服部倫卓のロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪(ブログ版)

私のホームページ「ロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪」(http://www.hattorimichitaka.com)のブログ版です。

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 こちらこちらの記事によると、ウクライナの公営事業利権をめぐり動きがあったようだ。首都キエフ市議会はこのほど、同市への暖房・温水供給に関するキエフエネルゴとの契約を打ち切ることを決定した。キエフエネルゴは、当国随一のオリガルヒ、R.アフメトフ氏傘下の企業である。従来キエフエネルゴが管理していた熱併給火力発電所(第5および第6)等が、16年振りにキエフ市の管轄下に戻る。契約自体は2017年12月31日に切れることになっていたが、次の暖房シーズンへの影響を避けるために、契約を2018年4月27日まで延長し、それ以降、市に移管される。


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 昨日ご紹介したエネルギー部門のように、ロシアという国は様々な政策領域においてナントカ戦略とかナントカプログラムを採択するのが好きな国である。物事というのは国の方針に沿って計画的かつ着実に進んでいくべきだ(さもないとカオスに陥る)という強迫観念が強い国民なのだろう。実はスポーツ、サッカーに関しても然りであり、2014年4月26日に採択された「2020年までのロシア連邦サッカー発展戦略」というものが知られていた。

 それで、こちらの記事によると、現在、「2030年までのロシア連邦全国民サッカー発展戦略」を新たに策定する作業が大詰めを迎えている。2015年12月8日に開催された関係会合後に大統領の指示を受けて作業が始まったものである。本年4月8日にロシア・サッカー協会が採択した。それを受け、今般、スポーツ省が戦略を承認した。最終的には、後日、政府がこれを承認して、正式に採択の運びとなるということである。なお、4月8日にサッカー協会が採択した戦略のテキストはこちらからダウンロードできるが、少々重いので注意。


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 ロシアのエネルギー部門に関しては、複数の政策綱領的な文書があり、しかもそれぞれの採択や発表の経緯が複雑という問題がある。ここでそれを整理しておきたい。

 第1に、「ロシアのエネルギー安全保障ドクトリン」という文書が存在していることが知られている。しかし、その最新版は、2012年11月29日付で大統領によって正式に採択されたと伝えられているものの、私がざっと調べた限り、テキストが一般に公開はされていないようだ。機微な内容を含むのかもしれないが、テキストを公表しないで、何のドクトリンか?という疑問も覚える。

 第2に、「ロシア・エネルギー戦略」という政策文書がある。こちらのページに見るように、今現在生きているのは、2009年に政府が採択した2030年までの戦略である。しかし、ロシア政府はその後、少なくとも3年くらい前から、2035年までの戦略を新たに策定する作業に取り組んでおり、何度かその草案を公表している。私が確認した限り、最新の草案は、2017年2月1日に発表されたこちらのバージョンだと思う。それにしても、エネルギーという重要部門ゆえに慎重を期し、情勢変化などもあるというのは分からないでもないが、「戦略」の策定に3年以上かけるというのはどうかと思うし、そうこうするうちに2035年になっちゃうよと、ツッコミたくなる。

 参考までに、その最新版の草案では、ロシアの石油および天然ガスの生産見通しが、上図のように示されている。石油は良くて現状維持、天然ガスは増産基調という予測になっている。ちなみに、2014年版の草案と比べると、石油の見通しは上方修正、天然ガスは下方修正されている。

 第3に、ロシア連邦国家プログラム「エネルギー効率およびエネルギーの発展」という政策文書がある。この文書も経緯が複雑で、私が調べた限りでは、まず2013年4月3日付の政府指令で採択された。しかし、わずか1年後、2014年4月15日の政府決定で、2013年版は破棄され、新版が採択された。その後、2015年12月7日付政府決定、さらに2017年3月31日付の政府決定によって2014年版が修正され、今日に至るという経緯である。最新版のPDFはこちらからダウンロードできる。しかし、ロシア・エネルギー戦略の最新草案と、国家プログラム「エネルギー効率およびエネルギーの発展」の最新版では、天然ガスの生産見通しの数字が異なっている。同じエネルギー省の管轄なんですけどねえ。


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 ベラルーシでは、中国の乗用車メーカー「Geely」と、地元ベラルーシによる自動車合弁「ベルジー」のプロジェクトがある。同プロジェクトに関し、こちらの記事が伝えている。

 同プロジェクトに関し、このほどベラルーシ側のV.ヴォフク産業相がテレビ番組の中でコメントした。ベルジーは、初期段階では年間最大6万台を生産し、その90%ほどをロシア市場に供給することを計画している。近いうちに年産5万台を達成したあたりで、第2ラインの開設を検討し、それにより年産12万台が可能になる。ベルジー工場の建設が足掛かりとなり、我が国に自動車産業の専門家層が形成されれば、将来的にはベラルーシ独自の乗用車を生み出せるかもしれない。大臣は以上のように述べた。


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 こちらによると、ハイネケンは2007年にボブルイスクにあるビール工場を買収し、ベラルーシに生産アセットを有する数少ない大手外資メーカーとなっていたが、このほど資産を売却してベラルーシから撤退することになった。なお、2014年にはベラルーシの政権当局が、ハイネケン工場は赤字を出しているとして批判したことがあった。


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 化学肥料は、今書いている論文の題材の一つなので、時々当ブログに登場する。

 こちらの記事の要旨。ウクライナの一連の窒素肥料工場のうち、4箇所をオリガルヒのD.フィルタシ氏が経営するOstchemが傘下に収めている。そのうち3工場、チェルカスィ、リウネ、セヴェロドネツィクの各工場は、3ヵ月にわたって操業を停止していたが、このほど操業を再開した。同社の広報が発表した。現時点では、Ostchemが注力しているのはウクライナ国内市場であり、国内の農業生産者への供給を最優先している。3工場合計の生産能力は月産35万tであり、これは2017年の秋蒔き播種作業の需要を満たすのに充分である。今回の操業再開は、政府の国際貿易省庁間委員会が5月に、ロシア産の窒素肥料、尿素、尿素アンモニア混合にアンチダンピング関税を課す決定をしたことによって可能となった。


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 こちらによれば、欧州委員会はベラルーシ産の鉄筋にアンチダンピング関税を適用することを決定した。5年間適用される。決定は、調査の結果、ベラルーシ産の鉄筋はEU市場に市場価格よりも58%安く供給されていると認定されたことを受けたもの。調査は2016年3月に開始され、2016年12月には暫定税率12.5%が導入されていた経緯がある。ベラルーシ唯一の鉄筋生産者は、ベラルーシ冶金工場である。EU側のデータによれば、2012年から2015年にかけてベラルーシからの輸入は3倍に増え、EU市場の5%に到達、価格は25%下落し、EU自身の生産は5%低下した。しかし、ベラルーシ側はダンピングの事実を否定し、輸出増はラトビアおよびスロバキアの2工場が閉鎖になった関係で2015年に一時的に輸出が結えた結果にすぎなかったと反論している。


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 完全に自分のための作業メモ。私の所属団体のHPは私がデザインし管理しているのだけれど、このほどテンプレートを更新してもその更新が各ページに反映されないというトラブルが発生した。テンプレートというのは、ウェブサイトの全ページに共通するデザイン部分を一括して管理するファイルであり、このテンプレートファイルを更新すると、自動的に他のページもそれに合わせてすべて更新されるという仕様になっているわけである。ところが、何の弾みか、Dreamweaverでテンプレートファイルを更新しても、ウンともスンとも言わなくなってしまった。当会のHPで言えば、下に見るような、様々なバナーを配置したサイドバーがテンプレートによって管理している共通デザインなのだけれど、そこの更新ができなくなってしまった。

 ネット検索したところ、こちらのページでソリューションが見付かった。これの一番上に書いてある具合にやったら解決した。ありがたや。忘れないようにメモ。

 これは使用しているDreamweaverのバージョンが古いときに試してみてください。Dreamweaverにある「サイトの管理」、「サイトの編集」、「詳細設定」と進んで行き、下から二番目にある「テンプレート」をクリック。そこに「ドキュメントの相対パスを上書きしない」にチェックが入っていたら、外す。

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 何でもジブリで例えるのは日本人の悪い癖だが、ウクライナとロシアの対立が、ポルコとカーティスの殴り合いのようになってきた。元々何について揉めていたのかも、もはや分からなくなり、単なる嫌がらせの応酬と化し、周りはみな呆れ顔といった感じだ。

 こちらの記事によれば、ウクライナでロシア産チョコレートおよびその他のカカオ製品に対するアンチダンピング関税が、このほど発効した。税率は31.33%で、5年間適用される。過去数年、ウクライナのロシアからのチョコレート輸入はほぼゼロに近付いていたが、今回の措置で、完全に消滅することが予想される。2013~2015年に実施された調査にもとづいた措置であり、ロシアからのダンピング輸出がウクライナの生産者に深刻な打撃を与えていることを斟酌した。調査によれば、ウクライナの生産量が7.63%低下し、国内販売が20.85%低下し、等々といった被害が認定されたという。

 ちなみに、このニュースからリンクしていたこちらのサイトが、ロシアと欧米およびウクライナとの制裁の応酬クロノロジーをまとめていて、便利だった。


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 こちらで知ったのだが、フィナンシャル・タイムズが、対ロシア制裁で米国と欧州の石油会社の対応が分かれているという趣旨の記事を掲載したそうである。

 それによると、米欧の違いは、双方の法令に起因している。米国企業、たとえばエクソンモービルは、ロシアとの共同探査を停止した。それに対し、制裁がより緩やかな欧州の企業はロシアに残って協力の継続を模索している。EUでは制裁の履行が各国に委ねられており、抜け穴が生じる可能性がある。米国では、財務省外国資産管理室(OFAC)が中央集権的に管理しているので、より厳格である。先日のサンクトペテルブルグ国際フォーラムでは、Total、BP、Royal Dutch Shellといった多くの欧州企業の幹部が出席し、新たな契約を結んだり既存の契約を発展させたりした。それに対し、米国のエクソンモービルも出席したものの、新たな契約などはなかった。現在、米国が対ロシア制裁の追加を提案しているが、ドイツなどは否定的な反応を示しており、もしも米国が制裁をさらに追加したら、エクソンモービルの欧州ライバルに対する劣勢はさらに強まるだろうと、FTは書いている。


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 こちらの電子ジャーナルに掲載されているS.ツフロという人のレポートが、ロシアの工業企業にとって最適な為替レートはどのような水準かという問題を扱っている。ガイダル研究所が企業アンケートを行って集計した結果ということである。直近の為替が1ドル=58ルーブル程度であるところ、今回のアンケート調査によれば、工業企業にとって最適なレートは、全産業平均で、1ドル=52ルーブルだったということである。日本のような通貨安待望の大合唱という状況ではないようだ。

 産業部門別の最適レートを示したのが、上図である。ただし、残念ながら、グラフにデータラベルが添えられておらず(ロシア人のこういうところキライ)、文中で言及されているデータだけを当方で独自に付記した。冶金や化学は国内原料を主体とした輸出志向産業なので、ルーブル安になるほど取り分が大きくなるから、弱いルーブルを求めるのは当然であろう。逆に、輸入代替産業である医薬品などは、現時点では輸入原料・有効成分に依存する部分が大きいから、ルーブル高の方が好都合、ということになる。食品産業などは、輸入品による競争圧力が弱く、また欧米産食品の禁輸という追い風もあるので、多少のルーブル高は平気で、むしろ原料や設備を輸入する上で有利ということらしい。


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 こちらのサイトこちらの記事によると、6月15日付のロシア政府指令により、バレンツ海のコラ湾に4つの人工島(海上施設)を建設することが命じられた。「ロシア海洋河川船団」と、株式会社「コラ造船所」(ノヴァテックの子会社)との間で、建設契約が結ばれる。人工島は、液化天然ガスの生産・保管・積出施設、船舶機器の修理などの基地となる。資金はコラ造船所の自己資金から支出され、250億ルーブルを予定している。


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 ベラルーシの主力輸出品であるカリ肥料は、価格が低迷しているようだ。こちらの記事によれば、2017年第1四半期の価格は、前年同期から25.7%も低下しているという。供給過剰、主要生産国で計画されている生産能力の拡張などが、価格低迷の原因ということである。

 これにより、ベラルーシの生産者「ベラルーシカリ」の財務が悪化しているようで、こちらの記事によれば、そうした事情に配慮して、このほど6月6日付のベラルーシ大統領令により、カリ肥料(HSコード3104)の輸出関税が引き下げられることになった。1t当たり55ユーロとされていた税率を、20ユーロに引き下げる。当該措置は2017年4月1日から12月31日までの期間適用される。

 それだけベラルーシカリ社の経営が厳しいということなのだろうが、言うまでもなく税率を引き下げれば財政の痛手となるわけで、石油精製部門の苦境といい、ベラルーシは踏んだりけったりだ。


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 こちらのサイトこちらのニュースによれば、トランプ米大統領は6月13日、ベラルーシに対する制裁を、1年間延長する措置をとった。6月16日からさらに1年間適用される。当該の制裁は、ベラルーシにおける人権侵害や政治的抑圧が、米国の国家安全保障の脅威になっている(!)ことを理由に、ブッシュ・ジュニア時代の2006年6月16日から施行されているもの。ルカシェンコ大統領をはじめとする政府高官らが対象で、在米資産凍結、米国渡航禁止、米企業との取引禁止がその中身。

 トランプが就任してみたら、対ロシア政策の変化はそれほどなかったし、ベラルーシ政策もとりあえずは変更なしとなった格好だ。一度決めた政策を、廃止するのは、それはそれでパワーが要る。


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 こちらによると、ウクライナのひまわり油生産が好調である。2016/17マーケティング年度(2016年9月~2017年8月)の生産は580万tに上ると予想され、前年度のペースを40%以上上回っている。なお、米農務省では、2017/18マーケティング年度(2017年9月~2018年8月)のウクライナのひまわり油輸出を、500万tと予想している。


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 ロシアの調査機関のROMIRは、Romir Scan Panelと題し、定期的にロシアの家計調査を行っているそうである。こちらに、同調査にもとづいた、ロシア国民がスーパーなどの商店で買い物する際の1回当たりの買い物額という調査結果の概要が出ている。最新の2017年5月の1回当たり買い物額は、512ルーブルだったということである。当ブログの右コラムに為替レートが出ているが、現時点でだいたいルーブルを2倍にすると日本円になる。過去4年あまりの月ごとの推移を整理したのが、上図(ロシアでは12月に収入が増えるので、買い物額も年末に各年のピークが来ている)。景気が悪くなると、消費者がなるべく安い店で買おうと、商店訪問回数が増え、逆に1回当たりの買い物額は減るという傾向があるようだ。


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 こちらの記事によると、ベラルーシのセマシコ副首相は、ロシア産エネルギーへの過度な依存は危険である旨発言した。副首相によれば、ベラルーシの発電の95%は、天然ガスを利用している。たとえどんな友好国であろうとも、我が国のエネルギー需要の95%を一国に依存するというのは、危険である。だからこそ我が国は原発を建設し、その依存を回避しようとしている。近い将来に天然ガス価格が値上がりするはずで、その頃までには原発の建設が完了し、そうしたリスクにある程度備えられるはずである。セマシコ副首相は以上のように述べた。(実は原発建設の資金も技術も、核燃料もすべてロシアに依存するわけだが。)


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 ウクライナに「ミロニウカ・パン製品」という有名な食品会社がある。ユーリー・コシューク氏という富豪が経営しており、旧ソ連最大規模の養鶏業者として君臨している。私は今般初めて知ったのだが、同社傘下の「クルィラ」というファストフードチェーンがあるそうで、これまではウクライナ国内でチェーン展開していたようだ。

 それで、こちらのニュースによると、そのクルィラがベラルーシとカザフスタンにも進出しようとしているということである。ベラルーシでは20店程度、カザフスタンでは10店程度と、フランチャイズ契約を結ぶ意向。なお、クルィラは2011年からチェーン展開しており、米国のKFCの開拓した市場セグメントに食い込もうとしている。現在までに、ウクライナ国内で約40店舗を数えるということである。

 まあ、購買力や市場規模からして、本当はロシアに出たいんだろうけどな(笑)。コシューク氏のビジネスについては、以前当ブログで取り上げたので、よかったらご参照を。


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 にわかには信じがたい話だが、旧ソ連諸国で最大の牛乳生産者は、実はベラルーシ大統領官房である。ベラルーシ大統領官房は以前から不動産などの商業活動を手掛けていたが、ルカシェンコ政権の黒幕的な存在であるヴィクトル・シェイマン氏が2013年1月に大統領官房長に就任して以来、従来にも増して商業活動への進出に熱心になった。その一環として、大統領官房は一連の酪農企業を傘下に収め、旧ソ連最大の牛乳生産者に躍り出た、というのが事の次第である。ロシアあたりでは黒い液体をめぐる権力闘争が激しいが、ベラルーシは同じ液体でも白い牛乳をめぐる利権の争奪をやっているわけだ。

 ところが、こちらのニュースによると、大統領官房による畜産利権に、異変が生じたようである。大統領官房が保有するアグロホールディング「マチュリシチ」から今般、3つの農場が剥奪され、ブレスト州およびヴィテプスク州の行政に所有権が移転された。3農場合わせて、10万tほどの牛乳生産規模を有していたようだ。その結果、今やマチュリシチに残っているのは3つの農場で、2016年のそれら3農場による牛乳生産量は9万tあまりだったそうだ。

 シェイマン氏がルカシェンコの不興を買ったのか、それとも何か別の事情があるのか、そのあたりは今のところ不明。


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 先週のニュースの時間差フォローになってしまうが、こちらの記事などが伝えているとおり、ロシア連邦議会下院は6月9日、ロシア中央銀行のエリヴィラ・ナビウリナ総裁の任期を延長することを可決した。同総裁に関しては、3月22日にプーチン大統領が下院に対して再任を求めていた。ナビウリナ総裁は6月24日から新たな任期をスタートさせる。

 こちらの記事では、中銀総裁としてのナビウリナのこれまでの実績が整理されている。具体的には、324のゾンビ銀行からライセンスを剥奪したこと、批判にもかかわらず為替介入せずルーブル・レートを市場に委ねたこと、インフレ目標を達成しつつあること、機動的な金利運営を行っていること、などが肯定的な業績として挙げられている。


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 ウクライナとEUのビザなし協定が施行されたということで、ウクライナのメインストリームの皆さんはご満悦のようだが、私は生来のひねくれものなので、それとはちょっと別角度の情報を取り上げたい。

 こちらのサイトに、ウクライナの「ソフィヤ」という調査機関が実施したウクライナ全国世論調査の結果が出ている。5月26日から6月1日までにクリミアとドンバス占領地を除くウクライナ全土で、1,217人の成人回答者を対象に実施された調査である。この中で、最近ウクライナ当局が推進しているロシアに対抗したりその影響力を排除しようとする一連の政策を、回答者が支持するか否かということが問われている。その回答状況をまとめたのが上図(便宜的に「反ロシア的」政策と銘打っている)。EUとのビザなしで、「これで我々も欧州人」といった浮かれ気分がウクライナの一部に広がっているが、実は国民の半分強は、ロシアとの間でも現状のビザなし体制が続くことを希望している。物議を醸したロシア系SNS「アドノクラスニキ」や「フコンタクチェ」のブロックは、特に反対論が多い。


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bypro

 ベラルーシはロシアから輸入した原油を自国2箇所の製油所で精製して製品を主に欧州方面に売ることを、産業の柱としている。自前の石油資源は乏しいのに、エネルギー大国ロシアの「おこぼれ」にあずかるような形でしばらく前までは高成長を実現していた。しかし、ここ2~3年の石油価格の低迷でロシアが打撃を受け、ベラルーシもそれに連動して厳しい局面を過ごしてきた。

 それで、最近のこちらこちらの記事などを見ると、ベラルーシの石油精製業はまさに「三重苦」の状況にあるのだなとの思いを強くする。第1に、大前提として、油価の低迷が長引いていること。第2に、当ブログでも何度か取り上げたように、ロシアは現在、「税制マヌーバ」と称する石油部門の税制改革を推進しており、その結果ベラルーシがロシアから調達する原油の価格が(国際価格に反して)上昇傾向にあること。そして第3に、こうした厳しい環境下で、ベラルーシがロシアと天然ガス価格問題で揉め、その結果2016年下半期の原油供給をロシアに大幅カットされた。両国の事前の合意では、2016年に2,400万t供給されるはずであったものが、実際には1,816万tに終わった。

 以前お伝えしたように、本年4月に両国は和解し、2017年以降の供給量は元の2,400万tに戻すことが決まったもの、対立の火種が完全に消えたとは思えない。


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dina

 こちらのページに、ウクライナの平均賃金に関する図解資料が掲載されているので、これをちょっとチェックしておく。上掲のグラフの、オレンジの縦棒が平均月額賃金(グリブナ)、グレーの縦棒が最低月額賃金(グリブナ)、そして赤の折線がドル換算の最低月額賃金ということになる。2017年は4月時点の数字で、最低賃金が119ドルであり、図にはないものの、平均賃金6,659グリブナをドル換算すると250ドル程度だろう。賃金は今年に入ってからグリブナの名目でかなり上昇しているようだ。このほか、元の記事では、地域別のデータも表示できる。


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 少々風変わりな話題に接した。「モスクヴィチ」と言えば、かつてモスクワのアゼルカ工場で生産されていたソ連時代の乗用車ブランドだが、あまりの品質の悪さに、新生ロシア時代になり淘汰され消滅した。ところが、こちらの記事によると、ドイツ系のフォルクスワーゲンが、モスクヴィチ・ブランドを復活させることを決めたということである。ただし、かつての定番モデルだったAZLK-2141等を復活させるといった話ではなく、あくまでも自社開発モデルにモスクヴィチのブランドを冠するということのようだ。フォルクスワーゲンのロシア現地工場であるカルーガ工場での生産が有力視されている。生産車は低価格のセダンとなる。なお、2010年以降、モスクヴィチという商標は形式上はいったんルノーの所有となったが、その後フォルクスワーゲンが買い取った由。

 旧ソ連にあっては、「モスクヴィチ」は不具合の代名詞みたいになっていたので、わざわざ自社製品にそのブランドを冠するというフォルクスワーゲンの戦略は、なかなかに興味深い。


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 またまたサッカーの話題で申し訳ないです。一応経済関係のニュースもチェックしているものの、ここ何日か経済関係の目ぼしいニュースがそれほど見当たらず、サッカーネタが続いてしまった次第。

 ヨーロッパの2016/2017シーズンというのは、もう完全に終わったのだろうか? よく知らないが、こちらのサイトに、2016/2017シーズンの各国トップリーグの平均観客動員数ランキングというのが出ていたので、これを取り上げてみたい。国別の順番は上表のとおりで、ベスト10だけ日本語にしておくと、以下のとおり。なお、日本のJ1はオランダとスコットランドの間ぐらいだろう。

  1. ドイツ:41,528人
  2. イングランド:35,805人
  3. スペイン:28,231人
  4. イタリア:22,008人
  5. フランス:21,143人
  6. オランダ:19,094人
  7. スコットランド:14,058人
  8. ポルトガル:11,924人
  9. ロシア:11,415人
  10. ベルギー:11,204人

 ロシア以外で私の関係国は、20位ウクライナ、21位カザフスタン、29位アゼルバイジャン、34位ベラルーシ、40位モルドバ、42位アルメニア、44位ジョージアとなっている。それらの国ごとのランキングをご覧になりたい方は、さらに以下に進んでください。


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besplatny

 これもサッカーの話題で、興味のない方には申し訳ないが、ちょっと注目すべき情報に接した。近くロシアでモスクワ、サンクトペテルブルグ、ソチ、カザンの4都市を舞台にコンフェデが開催されるが、サポが開催都市間を移動するのに、無料の臨時列車が提供されるというのである。こちらのサイトに見るとおり、観客はまず試合のチケットを買い、その上で臨時列車の座席を予約する。すると、その列車が無料で利用できる、ということらしい。

 大会組織側が交通費までもってくれるなんて、ちょっと前代未聞という感じがするが、W杯本番はともかく、その前哨戦のコンフェデとなると、たぶんロシア国内が盛り上がっておらず、切符も売れていないのだろう。そのあたり、代表戦となればミーハー客層がスタジアムを満杯にしてくれる日本などとは、根本的に事情が異なる。


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 今日のロシア国民は、サッカーのこと、1年後に迫ったワールドカップのことを、どう考えているのか? このテーマに関し、全ロシア世論調査センターが本年2月にモスクワ市民1,200人を対象に実施した意識調査を見付けた。全国レベルの調査でないのが残念だが、大イベントを1年後に控えたロシアの雰囲気の一端を知ることはできよう。今度、うちの月報のスポーツコーナーで記事にしてみようと思うが、当ブログでもそのさわりだけ紹介することにしたい。

 上図に見るように、「貴方はサッカーのことをどう思いますか?」という設問の回答を見ると、モスクワ市民は存外にサッカーのことを肯定的に捉えているようだ。私は、フーリガン問題や、ロシア代表の低迷が原因で、ロシアの人々はサッカーにもっと冷ややかな態度を示していると認識していたので、やや意外だった。男性ほど、また若い世代ほど、好意的な評価が多いというのは、想定どおりだろう。


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 最近の当ブログ、ちょっとウクライナの話題に偏りすぎか。この間ウクライナは「2035年までのウクライナ新エネルギー戦略:安全保障・エネルギー効率・競争力」と題する政策文書を策定する作業に取り組んできた。そして、こちらのサイトによれば、エネルギー・石炭産業省はこのほど、5月31日付で最終草案を取りまとめたということである。今後は、6月中に内閣がそれを承認する指令を出し、エネルギー戦略は正式に採択の運びとなる。

 ところで、戦略のテキストを紐解いてみると、一連の数値目標が記されており、その中からエネルギー安全保障と関連した項目だけ、下表に簡単にまとめてみた。これを見れば一目瞭然のとおり、ウクライナにとってのエネルギー安全保障とは、対ロシア依存からの脱却と同義であり、対ロシア依存脱却と裏表の事柄として、EUエネルギー市場との一体化の方向性が描かれている。

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 こちらなどが伝えているとおり、EUの議会にあたる欧州議会は6月1日、EU市場に関税なしで輸入できるウクライナ産農産物の枠を、拡大することを可決した。本件は昨年9月に欧州委員会が承認し、議会の審議にかけられていたもので、5月5日に欧州議会の国際貿易委員会が可決、そして今回の本会議の可決を経て、今後は欧州連合理事会が最終的に承認し、発効することとなる。本件については、個人的に以前から注視していたものの、理解していなかった点もあるので、この機会にまとめておく。こちらのサイトで、ウクライナ農業省の欧州統合問題担当次官のO.トロフィムツェヴァが解説しているので、主にそれにもとづいて整理しておく。

 トロフィムツェヴァ次官によれば、EU側が無税枠を拡大するのは、ぶどう・りんごジュース、はちみつ、とうもろこし、大麦、オーツ、穀物の挽き割りに対してである。ジュースとはちみつは従来の上限の50%分が、その他の品目については100%分が、新たな無税枠として追加される。これは3年間の時限的な措置となる。なお、ウクライナ側が枠の拡大を求めていた品目のうち、鳥肉と砂糖は交渉の初期段階で却下され、小麦と加工トマトは欧州議会の審議段階で却下された(注:上の図はまだ小麦と加工トマトが生き残っていた段階のもの)。EUの設定する関税割当は連合協定に数量が明記されており、今回の措置は協定を見直すわけではなく、あくまでもEU側による一方的な追加的優遇措置であり、したがってウクライナ側が何らかの見返りを求められるものではない。ウクライナ農業省の試算によれば、無税枠の拡大によって、年間1.8億ドルを得ることになり、3年間では5億ドル程度の利得となる。今後も、他の品目に対して無税枠が拡大される可能性もないわけではないが、それはもはやEU側による一方的な優遇措置というよりも、EUとのDCFTA発効3年後に見直し交渉をすることになっているので、その一環として交渉されることになろう。連合協定の経済条項が発効したのが2016年1月なので、1年半後にはその交渉に着手することが可能で、我々はその準備を進めておかなければならない。次官は以上のように説明している。


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 以前も取り上げたことがあるが、ウクライナに「ウクライナ分析センター」というシンクタンクがあり、今般そのフェイスブックページに、ウクライナで小売販売されている商品に占める国産品の比率という資料が掲載された。ここではその中から、商品の国産品比率をロシアとウクライナで対比したデータをグラフにしてご紹介する。ロシアの当該指標がここ2~3年拡大基調にあったのに対し、ウクライナはロシアと同じように激しい通貨下落に見舞われたにもかかわらず、輸入代替が進展しているとは言えないと、同センターでは指摘している。


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