全廃後に低下する利益率に対する補償を製油所に対して行おうとしている、と報じた。財務省の幹部は、2019~2020年にも石油および石油製品の輸出関税を全廃したいとしている。


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 こちらの記事の内容を簡単にメモしておくと、このほどウクライナの駐EU通商代表のナタリヤ・ミコリシカが記者会見を開き、ロシアによるウクライナ商品の輸入禁止、ウクライナ貨物トランジットの停止により2016年にウクライナが被った喪失は9億ドルと推計されると発表した。

 他方、EUがウクライナ向けの農産物・食品関税割当の枠を拡大することを計画しており(注:本当だろうか?)、それによりウクライナは年間1.5億~2億ドルを獲得できる。

 EUとのFTA成立後、貿易が逆に減っているとの言説があるが、それは的外れである。なぜなら、2014年には主に鉄鋼と農産物をEUに輸出しており、鉄鋼はドンバス紛争で生産が急減しており、農産物はロシアによるEU産食品の禁輸でEUで飽和状態になっているからである。ミコリシカ代表は以上のように述べた。


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 ロシアでウリュカエフ経済発展相が収賄容疑で身柄拘束されるという大事件があった。ただ、個人的にかまっている時間が一秒もないので、当ブログでは、ウリュカエフ大臣が2013年に起用された時に書いたレポートをご参考までにお目にかけて、お茶を濁す。『ロシアNIS調査月報』2013年8月号に書いた「ロシアの経済相交代と政策論争」というレポートである。

 はじめに

 2013年6月24日、ロシア連邦政府で、経済発展相の交代があった。D.メドヴェージェフ現内閣が発足した2012年5月以来、その座にあったA.ベロウソフ大臣が退任し、同氏は経済問題担当の大統領補佐官に転身した(経済問題担当の大統領補佐官は、E.ナビウリナ女史が中銀総裁に就任したことに伴い、空席になっていた)。そして、ベロウソフに代わり、新経済相に任命されたのが、これまで中銀の第一副総裁を務めてきたウリュカエフ氏であった。

 本稿では、今回の経済相人事の意味合い、その背景にあった政策論争について考察し、今後のロシアの経済政策および経済発展省の体制について占うことにする。

 経緯と論争

 話は、本年4月22日に遡る。V.プーチン大統領は、経済担当の政権幹部をソチに招集し、ロシア経済の成長を確保するための方策に関する会議を主宰した。7月1日付の『エクスペルト』誌によると、このソチ会議がロシアの経済政策論争の重要な転換点になったという。当然のことながら、それまでもロシアのエリート間では論争はあった。しかし、2013年第1四半期の経済指標が軒並み悪化したため、ロシア当局は論争を現実の政策に落とし込む課題に直面した。そして、この席でベロウソフ経済発展相は、現下ロシアの経済成長を阻んでいる根本的な要因として、行きすぎたルーブル高、異常な高金利、性急な財政再建を挙げた。それを受けプーチン大統領は、経済成長を刺激するための具体的な提案を策定するよう、政府に指示したということである。

 ただ、やや話が錯綜するが、すでにこの頃からベロウソフ経済相は退任の意向を内々に示しており、4月半ばの時点でウリュカエフに経済相のポストがオファーされていたという。のちに本人が語ったところによると、ウリュカエフはこのオファーを二つ返事で引き受けた。一説によれば、ウリュカエフは2004年から中銀第一副総裁の仕事を続けており、新しくより権限のある仕事にチャレンジしたいという野心を募らせていたという。

 その後、ロシアの政権エリート間の経済政策論争はヒートアップしていった。6月20日に、ペテルブルグ国際経済フォーラムの枠内で開かれたパネルディスカッションが、その頂点となった感がある。この席でベロウソフ経済相は、金融緩和を通じた景気刺激策に関する持論を繰り返した。それに対し、ウリュカエフ中銀第一副総裁と、次期中銀総裁に内定していたナビウリナ大統領補佐官が、ベロウソフに反論するという対決構図となった。両陣営の論点を整理すると、下図のようになる。ロシアの経済政策担当者が、公開の場でこれだけ激しく議論を戦わせることは稀であり、耳目を集めた。

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 ベロウソフ大臣からウリュカエフ大臣へのバトンタッチは、このような政策論争を背景にしていただけに、大いに注目を集めたわけである。

 失脚とは言い切れないベロウソフ

 我々としても最も気になるのは、今回の人事異動を経て、実際にロシアの経済政策がどのように展開していくかであろう。普通に考えれば、ベロウソフが退任しウリュカエフが大臣の座を射止めたのだから、後者の政策路線に軍配が上がったようにも思える。しかし、事態はそう単純ではなさそうだ。

 上述のように、ベロウソフは経済相の座から退くことを、自ら申し出ていたと言われている。そして、ベロウソフの主導するルーブル安政策には、資源輸出産業ロビーの強力な後押しがあり、彼らがベロウソフのクレムリン入りを働きかけたという説がある。また、ベロウソフ自身、プーチンに最も信頼されている人物の一人であり、そんな彼が大臣から大統領補佐官に転身することは、「ボスにより近くなる」ことを意味するという指摘もある。

 ロシアでは、この4月にプーチン大統領が内閣を直接的に指導する方針を打ち出し、経済政策についても大統領の主導性が強まっている。その意味でも、弱体化が指摘されるメドヴェージェフ内閣の閣僚よりも、大統領補佐官という立場の方が、経済戦略の方向付けに大きな影響力を行使できる可能性も、ないとは言い切れない。ただ、そのためにはベロウソフが有能なスタッフを集め、強力なチームを編成することが必須になると指摘されている。ベロウソフがプーチンを動かし、ルーブル安・低金利の方向に舵を切ることになるのか、それとも同氏は金融緩和のお題目を唱えるだけの存在に留まるのか、そのあたりはもう少し様子を見てみないと分からない。

 経済発展省の体制

 G.グレフ氏が経済発展・商業省の大臣を務めた頃は、同省はきわめて権威の高い役所であった。それが、ナビウリナ大臣の時代に経済発展省に改組されたこともあり、省は往時の力を失い、それがベロウソフ大臣の下でさらに決定的になったと言われている。

 6月25日付の『コメルサント』紙は、次のように論評している。すなわち、ベロウソフ大臣の下での同省は、経済管理の省庁から、経済企画・予測の省庁へとシフトするようになった。それまで経済省が握っていた権限の多くは、「戦略的イニシアティブ・エージェンシー」、各種の政府委員会に移り、また副首相たちがその機能を果たすようになった。2008~2011年には経済省と財務省が政府の経済政策を決定付ける二大省庁だったが、その枠組みはもはや機能しなくなっている、とのことである。

 これに対し、T.スタノヴァヤという評論家は、やや異なるニュアンスで論じている。ベロウソフの下での経済発展省は、競争の促進ではなく、積極的な産業政策に注力する省になっていたというのだ。

 いずれにせよ、経済発展省が影響力を失い、そのわりにはベロウソフ大臣が金融緩和を孤軍奮闘で唱えて、政府の中でやや浮いた存在になっていたことは間違いないようだ。

 前掲の『コメルサント』紙は、次のように指摘している。すなわち、ウリュカエフ新経済相は、省内で新たなチームを編成しなければならない。ウリュカエフが就任後に表明した短期的な課題が、鉱工業の落ち込みを回避し、経済の規制緩和を継続するという点にあったことから判断すると、省は国家管理を担う新たな人材を発掘しなければならない。マクロエコノミストであるベロウソフに仕えていた官僚たちでは、ウリュカエフ率いる新たな経済省の課題に対処できない、ということだ。

 ちなみに、大臣に就任したウリュカエフが真っ先にやったことは、経済省の職員の給与水準を財務省のそれと同等レベルまで引き上げることだった。

 ポエム・エコノミスト

 ここで、新たに経済発展相に就任したウリュカエフ氏(ULYUKAYEV, Aleksey Valentinovich)の人となりを簡単に整理しておこう。

 1956年3月23日モスクワ生まれ(57歳)。モスクワ国立大経済学部卒。フランスの大学で経済学博士号を取得。英語・フランス語ができる。ソ連崩壊前後にはジャーナリストとして働いていたが、新生ロシア時代になってYe.ガイダル氏の右腕となり、彼の設立した移行期経済問題研究所の副所長に就任、自由経済派の論客として頭角を現した。プーチン時代になり、2000~2004年にA.クドリン蔵相の下で第一次官。2004~2013年に中銀第一副総裁を務めた。

 筆者は十数年前に一度だけ、研究所副所長時代のウリュカエフ氏と面談したことがあるが、気難しい人物だったという印象しかない。最近の写真などからも、いかにも堅物というイメージを受ける。しかし、ウリュカエフ氏はその見かけに似合わず詩作を趣味としており、詩集を出版しているほどである。大臣就任直後のテレビインタビューでは、インタビュアーに求められるがままに、詩の朗読を披露したりもしており、意外な一面を見た思いがした。

 プーチンは中立・折衷の立場か

 プーチン大統領の個人的な価値観は、ベロウソフ氏のそれに近いと思われる。ただ、これまでもプーチン政権では、ことマクロ経済および財政政策に関しては、リベラルなエコノミストが主導して、オーソドックスな路線がとられてきた。ウリュカエフ新経済相にしても、人選したのは当のプーチンである。したがって、プーチンがベロウソフに肩入れをし、金融緩和に与する形で政策論争に終止符が打たれるようなことは、まずないという見方が一般的である。前出のスタノヴァヤも、おそらくプーチンは、それがどんなに困難に思われても、経済成長のための2つのアプローチを折衷し、また経済状況に応じてその2つを使い分けようとするだろうと分析している。と同時に、不人気な改革の責任は政府に負わせ、大統領はなるべくそれから距離を置こうとするだろうというのが、スタノヴァヤの見立てだ。


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 ツイッターのタイムラインを見ていたら、たまたま、ロシアとウクライナの2016年第3四半期の経済成長率を伝えるニュースが並んで出ていたので、ちょっと比べてみることにしよう。まず、ロシアについてのこちらの記事によると、2016年第3四半期(7~9月期)のGDPは、前年同期比0.4%減のマイナス成長だった。なお、第2四半期は同0.6%減だったので、それよりは改善された形だ。次に、ウクライナについてのこちらの記事によれば、2016年第3四半期(7~9月期)のGDPは、前年同期比1.8%増だった。こちらは、第2四半期の1.4%から、成長率が加速した。まあ、散々落ち込んだ上でのようやくの回復ではあるが、足元の成長率だけとれば、ウクライナの方がロシアを上回っているということのようだ。


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midea

 東芝が白物家電事業を売却することになった相手としても話題になった中国の「美的集団」という家電大手がある。英語ではMideaというブランドだが、読み方がミデアなのかマイディアなのか、両方入り乱れていて良く分からない。

 そのMideaはロシアでは今のところ販売だけで、現地生産は行っていないようである。CIS諸国では唯一、ベラルーシに電子レンジ工場がある。ベラルーシの名門テレビメーカーである「ゴリゾント」との合弁で2007年に「ミデア・ゴリゾント」という有限会社を設立し、ミンスク経済特区で電子レンジを生産している。ミデア、ゴリゾント両ブランドの電子レンジだけでなく、Daewoo、Bosch、シャープ、パナソニックといった外国ブランド製品のOEM生産も手掛けている。

 それで、先日当ブログでは、パナソニックのテレビがベラルーシで組立生産されることになったという話題をお伝えした。ただ、その時にはパナソニック現地法人の代表者は、具体的にベラルーシのどの工場に生産を委託するかは、明らかにしていなかった。

 その後目にしたこちらの記事は、パナソニックの幹部が「これが当該企業との初めての協力ではない」と語っていることに着目し、これまでも電子レンジの生産を委託してきたミデア・ゴリゾントにテレビの生産も任せるのではないか、とのニュアンスで報じている。(ただし、ざっと情報を探ってみた限り、ミデア・ゴリゾントはこれまでは電子レンジ以外の生産実績はない模様であり、新たにテレビも組み立てるとなれば、それなりの準備や投資が必要だろう。)


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