服部倫卓のロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪(ブログ版)

私のホームページ「ロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪」(http://www.hattorimichitaka.com)のブログ版です。

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 こちらの記事などによると、ウクライナ政府は9月半ばにユーロ債を発行し、2014年以来の国際起債市場復帰を果たした。期間15年、利回り7.375%で、30億ドルを借り入れたもの。ただし、今回のユーロ債発行につき国際的な格付け機関のフィッチは、借り換えのリスクを低下させ外貨準備を拡大するものであり、国際収支の柔軟性という点では評価すべきであるものの、ウクライナが借り手としての信用を完全に回復できない当面の間は、ウクライナにとっての主たる貸し手は今後も公的機関、とりわけIMFに留まるだろうと指摘した。


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 こちらのページに、ロシア国民の各種アルコール消費量の推移を図示したものが出ているので、紹介する。1人当たりの年間消費量をリットルで示している。一番上の黄色い線がビール、真ん中のグレーの線がウォッカ、下の紫の線がワインである。しばらく前まで、ウォッカの消費量が趨勢的に低下し、それに代わりビールやワインなどの軽めの酒が伸びるという構図があったが、ここ数年はビールやワインも低下している(ただ、2016年のワインの落ち方はあまりに急激であり、正確な統計値なのか、疑問も感じる)。その原因には、景気の低迷、広告や販売の規制などがあるだろうし、日本と同じで若者を中心とした酒離れもあるだろう。

 ちなみに、こちらのレポートによれば、日本の1人当たりビール消費量は発泡酒等も含め2015年時点で42.3リットルということらしい。外国人は日本人が居酒屋で「とりあえずビール」と、ビールを偏愛していることに驚くらしいが、実際に消費量を比べると日本人はそれほど多くなく、ロシアよりも下ということになるらしい。まあ、日本の場合は、なんとかサワーとかなんとかカクテルとか、軽いアルコール飲料の選択肢が多いからねえ。


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 ヘラジカをあしらった紋章のシリーズ。ベラルーシ共和国ヴィテプスク州ロソヌィ町。ロソノ湖のほとりに築かれた街で、対ロシア国境から程近い。1552年から知られる集落で、今日では製材、建材の生産などが主産業。


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 こちらの記事によると、ウクライナに「未来についての対話」というテレビ番組があるそうで、9月21日に出演したナフトガス社幹部のYu.ヴィトレンコ氏が、ロシアからの天然ガスおよび石油の輸入の可能性に言及したということである。同氏いわく、きわめて悪い傾向が生じている。結局、元の木阿弥となり、2030年までに、ウクライナが再びロシアの天然ガスおよび石油を買うようになるかもしれない。確固たる発展の体制がなければ、古く、より根強い体制に逆戻りしてしまう。ウクライナの場合、それはオリガルヒ体制だ。残念ながら、ウクライナではオリガルヒ体制への逆戻りが基礎シナリオである。このモデルの国で、そこから脱却できた国は少ない。ヴィトレンコ氏は以上のように述べた。

 ウクライナがオリガルヒ体質であるがゆえに、ウクライナのロシアからの天然ガス・石油輸入取引が歪曲されたのは事実だと思うが、ではロシアからの天然ガス・石油輸入をやめればウクライナのオリガルヒ体質が治るかというと、だいぶ疑わしい。


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 サッカーのスパルタク・モスクワと言えば、昨シーズン久し振りのリーグ優勝を遂げたばかりだが、同クラブの経営にとって問題が一つ発生したようである。これまでスパルタクのスポンサーの一つとなってきたのが、オトクルィチエ銀行であり、そう言えばスタジアムもオトクルィチエ・アリーナと言うのだが、同銀行が経営破綻してしまい、この8月に清算されたのである。

 こうした事態を受け、こちらの記事では、スパルタクのオーナーであるL.フェドゥン氏(ルクオイル副社長)のコメントを伝えている。フェドゥン氏いわく、クラブを維持するのは楽ではないが、絶対に売却はしない。買収を申し出ている投資家たちもいるものの、本気の提案は見られない。ロシア屈指の人気クラブを経営するのは精神的にきつく、昨シーズン優勝して2週間はヒーロー気分だったが、そのあと試合に負けるとすぐに非難され、こんな重圧下でもう16年もやっているのだ。サッカーの世界ではプレーヤーの値段が高騰しすぎ、最高レベルのプレーヤーを欧州のクラブと競争して獲得するのは不可能だ。フェドゥンは以上のようにコメントした。


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 しばらく前から伝えられていた動きだが、改めて、こちらの記事によると、ベラルーシ産業の代名詞とも言うべきトラックメーカーのミンスク自動車工場(MAZ)が、主力のロシア市場で大苦戦している。つい最近までロシアのトラック新車販売台数のランキングでベスト3に入っていたが、直近では7~8位程度に後退しているということである。

 そこで、原典に当たってみたところ、なるほど、そのとおりだった。上掲が2014~2015年の状況(出所はこちら)、後掲が2017年1~8月の状況である(出所はこちら)。MAZはベラルーシで最大の従業員数を誇る企業だけに(ただし、20万人の東芝さんに比べれば10分の1程度だが)、同社の販売不振はベラルーシ全体にとっての大問題である。

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 個人的に良く知らないところだったが、「アトン」というロシアのコンサルタント会社があるそうである。こちらの記事によると、そのアトン社がこのほど発表した冶金産業に関するレポートの中で、為替レートが各社の経営に及ぼす影響が分析されているということである。

 それによれば、為替が対ドルでルーブル高になった場合に、最も打撃を受けるのはルサール、エヴラズであり、打撃が小さいのはポリュス、ノリリスクニッケルである。一般論として言えば、金、非鉄金属、石油など、ロシア国内にアセットを持ちドル建ての輸出収益を得ている企業にとって、強いルーブルは不利である。ルーブルが5%強くなれば、冶金産業のEBITDAは平均でやはり5%ほと低下する。ただ、エヴラズでは8%、ルサールでは9%低下する。その原因は、業界平均のEBITDA利益率が34%であるのに対し、エヴラズでは20%、ルサールでは23%に留まること、またルーブル建ての費用の比率が70%と高いことである。逆に、5%ルーブル高になっても、ポリュスではEBITDAが2%ポイント減に、ノリリスクでは3%ポイント現に留まり、それはEBITDA利益率が50~60%と高いからである。他の条件が同じなら、利益率が低いほど、ルーブル高の打撃が大きいということになる。


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 私が尊敬する経済学者の野口悠紀雄先生は、「経済学者が本物であるかどうかを見分けるのは簡単だ。為替レートの予想をするのがニセモノ、しないのがホンモノだ」といったことをおっしゃっている。先生によれば、たとえば現在1ドル=110円だとすると、そこには我々の知りうるすべてのイベントがすでに織り込まれている。逆に、為替に織り込まれていないような未来の不確定な出来事を正しく予見するのは、不可能である。素人が、「アメリカでは利上げが続くだろうから、当面ドル高だな」などと考えてドル投資をするようなことは、やめた方がいいということになる。1ドル=110円は、すでにその利上げ観測込みの為替になっているのだから。

 というわけで、為替の予測には本質的に意味がないということを前提とした上で(笑)、参考までにこちらの記事によれば、ロシアのM.オレシキン経済発展相がルーブル・レートの見通しについて述べたということである。大臣いわく、経済制裁が維持される見通しで、石油価格の軟化が予想されるにもかかわらず、為替は2018~2020年に安定するだろう。我々は経済予測の保守的シナリオにおいて、石油価格が45ドル以下に低下し、世界経済が減速し、グローバル・マーケットがリスクオフになることを想定している。基礎シナリオにおいては、対ロシア制裁が維持され、ロシアとOPECの減産合意が2018年3月まで維持されることを想定している。実質為替レートはしばらく増価したあと、4月に下落したが、今後は大きな変動はないだろう。大臣は以上のように述べた。


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 ウクライナで毎年開催されている「ヤルタ欧州ストラテジー(YES)」という国際フォーラムがあり、3年前のクリミア併合以降はヤルタでは開催できなくなってしまったが、キエフに場所を変えてイベント自体は継続しており、本年も9月14~16日に開かれたということである。こちらのサイトによると、本年のYESに向け欧州7カ国でウクライナのEU加盟とNATO加盟に関し世論調査が行われ、その結果概要がYESの場で発表されたということである。しかし、上掲のようなふざけた動画を制作しているヒマがあったら、結果の一覧表でも淡々と示してくれた方がよほど役に立つと思うのだが、今回のリリースでは世論調査結果のほんのさわりしか発表されていない(後日発表するというようなことが書かれている)。ともあれ、リリースによれば、7ヵ国合計で、ウクライナのEU加盟賛成という意見が48%、NATO加盟賛成という意見が58%だったということである。うち、EU加盟に関して言えば、リトアニアでは68%、ポーランドでは67%が賛成、フランス、ドイツ、英国では半々、最も厳しいオランダでは賛成は27%に留まったということである。もう1ヵ国イタリアがあるのだが、それに関する言及はない。まあ要するに、欧州側のムードとして、ウクライナにはトルコ・シナリオ(NATOには入れるがEUには入れない)を歩んでもらいたいということだろうか。


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 サッカーのウクライナ・プレミアリーグの概況を眺めると、改めて悲惨な現状が浮き彫りとなる。同リーグは、前身の「トップ・リーグ」の時代の最盛期には、18チームから成っていた。しかし、ウクライナ危機以降、クリミアのクラブの喪失、一連のクラブの経営破綻などが続き、参加クラブが減少、2016/17シーズンからは12チームでの開催を余儀なくされている。

 それで、上図が、最新の2017/18シーズンの参加クラブマップなのだが、地理的に随分と偏っている。南東部の企業城下町的なクラブが多く、それにはドンバス占領地の3チームも含まれている。一方、ハルキウにはメタリストという強豪が存在したのだが、同クラブは経営破綻と分裂に見舞われ、現時点ではウクライナ第2の都市であるハルキウにプレミア所属クラブが存在しない状況となっている。また、普通、キエフほどの首都の大都市であれば、プレミア所属のクラブが3つくらいはあっても不思議でないが、現実にはディナモ1チームしかない。さらに言えば、ウクライナという国全体のバランスとしては、地域的には西部、産業的には農業や食品産業の重要性が高まっているが、サッカーの勢力図はそれとはかなり異なっている。

 下図は、ウクライナ・プレミアリーグの1試合当たり平均観客動員数の推移である。つい数年前までは1万人を超えていたが、ウクライナ危機以降は、日本のJ2平均(だいたい7,000人くらい)をも下回っている。

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 当ブログでは以前、「日めくり紋章」という連載企画を手掛けていたのだが、博士論文と出版企画に集中するため、2016年8月末に中断した経緯がある。それら2つのタスクは一応乗り切ったので、1年振りに紋章の連載を再開することにしたい。しかし、「日めくり」では少々しんどいので、今後は余裕をもたせて、「週替わり」とさせていただく。毎週月曜日に更新することを原則としたい。

 それで、今までは、「サハリン州シリーズ」とか、特定の地域にフォーカスするパターンが多かった。今後しばらくは、アイテムのくくりでシリーズを組んでみようかと思う。特に、動物シリーズが多くなるかな。まずは、ロシア圏の森では一般的な動物であるヘラジカで行ってみたい。

 最初は、ロシアの沿ヴォルガ地域にある少数民族共和国、マリ・エル共和国の首都、ヨシカルオラ市の紋章である。ヘラジカは日本にはいない動物であり、どんな動物なのかご存じない方も多いと思うので、それをわりと写実的に描いている代表的なヨシカルオラの紋章を取り上げた次第。もちろん、実際のヘラジカの色が白いわけじゃないけど。

 なお、紋章においてヘラジカは一般的に、力、決意、勇気、特有の自然などを象徴する。ロシア圏以外では、紋章のデザインに用いられるケースはあまり多くないようだ。


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 日本のような、物価がデフレ基調で貼りついているのを無理矢理2%に引き上げようとしている国とは逆に、ロシアは高目で推移していたインフレ率を年率4%まで引き下げることを目標としてきており、それを達成するために高金利政策をとってきた。しかし、今年に入ってからインフレ目標が達成されつつあり、それを受け中銀も金融緩和に転じている。

 こちらの記事によると、ロシア中銀は9月15日、利下げを決定した。政策金利を、9.0%から8.5%に切り下げたものであり、9月18日から実施する。中銀の利下げは、今年に入ってから4度目である。利下げは政策決定会合で全会一致で決まったものの、E.ナビウリナ総裁は、市場にあらぬ影響を与えないように、各委員の見解は発表しないとしている。直近のインフレ率は年率換算で3.2%という水準まで低下しており、中銀では年末時点のインフレ率が3.5~3.8%程度になると予測している。


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 こちらの記事によると、国際的な格付け機関のS&Pはロシアのソブリン債の格付けをBB+で据え置くことに決定した。アウトルックはポジティブ。S&Pでは、もしもロシアの経済回復が持続すれば格上げも可能であると説明している。S&Pでは2017年のロシアの実質経済成長率が1.8%、2017~2020年平均では1.7%と予測している。為替については、2017年末が1ドル=61ルーブル、2018年(平均? 年末?)が62ルーブルと予測している。

 一方、こちらの記事によると、ロシアのA.シルアノフ蔵相は、格付け機関はロシア経済の評価に非常に保守的な態度を採っている、しかしロシア債が「ジャンク債」扱いされており地政学的対立もあるにもかかわらず投資家たちはそれを旺盛に購入している、それは彼らがロシア経済の適応力、賢明なマクロ政策、バランスのとれた財政政策を評価しているからだ、などとコメントした。


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 世界で最も完成度の高い地域経済統合はEUだと思うけれど、そのEUにしても、税制は加盟国ごとにばらつきがある。たとえば、付加価値税の税率なども国によって異なる。

 ロシアを中心としたユーラシア経済連合でも、税制の統一化までは至っていない。ベラルーシのYe.キレエヴァという学者が書いた論文の中に(こちらからダウンロード可能)、それをまとめた表が出ていたので、転載させていただく。国は左からベラルーシ、カザフスタン、ロシア。税金は上から付加価値税、企業利潤税、個人所得税、社会税、資産税と並んでいる。カッコの中に示されているのは特例税率だろう。こうやって見ると、カザフスタンの税負担が全般に軽いようであり、おそらく石油関連の収入で財政を賄う度合いが強いので、一般の税率は軽くて大丈夫なのだろう。


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 こちらの記事によると、このほどIMFのデビッド・リプトン筆頭副専務理事がウクライナのV.フロイスマン首相と会談し、その席でウクライナ経済につき次のようにコメントしたということである。いわく、ウクライナの経済改革の進捗は奇跡的で、経済の安定化はタイムリーであり、それは時期的に世界経済の成長と重なっている。これはウクライナにとって、安定化から、高度成長へと転じる可能性である。過去におけるIMFの支援が有益だったことを願っており、われわれはいかにして今後の改革を前進させるかを議論している。ウクライナは、もしも一層の改革を実施し、経済の安定化を達成すれば、その後には薔薇色の未来が期待できる。リプトン氏は以上のように述べた。

 なお、IMFの拡大信用供与の第3回目のレビューが行われ、IMF側はウクライナに、民営化、農地市場の発展、汚職撲滅、年金改革などの改革の加速を求めている。


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inoi

 ロシアのD.メドヴェージェフ首相は「ITボーイ」として有名なので、IT企業、デジタルデバイス・メーカーの幹部がメドヴェージェフに会う時には、新製品をプレゼントするのが恒例のようになっている。これもそうしたニュースの一つだが、こちらの記事によれば、このほど輸入代替をテーマとした国際展示会に出席したメドヴェージェフ首相は、ロシア国産スマホ「Inoi R7」をプレゼントされたということである。

 このスマホは、フィンランドのSailfish MobileというOSを搭載しており、したがってアップルやアンドロイドのアプリはインストールできない。価格は11,990ルーブルというから、2万円強くらいか。


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hihou

 最近のウクライナの数少ない明るい話題として、EUとの間でビザなし協定が成立し、6月11日からウクライナ国民がEUにビザなしで短期滞在できることになった、というものがあった。しかし、こちらの記事こちらのサイトによると、2017年上半期にはウクライナ国民がむしろロシアに渡航する回数が増え、上表に見るとおり、ロシア行きは前年同期比56.1%も増えたということである。EU諸国への渡航には目立った増加はない。まあ、ビザなしが発効したのが6月に入ってからだったので、EUへの渡航増はむしろ下半期の統計に反映されるということなのかもしれない。

 PS:なお、上表で、ポーランドが前年同期比45.4%減となっているのは、原典の誤りであり、正しくは15.4%減である。数字を修正した上で画像化したつもりだったのだが、なぜか反映されておらず、そのままになってしまっていて、悪しからず。


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 古い情報の後追いになってしまったが、ロシアの通商・産業政策で見落としていた重要な動きがあったようなので、遅ればせながら取り上げることにする。

 こちらのサイトに見るように、ロシアでは2016年11月30日に大統領付属戦略発展・優先プロジェクト評議会の理事会が開催され、それを受け、同日付の政府指令により、「鉱工業における国際協業と輸出」と題する優先パイロットプロジェクトが策定されたということである。そして、その優先パイロットプロジェクトを紐解くと、非資源商品の輸出を拡大するため、4つの機械産業分野をパイロット分野に指定し、「ロシア輸出センター」が中心となって、様々な公的輸出促進策を講じていくことを盛り込んでいる。具体的には、自動車、農業機械、鉄道機器、航空機の4分野が対象になっている。そして、そうした輸出促進策の結果として、4分野の輸出が上図のように拡大していくという図式を描いている。注目されるのは、当該4分野では、ロシアを中核とした経済連合であるユーラシア経済連合への輸出割合が高いことであり、2016年の見通しでも64.2%に上り、2025年にはそれがさらに高まって85.7%に高まると想定されている。

 ただ、今回のパイロットプロジェクトに見る輸出額のデータは、私が把握しているものと異なり、どういう範囲を示しているのが、分かりづらい。たとえば、ロシアの通関統計によれば、2016年にロシアは乗用車だけで11億ドル近く輸出したことになっているが、上図では自動車産業全体で10億ドル程度にすぎず、釈然としない。


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 こちらのサイトに、2016年のウクライナの青果物の生産高というグラフが出ており、何かに使えるかもしれないので、メモしておく。まあ、要するに、ネタに困ったのである。単位は1,000t。上図の果物は、リンゴ、スイカ、ブドウ、スモモ、サクランボ、ナシ、メロンと並んでいる。下図の野菜は、ジャガイモ、トマト、キャベツ、タマネギ、キュウリ、ニンジン、ビートと並んでいる。

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 以前から、モスクワから鉄道でロシア南部のロストフに行こうとすると、ウクライナ領をかすめる形となり、そこで越境手続きをしなければならないから、不便だということが言われていた。そして、3年前の政変でロシアとウクライナが決定的に対立したことにより、上図に見るとおり、従来ウクライナ領を微妙にかすめていたジュラフカ~ミレロヴォ間の区画の迂回ルートの建設が、2014年から進められていた。そして、こちらの記事によると、近日中にその工事が終わり、10月には貨物列車の運行が始まるということである。ロシア鉄道のO.ベロジョーロフ社長が明らかにした。旅客列車は、ダイヤを編成する必要があるので、追って決定するということである。迂回区間は全長137kmで、その中には150mのものも含め5つの橋が設けられている。


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 ロシアのナントカ戦略とかナントカ国家プログラムの類は、画餅というか、どうせ実現しないものとして、あまり重視されないことが多い。ただ、個人的には、そういうことは承知の上で、ナントカ国家プログラムは結構好きである(変な言い方だが)。ナントカ国家プログラムには、だいたい数値目標が明記されており、そういうのにツッコミを入れたり、現実との乖離を跡付けたりするだけで、ある程度のレポートが書けてしまったりするので、ネタとして重宝するのである。

 それで、こちらのサイトに見るとおり、ロシア政府は2017年8月31日付の政府決定により、新版の「北極圏社会経済発展国家プログラム」を採択したということである。北極圏開発に関し、どのような数値目標を設定するのか、興味深いところだが、ざっと見たところ、重要そうなのは、「ロシアの北極圏の地下資源鉱床を開発するために企業が調達する製品(技術および設備)全体に占める輸入品の比率」という指標である。これは、欧米が制裁で供給を制限している分野であり、ロシアの輸入代替政策、エネルギー安全保障政策において重要性が高いものである。ちなみに、その輸入品の割合は、なぜか直近の数字が示されていないが、2021年には85%、2025年には50%になるという目標が示されている。


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 ロシアは、ロシア本土と、クリミア半島を隔てるケルチ海峡を橋で結んで、そこに鉄道と道路を通そうとしているわけだが、アゾフ海と黒海を行き来する船舶のために、通過用のポイントを設ける必要がある。そして、8月の末にその通過ポイントの鉄道の橋桁を架ける難工事が行われ、その工事は成功したようだ。上の動画が橋を架ける様子、下の動画がその下を船が通過する様子ということである。こうやって見ると、かなり座高が高く、横幅もそれなりに確保されているように見えるが、どうなんだろうか。なお、鉄道の橋桁の隣には、道路のそれも架けられる予定となっている。まあ、ロシアもこういう工事を自力でできるんだなあと感心する反面、クリミア併合の既成事実化が後戻りできないところまで進んでいることも改めて実感する。


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 こちらの記事が、諸外国および国際機関によるウクライナ支援の状況について伝えているので、内容をメモしておく。ウクライナ経済発展・商業省が発表した情報ということである。2017年上半期に実施された支援の概況であり、金融支援ではなく技術支援に限られるようである。ちょっと定義が分かりづらいが、全体では、415のプロジェクト、53.2億ドルの支援がなされた。実施主体別に見ると、以下のとおりだという。

  • 米国:104プロジェクト:15億ドル
  • 欧州復興開発銀行:39プロジェクト:6.7億ドル
  • EU:139プロジェクト:3.3億ドル
  • ドイツ:26プロジェクト:2.1億ドル
  • カナダ:20プロジェクト:1.5億ドル
  • 日本:7プロジェクト:0.2億ドル

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 昨日お伝えしたロシアの自動車産業発展戦略とは別に、ロシアは自動車輸出戦略というものを策定した由だ。ロシア政府のこちらのサイトに見るとおり、2017年8月31日付のロシア政府指令によって採択された。個人的にも、昨年「経済統合と通貨安が促すロシアの自動車輸出」と題するレポートを書き、従来ほぼロシア国内市場への供給に特化していた在ロシア工場(ロシア資本および外資)が輸出にも着手している状況を分析したが、ロシア政府はそのトレンドを受け、補助金など様々な施策を通じて輸出を政策的にも増強しようと乗り出したわけである。戦略の付属文書には数値目標が掲げられており、その基礎シナリオによれば、2017年現在で25億ドルに留まると見られるロシア自動車産業の輸出高を、2025年までには49億ドルに高めるという目標となっている(楽観シナリオによれば78億ドルまで伸びる)。ただ、ロシアに進出した外国メーカーの輸出が伸びるというよりも、ロシア地場メーカーの輸出の方がより大きく伸びるという図式を描いている。


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 こちらによると、ロシア政府は自動車産業発展の新戦略を策定中である。11月までに草案を準備する予定である。新戦略は、V.プーチン大統領の指示により策定することになったものだが、期限が何度か延期され、2016年末には産業・商業省と経済発展省という2つの省が精査し直すことが決定された。D.マントゥロフ産業・商業相は7月、経済発展省と本質的な見解の違いはないと発言していた。なお、今回の新戦略は、既存の工業アセンブリのメカニズムに代わって、「特別投資契約」というメカニズムを導入することに主眼があり、エンジンやギアボックス等の現地生産を拡大することが眼目となっている。


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 こちらの記事が、ロシアの対ベラルーシ原油供給につき最近の動きを伝えている。これによると、ロシアのA.ドヴォルコヴィチ副首相はこのほど、次のように語った。両国間で合意された「エネルギーバランス」によれば、2017年にロシアは2,400万tの原油をベラルーシに供給することになっている。それをどう利用するか(ベラルーシ国内の製油所で利用するか、あるいは原油のまま再輸出するか)は、ベラルーシ側が決めることである。多少の誤差が生じることはあるが、供給量が年間で2,400万tとなるよう、供給計画を立てている。一方、2017年上半期の供給量が900万tに留まったことにつき質問されたA.ノヴァク・エネルギー相は8月に、契約上、供給量が2,400万tを下回ることもありうるが、おそらくその分量は達成されるだろうとの見通しを示していた。他方、ベラルーシ側のV.セマシコ副首相は、2017~2019年に供給される2,400万tのうち、ベラルーシの製油所に供給されるのは1,800万tで、残り600万tは外国に転売され、その際の輸出関税はベラルーシの国庫に入ると説明していた。


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 北海道大学大学院に博士学位申請論文を提出し、そのまま札幌郊外の温泉で2~3日休養し、帰京して平常業務に復帰したところ。この間は論文に集中するため当ブログは「好きな歌」シリーズでお茶を濁してきたが、ブログも平常に復帰したい。

 とはいえ、軽い話題から。先日、カザフスタン外交発足25周年チョコレートというものが職場で配られた。当方の場合、仕事柄、大使館筋などから、こういうアイテムが回ってくるわけだ。上に見るように、巨大な板チョコ然としていて面食らったが、開けてみるとちゃんと小分けにパッケージされており、独立四半世紀を経てカザフ商品もそれなりに洗練されてきたのかなと感心した。ただし、味は昨今の日本で流行りのようなカカオ感の強いものではなく、ひたすら甘いだけだったが。

 ところで、このチョコの裏を見たら、下に見るように、EACというマークが記されていた。これはEurasian Conformity markといって、ユーラシア関税同盟/経済連合の技術標準に適合していることを表す表示であり、話には聞いていたものの、実際にこれの付いた商品は初めて目にしたので(単に今まで気付かなかっただけか?)、取り上げた次第である。

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 この夏は、極度の多忙につき、最初はブログを休もうかと思い、ちょっと考え直して好きな歌を1日1曲紹介する手抜きを続けてきたが、歌紹介シリーズは今日で最終回である。明日からは以前どおりのブログに戻ろうと思う。で、歌紹介シリーズはフォーフレッシュメンで始めたので、終わりもそれにする。

 しかしなあ、この動画も、自分の知ってるバージョンと違うぞ。自分の持っているのが50年代のオリジナル録音、この動画は60年代のリレコっぽいな。

 世の中には、こんな良い音楽があるのに、なぜ人は、EXILEとかを聴くのだろうか?


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 それにしても、モダンジャズからアニソンまで、こと音楽に関しては、自分でも呆れるほどに雑食だ。


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